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ヨーロッパ鉄道旅今昔、20代と40代の私が見たヨーロッパ|40女のヨーロッパ乗り鉄旅【総集編④】

96日間の旅エッセイ総集編。
今回は、ヨーロッパ鉄道旅の昔と今について書いてみたい。

この旅の約20年前、学生時代の私は初海外でドイツへ、そしてフランス・イタリアへもバックパックを背負った旅をしていて、いずれも鉄道で移動をしていた。

それ以来のひとりヨーロッパ鉄道旅、行く先々で当時の苦労を思い出したり、当時との違いに驚いたりした。
そんな気づきを振り返ってみたい。

<40女のヨーロッパ乗り鉄旅|旅の概要>
・2018年4月〜7月
・96日間/28カ国
・総鉄道移動距離 約26,500km
・ユーレイルパス(3ヶ月連続版)使用
・飛行機移動は1回のみ
・移動は鉄道+ときどきバス


スマホがあれば何でもできる

20年前との大きな違い、それはやはりスマホが手元にあることに尽きるだろう。

宿探しに地図、翻訳と何からなにまで頼れてしまう魔法の杖を手に入れると、旅は本当に簡単で、どこにだって行ける気がしてくる。

スマホ以前はと言うと、街に到着するとまずはインフォメーションの「 i 」のマークを探し、そこで紙のマップを手に入れることからスタートする。

地図を読むのが苦手な私は、紙の地図を見ても迷うことだらけで、そうなると人に聞くしか手立てはない。
今の3分の1以下の英語力で、誰彼構わず道を尋ねていた。

今回の旅で、自分からはほとんど人に話しかけなかったことを思うと、あの頃のほうが人とのコミュニケーションがたくさん生まれていたのかもしれない。

四苦八苦しながらジェスチャーで道を教えてくれたおじさんの顔やおばあさんの顔は、今でもおぼろげに覚えているのだから、人とのふれあいは強烈な思い出になるのだろう。

一方で、当時は地球の歩き方に載っている安宿やユースホステルに泊まるしか選択肢が無かったものが、今では民泊なんかも選択できて、人々の生活に近いところを体験することができた。

ツールの進化が旅のスタイルを変える

これから先、翻訳やAIの進化で、どんな違う旅ができるのか楽しみだ。


▽ 家族の一員のように迎えていただいたユトレヒトの民泊話

経験値の違いで変わる目線

20代の大学生、初めて見る海外の景色は見るもの全てが新鮮で、驚きに満ちていた。

何もかも美しくて可愛くて。本屋さんやファストフードだって新鮮そのもので、やたらとお店に入っていた気がする。

一方で、40代の私。擦れてしまったとでも言うのか、あの頃に比べると見る物全てに感動!というわけにもいかない。

大学生だと一人で入れるお店は日本でもせいぜいファストフードぐらいだったものが、今となっては東京の立ち飲み屋で一人飲みだってできるのだから、経験値がすっかりあがってしまっている。

そのおかげで、広場に面したテラス席にも臆することなく座れるし、バルでの一人飲みだって我が物顔で満喫できてしまう。

経験値から来る大人の余裕というのもあるし、懐の余裕が違うというのが大きい。

また、いろいろな街を見てきたからこそ気がつく違いに目が行き、それが歴史的背景によるものなのか、文化の違いによるものなのか、など深く観察できたのも、経験値が上がった旅の良いところ。
すぐに調べられるツール(スマホ)があるからかもしれないが。

今回の旅では、たくさんその国のことを調べて歴史や文化に関心を持つことができた。

一方で、もっと知っていれば楽しめたのに!という場面もしばしばあり、そんな反省から、帰国後、ワインの勉強や世界遺産の勉強をするきっかけになった。

今の私はまた違う楽しみ方ができるかも?と思うと、また旅に出たくなってくる。


▽ スマホで何でも調べられる初めての街歩き

変わらない街、変わる街

20年で感じる大きな変化、それは何と言っても観光客の数だろう。

旅行に出かけられるほどの経済水準にある国が格段に増えていて、有名観光地に繰り出す観光客の数が爆発的に増えているのだ。

日本も近年オーバーツーリズムが叫ばれているが、イタリアやスペインの観光地は恐ろしいほどの人出。

どこへ行くにも予約が必要だし、フラッと見たい物が見られるというのはなかなか難しいのだろう。

私が生きている間くらいは、観光人口は増加の一途を辿るだろうから、この先ますます自由気ままな観光が難しくなってくるのかもしれない。

行きたいところには早く行かなくちゃ!ということなのだろう。

その一方で、ヨーロッパの古い街並みはこの20年ほとんど変わることなく、懐かしい当時の記憶を思い起こさせてくれた。

今回の旅では、どこの国も移民の存在が目につき、時に驚くほど街の雰囲気を一変させた場面に遭遇した。

この先も、何百年も続く美しい街並みが変わることなく守られていくのを願うばかりだ。


▽ ラマダン日没後の夕食会に驚くイタリア

寂しさ感じる鉄道の進化

今回の旅では、まだ古い鉄道システムが維持されている国から近代的な鉄道システムの国まで、様々な段階の鉄道を目にすることができた。

最新の車両はかっこ良くて快適で、テンションがあがるものだけれど、一方でコンパートメントのレトロな味わいもまた素敵で。

日本の鉄道も同じではあるが、こうした古い車両は老朽化も進んでいて、この先どんどんと新旧交代していくことだろう。

今回、昔は窓を開けて海風を感じられたイタリアンリヴィエラ沿いを走る列車が、窓など開くはずもない新型車両に変わっていたのを目の当たりにし、東欧各国で目にした風情たっぷりの旧型車両が残り続けるのはいつまでなのだろう、と焦るような悲しいような気持ちになった。

行きたいところには早く行かなくちゃ!は、鉄道の旅にこそ言えることかもしれない。

時間の旅も楽しさのひとつ

ヨーロッパ各国を巡った今回の旅。
初めて訪れた場所がほとんどだけれど、20年の時を経て再訪した場所は、また違った味わいがあった。

それは、過去の自分を思い出させてくれて、今の自分との違いを実感する旅

変わらない街、鉄道システムの進化、観光地の変化に気がつけるのも過去を知っているからこそだろう。

そんな時間の旅を楽しめたのも、今回の旅の大きな収穫のひとつだった。

20年前、なけなしのバイト代で親の反対も振り切って旅に出た自分に感謝したい気分だ。

旅に出たいけれど迷っている若い人がいたら、声を大にして言いたい。
思い立った時が、その時。ぜひ旅に出てほしい。


📕総集編、次回は96日間の旅で起こったトラブル編。鉄道旅の苦労話をお届けします。


🚊ヨーロッパ28カ国を鉄道で駆け抜けた乗り鉄ひとり旅は、こちらからお読みいただけます。
鉄道好きの方にも、そうでない方にも💐↓

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