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ユーレイルパス3ヶ月連続版を使いこなす|40女のヨーロッパ乗り鉄旅【総集編③】

96日間の旅エッセイをお読みいただきありがとうございます。

この総集編では、今回の旅で利用したユーレイルパスについて書いてみたいと思います。

3ヶ月毎日乗り放題のパスとはいえ、こんなに乗った人はあまり居ないのでは?と自負しています。

もっと短期間のパスもありますので、これから鉄道旅を検討する方の参考になれば幸いです。

<40女のヨーロッパ乗り鉄旅|旅の概要>
・2018年4月〜7月
・96日間/28カ国
・総鉄道移動距離 約26,500km
ユーレイルパス(3ヶ月連続版)使用
・飛行機移動は1回のみ
・移動は鉄道+ときどきバス

ユーレイルグローバルパスとは

ヨーロッパ33カ国の主要鉄道が乗り放題になるパスで、決まった日数だけ乗り放題になる“フレキシ”と、決まった期間毎日乗り放題になる“連続使用”の2パターンがある。

フレキシパスは、“1ヶ月間で7日乗り放題になりますよ”、といった類いのものなので、ヨーロッパ数カ国を周遊する際に使ったことがある方も多いのではないだろうか。

一方で、連続使用版。15日間から発売されており、最長が3ヶ月

連続版は、相当マメに移動してやるぜー!という人にしか向かない設定なので、あまり売れてないかもしれないが、私がヨーロッパ鉄道旅を企てた時にこれを見つけて「これしかない!」と心を奪われたやつだ。

パスはユース(27歳以下)とシニア(60歳以上)の割引料金も設定あり。

残念ながら、私は何の割引もない大人料金。

とはいえ、このユーレイルパスは年に数回プロモーションが実施されていて、15%引きや20%引きで購入できるので、旅を企画される場合は例年のプロモーション時期をチェックされることをお勧めする。

さらに各パスには1等と2等の設定があり、私は新幹線グリーン車に相当する“1等”を購入。
せっかくの一世一代の旅、ここだけは贅沢しようと1等を選んだわけだが、これほど列車内で過ごす時間が長かったのだから、快適に払ったお金は惜しくなかった。

どれくらい乗ったのか

ユーレイルパス3ヶ月間連続版は、アクティベートした日の3ヶ月後前日まで有効。

私の場合、4/13-7/12が有効期間だったので、91日間乗り放題となった。

秋のプロモで1等パスを購入したのだが、当時のレートで約17万円。なかなか高額の代物だ。

往復航空券よりはるかに高い。(2等だと4万ちょっと安い)

1日換算にすると1,870円/日。青春18きっぷより安いがそこまで安いわけではない。

実際に乗った列車の数は、パスの履歴を見ると105回。1,600円/回

体感平均的には3-4時間/回、10時間越えの長距離列車も寝台列車11回の乗車料金も含まれているので、やはり破格と言えるのかもしれない。

105回の乗車距離はコツコツ記録していて、Totalで26,538km

JR6社の新幹線含む総営業キロが約2万kmらしいので、あれだけ多くの路線が編み目のように広がる日本の鉄道以上に移動できたのだな、と集計したときは感慨深かった。

ヨーロッパ路線図塗りつぶし
ヨーロッパは広い…まだまだ乗れそうです

プランニングのポイント

18きっぷでも言えることだが、元を取ったかどうか、得したかどうか、ということよりも、やはりどこにでも行ける“自由”を手に入れる、というのが乗り放題パスの素晴らしいところ。

あの街まで足を伸ばしてみようかな、あの街に立ち寄ってみよう、などと自由に考え実行に移せるのが何より楽しかった。

一方で、自由があるからこそプランニングも大変。

明日はどこへ行こう、あの国にはどうやって行こう、と考えるにあたり、頼りになったのが紙の時刻表だ。

ユーレイルが出しているアプリもあって乗換案内のように検索できるのだが、行き先自体をあれこれ検討するにはこの時刻表に載っている路線図が便利。

最初は見慣れなかったヨーロッパ鉄道時刻表も、旅を進める中で完全に使いこなせてきて、上級者になった気分。

この路線図を眺めながらルートを考えるのが楽しい


私のプランニングのポイントは、常にプランBを考えておくこと。

乗り遅れるかもしれない、列車が遅れるかもしれない、何が起きるか分からない毎日で、なんとなく次の列車だったり別のルートだったりを頭に入れておくと、それだけで、失敗しても何とかなるさー、と気楽に過ごせるのだ。

それでも辺境を旅する中で、このプランBが用意できない場面もたびたび起こる。

その際は身体中に緊張が走り、列車が出発するまで気が気ではなかったりする。

幸いにして大きなトラブルなく旅ができたが、あの緊張感はやっぱりイヤだなぁ。

どうやって使うのか

ユーレイルパスの使い方は2020年以降、デジタル化が進み大きく変わったそうで、2018年当時の紙チケット運用は、ある種のノスタルジックな昔話として読んでいただけると有り難い。

ユーレイルパスは乗車時に「この駅からこの駅まで乗りますよ」と申告が必要で、これを怠ると厳しい罰金が科せられる(というルールである)。

当時の紙のパスの場合、パスの下に続く記入欄に、乗車時間と乗車駅・降車駅を記入しておき、車内検札が来た際にはパスの確認とともに、この記入欄に車掌さんのチェックが入る。

東欧各国では車掌も熱心にチェックを行い、時に楽しいコミュニケーションが生まれるきっかけになっていたのだが、西欧に入るとただの一度もチェックをしてくれることがなくなる。

「これ、毎度書いてる意味あるのかな?」と思えてくるほど。

記載が無く乗車しているのが見つかると罰金!ということなので、毎回乗車してから書いたりしていたが、そんな毎日に慣れきっていたところで、久々のチェックが入る。

ウィーン→プラチスラバ間の列車で、乗り込んですぐ車掌さんがやってきたので慌てて書こうとすると、厳格な女性車掌にめちゃくちゃ怒鳴りつけられた。

フレキシパスなんかは、この申告をしていないと悪質な不正利用とみなされかねないので、確かに大事な申告なのだろう。

現在はパス自体がデジタル化されていて、乗車前にアプリで利用区間登録が必要だそうなので、ここは紙の時代より注意が必要と言えるだろう。

高価な紙のチケットを持ち歩くことを考えると、デジタル化は便利になったのだろうけれど、自分で行き先を書いて旅の記録ができていく、こんな体験は風情があっていい思い出だ。

私のユーレイルパス
この乗車記録が4枚に渡りました。

指定席予約の苦労

ユーレイルパスは青春18きっぷと違い、高速列車でも特急でも、指定券を購入することで乗車が可能。

ルートを調べ、ターゲットとなる列車を決めたら、次はその列車が座席指定が必要かどうか確認する。

必要な場合は、次に買い方を確認する必要があり、この買い方が国によって異なるので、多数の国を旅する中で苦労したところだ。

各国鉄道会社のWebサイトで調べてみるのだが、ネット予約は大抵の国で整備されているにも関わらず、ユーレイルパス利用者の座席指定はネットでできない、といったケースも多々あり、毎回窓口の長蛇の列に並んで購入する必要が生じて、げんなりすることも多かった(特にフランス、スペイン。※2018年当時)

国内移動なら購入できるが、国際列車は窓口購入が必要、など、ルールの違いに悩まされたりもしたが、現在は少しは改善されていることだろう。

それでも、TGVやRenfeといった西欧の高速列車にたった10€ほどで乗れるのはおトクに感じて、西欧では高速列車三昧の日々だった。

スペインの非効率極まりない窓口
いつも長蛇の列でげんなり

ちなみに、「ユーレイルパス」はヨーロッパ圏以外に住む人向けのパスであり、ヨーロッパ圏在住者向けは「インターレイルパス」と呼ばれていて、圧倒的にこちらの利用者が多いと思われる。

そのため、Webサイトの表記も、窓口の人の認識も「インターレイルパス」中心。

私が“ユーレイル、ユーレイル”と連呼しても分かってもらえないことが多々あり、私の発音のせいかと落ち込んでいたが、しばらくしてから“ユーレイル”がレアな存在であることに気がついたのだった。


まとめ:こんな人にお勧め!

ヨーロッパの国々を自由に旅したい、移動は鉄道が好き!という方にぜひお勧めしたいこのユーレイルグローバルパス。

特に、「移動自体が旅の楽しさのひとつ」と感じる方は、連続版との相性が良いのではないだろうか。

フレキシパスのように、元を取ろうとルート戦略を立てたり、バス等他の交通手段と料金比較をする必要もないので、気ままに行き先を決めて列車に乗る、そんな自由を思い切り満喫できるのがこの連続版の良いところ。

今回、私が105回の乗車を通してパスの恩恵を最も感じたのは、気ままに移動できる“自由”だった。

移動時間が旅の醍醐味になる、そんな贅沢な時間が過ごせたことに感謝。

ユーレイルのサイトではおすすめルートなんかも紹介されています。妄想にぜひ!

※ちなみに、東欧以外の国を旅する場合は2等パスでも十分に快適だと思われます。(東欧の一部列車では清潔度が格段に異なります)
ただし、バカンスシーズンなどは、2等から席が埋まっていくので、1等パスが安心の御守りになるかもしれません。

▼一等コンパートメントはやっぱり綺麗なブルガリア鉄道


📕総集編、次回は学生時代の旅と比較してみた「鉄道旅今昔」をテーマにまとめてみます。昔を知るからこそ見えた今、をお届けします。


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