「宇宙にお任せ」は、本当は「自分から逃げる」の言い換えらしい
祭りのあとの静けさって、少しだけ残酷ですよね。七夕の翌日。短冊が揺れていた笹の葉が、もう片付けられている。昨日書いたあの願い事、今日からの日常でどうやって育てるつもりだったのか、誰かに聞きたくなる、そんな朝です。



「願い事は宇宙にオーダーしたら、あとは執着を手放して忘れましょう」。引き寄せの法則。潜在意識。宇宙の周波数。本屋の自己啓発コーナーで、よく見かけるフレーズです。でも昨日の夜、あの店で起きたある騒動を見て、私は確信しました。多くの人が「手放し」と「丸投げ」を、ひどく都合よくはき違えている、ということに。
昨日の七夕の夜。ボックス席ではとんちゃんが、そびえ立つ特大パフェを必死の形相で頬張っていました。グラスの底のコーンフレークをすくう手が、小刻みに震えている。その様子を見ていたオバチャンと有栖川くんが、呆れたように話しかけます。「とんちゃん、昨日から絶対ダイエットするって、短冊にも書いてなかったっけ」と。
とんちゃんは生クリームのついた口元を拭きもせず、胸を張りました。「ふふん。オバチャン、古い。あたしは今、宇宙の法則に従って『痩せなきゃ』っていう執着を手放してるの。体重のことは宇宙に丸投げして、あとはご機嫌にパフェを食べるのが正解なんだから。これ、引き寄せの本に書いてた」と。
そこへ有栖川くんが、メガネを押し上げながら冷ややかに。「完全に論理破綻している。摂取カロリーが消費カロリーを上回る行動を取りながら、事象の好転を期待するのは単なる現実逃避だ。それに君のその食べ方だけど、微塵も『ご機嫌』には見えない」と。
有栖川くんの指摘は正確でした。だってとんちゃんの背中からはね、(あぁ、また食べちゃった。どうしよう、太る、意志が弱い、罪悪感、罪悪感、罪悪感……)という真っ黒いオーラが、ドロドロと漏れ出しているから。
「あんたたち、ホントに都合のいい頭してるわね」。
私・五十鈴は、カウンターからそう呟きました。はしぞうが顔を出して「とんちゃん、顔が全然笑ってないっす。負のオーラでパフェが腐ってるっす」とツッコむ。その通りです。
「宇宙に委ねる」「結果を手放す」。これってね、思考停止して欲望のままに逃げることじゃない。願った後に「まだ?」「どうして叶わないの?」と結果をコントロールしようとする『不足感』のノイズを消す、ってだけなんです。
とんちゃんみたいに「手放した!」と言い聞かせながら、心の底で罪悪感や不安にまみれている状態。これってね、脳のオートパイロット機能(RAS)という高性能な注意フィルターに、「私は今、太っていて焦っています」「ダメな人間です」という強烈な検索キーワードを連打しているのと同じなんです。脳は正直なやつですから、そのネガティブなクエリに従って、あなたが失敗する証拠ばかりを自動的に集め始める。
じゃあ、本当の意味で「執着を手放す」にはどうするのか。まずはね、自分の「初期装備」を知ることです。四柱推命という人生のステータス画面を開けば、「あぁ、私はこういう性質で進めばよかったんだ」と、無駄な他人との比較や焦りがスッと消える。これね、本当の「手放し」の入り口なんです。
「戊(つちのえ)」という山の性質を持つあなたは、圧倒的な包容力とどっしり構える安定感が初期装備。それなのに、身軽な風のように生きようと焦ったら、苦しいだけに決まってる。自分に魔法使いの装備がないと認めて、戦士の剣を磨き始めたら、その時点で既に「手放し」は始まってるんですよ。
自分の装備を受け入れたら、結果が来るまでの間、不安なんかにフォーカスせずにね。体を動かして、日々の小さな喜びを記録していく「幸積み(さちづみ)」をする。開店前のバックヤードでアタシたちがやってる「笑いヨガ」もそう。頭で考える前に、まずは体から笑って脳をハックする。「空が綺麗だった」「今日のコーヒー、最高に美味しい」「はしぞう、今日もかわいい」。そうやってね、今ここにある喜びに全集中している時、人は未来への執着を完全に忘れています。この「今が十分に幸せ」というフラットな状態こそが、脳のRASが最もノイズなく働き、宇宙の法則が一番サポートしやすい、完璧な「手放し」の瞬間なんです。
結果を丸投げして不安に震える暇があるなら、自分の初期装備を愛して、目の前のパフェを「罪悪感ゼロ」で本気で味わい尽くしなさい。そっちの方が、よっぽど宇宙は喜びますよ。
翌日の朝。波動研の部室では、オバチャンが珍しく静かにノートを開いていました。「いやー……昨日の五十鈴さんの話、ずっと頭から離れない。たしかに、とんちゃんのあのパフェの食べ方、全然幸せそうじゃなかった。『手放す』って、自分から逃げることじゃないんだ」と、ペンを握ったまま。
有栖川くんも珍しく同調します。「論理的に考えるなら、『手放し』とは『意識の周波数を、不足感から充足感へシフトさせること』だ。その過程で『自分の初期装備を知る』というステップは、非常に理に適っている」と。
オバチャンはそれでにっこり。「僕ら波動研も、頭でっかちになって量子力学の数式をこねくり回す前にさ。まずは自分の『初期装備』をしっかり見つめ直そう。五十鈴さんの言う通り、自分の星を知って、今日から『幸積み』の実践だね」。
そうノートに書きながら「『昨日の夜、五十鈴さんに人生の本質を教わった。これは手書きで記録する価値がある』」と。
執着にフタをして逃げるのは、もうおしまい。祭りの終わった今日という日常で、小さな喜びを積み重ねるあなたにこそ、本当の奇跡は降りてくるんです。自分の装備を愛しましょう。今のあなたで、十分。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまの日常が、小さな幸せで輝きますように(。-人-。)✨
Love & Peace💕
※この作品は、AI漫画生成ツール(新宇佐美式AI漫画)を使用し、 著者の指示のもとで制作されたコミックエッセイです。
