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【見えない邪悪⑤】ファシストや差別主義者は自然発生しない、お金と心理操作で作れる


第1章 米軍🇺🇸=世界の警察👮‍♂️という嘘

ジュリアン・アサンジ氏はかつて、「ISISはCIA🇺🇸が作った」と発言しました。

あなたはこの発言を聞いて、何を感じますか?

日本人で世界情勢を知らない人には、誇張された陰謀論のように聞こえるかもしれません。しかし、もはや世界中で「ISISはCIA🇺🇸やイスラエル🇮🇱が作った」ことは事実だとして常識になりつつあります。

要するに、イスラム原理主義のテロ組織「ISIS」と言う悪役をCIA🇺🇸やイスラエル🇮🇱が作って、マスコミが報道して、アメリカ軍🇺🇸を中心とする軍隊が「世界の警察👮‍♂️」として派遣されて退治する、そう言うストーリーがマッチポンプで作られていたのです。我々はまんまと騙されていた訳です。


第2章 ファシスト育成マニュアルについて

しかし、この事実は、とても重要なヒントを与えてくれました。

もしかして、日本🇯🇵やヨーロッパ🇪🇺やアメリカ🇺🇸など、西側諸国🇺🇸🇪🇺🇯🇵に蔓延する国内のファシストも作られたのではないのか?と。

この記事では、長年にわたってカルトやファシズムを研究してきた知見をもとに、「どのようにしてファシストや差別主義者を作って行くのか?」そのプロセスを 心理メカニズムなどを元に解説していきます。

さらに、現代のハイテク技術がどのようにこのプロセスを加速させているのか?

そして意図的に「作り出せるマニュアル」をあえて公開します。

なぜなら、人為的な被害だと正しく認識理解して貰うためです。防御のための知識としてご活用ください。元々は「反共産主義シリーズ」で記事にしたものをまとめたものです。そのプロセスを理解することは、私たち自身を守るための第一歩です。

さあ、一緒にその構造を紐解いていきましょう。




第3章 世の中には2種類の人間がいます

世の中には大きく分けて、二種類の人間が存在します。

タイプ①「ルールや法律を守るまともな倫理観の人」
タイプ②「ズルや不正をしてでも"絶対"勝ちたい人」

タイプ①は、「ルールや法律を守るまともな倫理観を持った人」です。このタイプの人は正攻法で努力し、周囲との合意と信頼を積み上げながら生きていきます。彼らにとって重要なのは「勝ち負け」ではなく、「どう勝つか」というプロセスの美しさです。

タイプ②は、「ズルや不正をしてでも絶対に勝ちたい人」です。このタイプの人は、情報・ルール・評判という三つの要素を意図的に歪め、相手だけが不利になる状況を人工的に作り出します。かつて私たちはこのタイプ②の行動パターンを「非対称支配システム」という名前で分析しました。彼らは相手が気づかないうちに土俵そのものを変えてしまうのです。

ここで一つ、重要な心理学的概念を紹介しましょう。タイプ②のような行動パターンは、心理学の分野で「ダークトライアド(暗黒の三要素)」として体系化されています。


【ダークトライアド(暗黒の三要素)テーブル】

タイプ②のような行動パターンは心理学でダークトライアドとして体系化されています。

・ナルシシズム(過剰な自己愛・共感欠如)
「自分は特別だから優遇されて当然」という歪んだ認知を持ちます。
このタイプの人は批判を受け入れられず、常に自分を中心に世界を回そうとします。
自分がルールを破るのは許されても、他人が同じことをするのは許されません。

・マキャヴェリズム(目的のための他者操作・道徳無視)
目的のためには手段を選ばず、相手の信用を事前に毀損し、嘘で状況を支配しようとします。
このタイプの人にとって、情報は「共有するもの」ではなく「権力の源泉」です。
人を騙すことに罪悪感を感じません。むしろ「賢いやり方」だと考えています。

・サイコパシー(罪悪感の欠如・衝動性)
裏切りや詐欺行為に罪の意識を感じません。浮気をしたり、
嘘をついて平然と騙すことができるのがこの特性です。

この三つの特性が重なった人物は、表向きは優秀なリーダーやカリスマとして称賛される一方で、裏では周囲を徹底的に支配し、自分の邪魔になる者はどんな手段を使ってでも排除します。

では、こうしたタイプ②の人間は、健全な社会の中でどのように扱われるのでしょうか?


第4章 健全な社会だと排除される

健全な社会では、自己愛が強すぎる人間や嘘を頻繁に重ねる人間は、最終的に信頼を失って排除されるとみんな思っています。これはおとぎ話に登場する「オオカミ少年」の教訓と同じです。嘘をつき続ければ、いざ本当に助けが必要なときに誰も信じてくれなくなります。


実際に、アメリカの政治状況を見てみましょう。

トランプ大統領が国民70%が反対するイラン戦争に参戦したことで、反対するMAGAと呼ばれる熱心な支持層の中からも、「トランプ離れ」の声が上がっています。

歴史を見れば、この法則は明らかです。

あまりに多くの嘘を重ねた政治家は、最終的に支持者の信頼を失います。あまりに多くの不正を繰り返した企業は、市場から退場させられます。

あまりに多くの約束を破った人間は、友人や家族から距離を置かれるようになります。

しかし、ここで一つ問いかけたいのは——この「健全な社会の法則」は、現代でも本当に機能しているのか? ということです。私たちは往々にして、「社会はちゃんと機能しているはずだ」という思い込みを持っています。正直者が報われ、嘘つきは罰せられる——そんな当たり前の話が通用する社会に、私たちは生きていると信じています。

ところが、「エプスタイン事件」など現実はそうなっていません。



第5章 話が通じない、決めつける盲信的なカルトが増えた?

カルトや新自由主義の拡大とともに、社会の在り方そのものが変化してきました。

話を聞かず、話が通じず、一方的に決めつける——そんな「カルト気質」を持つ人が、明らかに増えたのです。

かつては、政治家は嫌でも国民の意見を聞き、経営者は嫌でも従業員の意見を聞くのが当たり前でした。理不尽な経営判断や不当な政策に対しては、労働組合が団結して交渉し、時にはゼネストという手段も辞さない——そんな対等な力関係が社会にはありました。

ところが、新自由主義的な経済政策が広がり、「効率」や「コンサルタント」の影響力が強まるにつれて、状況は一変しました。

政治家は、国民の声よりもコンサルタントやアドバイザーの意見を優先するようになりました。選挙に勝つためにトレンドや動向をチェックして「人気がありそうなこと」を言うだけ——そんな「マーケティング優先の政治」が当たり前になりました。

経営者は、従業員の意見を無視して、コンサルタントのアドバイスのみを聞くようになりました。効率を優先し、業績が悪ければ罰し、良ければ報酬で釣る——売上さえあげれば保険金詐欺でも顧客を騙しても構わない、そんな「小さな独裁者」が急増したのです。

この変化の背景には、何があるのでしょうか?



第6章 “選民思想”の蔓延

「選民思想」とは、「自分たちは選ばれた特別な存在であり、他の人々よりも優れている」という考え方です。この思想が社会に浸透すると、人間を「対等な存在」として見ることができなくなります。相手は「同じ人間」ではなく、「効率的に配置すべき駒」や「管理すべき対象」になってしまうのです。

Uberをはじめとするギグワーカーや非正規雇用や外注の急増は、この傾向をさらに加速させました。かつては「従業員」という同じ立場で働いたり指導したり、対等な人間関係がありましたが、ギグエコノミーや非正規雇用などの拡大によって、「労働者=使い捨て可能なリソース」という認識が広がりました。従業員を対等な人間ではなく、数値管理されるリソースとして見なすメンタリティが、特に2010年代以降に一般化しました。


アマゾンの物流倉庫でのトイレ休憩禁止や、ウーバー運転手のアルゴリズム管理など、テクノロジーを使った労働者の細かな監視と評価が「効率的な経営手法」として持て囃され普及したことがその象徴です。

「選民思想」に染まった経営者や管理職は、「自分は選ばれた能力ある者であり、従業員を監視・管理するのが自分の使命だ」と思い込むようになります。逆らう者は「問題社員」として排除され、従う者だけが組織に残ります。これが繰り返されると、組織全体が「命令に従うだけの人間」で埋め尽くされ、内部から腐敗していきます。

この構造は、ミルグラム実験が示した「集団の命令・役割として実行することで、個人の罪悪感が消える」というメカニズムとまったく同一です 。「皆がやっている」「上が命じている」という状況が、個々の良心を麻痺させるのです。

さらにこの「特別な自分たち」という感覚は、実は強力な監視技術と結びついたときに、最も危険な形で現れます。

ここで、悪名高いイスラエルの事例を見てみましょう。まだ、ガザ🇵🇸ジェノサイド💀が始まる前の時の話です。



第7章 イスラエルのハッキング技術の民営化という問題

イスラエルは「スタートアップ大国」「イノベーションの聖地」として知られています。人口約900万人の小国でありながら、驚くほど多くのハイテク企業と技術人材を輩出しています。しかし、この輝かしいイメージの裏側には、私たちがほとんど目を向けていない「影」の部分があります。

イスラエル国防軍の諜報部隊「8200部隊」について聞いたことがあるでしょうか?8200部隊は、米国のNSA(国家安全保障局)に匹敵すると言われる高度な諜報組織です。この部隊で訓練された若者たちは、除隊後にセキュリティ企業やシリコンバレーのハイテク企業に引く手あまたで採用されています。

第7章1節 NSOグループの最強のスパイウェア「Pegasus(ペガサス)」

問題はここからです。高度な諜報技術とハッキングノウハウを持つ退役軍人が、そのまま民間社会に大量流入しているのです。彼らの中には起業してスパイウェアを開発・販売する者も多く、「国家レベルの技術が民間に流れる」という構造が出来上がっています。

この構造を象徴するのが、イスラエルの企業NSO Groupです。この企業は8200部隊の元隊員たちが設立したスパイウェア企業で、彼らが開発した「Pegasus(ペガサス)」は、世界中の諜報機関で使用されている最強のスパイウェアとして知られています。

Pegasusは、スマートフォンからデータ、画像、会話内容、位置情報などをすべて吸い上げて監視することができます。2025年5月には、NSO Groupに対してWhatsAppとその親会社Metaに約1億7000万ドルの損害賠償支払い命令が出されました。しかし、この裁判沙汰にもかかわらず、こうしたスパイウェアの流通は止まっていません。

【YouTube Video】[The Guardian] Pegasus: the spyware technology that threatens democracy

【YouTube Video】PBS FRONTLINE 2023 | Global Spyware Scandal: Exposing Pegasus 1 of 2

【YouTube Video】PBS FRONTLINE 2023 | Global Spyware Scandal: Exposing Pegasus 2 of 2


第7章2節 🇮🇱 国民総工作員社会——相互不信と盗聴の日常

イスラエル🇮🇱では、高度なIT技術を持ち、諜報活動が当たり前の退役軍人が一般社会に溢れた結果、「ネットで簡単に入手できるスパイアプリ」が広く出回り、一般市民までもが「私利私欲を満たすスパイ行為に手を染めている」のです。

イスラエル紙ハアレツ(Haaretz)は2019年8月7日、覆面取材によってその実態を報じました。

離婚訴訟中の夫が妻のスマホを遠隔ハッキングしてデータを盗み出し、
経営者がライバル会社の会議内容を傍受し、別れた恋人が相手のデータを改ざんして
嘘の証拠を捏造する——これは映画の話ではなく、「イスラエルの日常で起きていること」です。

イスラエルのFBIと言われる国家警察サイバー犯罪対策部隊「ラハヴ433」の元上席捜査官ラミ・タマム弁護士は、次のように述べています。

「少し前までは国家にしかできなかったことが、急に誰にでもできるようになったんです。
こうしたスパイウェアは通販サイトで簡単に安価に手に入ります。
かつては誰かを監視したいと思ったら、車体の下にこっそりGPSを取り付けねばなりませんでした。
多額の費用がかかったし、裁判所からの許可が必要でした。
ところがいまでは、誰だって20ドルも出せば適当なソフトが買えるんです」

スパイフォンアプリを販売するペタフ・ティクヴァの「ワールドショップ」では、お目当てのスマホの位置情報・WhatsAppやSMSのメッセージ・通話内容・写真データを取得し、さらに相手のスマホのカメラとマイクを遠隔操作して撮影・録音することもできるアプリが、275ドルほどで売られていました。

設定にかかる時間はわずか20分。元諜報部隊の精鋭が開発したこのアプリは、「技術が国家レベルから民間へ流れる」という構造を象徴しています。

具体事例① 離婚訴訟中の夫によるスマホ遠隔ハッキング

元諜報機関職員のセキュリティコンサルタント、ヤロン・エダン氏は次のように証言しています。離婚協議中の男性が「妻のスマホから盗んだWhatsAppのメッセージに浮気の証拠がある。法律に適った形で裏を取ってほしい」と依頼してきたといいます。入手方法を尋ねると、ネット上の月額制盗聴サービスを使ったとのこと。スマホに直接触れることなく、遠隔でトロイの木馬を感染させ全データを吸い上げる、高度な技術によるものでした。

具体事例② 離婚訴訟に備えたスパイウェア依頼が週5件以上

私立探偵のアヴィ・ドール氏は、「パートナーの監視にスパイウェアを使いたいという依頼が週5件以上ある」と証言しています。慰謝料や養育権をめぐる争いに備えて相手の情報を集めようとする依頼者が多く、「目的のためには手段を選ばない」というのが実態だといいます。

具体事例③ 妻の「浮気調査依頼」を夫が逆ハッキングで察知

ある調査会社に妻が夫の浮気調査を依頼した直後、不思議なことに夫の素行がぴたりと改まりました。実は夫が妻のスマホをハッキングして調査依頼の会話を盗み聞きしており、事前に察知して行動を一変させていたのです。スパイウェアが情報収集だけでなく、証拠隠滅と先手管理のツールとして使われている実態を示す事例です。

具体事例④ 競争に勝つために手段を選ばない「経営者たち」

あるビジネスマンの事例では、理事会の内容が繰り返し外部に漏れているという疑念から調査を依頼したところ、自分宛のメールが本人が開封する前に外部ブラウザによって傍受・閲覧されていたことが判明しました。

「競合を排除することで60万シェケル(約16万5,000ドル)の利益につながるなら、電話を盗聴するために4〜5万シェケルを投資することを経営者は厭わない」というのが、この社会の現実です。

【有料記事】スパイ大国イスラエルでは一般市民の諜報活動もすごいことに!

【有料記事】個人情報を根こそぎ盗むイスラエル発「最強スパイアプリ」の実力


タイプ②「ズルや不正をしてでも”絶対”勝ちたい人」が、バレないようにハッキングして、タイプ①「ルールや法律を守るまともな倫理観の人」は情報が筒抜けで競争に負けて、社会から淘汰されていくことになります。

結果的にタイプ②「ズルや不正をしてでも”絶対”勝ちたい人」だらけになります。


スタートアップ・エリート・イノベーションという華やかなイメージで喧伝される一方で、市民同士がお互いを盗聴してスパイし合う「国民総工作員社会」「相互不信社会」——これがイスラエルのもうひとつの顔です。

イスラエル国民の大半がパレスチナ人🇵🇸を人だと見ておらず、監視して、虐殺するガザ🇵🇸ジェノサイド💀を支持するファシストになっている原因の1つが、ここにあるのは間違いありません。



第8章 タイプ②がハッキング技術を手に入れるとどうなるか?

ここで、タイプ②の人間を思い出してください。

タイプ①「ルールや法律を守るまともな倫理観の人」
タイプ②「ズルや不正をしてでも”絶対”勝ちたい人」

このタイプ②の人間にとって、監視技術とハッキング技術は「情報の非対称性を人工的に作り出す最強のツール」です。相手のすべてを知りながら、自分のことは一切知らせない——この究極の情報格差こそが、彼らが求める「勝利の保証」なのです。


第8章1節 なぜ相手を執拗に監視するのか?

なぜ相手を執拗に監視するのか?

答えはシンプルです。「知ること=支配すること」だからです。
マキャヴェリズム的特性を持つ人は、情報を「共有するもの」ではなく
「権力の源泉」として認識しています。
相手の行動・人間関係・弱み・スケジュール・財務状況——
場合によっては健康状態や性的な好みまでも把握することで、
「いつでも攻撃できる」「いつでも脅せる」という
心理的優位を常に保てるようになります。
正面から戦って勝てる自信がないからこそ、
「相手だけが丸見えで自分は見えない」という非対称な状態を
人工的に作り出す必要があるのです。
監視は攻撃の準備であり、支配の維持であり、保身の保険です。


第8章2節 ハッキングすると”絶対”不正や犯罪を暴けなくなる

なぜ相手のデバイスをハッキングするのか?

「相手の頭の中を先読みして手を打つため」です。
タイプ②にとって最大の脅威は「自分の不正がバレること」です。
相手のメール・メッセージ・文書・通話を事前に把握できれば——
相手が証拠を集めているなら先に証拠を隠滅・改ざんできます。
相手が誰かに相談しようとしているなら先にその人物を取り込むか孤立させられます。
相手が反撃を計画しているなら先制攻撃で潰せます。

つまりハッキングは「後手に回らないための先読みツール」として使われるのです。サイコパシー的特性により、「自分が勝って、自分の利益を守るため」なら、相手のプライバシーを侵害することへの罪悪感はまったくありません。


第8章3節 集団がターゲットに使う5段階の手口

研究では、タイプ②の集団がターゲットを追い詰める際に、以下の5段階の手口を体系的に使うことがわかっています。

第一段階:コンプロマット収集
ハッキングや盗聴、ハニートラップなどの手段で相手の弱みを収集します。
これは後で脅すための「保険」です。この段階では、収集した情報はすぐには使われません。
「いつか相手が邪魔になったときのために」冷凍保存されるのです。

第二段階:孤立化工作
デマを先行して流し、情報を遮断し、周囲からの支援を断ち切ります。
仲間や相談相手を先に取り込むか脅すことで、相手の抵抗力を奪います。

第三段階:ガスライティング
相手の現実認識そのものを破壊します。
「あなたの記憶違いだ」「そんなこと言ってない」「みんなそう言っている」
——繰り返し否定され続けることで、被害者自身が
「自分が悪いのかもしれない」と思い込む状態を作り出します。

第四段階:学習性無力感の植え付け
心理学者マーティン・セリグマンが提唱した「学習性無力感」の理論があります。
繰り返し努力しても報われない経験を積むことで、
「何をしても無駄だ」と学習してしまい、その後の場面でも行動を放棄する心理現象です。
タイプ②はこのメカニズムを意図的に使います。
どんなに抗議しても無視され、どんなに証拠を示しても否定され、
どんなに助けを求めても誰も動いてくれない
——そんな経験を繰り返させることで、
最終的に相手の抵抗意志そのものを破壊してしまうのです。

第五段階:脅迫・信用毀損・Catch and Kill
収集したコンプロマットを使って脅迫し、信用を毀損し、沈黙させます。
「コンプロマット」とはロシア語由来の言葉で、
「相手を脅迫したり社会的信用を失墜させるための弱みになる情報」を意味します。
この段階で支配が完成し、永続的な沈黙が確保されます。


なぜ監視した情報をコンプロマットとして蓄積するのか?

「今すぐ使わなくても、将来の保険になるから」です。
収集した情報はすぐに使われるとは限りません。
マキャヴェリズムの長期的計算により、
「いつか相手が邪魔になったときのために」冷凍保存しておくのです。
浮気や借金、過去の失敗から、業務上の些細なミスや内輪だけで言った本音や冗談まで
——これらを「いざとなれば公開するぞ」という暗黙の脅しとして保持することで、
相手を永続的に支配下に置けます。

これがコンプロマットの本質です。


第8章4節 最も重要な本質

監視・ハッキングを手に入れたタイプ②は、それを「全方位のコンプロマット製造機」として使います。人は「見られている」と感じるだけで、自由に行動できなくなります。これは「パノプティコン(一望監視システム)」と同じ原理です。

監視する側は一切リスクを負わずに、監視される側だけが常に萎縮し、消耗し、孤立していきます。これが「情報の非対称性による支配」の究極の形であり、タイプ②が監視技術を手に入れたときに目指す状態です。




第9章 自己愛がハッキング技術を手に入れて”選民思想”に染まる

ここで、さらに深い問題に入っていきましょう。ダークトライアドの中でも特にナルシシズム(過剰な自己愛)の強い人間が、監視技術を手に入れたとき——そこに選民思想が結びつくと、どのような変容が起こるのでしょうか?

なぜ「監視する側」に立つことに強烈な優越感を感じるのか?

答えは、「見る者と見られる者」の非対称性が、
選民思想の階層構造を完璧に体現するからです。
選民思想では、世界は「支配する者(選ばれた者)」と
「支配される者(劣った者)」に分かれています。
監視技術はこの階層構造を物理的・技術的に実現します。

相手のすべてが見える——そこから
「自分は神のような視点を持つ存在だ」という万能感が生まれます。
相手は自分が見られていることに気づかない——
それが「情報格差=存在の格差」という認識を強化します。
相手の行動を予測・操作できる——そこから「人間を駒のように動かせる」
という支配の快感が得られます。

ナルシシズムが強いほど、この「全知全能の視点」への欲求は強くなります。
そして恐ろしいことに、監視されている側が苦しめば苦しむほど、
「自分の力が機能している」という確認として「自己愛が充足される」のです。


なぜ「自分たちは監視してもよい存在だ」と信じるのか?

選民思想により、「自分たちには特別なルールが適用される」と本気で信じているからです。
選民思想の核心は、「ルールは劣った者たちを縛るためにある」という認知です。
プライバシーの侵害・盗聴・ハッキングは「一般人がやれば犯罪」です。
しかし「選ばれた自分たちがやれば、それは社会の管理・秩序の維持・国家の安全のため」
として正当化されます。

「あの人間は危険だから監視は正当だ」→標的を「危険分子」に仕立てる自己正当化。
「自分たちには社会を守る使命がある」→犯罪行為を使命感にすり替える。
「劣った者にプライバシーの権利はない」→被害者の人権をゼロとして扱う。

これは歴史上の全体主義国家やカルト組織、差別的組織が
一貫して使ってきた「支配の正当化」と同じ構造です。


なぜ監視対象を「劣った者・危険な者・排除すべき者」に仕立てるのか?

ターゲットを「管理されるべき存在」に格下げすることで、
監視の正当性を作り出すからです。
優生思想・選民思想の実践では、まず「誰が劣っているか」を定義する必要があります。
タイプ②はこれを以下のように行います。

能力や実績が高い相手は「脅威・危険分子・不安定な人間」に仕立てられます。
正義感が強い相手は「過激主義者・問題を起こす人間」と定義されます。
従わない相手は「反社会的・精神的に問題がある」と診断させようとします。
そして、被害を訴える相手は「嘘つき・被害妄想・逆恨みする人間」
として処理されるのです。

ターゲットを格下げすることで、「あの人間を監視するのは当然だ」
という集団的な合意が内部で形成されます。
これが監視の「免罪符」になります。



第10章 劣った者や逆らう者を破壊したがる”ファシスト”に進化する

ここまでのプロセスを経ると、タイプ②は単なる「ズルい個人」から、「劣った者や逆らう者を積極的に破壊しようとする”ファシスト”」へと進化します。

なぜ監視しながら相手の自由・尊厳・精神を徐々に破壊しようとするのか?

「劣った者が自由に動き回ること」自体が、
選民思想にとっては秩序への脅威だからです。
選民思想では、「劣った者が自由を持つこと」は
「秩序の乱れ」として認知されます。
だから監視の目的は情報収集だけではありません。
相手の自由そのものを奪うことへと向かいます。

「監視されている」という感覚を植え付けて行動を萎縮させる。
あらゆる場面で介入・妨害することで「何をしても無駄だ」
と学習させる(これが学習性無力感です)。
人間関係を壊して孤立させることで「逃げ場がない」という状況を作る。
精神的に消耗させることで「もう戦えない」という状態に追い込む。

これはナチスドイツのユダヤ人迫害、カルトによる信者支配と、構造的にまったく同一のパターンなのです。

なぜ集団・組織で監視・妨害を行うのか?

集団で行うことで、「組織的な迫害」を「社会的な合意による管理」
に見せかけられるからです。
個人が一人でストーカー行為を行えば「犯罪者」として認識されます。
しかし組織・集団・国家が同じことを行えば、
「治安維持」「社会的管理」「正当な調査」として正当化されるのです。

選民思想を持つ集団は、この「集団の名義」を最大限に活用します。
一人では踏み越えられない倫理的境界も、
集団の命令や役割として実行できるようになります。

ここで重要な心理学的実験があります。スタンレー・ミルグラムの有名な服従実験です。この実験では、権威者からの指示であれば、大多数の人が良心の呵責なく非人道的な行為を実行してしまうことが示されました。「皆がやっている」「上が命じている」という状況が、個人の罪悪感を効果的に消し去ってしまうのです。

同時に、集団内では「劣った者を管理している」という使命感が共有され、集団の結束が強化されます。「私たちは正しいことをしている」という確信が、さらなる迫害への心理的な燃料となるのです。

なぜ監視・妨害がバレても「正しいことをした」という態度を崩さないのか?

選民思想の中では、監視や妨害は「正義の行為」として内面化されているからです。
サイコパシーにより罪悪感がなく、ナルシシズムにより批判を受け入れられず、
選民思想により「自分たちは正しい側にいる」と確信している。
その結果、外部からの批判はすべて「劣った者の反発」として処理されます。

「批判するほうが間違っている」
「あの人間は管理されるべき存在だった。それを証明するための行動だ」
「私たちは社会を守っていた。感謝されるべきだ」。
このような倒錯した正義感こそが、
選民思想を持つ監視者が何十年でも
迫害を続けられる心理的な原動力になっています。



第11章 自己愛が選民思想や差別思想に染まる流れ

ここまで読んでいただいて、「この話はどこか遠い国の話ではない」と感じている方も多いのではないでしょうか。

実際に、私たちの身の回りでも同じようなプロセスが進行しています。ここでは二つの事例を通じて、自己愛がどのように選民思想や差別思想に染まっていくのかを、具体的に見ていきましょう。


第11章1節 プロセス①:反共主義・反左翼思想に染まるケース

日本においては、統一協会や日本会議といった組織と深い関係を持つ人々の中で、このプロセスが進行していると言われています。

統一協会(現・世界平和統一家庭連合)は、2025年3月25日に東京地裁から宗教法人としての解散命令を受けました。高額献金や霊感商法の問題をめぐっての判断でした。この統一協会の政治団体である「勝共連合」は、反共主義を掲げて活動してきました。

一方、日本会議は日本最大の右派団体で、「宗教右派の統一戦線」とも評されています。これらの組織のメンバーや支持者は、以下のようなプロセスで反共・反左翼の思想に染まっていきます。

変容のプロセスは以下の通りです。


反共主義者のでき方



第11章2節 プロセス②:外国人差別・ヘイト思想に染まるケース

同様のプロセスは、外国人差別やヘイトスピーチにおいても明確に見られます。

2025年10月の報道によると、「日本から出ていけ!」といった外国人へのヘイトスピーチが広がっています。こうしたデモを主催していたのは、在特会(在日特権を許さない市民の会)をはじめとする極端な民族主義・排外主義団体でした。2025年のヘイトデモの中には、1500~2000人を集めたものもあったと報告されています。

変容のプロセスは以下の通りです。


外国人差別や排外主義者のでき方

ジェノサイドはいつもヘイトスピーチから始まります。



第11章3節 このプロセスから何を学ぶべきか?

この二つのプロセスから明確に見えるのは、自己愛気質の人間は、「自分たちこそが特別な存在だ」という物語を与えられた瞬間に、爆発的に過激化するという事実です。

反共主義という「敵」の存在、外国人という「脅威」の存在——それらは自己愛にとって完璧な標的です。「自分たちは正しい愛国者だ」「自分たちこそが日本を守っている」という物語は、脆弱な自己愛を支える強力な麻薬になります。


第11章4節 SNSが”麻薬”として自己愛の弾圧や迫害をエスカレートさせる

批判はすべて「敵の攻撃」と解釈され、エコーチェンバーの中で賞賛されればされるほど、より過激な方向へと進んでいきます。

現代のソーシャルメディアは、このエコーチェンバー形成をこれまでにない規模で可能にしました。同じ意見だけが反響する閉じた空間——そこでは「いいね」やシェアという形での賞賛が常に得られます。

これが「極右になるインセンティブ」として機能しているのです。左翼や平和主義者を叩いたり、弾圧したりすることで、仲間から賞賛され、場合によっては出世や経済的利益も得られる——そうなると、もはや立ち返ることはほとんど不可能になります。



第12章 まともな人を排除して、自己愛だけで支配する仕組み=ファシズム

ここまで見てきたプロセスは、個人レベルの話にとどまりません。この自己愛的な人間たちが集団化し、ネットワーク化し、組織化したとき——そこに「ファシズム」が生まれます。

自己愛気質の人間同士が、エコーチェンバーの中で閉じた巨大なネットワークを形成します。彼らは互いに賞賛し合い、批判を跳ね返し、「自分たちこそが正しい」という確信を常に更新し続けます。

彼らが民主主義のシステムにどのように入り込むのか——それは「組織票」という形で現れます。結束の強い組織は、選挙において高い投票率を誇ることができます。自分たちに都合の良い候補者を一貫して支援し続ければ、やがてその候補者は当選し、権力を握ります。

権力を握った後はどうなるのか——彼らは「染まらない者」「従わない者」「平和主義者」「正直者」を組織的に排除します。彼らにとって「まともな倫理観」はむしろ脅威です。まともな人間は不正を許さず、監視を批判し、差別を問題視するからです。

そうして最終的に、話の通じない自己愛的な人間たちが国の中枢を支配する——これがファシズム国家の本質です。



第13章 政党のトップや幹部は監視から利益を得ている

ここまで読んで、「なぜこんなことが放置されているのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。

その答えの一つは、権力の頂点に立つ人々自身が、監視システムから直接的な利益を得ているからです。

多くの国では、内閣調査室や国家情報局(現代の特高警察)といった諜報機関が活動しています。これらの組織の役割の一つに「情報収集」があります。問題は、この情報収集の権限が時に政党の内部工作にも使われることです。

党内のトップや幹部は、これらの諜報機関から部下や所属議員の監視情報を受け取ることがあります。誰が造反を計画しているのか?、誰がリーダーに批判的なのか?誰が党に対して訴訟を計画しているか?——そうした情報を事前に把握することで、反発する議員を事前に抑え込んだり、不祥事を揉み消したり、引きづり下ろしを回避することができるのです。

企業でも同じことが起きています。パワハラやセクハラや集団イジメで辞めさせた社員や、自社の社員による性加害の被害者などを監視し、被害を訴えようとする動きがあれば事前に察知して対処する。訴訟に発展する前に、デマや悪評を流してその人物の信用を事前に潰してしまう——こうした行為が、多発しています。

例えば、性加害事件で、被害女性が被害を訴えると、なぜネットで被害女性が誹謗中傷されて集団リンチされるのでしょうか?

それは「被害者潰し」の仕組みがあるからです。


イスラエル側に味方する人たちが現れて驚いたかと思います。誰もが裏切ったり、密告する共犯者になる——監視や盗聴や密告システムが社会に浸透したとき、それに抗うことは非常に難しくなります。

そしてそれが、西側諸国🇺🇸🇪🇺🇯🇵に蔓延する「ファシズムの最大の原因」なのです。

次回作はこちらです。




見えない邪悪シリーズタイトル一覧

【見えない邪悪①】非対称支配システム
【見えない邪悪②】まともな人vsズルをしてでも"絶対"勝ちたい人たちの正体
【見えない邪悪③】ズルや不正をしてでも"絶対"勝ちたい人たちの正体〜個人と組織と心理の深層編〜
【見えない邪悪④】ナチス🇩🇪の「飢餓作戦」〜腐敗権力はなぜ人を飢えさせるのか?〜
【見えない邪悪⑤】ファシストや差別主義者は自然発生しない、お金と心理操作で作れる
【見えない邪悪⑥】なぜファシストたちは戦争を起こそうと躍起になっているのか?
【見えない邪悪⑦】日本はどの段階?ジェノサイドへの8段階モデル
【見えない邪悪⑧】なぜ秘密警察🇩🇪が国を支配できたか?独裁を支えた密告して儲けた市民
【見えない邪悪⑨】支配側と監視される側は、なぜここまで認識がズレて話が噛み合わないのか?
【見えない邪悪⑩】前編 支持率10%の腐敗政権が、なぜ倒れないのか?
【見えない邪悪⑪】後編 犯行の全貌——密告ネットワークと「困窮の武器化」
【見えない邪悪⑫】「騙されたMAGA」と「ファシストMAGA」の違い
【見えない邪悪⑬】前編 ファシストはどんな人間なのか?[オルテガ・フロム編]
【見えない邪悪⑭】中編 ファシストはどんな人間なのか?[逆恨み・無反省・不疎通編]
【見えない邪悪⑮】後編 ファシストはどんな人間なのか?[殲滅・諜報・司法破壊編]
【見えない邪悪⑯】上巻 「ファシスト」と「ファシストでない人」の見分け方
【見えない邪悪⑰】下巻 「ファシスト育成マニュアル」
【見えない邪悪⑱】経済編 ウクライナ🇺🇦は壊滅してるのに、なぜ戦争続けられるのか?日本の売国政策
【見えない邪悪⑲】ファシストに勧誘する仕組みと自国民にテロを仕掛けて支配する仕組み
【見えない邪悪⑳】"いいね"を押すと勧誘される——工作員リクルートのデジタル化とビッグテックの24時間AI監視ビジネス
【見えない邪悪㉑】狂ったように見えて、実はファシストの計画通り——執拗な攻撃の正体




大事な言葉たち


ニーメラー牧師の言葉
キング牧師の言葉
ネルソン・マンデラの言葉
ネルソン・マンデラの言葉
伊丹万作の言葉


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