宇宙叙事詩の科学ノート 共生進化編 第3回 葉緑体と酸素革命
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本稿の位置づけ
前回は、
👉 ミトコンドリアによるエネルギー革命
を扱った。
しかし生命史には、もう一つ巨大な転換点が存在する。
それが、
👉 葉緑体と光合成
である。
この出来事は、
👉 生物内部の変化
にとどまらず、
👉 地球環境そのもの
を書き換えた。

葉緑体とは何か
葉緑体は、
👉 植物や藻類の細胞内部に存在する構造
であり、
👉 光合成
を担う。
現在の有力説では、
👉 シアノバクテリア系生物が細胞内共生した結果
と考えられている。
つまり葉緑体もまた、
👉 元は独立した生物
だった。
光合成とは何か
光合成では、
👉 光エネルギー
を利用し、
👉 二酸化炭素(CO₂)
から有機物を合成する。
このとき中心となるのが、
👉 カルビン回路
である。
つまり葉緑体は、
👉 無機世界を生命世界へ変換する装置
とも言える。
酸素発生型光合成
ここで決定的だったのは、
👉 水(H₂O)を分解して酸素を放出する
タイプの光合成が現れたことである。
これは、
👉 酸素発生型光合成
と呼ばれる。
主にシアノバクテリア系が担った。
当時の地球
現在の地球では、
👉 酸素は生命に必要
と感じられる。
しかし初期地球では、
👉 大気中に酸素はほとんど存在しなかった。
当時の生命の多くは、
👉 酸素を前提としていない。
酸素革命
そこへ大量の酸素が放出され始める。
これにより、
👉 地球環境そのもの
が変化した。
これを、
👉 酸素革命(Great Oxidation Event)
と呼ぶ。
酸素は「毒」だった
ここで重要なのは、
👉 酸素は極めて反応性が高い
という点である。
酸素は、
・DNA
・タンパク質
・脂質膜
を損傷させる。
つまり当時の生命にとって、
👉 酸素は猛毒
だった。
大量絶滅
その結果、
👉 酸素耐性を持たない生命
の多くが生存困難になった。
つまり酸素革命は、
👉 地球史最大級の環境災害
でもあった。
生命は、
👉 自ら作り出した酸素によって
👉 地球環境を激変させた
のである。
それでも酸素は強力だった
しかし酸素には別の側面もある。
👉 極めて高効率なエネルギー利用
を可能にする。
これにより後に、
👉 ミトコンドリア系呼吸
が強力な武器となる。
つまり酸素革命は、
👉 危険と高効率化
を同時にもたらした。
葉緑体も危険を抱える
さらに重要なのは、
👉 葉緑体自身も活性酸素(ROS)を発生させる
という点である。
光合成では、
👉 高エネルギー電子
を扱うため、
・スーパーオキシド
・過酸化水素
・一重項酸素
などが発生しやすい。
つまり、
👉 光そのものが危険
でもある。
防御機構の進化
そのため植物系生命では、
・カロテノイド
・カタラーゼ
・スーパーオキシドディスムターゼ
など、
👉 活性酸素防御系
が発達した。
生命は、
👉 光を利用するために
👉 毒も制御しなければならなかった。
なぜ重要なのか
葉緑体によって、
👉 地球全体へ大量の有機物
が供給されるようになる。
さらに酸素増加によって、
👉 高効率呼吸
への道も開かれる。
つまり葉緑体は、
👉 地球規模で生命の条件を書き換えた
のである。
本稿のまとめ
葉緑体とは、
👉 光を利用して世界を書き換えた共生構造
である。
それは、
👉 有機物を生み出し
👉 酸素を放出し
👉 地球環境そのものを変化させた。
しかし同時に、
👉 光と酸素は生命を傷つけ続けた。
生命は、
👉 世界に適応しただけではない。
👉 世界そのものを変えながら、自らも危険を抱え込んだ。
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