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口語句集「雪の列車」50句 〜しゃべり言葉の作品集〜

口語句集「雪の列車」 

会話体を
基本にしてつくった口語句集です。

冬の作品を集めました。

作品の「一行詩としての側面」をより重視して、季節の詩としても楽しんでいただけるようにしました。

川柳との違いについては次のことを意識して取り組みました。

・季語、切れの活用
・四季折々の自然とその暮らしを詠む
・風情、格調、俳句理念など
・俗に片寄りすぎない
・詠嘆をして余情、余韻を生む、等々

創作を楽しみながら、試験的に行った取り組みをまとめたものです。

楽しんでご覧いただければ幸いです。

*作品はすべて既発表句です
*文語・口語の図を記事末に記しています


「雪の列車」
口語句集

雪の列車目の奥どこまでも行った


雪嶺は果たしてそらのものでした


白鳥が輪のまんなかをおよぎます


待ちあわせ白息でしかありません


うつむけばそらが消失するふゆだ


寒林檎この世たしかに手にあった


だれも空見あげだします冬ひなた


冬草の生きたきおくが揺れていた


じじじじとおと生きている寒燈だ


ふゆぎんがこころに一語広がった

ひらきますはねのさきまで鷹に風


嶺々くもり何を言っても雪になる


落葉松がそらをささえています雪


綿虫はかるいいのちに見えますか


死もいち羽うかんでいます浮寝鳥


いちりんのための一樹かかえり花


みずうみの影暮れません雪の富士


まどぎわにふゆの薔薇です透明感


大枯野ひろがりなおすゆめのなか


まぶしんでじぶんも白い日向ぼこ

初雪を都度あおぎ見るひとでした


いちりんのそれぞれ詩です返り花


不幸さえしみじみします日向ぼこ


君にだけセロリのように愛されて


終末時計雪舞いだしたではないか


象徴が羽ばたきませんふゆのはと


かんちがいしていたここは鶴の星


見ています見つづけてきた寒夕焼


飛び石に間がうまれますゆきの庭


ひとりともる祈りのように寒燈だ

凍滝をさかのぼる目はそらを得た


ひしひしと静をふかめて凍て滝だ


落葉松のどれあおいでも冬だった


ふゆのなみいま北斎のおおなみか


とらわれをなくしたひとはみな鯨


生き死にが暮れはじめます浜千鳥


オリオンよ永遠にはじかきながら


公園の灯ひとつだけがゆきでした


風が客ふきあつめます焼きいも屋


寒む寒むと社会にきえて行く黙だ

影が影落としてあるきます枯れ野


踏み入ってゆめのなかです眠る山


行くみちはかならずわかれ寒晴だ


雪に鹿やまのつかいが降りて来た


ばくぜんと立つ鹿でしたふゆの霧


洗うほど我が強くなるだいこんだ


そのいのち腹にたまるかくじら汁


寒たまご落として宇宙ひろがった


見上げます夜のそこから聖樹の灯


吸いがらがみじかくつぶれ寒燈だ


▽俳句の読みくらべ▽
文語体・口語体・しゃべり言葉


▽口語句集▽


◇俳句、川柳、一行詩の大まかな特徴

俳句は発句。季語、切れ字、切れを常用して、四季折々の自然とその暮らし、風雅さ、余情、感動などをより突き詰めて「詠む」傾向があるそうです。

川柳は平句。季語、切れ字、切れは常用せず、人情や滑稽さ、機知、風刺などをより突き詰めて「吐く」傾向があるそうです。

一行詩は575の型、季語を用いる場合でも詩的な側面が重視され、自己性、社会性、思想性、比喩性など、また感性や繊細さなどがよりあらわれやすい特徴があるそうです。


◇文語・口語の大まかな図

下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉
         ∟==話し言葉

◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


*作品はnote、Xに投稿したものです

*試験的な取り組みとその作品をまとめた記事です

*解説について至らない点、充分に書き尽くせていない部分もあると思いますがご容赦ください

*俳句については個人・団体によって様々な考え方や見解があります


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