『都市風詠100句』 現代語俳句集 冬の集
俳句の作品集です。
俳句の「現代化」など
について実作を通して模索しています。
「現代語・現代仮名遣い・現代的切れ字」
を基本にして詠んでいます。
今回は、
◇ 都市風詠=都市の風景を詠むこと
をテーマにこれまで発表した作品のなかから選をしてまとめました。
2025年10月から、
「俳句」と「俳詩」の2つに取り組みを分けたため、俳句のほうでは現代語を用いて「575の型・季語・切れ字(切れ)」をはじめ、基礎・基本に立ち返って作品をまとめています。
生成AIでの
作品解説などもお楽しみください。
楽しんでご覧いただければ幸いです。
『都市風詠100句』
現代語俳句集
「灯の駅」
はつゆきか交差点ごと暮れいそぎ
雪しんしん煉瓦づくりの灯の駅か
降るゆきよ抽象画めくカフェの窓
電車来てうつす灯の駅ふゆのあめ
うすうすと淵を見せずよ冬ぎんが
「窓」
寒夕焼け灯すシンボルタワーまで
カーブミラー染めては町の寒夕焼
都市として湾行く船よふゆのつき
本土と島寄せあうなみの小春日よ
二三咲く窓揺れやまずふゆざくら
「マフラー」
北国をぐるぐる巻きのマフラーよ
龍しずかにみず吐く暮れか神無月
百万都市橋とともによ冬ゆうばえ
自転車の前後に幼児ふゆあたたか
星よ街またたいて灯のふゆぎんが
「社旗」
バス降りて町をくもらすしら息が
ふえてゆく灯よ月曜の冬あけぼの
かつかつと靴鳴れば街木枯らしよ
あかともす信号機ごとふゆめくか
国旗社旗寒ければよくはためくよ
「沈黙」
マスクしてだれもだれかの群衆か
ホットコーヒー雨後の沈黙大切に
病窓よ明日が気になるふゆりんご
ぼんやりと見て見さだめる冬星座
光剪れ今朝いっぽんのふゆの薔薇
「橋」
通勤よくもいそがせてふゆのかぜ
とけい塔のそらががら空き十一月
冬の日を仰がすエスカレーターが
かげ落とす陽の大橋よゆりかもめ
キッチンに灯よ小春日の背中暮れ
「コーヒー」
名よ陽ごとスマホかざして実南天
珈琲の湯気よ灯ともるキーボード
ふゆやすみAIアシスタントに灯
クリスマスイルミネーション紫か
ふゆの夜よ灯のかがみ張り美術館
「灯色」
沖の船とわにいそがずふゆのくれ
千々の灯が暮れの果てまで寒夕焼
クリスマスツリーの灯色吐く息が
なべ敷きよポトフもふゆの風物詩
今朝をゆく傘の波紋よふゆのあめ
「十二月」
寒ゆうやけ美もありありと現実か
日暮れ灯をしんとのこして十二月
珈琲カップ紅茶カップのそばよ雪
雪舞わす路地の奥へとならぶ灯が
マフラーよ靴おと街をはずれゆく
「夜明け」
香りだす雪後コーヒーメーカーが
灯よ雪夜乾かしてヘアドライヤー
寒灯よ過ぎた日いろに絵の具溶く
夜明けるか電気ケトルのさむい影
早暁よ上がるファンヒーターの風
「八日」
ビルといういちまいの朱よ冬夕焼
十二月八日じてんしゃみなたおれ
ふりやまず交番にまでゆきだるま
コンビニは街灯ふゆのほしひとつ
クリスマスツリー路上の灯か影か
「トースト」
たい焼きよ来た道を味わってゆく
湯気も冬鉢いっぱいの肉じゃがが
芽キャベツよ緑透みきるまで炒め
ふゆの陽のとどく肉厚バーガーか
ふゆの雲紅茶とチーズトーストと
「雲と坂」
風が描く雲よ小春のミュージアム
明治から坂はうごかずふゆのくも
大街道つらぬく灯こそふゆのあめ
路面電車雲のはやさよふゆのくれ
航跡よゆきにとおのく灯の三津浜
「マラソン」
勝者にも雪をあおがすマラソンが
ながい影ばかり冬至のマラソンよ
大通り灯も路地に折れマフラーよ
路地の奥沈み浮かんで柚子の湯に
まなぶ灯よ屋根にとけ入る夜の雪
「雪」
雪の暮れ壁掛けの絵のかたむいて
しら息よだれもどの星でもなくて
十二月陽に映えガラステーブルが
手のひらよつぶに灯やどる風邪薬
うすうすと闇のしろさよ羽根布団
「白息」
ふゆの灯のうごかず発車時刻まで
訃よ霜の車窓がたごとがたごとと
数え日の灯に揺れやまず吊り革が
乗降客たがいちがいのしらいきよ
タクシーよ降りて灯のさす雪の傘
「街」
ふゆの日よ県庁までもいろ褪せて
ホットコーヒー五十年目の街の景
木金と過ぎ行くかぜの木の葉まで
ふゆのつき一草庵灯をともさずに
雪おどらす灯のフジグラン松山が
「百年」
ショッピングモール聖樹と夜の光
クリスマスつぎの一灯路地の果て
クリスマスケーキ実と葉の聖飾り
ホットワインぐつぐつ昭和百年か
千々の灯が揺れる水たまりよ聖樹
「地下街」
白く息つかすコンビニコーヒーが
渋滞も寒夜のイルミネーションか
雪夜の灯果てまでともす地下街よ
和平へと季がひとめぐり聖菓に火
十二月灯の夜いちにちいちにちと
「風雲」
白鳥のまた駆け上がるあさぞらよ
傘にあめちんもくしんと凍るまで
引いて歩くトロリーバッグ短日よ
風雲も行き尽くしたか名残りの空
更けゆくか路地灯りごと年越蕎麦
「早暁」
初富士よ夜明照らしてふもとの灯
よこたわる都市の地平よ初日の出
湯気澄んであけぼのいろの雑煮椀
路地奥よ日かげ日ざしの初すずめ
早暁よかざる破魔矢のすずのおと
終わり
2025年11月〜2026年1月
各作品や各テーマ別の
解説、批評、疑問点など
生成AIでもお楽しみください
ChatGPT、Copilot、Grok、Gemini
他
▽前回までの作品集▽
『現代俳句 作品集 〜700句〜』
『都市風詠』
現代語俳句集
『都市風詠2』
現代語俳句集
『都市風詠3』
現代語俳句集
『夏の総集編』
現代俳句集
テーマ別作品集 200句
『秋の総集編』
現代俳句集
テーマ別作品集 200句
◯詠んでみた感想
現代語俳句集のシリーズでは個人的に、
俳句の「現代化」など
について実作を通して模索しています。
今回は、
◇ 都市風詠=都市の風景を詠むこと
をテーマにこれまで発表した現代語の作品をまとめました。
この試みは、
・花鳥諷詠
・客観写生
・人間探求
など俳句の伝統的な理念や思想を尊重、重視、基本としつつ、それらを応用して、
現在の「都市風景の美」や「暮らしの真」を、俳句で写生・風詠することを目的としています。
今後も少しずつ取り組んでいきたいと思います。
2025年10月から、
「俳句」と「俳詩」の2つに取り組みを分けたため、
俳句のほうでは、現代語を用いて「575の型・季語・切れ字・切れ」をはじめ、基礎・基本に立ち返って作品を詠んでいます。
一方、俳詩のほうでは、俳句を母体として「575の型」「季語」等や「現代語」で、より自由な表現や詩情、工夫、挑戦などを探り行っています。
今回は下記ことを
意識しながらまとめました。
・現代語、現代仮名遣いの読みやすさ
・タイトル、作品、テーマの重層性
・各作品ごとの驚き、余韻、季感等
・現代的、伝統的、双方のよさを活かす
・都市詠に挑戦
・俳句の伝統的な理念、思想、技法等
など。
「現代語・現代仮名遣い・現代的切れ字」
を基本にして詠んでいます。
また小説、詩、短歌などと同様に、主に「現代の書き言葉」表現をメインに詠んでいます。
「現代の話し言葉」表現の作品も適宜詠みこんでいます。
◇
俳句作品について、
現代語を基本にして詠むことで、
様々な現代的主題などだけでなく、
さび、軽み、写生、花鳥諷詠等々の作品もごく自然に詠めることが実作を通じてわかってきました。
◯文語・口語の大まかな図
下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です
◇文語俳句ー文語体ー古典語ー古い時代の文体
◇口語俳句ー口語体ー現代語ー書き言葉
∟ーー話し言葉
◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い
より詳しく細かいことは、書籍・ネット等でしらべてみてください
◯使用している切れ字の候補について
下記は、現代語の俳句で
切れ・間を生むための語を探った記事です
「現代切れ字の候補」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ、等
これらは「現代の言葉」で俳句を詠む際に切れ字のような役割を果たす語はないのか、
「間」を生み出すために必要な「句を区切るための語」が現代の語にはないのかを探ったものです
◯俳詩の探究
俳詩として、俳句の基本を母体に
より深い「詩性」「思想性」等も探っています
◯俳句の目標
下記について、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています
「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」
「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」
「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」
「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」
◯現在の主な活動内容
現代語・現代仮名遣い・現代的切れ字
を基本にして俳句を詠んでいます
① 現代語俳句
俳句の「現代化」など
について実作を通して模索しています
② 多文体俳句
俳句の「使用文体の拡張」
について実作とともに探究しています
③ 俳詩
俳詩として、俳句の基本を母体に
「詩性」「思想性」なども探っています
④ AI共作俳句
生成AIを「制作助手」とした
俳句集づくりについて探究しています
個人的な
俳句の探究を楽しんでいます
*作品は既発表句です
*本俳句集に収められた各作品について、生成AIを用いた解説・批評・疑問点・問題点の確認などは私的な楽しみの範囲内でご自由にお試しください
*ただしその内容をインターネット上に転載・公開することはご遠慮ください
*俳句解説について至らない点、充分に書き尽くせていない部分もあると思いますがご容赦ください
*俳句での生成AI利用について、また俳句については個人・団体によって様々な考え方や見解があります
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