中小企業のための簡単・安価なデータバックアップ戦略 その9
なんだか、結局1日空けてしまいましたね。一応途中まで書いたは書いたんですが、内容が気に入らずにはじめから書き直して今、という感じなんです。また1からの書き直しですが、まあそれもよくあること。気持ちをあげてやっていきましょう。いつものやつです。
今日はかなり有名なやつを見ていきましょう。
3人の客があるホテルにチェックインするとき、フロントで部屋代はひとりあたり10ドル、合計30ドルだと言われました。客たちは支払いを済ませた後、フロント係は間違いに気づきます。合計の請求額は、実際には25ドルのはずでした。フロント係はベルボーイに5ドル札を1枚渡し、差額を返金するように指示します。5ドルは均等には分けられないので、ベルボーイはそれぞれの客に1ドルずつ渡し、残りの2ドルをチップとしてもらうことにしました。
結局、客たちは最初に10ドル払い、返金を1ドル受け取ったので、ひとりあたり9ドル払ったことになります。従って、3人の客は合計27ドル支払いました。ここにベルボーイのチップを加えると、合計は29ドルになります。しかし客たちは最初に30ドル払っているはず。残りの1ドルはどこへ消えてしまったのでしょうか?
今回は答えをさっくり書きます。
カウンターのレジの中 25ドル
客の財布の中 1ドル
客の財布の中 1ドル
客の財布の中 1ドル
ベルボーイのポケット 2ドル
何にもおかしくありません。29ドルというお金はチップを2重に計算しているだけです。客が払った合計額を「部屋代」と見做してしまっているだけで、ごく単純な算数の問題でしかありません。冷静に考えればごく単純な算数です。
さあ、というわけで、今日の文章に入っていきましょうか。昨日の文章で、こんな表を出したかと思います。多要素認証(MFA)の種類に関してです。

(クリックで拡大)
この中から中小企業で使用するにふさわしい方法を選んでいかないといけないわけですが、セキュリティ強度は高いに越したことはありません。そしてまた、ユーザエクスペリエンスも高いに越したことはありませんね。
そういうことになると、一番に候補に挙がってくるのが生体認証なんですけど、これは一般的に実装するのに高額が必要になります。表によりますとデバイスロック解除、パスワードレスログイン、高セキュリティアプリケーションに向いているとありますが、最近は銀行のATMなんかにも掌の静脈を読み取る認証装置がついていたりしますよね。
以前にも述べましたが、生体認証で一番信頼できるのって肛門認証なんだそうです。これは嫌ですよね。サラリーマンが出勤してまずすることはパンツ脱ぐこと。認証するための個室を作るにしても、出費がバカになりませんし、個室の構造によっては不適切なりようhいやいや、そんなことを言ってはいけませんが、生体認証には生体認証なりの欠点というのもあります。私はあんまりスマホに拘りのない人間で、今使っているのも型落ちのAndroidです。前はAQUOSフォン使ってたんですが、2回かな。バッテリーの寿命により交換対応してもらい、3回目でとうとう出せる同型機がなくなってしまったんですよ。というわけで出せるものがこれだけですのでこの中から選んでくださいということになり、XPERIA使ってます。割と手になじむんですが、指紋認証の通りにくさにだけは難儀してます。重要なときに限ってまともに読み取らないんですよね。そしてまたこれからの季節、手が常にジトッと汗ばむような時期には、更に精度が下がります。
中小企業におけるMFA導入のメリット・デメリット
そもそも、MFAを導入するメリット・デメリットについて考えていきましょう。MFAを導入する最大のメリットは、セキュリティレベルを飛躍的に向上させられる点にあります。リスト型攻撃やフィッシング攻撃といったサイバー攻撃に対する耐性が向上し、内部不正の抑止にも繋がります。また、政府や業界団体がMFA導入を推奨するガイドラインを公開しており、これに準拠することで、取引先や顧客からの信頼獲得、ブランドイメージの向上に繋がり、将来的な法規制強化への備えともなります。Microsoft 365やGoogle Workspaceといった中小企業で広く利用されている主要なクラウドサービスにおいても、MFA設定が容易に導入可能です。
一方で、デメリットとしては、導入・運用時の負荷が挙げられます。認証方式の選定・ポリシー設計・ユーザー登録・デバイス設定・利用者への教育・そして導入後の問い合わせ対応など、初期段階でIT担当者や管理部門に一定の負担が発生する可能性があります。また、専用の認証デバイスが必要な場合や、サービス利用料が発生するため、コストも考慮する必要があります。認証の手間が増えることで、従業員の利便性が一時的に低下する可能性も指摘されています。
導入しやすいMFAの具体例
中小企業がMFAを導入する際には、既存のIT環境や従業員のITリテラシーを考慮した、導入しやすい方法から始めることが推奨されます。具体的には、パスワードとスマートフォンアプリ(認証アプリからのプッシュ通知やワンタイムパスワード)を組み合わせる方法が一般的です。また、PIN(暗証番号)と顔認証を組み合わせる方法も有効です。
Microsoft 365やGoogle Workspaceを利用している企業であれば、これらのサービスに標準搭載されているセキュリティ機能やMFA設定を活用するのが最も手軽な選択肢となります。
主要なクラウドサービスでのMFA設定
Microsoft 365では、Azure ADを活用することで、すべてのユーザーアカウントにMFAを有効化できます。スマートフォンの認証アプリを利用するほか、IP制限やデバイス管理による条件付きアクセスを設定することで、不正アクセスを防止し、データ損失防止(DLP)ポリシーを設定して機密情報の外部流出を防ぐことも可能です 。
Google Workspaceにおいても、2段階認証やシングルサインオン(SSO)との組み合わせでMFAを強化できます。既存の認証基盤(IdP: Identity Provider)と連携させることで、Google Workspaceをサービスプロバイダ(SP)として利用し、統一された認証環境を構築することも可能です 。
導入・運用時の注意点とフィッシング耐性向上の対策
MFA導入においては、単に技術的な対応だけでなく、組織全体の運用設計とユーザー教育が成功の鍵を握ります。MFAを適用したいシステムとの親和性・導入初期の運用負荷・ベンダーサポートの重要性・認証デバイスの管理・社内リソースの確保・そして継続的な運用設計が不可欠です。特に中小企業やIT部門が中心ではない組織では、MFAの仕組みや必要性が正しく理解されていないと、導入後にトラブルや混乱を招く可能性があります。複数のシステムにMFAを適用する場合は、導入するMFA製品を最小限に抑え、SSOを活用した認証統合を検討することで、利用者の利便性を損なわずにセキュリティを向上させることができます。
近年巧妙化するフィッシング攻撃への耐性を高めるには「Fast ID Online(FIDO)v2.0」や「証明書ベースの認証」をサポートするMFAソリューションが特に有効であるとされています。これらの技術は、従来のMFAでは回避される可能性があったセッションクッキーの盗難による不正アクセスを防ぎます
シングルサインオン(SSO)
シングルサインオン(SSO)は、一度の認証プロセスで複数のアプリケーションやシステムにアクセスできる仕組みです。この仕組みでは、IdP(Identity Provider)と呼ばれるシステムがユーザーの本人確認を一元的に行い、認証が成功すると、SP(Service Provider)である各サービスに認証情報を提供します。これにより、ユーザーはサービスごとにIDやパスワードを入力する手間が省けます。
中小企業におけるSSO導入のメリット・デメリット
SSO導入の最大のメリットは、セキュリティリスクの軽減と管理効率の向上です。複数のシステムで個別にパスワードを管理する必要がなくなり、強力なパスワードを一つ適切に管理するだけで安全性が高まります。MFAと組み合わせることで、セキュリティレベルをさらに強化できます。また、IT部門にとっては、パスワード忘れによる問い合わせ対応などの負担が軽減され、ライセンス管理も効率化されるため、管理リソースとコストの削減に繋がります。従業員にとっても、煩雑なログイン作業が不要になることで利便性が向上し、業務効率化やモチベーションアップにも寄与します。Google WorkspaceやMicrosoft 365など、クラウドサービスを多用する中小企業にとって、SSOはこれらのサービスとの連携を強化する上で特に有効です。
一方で、SSOにはデメリットも存在します。SSOの認証情報が万が一漏洩した場合、連携している全てのサービスに不正アクセスされる危険性があるというリスク集中が挙げられます。また、導入前に既存のシステムやアプリケーションとの互換性を確認する必要があり、場合によっては高度な技術スキルが求められることもあります。
SSO導入が特に推奨されるケース
SSOは、以下のような状況の中小企業に特に推奨されます。
複数のシステムやアプリケーションへのアクセスが必要な場合
セキュリティを強化したいが、パスワード管理の煩雑さが課題となっている場合
従業員の利便性や業務効率を向上させたい場合
パートナー企業や顧客との連携をより円滑に行いたい場合
大手企業がパスワードレス認証やMFAに取り組む中で、中小企業はまずSSOに取り組むことを優先したいという傾向が見られます。これは、クラウド利用やリモートワークの普及に伴い増加したIDの管理という喫緊の課題に対し、SSOが現実的な解決策として認識されていることを示唆しています。
SSOは、管理リソースやコストの削減、利便性や業務効率の向上といった具体的なメリットを提供し、リソースが限られる中小企業にとって直接的な恩恵をもたらします。さらに、SSOがMFAと組み合わせることでセキュリティレベルを向上させられるという点は、単なる利便性向上だけでなく、現代のサイバー脅威に対応するための基盤を築く上でSSOが有効な手段であることを示しています。したがって、SSOは中小企業がセキュリティ対策とDXを段階的に進める上での現実的かつ効果的な出発点と言えます。
導入・運用時の注意点とセキュリティ対策
SSO導入の成功には、SSOとMFAの組み合わせが必須であると認識することが重要です。これにより、認証情報漏洩時のリスク集中を回避できます。また、ワンタイムパスワードの採用や、特定のIPアドレスからのアクセスのみを許可するIPアドレス制限に対応した製品の利用も有効なセキュリティ対策となります。複数のシステムにSSOを適用する場合、導入するSSO製品を最小限に抑えることで、利用者の利便性を損なわずにセキュリティを向上させることが可能です。リモートアクセス環境、業務アプリケーション、クラウドサービスへの適用を考慮し、自社のIT環境に合ったSSO製品を選定することが肝要です。
中小企業の導入事例
SSOは、中小企業においてもセキュリティ強化と業務効率化の両立に貢献しています。神奈川県を中心に建築・土木事業を展開する馬淵建設株式会社は、クラウドサービスの利用数増加を機にSSOを導入し、パスキー認証とデバイス制御を組み合わせることでセキュリティを強化しました。これにより、ヘルプデスク対応やキッティング作業の工数削減、パスワードレス認証による社員のログインストレス解消といった利便性向上を実現しています。
また、株式会社コシダカホールディングス(1000ID規模)やHYUGA PRIMARY CARE株式会社(500ID規模)は、GMOトラスト・ログインを導入し、パスワードレス化、セキュリティ強化、管理工数削減に成功しています。株式会社不動産SHOPナカジツ(620名)は、パスワード管理・運用課題を解決し、セキュリティを向上させました。株式会社テレビ東京(2800人規模)は、二要素認証導入とSAML連携活用により、コロナ禍でのスムーズな在宅勤務移行と不正アクセス対策を実現しています。さらに、株式会社八芳園(360人)は、SaaS導入推進で増加したパスワード管理の課題をSSOで解決し、問い合わせ件数を9割以上削減したと報告しています。
生体認証
生体認証は、指紋・顔・声・静脈といった個人の身体的特徴や行動的特徴を用いて本人確認を行う認証方法です。近年、スマートフォンへの搭載や技術の進化により、手頃な価格で提供されるようになり、中小企業でも導入しやすくなっています。
概要とメリット(顔認証・指紋認証・指静脈認証など)
生体認証の最大のメリットは、その高いセキュリティと利便性の両立にあります。身体的特徴は他人に模倣されにくく、高い精度で個人を特定できるため、なりすましや偽造が困難です。これにより、特に重要な情報や資産を保護する場面で有効な手段となります。
利便性においては、パスワード入力に比べて認証が高速であり、非接触で行えるため衛生的であるという利点があります。顔認証は、横向きや経年変化、マスク着用時でも正確に認証できるため、様々なシーンでの利用が可能です。
生体認証は、入退管理・勤怠管理・決済・端末ログオンなど、多岐にわたる活用シーンで効果を発揮します。ひとつの技術で多くの課題を解決できるため、導入のコストパフォーマンスも高まります。また、既存のインフラに比較的容易に統合でき、スモールスタートから大規模運用まで柔軟に対応できるため、企業の成長に合わせた運用が可能です。
導入・運用時の注意点と偽造対策(ライブネスチェック技術など)
生体認証の導入には、いくつかの注意点があります。専用のデバイスが必要となるため、初期導入コストがかかる場合があります。また、環境(照明・汚れなど)や個人の体調(指の乾燥、顔のむくみなど)によって認証エラーが発生する可能性も考慮する必要があります。最も重要な懸念事項は、生体情報が一度漏洩した場合、パスワードと違い「再発行」ができないため、そのリスクが大きいことです。生体情報の保存・管理には細心の注意が求められ、プライバシーリスクも考慮する必要があります。
これらの課題、特に偽造対策として、ライブネスチェック(生体検知機能)の技術が極めて重要です。ライブネスチェックとは、カメラの目の前に本人が「生きている人間」として存在することを判別する技術であり、まばたきや手ブレ・顔の凹凸に応じた光の反射などを検知することで、事前に撮影された静止画や動画、3Dプリントされたマスクなどによるなりすましを防ぎます。この技術は、ディープラーニングによって常に精度が高められており、不正検知の精度と速度を両立します。生体認証は、高セキュリティと高利便性を両立する一方で、偽造対策としての「ライブネスチェック」技術の有無が導入の成否と信頼性を大きく左右します。生体情報が一度漏洩すると取り返しがつかないという本質的な脆弱性に対処するため、中小企業が生体認証を導入する際には、単に「指紋認証」や「顔認証」といった方式だけでなく、そのシステムが高度な偽造対策(特にライブネスチェック)を備えているかを吟味することが極めて重要です。
セキュリティをさらに強化するためには、生体認証とパスワードなど、複数の認証方法を組み合わせる「多要素認証」として導入することが推奨されます。また、生体認証サービスを提供するベンダーを選ぶ際には、データの暗号化やアクセス制御など、厳格なセキュリティ対策を実施している信頼性の高いサービスを選ぶことが大切です 。
主要な生体認証サービス例と費用相場
生体認証は、特に勤怠管理システムと連携して導入されるケースが多く見られます。
KING OF TIME:初期費用0円、基本料金月額330円/人。生体認証機器費用として、指紋認証が20900円/台、顔認証が77000円/台~で提供されています。
Touch On Time:初期費用0円、基本料金月額330円/人。顔認証は月額110円/人というリーズナブルな価格設定です。
RecoRu:初期費用0円、基本料金月額110円/人。指紋・指静脈認証機器は231000円で提供されています。
その他にも、月額100円/名から利用できるサービスや、専用機器の購入が必要となるサービスなど、様々な価格帯のソリューションが存在します。
中小企業の導入事例
生体認証は、社員の出退勤管理に導入されることで、手動での記録や確認作業が不要となり、人事部門の業務負担軽減に貢献しています。また、指紋や顔の認証が瞬時に行われるため、従業員の待ち時間も削減され、生産性向上にも寄与しています。
具体的な事例としては、株式会社モフィリアが指静脈認証を用いてポイントカードレス化を実現した例、株式会社日立製作所が日本調剤株式会社の全店に生体認証を導入した例、日本電気株式会社がたちばな台病院に顔認証再来受付システムを導入した例などがあります。
パスキー (FIDO認証)
パスキーは、パスワードに代わる次世代の認証技術であり、FIDO(Fast ID Online)の認証資格情報(公開鍵暗号方式)を利用したパスワードレス認証を実現します。Google、Microsoft、Appleといった大手IT企業がクロスプラットフォームでのパスキー普及を推進しており「脱パスワード」の流れを加速させています。
パスキーがもたらすメリット(フィッシング耐性、利便性、コスト削減)
パスキーの最大の特長は、その高いフィッシング耐性です。パスキー認証では、IDと「チャレンジ」と呼ばれるランダムな文字列のみがインターネット上を流れるため、IDやパスワードが盗まれるリスクが最小化されます。また、パスキーは特定のウェブサイトやサービスと紐付けられているため、フィッシングサイトで悪用されることがありません。MicrosoftもFIDO v2.0をフィッシング耐性のあるMFAとして推奨しています。
利便性の向上もパスキーの大きなメリットです。ユーザーは複雑なパスワードを覚える必要がなく、生体認証(指紋・顔など)やPINコードの入力のみでログインが可能です。これにより、ログイン失敗の回数が減り、ユーザーエクスペリエンスが向上します。実際に、Yahoo!JAPANではサインイン時間が2.6倍短縮され、メルカリではログイン時間が17秒から4.4秒に短縮され、ログイン成功率が67.7%から82.5%に向上したという事例が報告されています。
さらに、パスキーは運用コストの削減にも貢献します。パスワードリセット対応などのヘルプデスク業務や、パスワード管理にかかる時間と手間が大幅に軽減されます。Yahoo!JAPANでは、パスキー導入後にサポートへの問い合わせが25%減少したという報告もあります。セキュリティ事故による金銭的・社会的コストの回避にも繋がるため、長期的な視点で見れば大きなコスト削減効果が期待できます。
中小企業が直面する「セキュリティと利便性の両立」という課題に対し、パスキーはパスワード管理の煩雑さを根本的に解消しつつ、フィッシング攻撃から防御する最も先進的かつ現実的な解決策となる可能性を秘めています。従来のパスワード認証が抱える「忘れやすい」「使い回しによるリスク」「サイバー攻撃に弱い」といった根本的な課題や、MFA導入に伴う「利用者の手間増加」「システムの複雑性増加」といったデメリットに対し、パスキーは利便性を劇的に向上させつつ、MFAの弱点であるフィッシング耐性を克服します。大手企業がパスキーの導入を積極的に進めているというトレンドは、技術の成熟度と将来的な標準化を示唆しており、中小企業が先行投資する価値があることを示しています。したがって、パスキーは中小企業が今後目指すべき認証の最終形態として、セキュリティと利便性の両立を高いレベルで実現する可能性を秘めていると言えるでしょう。
導入・運用時の注意点と対策
パスキーを導入しても、パスワードが完全に不要になるわけではありません。パスワードを残しておくとそこから攻撃される可能性が残るため、最終的にはパスワードを廃止することが理想とされています。
パスキー認証はデバイスに依存するため、スマートフォンのPINコード漏洩や生体認証の突破、スマートフォン自体の脆弱性など、認証器(デバイス)側のセキュリティが極めて重要になります。安定的な認証機会を確保するためには、複数のデバイスでパスキーを登録したり、FIDO対応のセキュリティキー(物理的なトークン)を導入したりするなど、バックアップ手段を検討することが必要です。
パスキーの自社開発での導入は複雑ですが、近年ではクラウド型の認証基盤サービスやライブラリが充実しており、中小企業でも比較的容易にFIDO認証を導入できる環境が整っています。
主要なパスキー対応サービス例と費用相場
パスキー(FIDO認証)は、多要素認証(MFA)やシングルサインオン(SSO)を提供するIDaaSサービスの一部として提供されることが多いです。OktaやHENNGE Oneなどがパスキーに対応しています。また、Keeper Securityのようなパスワード管理ツールもパスキー関連機能を提供しています。パスキー自体の費用相場は、これらのMFA/SSOサービスやパスワード管理サービスの費用に準じ、月額100円~800円/ユーザー程度で利用できるものが多いです。
中小企業の導入事例
パスキーは、大手企業を中心に導入が進んでいますが、中小企業においても導入事例が見られます。近畿大学は、全学約4万5千人が利用する共通認証システムにFIDO認証を追加導入し、パスワードレスで学内・学外システムを利用できる利便性の高い環境を整備しました。
前述の馬淵建設株式会社の事例では、SSOとパスキー認証を組み合わせることで、セキュリティ強化とヘルプデスク対応などの工数削減を実現しています。
Yahoo!JAPAN、メルカリ、NTTドコモ、Google、Amazonといった大手企業でもパスキーの導入が進んでおり、メルカリではパスキーを利用しているユーザーからの不正ログインが観測されていないと報告されています。これらの事例は、パスキーがセキュリティと利便性の両面で高い効果を発揮することを示しています。

(クリックで拡大)

(クリックで拡大)
というところなんですが
今回も気がつけばずいぶん長くなってしまいました。しかもこれ言いたいことを言い切ったわけではないんですよね。次は「認証強化を成功させるための実践的アプローチ(仮題)」みたいなことを書こうと思っています。多分それ書き終わったらこのテーマが終わりです。
どうも皆様についてきていただいているかどうか不安になるんですが、まあ要するに現代においてサプライチェーン攻撃というのが大企業の不安要素になっているという事実があるわけですね。大企業それ自体は資金力もあるでしょうしセキュリティにお金をかけられる。だから攻撃者から見ていきなり「本丸」である大企業を狙うのは難しい。そこで攻撃者が見いだしたのが、原料の入手から始まって加工を加えて、それをまた出荷して受け取った会社がまた加工して…とつながるサプライチェーンなんです。ここは中小企業が多いですからね。
というわけで、中小企業の皆様が情報を守るお手伝いをするのが弊社の役割だと考えているわけですね。今回ここまで書いてきたような、情報の安全を守るシステムが正常に稼働している限り、弊社の出番はありません。破られてしまったときにも、おそらく弊社が行っていることが必要なまでには滅多には至らないと思います。最後の最後、最終手段としてご利用いただくのが弊社ということになります。役に立たないことが一番いいという変な会社ではございますが、世の中そういう仕事というのはたくさんあります。警察・救急・消防・保険…そういうものだとお受け取りください。
またしても長くなってしまいましたが
Geminiさんのお手並み拝見シリーズはやっぱりやります。

実は、このテーマを思いついたときに、Geminiさんが勘違いする可能性を私は想定していたんですよ。「絵を描く人」を描くことをGeminiさんが想定するのか「その人の描いた絵」を想定するのか。結論としては後者でしたね。
今回私がGeminiさんにお願いしたのは「雪舟の絵を描いて?」でした。

(Wikipediaより)
コメント欄でお答えをいただいていたんですが、残念ながら外れということになってしまいました。またよろしくお願いします。
まあ今回ばかりはねえ。「雪舟の絵」という日本語にも「雪舟本人の肖像画」という意味もありますし「雪舟が描いた絵」という意味もあり得ますからね。
実は私が出た高校は元々僧侶の養成所というルーツを持つものでした。芸術系科目は、1年生のうちに美術・音楽・書道の中から1科目選択すればそれで終わりでした。書道ってのが僧侶の養成所らしいですよね。私は書道を選びました(と言っても、私は滅多にいないほどの悪筆ですので自信持っては言えないんですが)。
で、同じ書道を選んだクラスメイトの中に、毎回1枚絵を描くやつがいまして、これが上手かったんですよね。「○○(その男の住所)之雪舟」なんて銘も描いていましてね。
字を書くだけの書道ではなく、自分の落款を作るなんていう課題もありました。あいつ、絵を描いて落款押して、それっぽい額縁に納めたらフリーマーケットとかで売れたんじゃなかろうか。
というわけで、今日もGeminiさんのお手並み拝見シリーズと行きましょう。

ヒント行きましょうか。
今風に言うと「物書き」という職業に含まれると思います
この人の書いたものが大好きという方は今でも結構いるはずです
江戸前期、世の中が平和になってきたからこそ出てきたような人ですね
ではどうぞお考えください。
今日はこのあたりで失礼を致します。
今後ともよろしくお願いいたします。
なお、弊社の業務をご紹介するちゃんとしたWebサイトは現在鋭意作成作業中です。今しばらくお待ちください。
目次
クラウドストレージと遠隔地バックアップの相互補完性
クラウドストレージのデータ消失に関する責任の所在
ディザスタリカバリ手順をあらかじめ決めておくべき理由
弊社でお取り扱いしておりますデータ・OSにつきまして
クラウドストレージのメリット・デメリット
Windowsからの乗り換え先になるか? Linux MintとChrome OS Flex
バックアップの方法 オフライン・オンラインバックアップとは?
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その1
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その2
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その3
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その4
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その5
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その6
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その7
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その8
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その9
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! ラスト
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その2
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その3
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その1
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その3
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その5
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その6
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その7
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その8
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その9
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その10
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その11
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 1
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 2
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その12
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 1
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その13(最終回)
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います その2
オフサイトバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その1
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その2
中小企業のための簡単・安価なデータバックアップ戦略 その10
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その1
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その2
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その3
