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なぜ画廊は少し怖いのに惹かれるのか -東京アート・アンティーク体験記-

数多くあるnoteの中から
おいでいただきありがとうございます。

このnoteでは
わたしの体験している絵の声をきくアート鑑賞を
紹介しています。

今回は
アートイベントのご報告記事
東京アート・アンティーク のご報告です。

画廊さんの絵からは
何がきこえたのでしょうか。
そのあたりも併せて
ご報告しています。


東京アート・アンティーク

東京都中央区の京橋・日本橋エリアは、戦後から古美術・工芸・日本画・近代絵画・彫刻・版画など約150の専門店が多岐にわたり集積する、銀座に次ぐ個性豊かなアート密集地です。老舗の古美術店やギャラリーが並ぶ「美術の街」として、多くの著名人や美術館関係者がこの界隈で美術品を求めてきました。

東京アート・アンティーク 公式サイトより

銀座界隈では、よく画廊を見かけますが
なんと150ものギャラリー・画廊が
集まっているのですね。

このフェアーは1998年からはじまり
2010年にリニューアルして
現在は90近くのお店にご協力いただいき
美術の街「日本橋・銀座」を巻き込んだ
大きなイベントとなっているそうです。

わたしは初めての参加になります。

日本橋、京橋のギャラリーを回りながら、骨董、古美術から現代アートまで、世代を問わず国内外の多くの方にアートに親しんで頂くためのイベントです。初心者でも楽しくまわれるよう、さまざまなアートイベントをご用意しております。隠れ家のような小さなギャラリーから著名人が通った老舗のギャラリーまで、オーナー自慢の作品に触れてください。入場料、予約は不要!気候の良いこの期間に骨董巡りやお気に入りのアート探しをお楽しみください。皆さまにアートと人の繋がりを感じていただく機会となれば幸いです。

東京アート・アンティーク 公式サイトより

「参加加盟したお店をお好きにみてくださいね」
という自由なイベントになります。
今年は
トークセッションなども開催されましたが
そちらは満員御礼とのことで
わたしの興味の強い
西洋画を取り扱っている
お店を中心に
お伺いしてみました。

翠波画廊様

外観より
外へ向けたショーウィンドウも
有名な画家さんの作品です(ピカソなど)

翠波画廊様は今回のイベントにあわせて
チャリティオークションを
開催されていました。

イベントページを見ても
ピカソ、マティス、ミロ、レオナール藤田…と
オールスター揃い!といったおももち。

美術館クラスの作品が
拝見できる画廊さんで
本当は足繁く通いたいのですが

画廊さんはなかなか
敷居が高いのもあって。

今回のイベントに乗じて
お邪魔させていただきました。

イベントページにもありましたが

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/joan_miro/bareasushotounoyubyuou/

ジョアン・ミロのリトグラフ。

レオナール・藤田のリトグラフは
こちらの「母と子」

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/tsuguharu_foujita/hahatoko-3/

もう一つ、猫のリトグラフがありました。

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/tsuguharu_foujita/nekonohon-azuba/

↑この作品に似ていたのですが
違う作品だったかなと思います。
コロタイプではなく
リトだったような気がします。

実はこの猫の絵がとてもとても可愛くて。
オークションの最低入札価格が
30万円くらいだったかと記憶しています。
そこから値段がついていく底値価格ですが。
30万円だとしたら、欲しいのになあ。
なんて思っておりました。

マティスも欲しい。

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/henri_matisse/visages-2/

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/henri_matisse/visage3/

こちら2作品が、
額に入って床に置いて飾っており
それがとってもかっこよかったんですよね。

マティス先生ですので
壁に大事に飾っても
もちろんはえるとおもいますが
床に何気ない感じで置くのも
さすがのマティス先生。
存在感を放っており
最高にかっこいいんです。

ピカソの作品は

花を持つ小さなピエロ

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/pablo_picasso/hanawomotsuchiisanapiero/

ゴンゴラの詩

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/pablo_picasso/gongora-mosimonanziganozomunara/

太陽の闘牛

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/pablo_picasso/taiyonotogyu/

が拝見できました。

闘牛士 もあったかと。
(実は外観写真からも
中に飾ってあることがわかります)

https://www.suiha.co.jp/artists/century-masters/pablo_picasso/tougyuushi/

リトグラフに関しては
ほとんどの作品が
「全く手が出ない」
というわけではなく
買えたら、あそこに飾りたいな、なんて。

とても魅惑的でした。

なかでもピカソの説明では
ピカソは「ブルー・チップ・アート」と
呼ばれるんだそうで。
業績などが高く評価されていて
価値が長期にわたって安定している
安全で有望な資産価値を持つ
アーティストの作品を指す言葉なのだそうです。

さすがのピカソ。
資産としても優秀で
きっと買っても損はないでしょう。

マティスやレオナールも
値崩れはしない様な気がしますね。
ブルーチップ入りとかするのでしょうか。
いつか欲しいので
買うまでは、高騰はしないで欲しい…なんて。

帰る時に
すごく品の良い店員さんに
「またお気軽にいらしてください」
と微笑んでいただきました・・・
わたしより多分年下の女性でしたが。
すばらしい接客です。

画廊と美術館、
アートから聞こえる声の違い


ここで
美術館との違いについて
少し考えたことを
書いてみたいと思います。

美術館では
キュレーターが展覧会の
明確なコンセプトをもとに
展示を構成しています。

作品の並び、流れ、見せ方——
すべてが「どう鑑賞させるか」
という設計の中にあります。
それを見るのも、楽しみの一つです。

一方で画廊は、少し違います。
そこにある作品たちは
その時点で画廊に在るもの
で構成されていて、
同時に「売る」
という役割も背負っています。

だから展示には、
その画廊の美意識や
「売る」という意思、判断がそのまま出る。
ある意味で、
生々しい空間だなと感じました。

そしてもうひとつ
今回強く印象に残ったのが
「買える絵」として見る体験でした。

美術館では、
絵は基本的に「見るもの」です。
(わたしの場合は聞くものでもある??)
でも画廊では、ふとした瞬間に
「これ、手に入るのかもしれない」
と思ってしまう。

その瞬間、
絵との距離が変わるのです。
ただ「見る対象」だったものが
「関係を持ちうる存在」に変わる。

美術展でも、
「この絵が自分の部屋にあったら」
なんて、想像しながら見るのですが、
それは夢想。

画廊での夢想は
「手に入れたあと」を
前提にしてしまうぶん
とても生々しいのです。

実際に自分の家に飾られている姿。
それをわたしが見ている姿。
家族や招いた友人の目にどう映るのか。
さらには
支払った金額に見合ったものが得られるのか、まで。

少しだけ、所有したいという
下心のようなものが混ざる。
でもそれは
決して嫌な感覚ではなくて
むしろ絵をぐっと
自分に引き寄せる感覚でもありました。

美術館とは違い
ここでは作品は
「守られているもの」ではなく、
「誰かの手に渡っていくもの」
としてそこにあります。

その違いが
絵の声を少しだけ
変えていたのが印象的でした。


絵の声というのは
その絵がたとえどこに行っても
どこで飾られていても
変わらないものだと、思っていました。

でも、そうではないのかもしれない。
そう考えた瞬間、
ふと、とても怖くなってしまいました。


今までアートと交わしてきたものすべてが
ぐらぐらと揺らいでしまいそうで。


長年友情を育んできた
大事な親友と
一歩踏み込んで
関係を変えてしまうかのような。

今まで大切にしてきた関係は
手放したくない。
でも新しい世界ものぞいてみたいし
手に入れたい。
そんな欲情とのはざま。


でも、一歩踏み出せば
今まで触れることのできなかったものを
自分の部屋に迎え入れ、独占し
触れることすらできてしまう。
ふたりきりになる。
絵と、そんな関係になる。

誘惑的すぎて
とても、怖くなってしまった。

手に入れた絵からは
何がきこえてくるのか。

いつか
いい絵と出会えたら
そんな関係にすすんでみたい。

今日のわたしは、
そう思っています。


鈴木美術画廊

さて、話は戻って。
行った画廊紹介2店目。

翠波画廊さんから徒歩5分ほどの距離に
鈴木美術画廊さんがありました。

こちらもイベントに合わせて
画廊内でも催しをしておりました。

こちらのページで飾られている作品
すべてを見ることができました。

こちらのページでは
香月泰男さん、福田平八郎さん、
ミズテツオさん、絹谷幸二さん、
相原求一朗さん、棟方志功さん、
清宮質文さん、松本竣介さん
の作品が紹介されていますね。

他には、
全体の絵の中の一番左
鳥(二羽)の掛け軸は
速水御舟先生だったかと。

右下のペン画は
松本竣介先生だったと思います。

松本さんの絵は先日の
日曜美術館展(芸大美術館)で
拝見したばかりでしたので
またお会いできた感動がありました。

こちらの画廊も自由に見て回れて
営業のようなものはありませんので
どなたでも気軽に入ることが
できると思います。

アートアンティークのイベント冊子
加入している画廊さんなどに置いている様です
こちらを読むだけでも
とても面白いです

まとめ

いかがでしたでしょうか。
画廊さんは敷居の高さだけでなく

自分と絵の関係そのものが
揺らいでしまうことにあるのかもしれません。

「手に入るかもしれない」
——そう思った瞬間、
絵の声は、少しだけ違ってきこえはじめる。

その変化に触れることは、
とても怖くて、そしてとても魅力的でした。

ぜひ一度、画廊に足を運んでみてください。
そのとき、絵がどんな声で語りかけてくるのか
少しだけ耳を澄ませてみていただけたら嬉しいです。


質問、聞きたいこと、ご感想等、
お気軽にコメントを書いていただけるとうれしいです。




記事をまとめてみました。
ご興味のある記事がありましたらぜひお読みください!

はじめに01 -絵の声を聴く、アート鑑賞について- 好きな画家さん一覧
https://note.com/killamaru/n/n0cb504116a87
書き始めた経緯やこのNoteの説明など

はじめに02 -アートの声を聴く鑑賞について-
https://note.com/killamaru/n/n3b42879699f8
「はじめに」の続きですが、私のNoteの中では、♡率が高くて、ありがたいです。

はじめに03 -審美眼は何年で身につくもの?
https://note.com/killamaru/n/ne9792bc439fe

<ドイツ旅2026>
ドイツから戻ってきました -2026.01.13 近況報告-
https://note.com/killamaru/n/nce677f79afbc

デューラーと話したくて家に2回おしかけた話 - デューラーズハウス -
https://note.com/killamaru/n/n681100d72660

フェルメール報告会 - ドイツ旅で鑑賞した絵のレポート -
https://note.com/killamaru/n/n9509726b7b11

フェルメールに隠された法則 - 嫌いだったフェルメールが好きになれた秘密 - [ディープ]
https://note.com/killamaru/n/nab3fbbd02386

<若冲>
若冲からはじめて呼ばれた話 -泉屋博古館東京-
https://note.com/killamaru/n/n79a61287feed

若冲は、今日も私を呼ぶかしら - 三井記念美術館「円山応挙」展 -
https://note.com/killamaru/n/na07051e46676

若冲は、もう1人の天才にためらう、の話 - 東京藝大美術館 -相国寺展
https://note.com/killamaru/n/n85b940e93ef9

<ゴッホ>
[ディープ]ゴッホのひまわりって、おいしいの? - 西洋美術館 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
https://note.com/killamaru/n/n69330619f156

「あなたはどんな鑑賞タイプ?」と「ゴッホの死相」について ゴッホ展 -東京都美術館-
https://note.com/killamaru/n/na3e315c32ca0

ゴッホ美術館(アムステルダム)に行ってきた -美術館レビュー(絵多め)-
https://note.com/killamaru/n/n4e65dea66a63

おいしそうな絵はここにも(ピエール・ボナール) -「ひまわり」異変の後日談-
https://note.com/killamaru/n/n32920ae6c2de

<美術展>
ブラックホールを作りだせる画家 -仙厓展@出光美術館- [ディープ]
https://note.com/killamaru/n/n576fe4a903b7

絵から音がしない理由 -ユトリロ展(SOMPO美術館)-
https://note.com/killamaru/n/nd086f4b57077

定家にきゅんきゅん -国宝熊野御幸記と藤原定家展レポート(三井記念美術館)-
https://note.com/killamaru/n/ne15a8591b9e4

伊勢物語展 -根津美術館- 岩佐又兵衛に感じるもの
https://note.com/killamaru/n/n522358cdf891

僧侶の背中には、実は何があったのか -特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」-
https://note.com/killamaru/n/nb87fb034c08e

マチュピチュの展示じゃない?!けど、興味深い -マチュピチュ展-
https://note.com/killamaru/n/n5dd9d6de4666



<岡本太郎とウォーホル>
岡本太郎の絵をめくってバックヤードをのぞいた話[ディープ] - ウォーホルの続き -
https://note.com/killamaru/n/ndd21dc5e0255

アンディ・ウォーホル「SERIAL PORTRAITS」展(ルイヴィトン) - 岡本太郎のために力をお借りします -
https://note.com/killamaru/n/ndd1a969b04ba

<ランキング>
[異変の起こった美術展ランキング]2025年行った美術展の中から)
https://note.com/killamaru/n/n853c88ce272c

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