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索引のようなもの-朱鷺色の黎明篇-

 この『物語の欠片-朱鷺色の黎明篇-』はカリンとレンを主人公にした物語の、十一番目の物語だ。
 正確に言うと、この篇はカリンとレンだけでなく、これまでカリンとレンの傍に居た人々の日常と想いを綴った物語でもある。
 少し前に書いた『天色の風篇』はカリンとレン以外の人物の視点を借りつつ他の人から見たカリンとレンを描いたのだけれど、こちらは二人は完全に脇役。私自身、普段なかなか深くは触れない皆の気持ちに触れられてとても楽しい時間だった。
 読んでくださった皆様にとっても、少しでも楽しい時間だったならば幸いである。
 いつもはあらすじをざっくり書くのだけれど、今回はKaoRuさんに絵を描いていただいたこともあり、全話ご紹介。索引なのに特大版でお送りする。どうか適当にお付き合いください。
 あ。そういえばいつもの篇は一話四千字前後なのだけれど、この篇は六千字だったのですよ。みなさん、長いの気付きました?

1 スグリの話

実は『鳥の歌篇』から名前の出ていたスグリは『紅の蜥蜴篇』で一躍有名(?)になり、ファンを増やし続けている。
「面倒くさい」が口癖の彼がどんな日常を過ごしているのかと思ったら、シンプルながら意外ときちんとしてるようだ。

2 カエデの話

言わずと知れた気遣いの人カエデの一番の気がかりはやはり父親エンジュのこと。亡き母親スズナのことはともかく、父親との関係において自信が持てたなら、彼の人生は一歩前に進むのかもしれない。

3 シヴァの話

安定感抜群のシヴァだけれども、彼だって人間。「シヴァ」を保つために色々と苦労しているのだ。彼自身はそれを苦労とすら感じていないのだけれど。

4 マオの話

マオの生活そのものは忙しいながらも充実している。それは何となく想像がつくのではないだろうか。
個人的にはマオの眼から見たエンジュとカエデを書くことができたのが一番の収穫の回だった。

5 ネリネの話

仲間の居る時は姉御肌のネリネの私生活。
セリとの関係は微笑ましい。でもやっぱりネリネはネリネだったというお話。

6 ユウガオの話

初期からの登場人物で、じわじわと人気を集めているユウガオ。
『象牙色の城郭篇』で初めてその過去が明らかになった。
そんな彼の過去を踏まえつつ、いつもとは少し違ったユウガオの仕事ぶりを覗いてみた。

7 クコの話

クコも地味に人気のある人物である。
彼がいつかマカニの翼の秘密を解き明かしてくれるのが、私も楽しみで仕方がない。クコの家族を書けたのも良かったな。

8 レフアの話

レフアとローゼル夫妻のことを心配してくださる読者の方が沢山いらっしゃるのを嬉しく思う。
二人はもう、大丈夫です。

9 ローゼルの話

超人ローゼルの、少し人間味のあるお話。
まあ、ローゼルはローゼルなのだけれど。KaoRuさんの絵が美しい。

10 アオイの話

アオイのことも心配してくださる方が多い(それはそうか…)。
でも彼は彼なりに堅実に自分の道を歩んでいるし、その日常はそんなに悪いものでもないらしい。

11 ツツジの話

まさかツツジの日常を描くことになろうとは私も直前まで考えていなかった。でもアオイの話を書いていたら書きたくなったのだもの。

12 ヨシュアの話

ヨシュアの話なのに扉絵に鴉を使ってしまった(本当は彼はコミミズク)。
でもまあこの鴉は彼なわけです。
夜の底から見事に生還した彼は、今は抜群の安定感を誇る。

13 エリカの話

エリカの内面は一度きちんと書きたかったのだけれど、この話は完全にKaoRuさんの絵に書かされた話だと思う。
やや歪んでいるけれど、嫌いにはなれない彼女。

14 ルクリアの話

化身の仲間の中ではあまり目立たないルクリアだけれど、きちんと地に足のついた生活を送っている。
しあわせになってくれて良かった。

15 アキレアの話

アキレアに”意外”ポイントは無かったと思うけれども、きちんと描くとそれはそれで味わい深い人物だなあと思う。

16 パキラの話

パキラは書いても書いても書ききれないくらい興味深い人物である。
イベリスとの関係は勿論のこと、各族長との関わり方にも個性が出るなあ。

17 イベリスの話

パキラの回で書ききれなかったことをこちらで回収したため、イベリス部分は薄くなってしまった。
でもまあそれはそれなりに、イベリスの内面が描けたかもしれない。

18 ホオズキの話

世の中には英雄ばかりではない。
素朴なホオズキの視点から見たアグィーラ城や式典は、当たり前のことを思い出させてくれた。
あと、ホオズキは若い頃のエンジュを知っている、という点でも特異。

19 エンジュの話

満を持してエンジュの話。
今回は割と近くまで寄らせてくれたように思う。少年エンジュも出て参ります。

20 ポプラの話

エンジュの話を書いたらしばし放心状態で、でも、ポプラの話なら書けそうな気がしたのだ。
職人気質で、自分軸のしっかりしたポプラ。
彼の内面を引き出すために、スグリの力を借りた。レンの視点だと、ポプラはお兄さんになってしまうから。

21 レンの話

視点をレンに戻した瞬間、物語が次に向かって大きく動き始めた。
やっぱり君は主人公なのだね、と感じた。

22 最終話 カリンの話

読者の皆様が気がついているか分からないが、最終話の舞台は毎回イヌワシの岩である。
カリンに視点が移ることによって、完全にいつもの流れに戻った。
そして物語は次のステップへ。
ーー仲間を信じて前へ進もう。
  時間は前にしか進まないのだから。ーー



索引を最後までお読みいただき有難うございました。
よろしければ投票もどうぞ。

今回素晴らしい挿絵を提供してくださったKaoRuさんの裏話もどうぞ併せて御覧ください▼



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