【シリーズ目次】ミシュナ『Sanhedrin』法理研究
本シリーズは、ユダヤ教の口伝律法(タルムード)の基礎をなすミシュナ第4部『Nezikin』の『Sanhedrin』について、法理的・構造的解説を試みる連続論考である。
身近な金銭トラブルを裁く「3人法廷」から、命の重さと向き合う「23人法廷」、国家の命運を担う「71人・大サンヘドリン」の権能や起源について網羅し、さらには絶対権力を持つ「王」や「大祭司」の法廷における権利・義務についても詳解する。
各研究記事のタイトルとリンク
■ 【導入・参考論考】新約聖書とミシュナ『Sanhedrin』の律法
イエスも驚く? 親不孝な誓いは取り消せる、ユダヤの法廷の懐の深さ
https://note.com/mishnah/n/nb2a23491c5c4
イエスを裁いた最高法院における裁判について(上)――神殿の「Lishkat HaGazit(リシュカット・ハガジット;切り石の間)」と座席禁止規定の矛盾
https://note.com/mishnah/n/nfdd178d93af0
イエスを裁いた最高法院における裁判について(下)―ミシュナ『Beitzah(ベイツァー)』『Sanhedrin(サンヘドリン)』が暴く「三つの不法」と夜間裁判
https://note.com/mishnah/n/n371fe1a873ee
イエスを裁いた『最高法院』への道(1回目):旧約聖書の裏に隠れている3人判事の法廷①
https://note.com/mishnah/n/na54c98dea6bb
イエスを裁いた『最高法院』への道(2回目):旧約聖書の裏に隠れている3人判事の法廷②
https://note.com/mishnah/n/n3df2dd29045d
イエスを裁いた『最高法院』への道(3回目):旧約聖書の裏に隠れている3人判事の法廷③
https://note.com/mishnah/n/n6120a17960e0
イエスを裁いた『最高法院』への道(4回目):旧約聖書の裏に隠れている23人判事の法廷
https://note.com/mishnah/n/n2f6ef3d336ed
イエスを裁いた『最高法院』への道(5回目):旧約聖書の裏に隠れている71人判事の法廷①
https://note.com/mishnah/n/n815f06f57953
イエスを裁いた『最高法院』への道(6回目):旧約聖書の裏に隠れている71人判事の法廷②
https://note.com/mishnah/n/n359d1454ffb6
■ ミシュナ『Sanhedrin』法理研究(本編)
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第1回:3人法廷の聖書的根拠と「金銭・盗難・婚姻」をめぐる司法管轄権の法理(1章1節)
出エジプト記22章の無償受託の記述にみる「エロヒーム」の使用回数を基点に、3人法廷の聖書的起源と司法管轄権(金銭訴訟・盗難・傷害・損害賠償・婚姻法における中傷)を検証する。
https://note.com/mishnah/n/n5c94dc346456
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第2回:鞭打ち刑の判事人数論争、「月の日数決定(29日制/30日制)」と「13ヶ月目の挿入」を巡る最高法院の司法管轄権(1章2節)
39回の「鞭打ち刑」を巡る判事人数の聖書的根拠、前月が29日であったか30日になるか確定する新月の判断、また閏年の判断、すなわち13ヶ月目を加えるか否かの判断と宣言における、エルサレム最高法院(サンヘドリン)の動的な意思決定プロセス(3人・5人・7人の審議拡張法理)について解説する。
https://note.com/mishnah/n/ne0ed9d053c08
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第3回:「semichah(按手)」の法理的二面性と法廷人数論争、及び「eglah arufah(首を折られた雌牛)」における法廷人数論争(1章3節)
神殿犠牲への按手とラビ叙任の為の按手、その為に必要な法廷の人数、および犯人不明の殺人事件が発生した際、eglah arufah(エグラ・アルーファ)の儀式を行う為の測定手続きに必要な法廷人数について、妥協のない専門性をもって解説する。
https://note.com/mishnah/n/n802ce7d199dd
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第4回:chalitzahの法廷人数根拠と、hekdesh(聖別物)の類推解釈に基づくmaaser sheni及びrevaiの査定法理(1章3節)
yibumを解消するchalitzahにおいて3人法廷になる根拠を申命記から紐解き、またhekdesh(神殿聖別物)の買い戻し・割増規定との類推関係から、価額不明のmaaser sheniおよびrevaiの査定に3人判事(またはゲマラが示す3人の商人・入札制)を要する法理的演繹プロセスを解説する。
https://note.com/mishnah/n/n793b99a99f5d
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第5回:動産・不動産・人間の市場価値査定における法廷人数と、獣姦事件・人を殺した牛(muad)の事件を裁く23人法廷(1章3節〜4節)
神殿への寄付誓約(erech)において、現金に代えて動産・不動産、あるいは人間の市場価値を充てる際の法廷人数(3人および10人)の根拠を、レビ記27章から紐解く。さらに、『Sanhedrin』1章4節が規定する「死刑裁判」の対象について、人間のみならず「獣姦に使われた動物」や「人を殺した牛(muad)」が23人の法廷で裁かれねばならない刑法理を解説する。
https://note.com/mishnah/n/nd5bc69ed0cdf
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第6回:大サンヘドリン(71人法廷)の管轄権――偽預言者の死刑、大祭司の刑事裁判、およびエルサレムの町・神殿敷地(azarot)の拡張(1章5節)
「部族全体の偶像崇拝」、「偽預言者」、「大祭司(kohen gadol)」の刑事裁判権を検証する。さらに、「任意の戦争」の開戦認可規定、kodashim kalimやmaaser sheniの消費領域を決定するエルサレムの町の拡張手続き、神殿祭儀を左右する「神殿敷地(azarot)」の拡張手続きに至るまで、国家の根幹に関わる事案の認可について、学術的に徹底した論考を行う。
https://note.com/mishnah/n/ne96271607eaa
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第7回:背教の町の裁判管轄、指定可能な町の数と、最高法院(71人法廷)の聖書的根拠(1章5〜6節)
町全体が偶像崇拝に陥った「背教の町(申命記13章)」を裁く最高法院(大サンヘドリン)の独占的管轄権、背教の町として指定可能な上限について、また最高法院の「71人」の法的根拠(民数記11章)について解説する。
https://note.com/mishnah/n/n03bd2b3a3a0e
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第8回:大祭司の法的地位――訴訟当事者適格、証言能力、事案ごとの法廷の管轄、流刑生活の例外、及びyibumの禁止法理
大祭司に関する事案ごとの法廷の管轄、証言能力の特例、民数記35章に基づく『逃れの町』の流刑における例外性を検証。また、kiddushinでやもめとなった処女に対する大祭司のyibumの是非について、ゲマラ(Sanhedrin 19a)によるラビたちの予防的禁止措置を踏まえて解説する。
https://note.com/mishnah/n/n3a36fc60b393
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第9回:大祭司の葬送随行と埋葬後の食事に関する法理
近親者を失った大祭司の葬列随行に関する論争、埋葬後の食事における、大祭司の特例措置、更に近親者でない葬儀における、大祭司の総代理の役割まで、ユダヤ法の展開を詳解する。
https://note.com/mishnah/n/nf3c6bd847cde
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第10回:王の裁く権利・裁かれる義務及び証言能力におけるダビデ王朝と非ダビデ王朝の法理的峻別と、王・王女に関わるchalitzah・yibum
非ダビデ王朝とダビデ王朝の裁判権(裁く権利・裁かれる義務)および証言能力の有無を巡る論争を精緻に分析。さらに、王の尊厳放棄(mitzvah優先か王の尊厳か)の可否を巡る論争、chalitzahおよびyibumの適用除外、先代王の未亡人との結婚禁止規定まで完全網羅する。
https://note.com/mishnah/n/nba9c9d4e8856
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第11回:大サンヘドリンの戦争承認権と王の土地通行権・戦利品分配法理、および后妃の上限数(18人)を巡る論争
王が戦争を遂行する際の大サンヘドリン(最高法院)の同意について、
王に認められたインフラ整備のための土地接収権(通行権)、戦利品の優先的・半数分配について、更に王妃の上限「18人」の規定について詳解する。
https://note.com/mishnah/n/ne8ce38502990
ミシュナ『Sanhedrin』法理研究 第12回:馬と金銀の所有制限、二重のトーラ写本義務、散髪・脱衣・浴場における畏敬の規定(2章4節後半〜5節)
王の「馬・金銀の所有制限」について、王だけに課された「二重のトーラ写本所有義務」、さらに、王の死後における所有物焼却の法理や、散髪・脱衣・浴場における視覚的・空間的な王の尊厳管理のメカニズムについて解説する。
https://note.com/mishnah/n/n2d5c4dfefcf7
ーー
これらの記事は、旧約聖書の最高権威モーセ五書[トーラ]と口伝律法[ミシュナ]及びその膨大な参考書の研究に基づいています。
本シリーズ収録記事周辺の時系列目次は以下からご覧になれます。
◉【全体目次Vol.2】ミシュナと旧約聖書・新約聖書:全研究記事リスト(No.201〜No.300)
https://note.com/mishnah/n/na80e65fb273e
全記事の時系列目次は以下からご覧になれます。
◉【時系列総目次】ミシュナと旧約聖書・新約聖書:全研究記事インデックス
https://note.com/mishnah/n/nd780d32f266c
(ミシュナの構造による目次は以下からご覧になれます)
◉ミシュナの部(seder)に基づく全記事の目次
ミシュナは生活と信仰の全領域を「種子」「祭日」「女性」「損害」「聖物」「清浄」の6つの部(セデル)で網羅している。各記事を法典本来の分類に配置し直すことで、2,000年前の「律法の現場」における聖書の背景をより明確に提示する。
https://note.com/mishnah/n/n4ccb130fe6ef
(本シリーズが属しているsederの目次は以下の通りです)
◉第4部:Nezikin(ネジキン:損害)
