宇宙叙事詩の科学ノート 共生進化編 第6回 なぜ複雑生命は稀なのか
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本稿の位置づけ
前回は、
👉 複雑生命が
👉 危険を制御し、分業し、統合することで成立した
ことを扱った。
しかしここで、新たな疑問が生まれる。
👉 なぜ地球では、複雑生命の出現までこれほど長い時間が必要だったのか。
本稿では、
👉 複雑生命成立の困難性
を扱う。
生命そのものは珍しいのか
現在の研究では、
👉 単純な有機物
そのものは比較的生じやすい可能性がある。
実際、
・アミノ酸
・脂質
・塩基
などは、
👉 実験室でも自然生成可能
である。
さらに地球では、
👉 生命誕生後まもなく原核生物が現れている。
このため一部研究者は、
👉 単純生命そのものは宇宙に広く存在する可能性
を考えている。
しかし問題はその先
重要なのは、
👉 「生きること」
と
👉 「複雑化すること」
は別問題だという点である。
地球では、
👉 原核生物時代
が20億年以上続いた。
しかしその間、
👉 大型動物
👉 神経系
👉 知性
は存在しなかった。
巨大化の壁
原核生物には、
👉 細胞膜依存のエネルギー生成
という制約があった。
つまり、
👉 大きくなるほどエネルギー不足
になりやすい。
ここで、
👉 ミトコンドリア型共生
が起きたことで、
👉 高エネルギー化
が可能になった。
しかし共生そのものが難しい
問題は、
👉 細胞内共生
が極めて特殊な出来事だった可能性である。
通常、
👉 他生物を取り込めば消化される。
しかしミトコンドリア祖先は、
👉 消化されず
👉 共生し
👉 分離不能になった。
これは、
👉 偶然だけでは説明しにくいほど特殊
とも考えられている。
酸素という危険
さらに複雑生命は、
👉 酸素利用
によって高効率化した。
しかし酸素は、
👉 活性酸素(ROS)
による自己破壊リスクも生む。
つまり複雑生命とは、
👉 高性能であるほど壊れやすい
構造でもある。
必要だったもの
複雑生命成立には、
・高エネルギー化
・活性酸素制御
・DNA修復
・分業
・細胞統合
・長期安定環境
など、
👉 多数の条件
が必要になる。
つまり、
👉 一つだけでは成立しない。
地球でも一度だけかもしれない
現在の研究では、
👉 真核生物成立は一度しか起きていない可能性
も指摘されている。
もしそうなら、
👉 地球そのものが極めて特殊
だった可能性もある。
「細菌惑星」
ここから生まれる考え方が、
👉 「細菌惑星仮説」
である。
つまり宇宙には、
👉 単純生命は多い
かもしれない。
しかし、
👉 複雑生命へ進めず
原核生物段階で止まる惑星が大半かもしれない。
フェルミ問題との関係
これは、
👉 「なぜ宇宙人が見つからないのか」
というフェルミ問題とも関係する。
もし複雑生命成立が極端に難しいなら、
👉 知的文明
そのものが非常に稀になる。
地球の特異性
地球では、
・液体の水
・長期安定恒星
・磁場
・プレート運動
・酸素革命
・細胞内共生
など、
👉 多数の条件
が長期間維持された。
つまり地球は、
👉 単に生命が生まれた星ではなく
👉 複雑生命が維持できた星
だった可能性がある。
本稿のまとめ
複雑生命とは、
👉 単純生命の延長
ではない。
それは、
👉 高エネルギー化
👉 共生
👉 毒性制御
👉 分業
👉 長期安定
という、
👉 多数の危険な条件
を同時に乗り越えた結果である。
生命は生まれやすいかもしれない。
しかし、
👉 “考える生命”
は、宇宙でも極めて稀なのかもしれない。
📓 宇宙叙事詩の科学ノート👇
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🌐 第24回 生命の進化 I ― 単細胞はどのように分かれたのか
🌐 第25回 生命の進化 II ― 生命はどのように重なり始めたのか
🌐 第26回 生命の進化 Ⅲ 生命はどのように“ひとつ”になったのか ─ 多細胞生物の誕生
🌐 第27回 生命の進化 Ⅳ 感覚はどのように始まったのか ─ 「感じる」は、器官より先に生まれた(6月9日公開)
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🌐 第1回 生命はなぜ単純な化学反応ではないのか
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🌐 第3回 カルビン回路とは何か
🌐 第4回 回路はどのように成立したのか
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🌐 第2回 ミトコンドリアはなぜ奇跡なのか
🌐 第3回 葉緑体と酸素革命
🌐 第4回 酸素はなぜ危険なのか
🌐 第5回 なぜ複雑生命は成立できたのか
🌐 第6回 なぜ複雑生命は稀なのか(本作)
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