宮崎弁の本:『てげ好きっちゃ!』5日間無料キャンペーン告知
若い頃、オレは宮崎の言葉を捨てるようにして東京へ出た。「てげ」も「よだきい」も、標準語の下に隠して生きてきた。その言葉たちを68歳になって一冊の本にまとめたのである。その本が、本日から5日間、無料なのであった。

朝、糸島の家で血糖値を測りながら、ふと考えた。
人間、若い頃に恥ずかしがっていたものほど、歳を取ると愛おしくなる。
オレの場合、それは宮崎弁なのであった。
オレは宮崎で生まれた。若い頃、ふるさとの言葉を捨てるようにして東京へ出た時期がある。「てげ」も「よだきい」も、口から出そうになるたびに、あわてて標準語の下に押し込んだ。方言だと気づかれるのが、どこか恥ずかしかったのである。
タクシーを運転し、写真を撮り、いろんな仕事を渡り歩いて、気がつけば68歳。今は福岡の糸島で、ストアカでマンガの描き方を教えたり、Kindleで本を書いたりして暮らしている。
その68歳のオレが、このたび宮崎弁の本を書いたのであった。
『宮崎弁の本 てげ好きっちゃ!: 読むだけで宮崎弁がわかる てげかわいい宮崎弁』
長いタイトルである。しかし中身はもっと濃い。
そしてこの本が、本日から5日間、無料なのである。7月13日(月)まで、Kindleで0円。タダである。理由は後で書くが、まずは中身の話をさせてほしい。
宮崎弁というのは、九州の方言の中でも「かわいい」「癒される」と評判の方言なのだ。

なぜかわいいのか。実は言葉の仕組みにちゃんと理由がある。宮崎弁は「無アクセント」といって、「雨」と「飴」を区別するような音の高低がほとんどない。全体がフラットで、角が取れていて、聞く人には柔らかい毛布に包まれるような響きになる。おまけに語尾が持ち上がる「尻上がりイントネーション」で、断定せず、相手にそっと寄り添うように聞こえる。
かわいいのは偶然ではない。構造なのである。
本の中では、まず三大頻出単語「てげ」「よだきい」「いっちゃが」から解説した。
「てげ」は「とても」。「てげ暑いね」「てげうまい!」と使う。ところがこれを重ねて「てげてげ」にすると、意味がガラッと変わって「ほどほどに」「適当に」になる。強調の言葉が、重ねると緩くなる。まったく不思議な言葉ではないか。
「よだきい」は「面倒くさい」「だるい」。宮崎県民の口癖である。宮崎出身者が県外に出てから、「よだきい」に代わる言葉が見つからずに苦労する、というのはよくある話なのだ。掃除するのがよだきい。仕事に行くのがよだきい。人生、だいたいよだきい。

第七章は「胸キュン必至 宮崎弁の恋愛フレーズ」である。
「てげ好きっちゃ」(すごく好きだよ)。
「あんたといると、よだきいことも楽しかー」。
こんなことを尻上がりのフラットな発音で言われて、動揺しない人間がいるだろうか。いや、いない。
ほかにも、宮崎県内の地域差(宮崎市の柔らかい日向方言と、都城の鹿児島寄りで力強い諸県方言)、博多弁・鹿児島弁との比較、旅行者がすぐ使える実用フレーズ、標準語と意味が違う要注意単語まで、まるごと一冊に詰め込んだ。
さらに巻末には、宮崎グルメエッセイを6本収録した。重乃井の釜揚げうどん、三角茶屋・豊吉うどんのネギかけ放題、おぐらのチキン南蛮、さといも本店のラーメンの横のタクアンの謎。書きながら腹が減って困ったのであった。
で、なぜ無料にしたのか。
理由は単純で、まずたくさんの人に「てげ」と口にしてみてほしいからである。宮崎に縁のある人にも、そうでない人にも、読み終わったあとに小さく「てげ」とつぶやいてみてほしい。それだけで、この本を書いた甲斐があるというものなのだ。
無料期間は本日から7月13日(月)までの5日間。Kindle Unlimitedでなくても、誰でも0円でダウンロードできる。スマホのKindleアプリでも読める。
▼ダウンロードはこちら(5日間無料) https://www.amazon.co.jp/dp/B0H7L6FJ2S
若い頃に捨てた言葉を、68歳で一冊の本にして拾いに帰った。
読んでくれたら、てげうれしいっちゃが。
まったく、方言というのはええもんなのであった。
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