存在条件工学 |Crystal Cosmology-Love Focus Approach vol.3
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目 次
第1章 オリジン編総括――3軸トリニティとプラトン立体
第2章 オリジン編総括――観察(LOOK)→認識(SEE)→洞察(WATCH)
第3章 オリジン編総括――ストラクチャーライン・モビリティライン・クオリティライン
第4章 エージェンシーレンズ(E.L.):主体策定観点
第5章 スケールレンズ(S.L.):階層判定観点
第6章 コンテキストレンズ(C.L.):背景照射観点
第7章 パーパスポジション(P.P.):動機付けによる見立て
第8章 バリューポジション(B.P.):価値観による見立て
第9章 ネイチャーポジション(N.P.):存在意義による見立て
第10章 3つのディレクション
第11章 愛の道編総括
第12章 一つのwill
ここまでのところで、認知領域での(認知リテラシーを用いた)世界の把握には、少しは慣れ親しんでいただけましたでしょうか。
もう一度、別の例えでお話ししてみましょう。これまでずっとお話ししてきた、クリスタルコスモロジーにおける、世界観、宇宙観、人生観とは何なのか?
それは、世の中のあらゆる考え方、学問領域、思想枠組み、政治体制、経済制度などのあらゆる社会制度、社会習慣、文化、文明を、一台の車であると例えるなら、その車の運転そのものだ、ということです。
ですからその場合、あなたにとっての、仕事も、家庭も、人間関係も、社会常識も、法律も、歴史も地理も、数学も哲学も物理学も、宗教もスピリチュアルも伝統儀式も、株取引も国内経済も世界経済も、宇宙が始まってからの約138億年の歴史も、過去の文明遺産も、今度開幕する新しいアミューズメントパークのアトラクションも、Kポップもダンスもお笑いも、それらすべてを部品とした車の、運転の仕方である、ということです。
自動車学校に通われたことがある方は、おわかりになるかもしれませんが、運転免許を取得するうえで、実際の車の運転のほかに、運転の心構え、緊急時の対応方法、交通規則、危険予知、行動心理学、車に働く物理学、天候による判断基準、保守点検における車の構造上の仕組みや道具の扱い方、保険制度など、ざっとこのように多岐にわたり、多くの科目を横断して学ぶはずです。
しかし、自動車学校の教習では、それら個々の学科の習得そのものは目的ではありません。本当に故障した場合はロードサービスを呼ぶでしょうし、車検も業者さんに任せることがほとんどです。具体的な科目を学ぶのも、また、それらのルールや規範を一通り覚えるのも、車の運転を身につけることに必要となるからです。
クリスタルコスモロジーは、宇宙の全て、世界の全て、人生の全てを対象に扱います。なぜなら、それらを含む大自然の法則そのものだからです。しかし同時に、自然科学も、人文科学も、社会の出来事も、人間の心理も、その詳細な全貌を、学者や専門家、その道のエキスパートのように、すべて語りつくすことはできません。なぜなら本質学であるからです。それらが複雑に絡まりあい、あなた自身の目の前と心象風景に広がる世界を、いかに運転していくかを、問いかける学問だからです。
今後もし、迷ったり、難しいと感じられたり、私ならこうは考えないな、などと思われたりしたときは、この地点へ立ち戻ってください。ここで綴る物語も、すべてはあなたの道具となるひとつのオペレーションソフトであり、世界を紡ぐ主人公は、あなた自身であるということを。
さて、今回の本題に入りましょう。少し前に、あなたはある立体図形を思い描きましたね。その時に描いた上下の軸をストラクチャーライン、左右の軸をモビリティライン、前後の軸をクオリティラインと呼ぶこともお伝えしました。この3つの軸は、認知領域で、あなたの全世界を形づくる主要な三本の軸となります。また、クリスタルコスモロジーは宇宙を貫くセオリーですので、この枠組みはあらゆる存在にも適応できます。
いまこの三つのラインを、お家(家屋・ハウス・建物)の造りに当てはめようとすると、うまい具合に次の領域と符合します。
・構造設計(ストラクチャーライン)
柱や梁の太さ、基礎の形状などを計算し、建物の安全性を確保するための設計。
・設備設計(モビリティライン)
電気、空調、給排水、通信など、建物内で過ごすためのインフラ(ライフライン)の設計。
・意匠設計(クオリティライン)
建物の外観、内装、間取り、コンセプトなどを決定する、デザイン全般の設計。
これらのもとになる考えを唱えたのは、古代ローマの建築家ウィトルウィウスであり、この三つのバランスがとれていることが、良い建築が備えるべき根本的な三要素であると述べています。そしてそれは、現代の設計実務においても、先ほど見たように、三つの主要な設計業務として引き継がれています。
企業活動においても、古くから言われる基本的な経営資源である、「人・モノ・カネ」の3つが、この三ラインに対応します。
・カネ:財務基盤(ストラクチャーライン)
資金が枯渇すれば、どれほど優れたビジョンや製品があっても、企業は倒産します。組織を倒壊させないための「土台・骨組み」です。
・モノ:製品・サービス・技術(モビリティライン)
企業のモノは、市場のニーズを満たし、課題を解決する実用的な機能を提供します。企業が顧客への有用性を生む源泉となります。
・人:人材・組織(クオリティライン)
企業に命を吹き込み、独自の文化やブランドを作り出すのは、人であり組織です。顧客がファンになるのは、スペック(モノ)や安定性(カネ)だけではなく、人が生む「アイデンティティ」による魅力です。
さらに身近な例としては、生存・生命の三要素といわれる、衣・食・住も、これに対照できます。
・住:生命を守る「器」(ストラクチャーライン)
根源的な役割は、外敵や災害から身を守る「安全な場所」の確保。生活を守るための構造体です。
・食:生存を維持する「燃料」(モビリティライン)
エネルギーを取り入れ、生命を維持するための動的な活動。日々の暮らしをスムーズに行うための機能を担います。
・衣:生活を彩る「デザイン」(クオリティライン)
暑さや寒さから身を守るだけでなく、その人の個性や美意識を表現する表層です。建築の外装は第三の皮膚とも呼ばれ、衣服は人の肌である第一の皮膚に近い、第二の皮膚の役割を持ちます。
オリジン編で導き出されたこの三つのラインは、世界の仕組みのエッセンスを、まずは六つのパラメーターとして抽出し、そこから醸し出されたものです。それゆえ、抽象世界と具現世界に広くまたがって、存在や現象というものを、「構造」や「形式」として、秩序立てて認識できるリテラシーであるということが、改めてお分かりになったのではないでしょうか。
もう一度、あなたのおつくりになった正八面体を眺めてみましょう。
あなたを上下に貫く天地には、抽象世界と具現世界のあいだで、物事の土台や成り立ちを規定する、ストラクチャーラインが通っています。
左右の横方向に広がるのは、あなた個人と他者、社会、そして世界や宇宙との関係性を計る、モビリティラインです。
そして、過去から現在、未来へと連なり、あらゆるものが変化し続けていく時間の流れの中には、価値や意味の移ろいゆくさまを映し出すクオリティラインが、前後方向に伸びています。
そうです。これがあなたの世界です。これが、認知領域における全宇宙であり、認知リテラシーによって読み取れる、あらゆる存在や事象の「形」なのです。
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