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商工会の経営指導員①【#創作大賞2025#お仕事小説部門】

あらすじ
地方のとある商店街にある「桜川商工会」。

そこでは、日々、地域の小さな事業者たちが訪れ、支援員たちが静かに汗をかいていた。

新人職員・森田悠斗は、秋山真由と不器用ながらも地域の人々との信頼を少しずつ築いていく。

老舗和菓子店のどら焼き職人、八百屋の店主、そして小さな店先でチラシを配る少年――彼らの商いには、長年積み重ねてきた誇りがありながらも、共通する悩みがあった。

「人が来ない」という現実。その光景は、悠斗自身のある過去の記憶と重なっていく。

ある日、彼は一人の少年と出会う。その出会いが、悠斗の心に火を灯す。

街を元気にしたい。

子どもたちが胸を張って「家の店」と言えるようにしたい。

やがて彼は、「桜川マルシェ」という新たな挑戦を提案する。

しかし、それは“理想”だけでは乗り越えられない壁にぶつかることでもあった。

周囲の無関心、先輩職員との対立、そして組織が抱える闇。

地域支援の現場に潜む現実と希望の狭間で、若き職員たちは何を選ぶのか。

これは、過疎化が進む街の片隅で、それでも「諦めない」を貫いた人々の、

小さくも熱い再生の物語。

プロローグ:潰れそうなお店の子

「ねえ、あいつんち、もうすぐ潰れるんだってさ。」
放課後の昇降口に広がる噂。クラスメイトの何気ない言葉が、森田悠斗の胸に深く突き刺さる。ランドセルの紐を握りしめ、うつむく少年の瞳には、誰にも見せたことのない葛藤が浮かんでいた。
「……違う。うちは……まだ大丈夫だから……」
そう言い返したかった。けれど、喉の奥で言葉は詰まり、声にならない。
数日前、工場の前で耳にした父と祖父の会話が頭をよぎる——
「もうダメかもしれん……」 「融資は断られた。取引先も離れていった……」
シャッターの閉まる音が、悠斗にとっては家族の命綱が切れる音に聞こえた。

#創作大賞2025 #お仕事小説部門 #創25仕事
























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