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お気に入りの街5選 ヨーロッパ28カ国|40女のヨーロッパ乗り鉄旅【総集編⑧】

28カ国96日間のひとり旅、何度となく聞かれるのは「どこが一番良かった?」という質問だ。

一番を選ぶのは正直難しく、どこもそれぞれ良い思い出となって私の身体に刻まれているのだが、特に良かったな、またあの空気を感じたいな、と時折思い出す街を5つご紹介したい。

<40女のヨーロッパ乗り鉄旅|旅の概要>
・2018年4月〜7月
・96日間/28カ国
・総鉄道移動距離 約26,500km
・ユーレイルパス(3ヶ月連続版)使用
・飛行機移動は1回のみ
・移動は鉄道+ときどきバス


コトル(モンテネグロ)

旅の序盤、長距離列車が続く毎日の中で一度ゆっくり旅の疲れを癒そうと、ちょっと奮発して海が見える民泊を取った街。

オレンジ屋根が広がる要塞に登ると猫に先を越される
お気に入りの一枚!

街全体が世界遺産となっている城壁都市であるが、その迷路のような城壁内もさることながら、その周辺ののんびりした空気感がたまらなく気に入ってしまったのだ。

目を上げるとどこからでも間近に聳える黒い岩山が見えて迫力満点だし、アドリア海の入り江は穏やかで深い緑色が美しい。

そして民泊までの静かな坂道を歩いていると、時折現れる野良猫たち。

とにかくのどかで、人も温かくてすっかり魅了されてしまったのだ。

住宅街にある民泊までの帰り道が良かった

小さな城壁都市に、昼間はクルーズ船の観光客がわんさか訪れるので、人でいっぱいの騒がしい時間帯もあるのだが、この町に滞在して体感したのどかな時間は、まさに鉄道長距離移動の疲れを癒し、旅に出てきて良かった!と思わせてくれた。

またあの空気感を感じてみたい街の代表だ。


サン・セバスチャン(スペイン)

お気に入りの街として挙げるならここは外せない美食の街、サン・セバスチャン。

バル街とビーチが目と鼻の先
まさに食べて飲んで泳いで、美食リゾート!

旅に出る前はこの街の存在を知らなかったが、食通の先輩に激推しされて2泊した場所。

迷路のような飲み屋街をフラッと歩き、気になる店に入って1杯のチャコリとピンチョスを頼む。
こんな気軽さが最高に良かったのは言うまでも無いが、私が気に入ったのはこの街の過ごし方だ。

特段他に観光地があるわけでもない街で、夕方まで民泊で昼寝してふらっと飲みに出る

バル街まで徒歩30分ほどの集合住宅から手ぶらで夕刻飲みに出かけるのは、まるでサンダルで出かけているような気軽さがあり(実際にはスニーカー履いてるけど)、自分が昭和の呑兵衛にでもなったような自由を感じたのだ。

右も左も美味しい店が立ち並ぶ美食の巣窟

私のことなど誰も気にしていない街で、ただただ美味しい物を食べて飲む。

私の大好きな、はしご酒を堪能したひとときだ。

泊まった民泊のホストもまた温かくて、綺麗な花で飾られたベランダで飲み直す時間も良かった。

ファミリーが住むマンションの一室をお借りした

遠くない未来に必ず滞在したい街として、今から再訪を狙っている。


アンダルシア地方(スペイン)

街と言いながら地方は反則!という気もするが、5月の気候が良いアンダルシアは、あちらこちらで花が咲き乱れ、フィエスタの熱気が漂う最高の季節だと言えるのではないだろうか。

花で飾られたコルドバの小径、電飾でいっぱいのグラナダの夜…。

花盛りのコルドバは歩くだけで楽しい

どこも捨てがたいほど素敵なのだが、私が特に印象に残ったのは紫のジャカランダが満開のセビーリャの街だった。

午前中に次の街に移動して、昼間の暑さに疲れたら昼寝して、夕方から再び街に繰り出す。

アンダルシアの旅も終盤、すっかりこのリズムができていて、セビーリャでも夕刻から改めて街に繰り出した。

人影も少なくなったスペイン広場が良すぎた

陽が傾き涼しい風が通り抜ける広大なスペイン広場で、学生らしきグループのストリートフラメンコを眺めるひととき。

涙が出そうなくらい尊い時間が流れていて、あぁこの場所で日がな一日ボーッとしたい、と切望したのだ。

階段に腰掛けてぼんやり眺める

寝起きのぼんやりした頭に、通り抜ける風とフラメンコの物悲しいメロディーが響いたのだろうか。

自分でも理由は分からないが、強烈な印象として残る時間を過ごしたあの街が忘れられない。


パレルモ/シチリア(イタリア)

今回旅した南イタリアの街たちは、どこも開放的な雰囲気と文化が混じり合う猥雑さがどうにも心地良くて、ひとつの街を選ぶのは難しい。そんな中でも特に印象に残っているのが、山が迫るパレルモの街だろうか。

パレルモ大聖堂の屋根から
海と山の間に広がる街

島の北西に位置するシチリア島最大の街であるが、アラブ色が濃いエキゾチックな様子がなんとも魅惑的。

一方で、アフリカあたりからたくさんの移民が押し寄せているせいか、ここはどこ!?というほどヨーロッパらしからぬ雰囲気が漂っていて、はっきり言って安心感のある街では無かった

それでもこの街が気に入ったのは、街のすぐ近くに迫る山から海に抜ける風のせいだ。

眩しいほど暑い昼間の風も気持ち良いが、すっかり陽が傾いた夕刻、山から勢いよく街を吹き抜ける風が格別。

夕陽に照らされた山が美しいこと

暑い日中帯は室内で過ごしていたであろう人々が、わらわらと街に繰り出して一気に活気づく様子。

ヨーロッパともアラブとも言い切れない雑多な雰囲気の中、夕暮れの風に吹かれながら活気づく人々を眺める。

パレルモのそんな異国情緒が、何とも印象に残った。

観光客も地元民も一気に街に繰り出す6月の週末

アヴィニョン(フランス)

お気に入りの街というと、やはり面白い出会いがあり、最長滞在となった南仏のアヴィニョンは外せない。

民泊ホストとの出会いはもちろんだが、この城壁に囲まれた小さな街自体も居心地が良くて、民泊までの帰り道にある小さなスーパーも、結構立派な市場も、教皇庁の建つ丘から見下ろすローヌ川と壊れた橋の美しさも、今も昨日のことのように目に焼き付いている。

アヴィニョン橋はローヌ川の度重なる氾濫で壊れたまま

そしてゾクッとするほど印象的なのが、ホストの彼の大型バイクでソロソロと静かな城壁内を徐行し、城門を出た途端に爆音で走り出すあの瞬間

バイクに乗ったのは3度だけだったけど、初体験の大型バイクの後部座席は恐ろしさと、愉快さが入り交じり、人生何が起こるかわかんないな、と夢の中にいるみたいに感じられた。

アヴィニョンの城壁内は地面がツルツル
それがまたバイクで通ると恐ろしいのだ


そんなアヴィニョンの街は、周辺に点在するプロヴァンスの村々も絵に描いたように美しく、自分がその中に身を置いているのが信じられないくらい。

どの村もフォトジェニックすぎる!

家を美しく整え、庭を花で飾り、丁寧に暮らす人々の生活が素敵すぎて、私のフランス観を変える滞在となった。

またいつか訪れたい、というよりも帰りたい街だ。


幸せな時間を過ごした街たち

こうしてお気に入りの街を並べてみると、共通するのは「気候が暖かくて、食べ物が美味しくて、お酒が気軽にある街」ばかり。

でも、振り返ってみると、本当に好きになったのは、街そのものというよりも、その街で過ごした時間だった気がする。

猫を愛でながら帰った道、昼寝から目覚めて夕暮れの街に繰り出す時間、そしてホストとワインを飲みながら語り合った夜。

そんな何気ない時間が積み重なって、その街が好きになっていったのだろう。

アヴィニョンの夜は毎晩チーズとワイン


同じ場所を何度も訪れるよりは、自分がまだ知らないところに行きたい派なので、これらの街に果たして再訪するかどうか、今は分からない。

それでも、あの幸せな時間にもう一度触れたくなった時、いつかの旅の合間にふらりと立ち寄るのかもしれない。


📕総集編も終盤、お気に入りの街に続いて、今回の旅で出会った絶景車窓をご紹介します。


🚊ヨーロッパ28カ国を鉄道で駆け抜けた乗り鉄ひとり旅は、こちらからお読みいただけます。
鉄道好きの方にも、そうでない方にも💐↓

▼総集編一覧


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