昭和アニメ黄金時代②遠い日に置き去りにした物語を…
MSXユーザーのプライドを捨て?昨年末禁断のアニメ投稿に踏み切った僕ですが、すっかりアニメ少年に逆戻りしてしまいました。過去最高数のコメントを頂いて懐かしいお話に花を咲かせていると、記憶の奥底に眠っていたキャラクターたちが次々と夢の中に押しかけてきます。おかげで僕は初夢から悪夢にうなされていました。
ハーロック「お前はMSXを取るか、それもよかろう」

バイファムの仲間たち
「I wonder where you are my friend?友よ、君はどこにいるんだい」

キャンディ「私たち、ずっと友達だと思っていたのに…」

これは早々にアニメ特集のケリをつけないと先に進めないと思ったんです。それでは皆さんも一緒に、あの頃いつも側にいてくれたキャラクターたちに会いに行こうではありませんか!
❶忘れじのヒーロー&ヒロインたち
昭和48年生まれの僕にとってアニメは子どもの娯楽の王様でした。ゴールデンタイムばかりでなく、夕方の再放送枠でも数々の名作を視聴することが出来たいい時代でしたね。そもそもパソコン少年はアニメファンが圧倒的に多いんですよ。
永遠の憧れであるラムちゃんについて熱く語るSHARP・X1FのCMはコチラ。X1ユーザーのマニアック過ぎる解説が最高です。今聞いても全然意味がわかんねーよ!🤣こんなのよく地上波で放送できたなあ。きっと役者さんなんでしょうけど、あの頃のパソコン少年の狂気を余すところなく再現しています。レトロPCにおけるラムちゃんネタは散々こすってきたんですが、今日YOUTUBEで知ってどうしても紹介したくなりました。


そんな訳で今回は自分の思い出のヒーロー&ヒロインたちを、片っ端から紹介します。




1979年『サイボーグ009』誰がために戦う…



数々の偉大なヒーローを生み出した、石ノ森章太郎先生のライフワークとも言える作品です。本作は多数映像化されていますが、個人的に最高傑作だと思う1979年度版を紹介します。
まず問答無用にオープニングがカッコ良すぎました。主題歌の「誰がために」は石森先生が自らが作詞したとのことですが、幼い僕は意味もわからずに、その言葉の響きに酔いしれていました。
吹きすさぶ風が よく似合う
九人の戦鬼と ひとのいう
だが我々は 愛のため
戦い忘れた ひとのため
涙で渡る 血の大河
夢みて走る 死の荒野
サイボーグ戦士 誰がために戦う
島本和彦先生のアオイホノオでも絶賛されていましたが、わずか数秒で流れるように00ナンバーの特殊能力を再現。そして成田賢さんの歌声にシンクロし、ジョーの一筋の涙で〆るという演出が神がかっていました。
#金田伊功 #石ノ森章太郎 #サイボーグ009 #島本和彦 #アオイホノオ 2月5日はアニメーター金田伊功さんの誕生日です。金田さんと言えばサイボーグ009(1979年版)のオープニングアニメ!島本和彦先生のアオイホノオでの解説を貼ります。本編でも加速装置の場面で金田走りをする009を見たかったですね。 pic.twitter.com/6BGgnFrvKd
— yuz (@yuz76038533) February 5, 2023
サイボーグ009は原作から一貫して反戦をテーマに掲げています。その中で死の商人と戦う代償として、機械の体となったゼロゼロナンバーの悲哀が徹底的に描かれていました。己の夢や家族を捨て、果てしなく戦いを続けるサイボーグ戦士たち。その孤独を救うのが「国籍も肌の色も全く違う仲間たち」というメッセージは、今なお僕達の心に響くのです。


現在の混沌とした時代「戦い忘れた」僕らのために、何処かでゼロゼロナンバーが戦い続けているのではないか…ふと思ったりするのでした。




「よせよ、これでも人間だって言うのかい」と嘯くシーンには痺れました。










実は僕のふざけたハンドルネームはサイボーグ009へのオマージュなんです。電子頭脳にMSXとZ80を搭載した、落ちこぼれ の00ナンバーと言う設定です😁特殊技能はスピコンで遅くなることと、コナミのゲーム🤣

1976年『キャンディ♡キャンディ』

僕の世代なら再放送で見たことのない奴はモグリとも言える作品です。当時男の子が女の子向けアニメ、例えば『魔女っ子メグちゃん』とかを見てるとバカにされたりしたんですが、キャンディ・キャンディは学校で
😲「おい、昨日のキャンディ見たか?」
😨「ああ、イライザやべえよ。女の世界って怖えな。」
と別格の扱い。放送期間約3年、全115話という超大河ドラマで、20世紀初頭のアメリカおよびイギリスが舞台というスケールの大きさも魅力でした。とはいえ登場人物がハンパなく多く、いきなり非業の死を遂げたりするので、再放送が月-金だったりすると
「🤔あれ?いつの間にアンソニー死んでんだよ!」
てな混乱もしばしば。
おまけに主人公のキャンディも超行動派でお嬢様学校の寄宿生だったと思っていたら、いきなり看護婦に変身していたりと目が離せませんでした。僕は幸いにも漫画研究会に所属していた従姉妹のお姉さんがコミックを全巻持っていたので、漫画でストーリを追いながらアニメを見てましたね。


昨年末パソコン仲間との忘年会でキャンディの魅力を駄弁っていたら
😍「過酷な運命に遭っても、笑顔を絶やさないキャンディに癒やされるんだよなあ。」
😉「嫌な奴らも彼女に接しているうちに真人間になる展開も良かったぜ。」
😏「それって友情パワーで悪行超人を改心させるキン肉マンと同じじゃね?」
😁「それだ!」
てな具合で、思わぬキャンディちゃんの魅力を再確認することが出来ました。そこでキン肉マンファン歴46年目の僕が、プロレスマニア視点でキャンディを語ってみたいと思います。全般ジョークなのでファンの方は許してね。

プロレスはヒール(悪役)が残虐非道であるほどベビーフェイス(善玉)が光り輝くというのが基本フォーマット。キャンディは生粋のベビーフェイスなので、物語の鍵を握るのがヒールになるわけなんですが・・・。ここで「はぐれ悪魔超人コンビ」を超えるサイコパス系凶悪ヒールタッグチーム「ザ・ラガン・ブラザーズ」をご紹介します。

孤児院出身のキャンディを蔑視し、妹のイライザとの絶妙のコンビネーションでキャンディをいじめぬくというヒールの鑑。ラガン家>聖ポール学院>シカゴ>ニューヨークとテリトリーを変えてもしつこくキャンディを追い続ける執念深さ。お前はタイガー・ジェット・シンかよ!「暗い影を持つ美形」という典型的なベビーフェイスのテリーにボコボコにされるヘタレっぷりもポイント高いです。
その後チンピラに絡まれているところをキャンディに助けられて
😒「ついにニールもベビーフェイス転向かあ」
と思わせておいて、いきなり求婚するというパワープレイに🤣この観客を裏切る展開が最高に熱いです。夢見る乙女にとって「嫌いな奴との結婚」って最悪の結末じゃないですか。考えようによってはマッスル・ドッキングを超える究極のフェイバリットホールドですよ、キモ過ぎ!
流石にキャンディもドン引きしていてマジで嫌がっていました。「キャンディと結婚できなければ志願兵に行く」と意味不明な団体移籍をちらつかせる展開もプロレスを彷彿とさせますね。
僕も「ダグラムの寄生虫」ことラコックや、北斗の拳じゃなかった『蒼き流星SPTレイズナー』のゴステロ様など、人の道を外れた外道キャラを散々見てきましたよ。しかし彼らは悪役キャラが立っていたので、プロレスでヒールを応援する感覚で見てたんです。しかしこのニールの気持ち悪さは別格で、生理的に受け付けられませんでしたね。先述した従姉妹のお姉さんも
😠「サイボーグちゃんは絶対こんなことしちゃ駄目よ!男の子ならステアやアーチーみたいに潔く身を引くの。」
ごもっともです。

日本における「縦ロールのお嬢様」のいじめっ子キャラを確定させたイライザ様。ニールの妹ですが、実質的に「ラガンブラザーズ」のチームリーダーで、ありとあらゆる汚い手口でキャンディを追い詰めます。
周囲の男どもがみんな自分を嫌っている、惚れた男がキャンディに夢中になるなど「魔界のクソ力」もビックリの暗黒フォースをエネルギー源にしている模様。まあアシュラマンは魔界のプリンスを気取っているくせに、すぐ泣きべそをかくヘタレですからね。生粋のサディストで最後まで一切改心しなかったイライザ様とは「ものがちがいます」BY達川光男。作中最も温厚なステアに「イライザはすさまじい子」と評されるのも納得です。
今考えるとキン肉マンにおける試合のシーンが「いじめ」で、これに耐え抜いたキャンディちゃんが幸せを掴むというのが最高のカタルシスでした。TVの前で「キャンディ、汚ねえイライザ負けるな!」と応援してましたよ。本当にプロレス観戦のノリですよね。僕が一番衝撃だったのは「落馬事故でアンソニーが死んだのは一緒にいたキャンディが悪い。」というトンデモ理論。マジで気が狂ってると思いました。しまいには
😤「アンソニーも男なら落馬ぐらいで死ぬんじゃねえよ、キャンディがカワイソ過ぎんだろ!」
と完全に逆恨みしてました。ごめんよアンソニー。
僕らの世代にとってジャイアンと同じぐらい「いじめっ子キャラ」の象徴で、イライザ様の影響で「お金持ちのお嬢様は皆こんな性格なんだ。」という狂った偏見を植え付けられました。


真面目に解説すると、第一次世界大戦の戦争の悲劇を作中に織り込んだり、看護婦の活躍による女性地位の向上など、かなり骨太のストーリー展開でした。子供向けのアニメの枠をを超えた、歴史大河ドラマとしてふさわしい傑作だと思います。最後のどんでん返しに至るプロットも完璧で、僕は最後までアルバートさんの正体に気が付きませんでした。
キャンディはいわゆる美少女キャラクターではないのですが、あの堀江美都子さんの歌う象徴たるOPとともに、多くの男の子の脳裏に刻まれたヒロインだったと思います。

1979年『花の子ルンルン』


この頃僕は完全にアニメ中毒になっていて、毎日アニメを見ていないと手が震えるほどに。ウソ™
もう女の子用のアニメだろうと関係なく手当たりしだいに見ていました。『キャンディ・キャンディ』は再放送で見たのですが、この『花の子ルンルン』はリアルタイムで全話視聴した想い出の作品です。とにかく主人公のルンルンがムチャ健気で良い娘なんですよね。年老いた祖父母のため、王妃の座と憧れの人セルジュを拒絶する展開は凄く印象に残っています。

対極的な存在として、ライバルのトゲニシアもキャラが立っていました。「自然を破壊することが好き」という公害みたいな女なんですが、幼馴染のFM7くんは美形好みでお気に入りに。しかし魔法を使うと顔が皺だらけになってしまうのにショックを受けてました。
思わず口ずさんでしまう主題歌や、セルジュが伝える花言葉のシーンも忘れられません。

1979年『ベルサイユのばら』薔薇は美しく散る…

この作品も再放送の定番でした。やはり従妹のお姉さんがドはまりしていて原作を貸してもらっていたので、アニメを見た後に漫画を読んで復習してました。フランス革命をテーマにしていたためやや難解でしたが、歴史大河ドラマとして最高傑作と呼べるアニメ作品だと思います。


今回お姉さんにチャットで聞いたところ、当時のオスカル様の女子人気は凄かったらしいですね。因みに彼女はハマりすぎてフランスに留学し、現在はイタリアのフィレンツェに住んでいます。



歴史の激流に翻弄されながらも己の矜持を貫くオスカルは、男の子の僕にとっても「カッコいい女性」として輝いていました。田島令子さんの熱演も素晴らしく、聞いてるうちに「もしかしてクイーン・エメラルダスと同じなのでは」と気が付いたのも懐かしい想い出です。普段は冷静を装いながらも、激昂するとサーベルを振り回して手がつけられなくなる点も一緒ですね。
流石に僕が恋愛対象にするには恐れ多く、むしろ叶わぬ恋と知りながらも、影のように添い続けるアンドレに感情移入してしまいました。アンドレが女性陣にイマイチ人気がないのはやっぱり恋敵だからなんでしょうかね。僕は絶対成就しない片思いだと思っていたんですが、アニメ界最大のジャイアントキリングを起こして悲願を達成。男として尊敬するぜアンドレ!しかしそれは悲劇的な結末を予言するのに十分すぎるフラグだったのでした。
1979年『赤毛のアン』原作を超えた世界名作劇場


僕が始めて生で見た「世界名作劇場」の作品です。その後、1996年の第23作『家なき子レミ』まで視聴し続けることになるお気に入りシリーズになりました。アニメから原作を読むようになったのも、この作品の影響からです。
アンはいわゆる美少女キャラではないかもしれませんが、情緒豊かで正義感と優しさを併せ持った、極めて魅力的なキャラでした。特に表情の表現が豊かだったことがアニメの特性として原作を超えていたと思います。その後高校の学園祭で『赤毛のアン』をクラスでやることになったのですが、このアニメの記憶を元にシナリオを作成し、優秀賞を頂いたのも懐かしい思い出です。



僕の嫁さんは剣道の高段者なので容赦なくシバかれます😁
「世界名作劇場」は美術的にも高い評価を受けており、そのクオリティの高さはシリーズを通じて継承されていきました。今思うとこのような素晴らしい作品たちが身近にあったことは、極めて恵まれていたと思います。
後述する数多くの美術監督を務められた阿部泰三郎さんは、師匠の井岡雅宏さんが担当したこの作品の素晴らしさを絶賛していました。しかし次作への引き継ぎはかなりのプレッシャーになったのだそうです。


1982年『超時空要塞マクロス』


キャラクターデザインを担当された、美樹本晴彦先生の美少女キャラに衝撃を受けた作品です。美樹キャラは女の子にも人気があり、漫研でもキャラの模写をしてる部員が大勢いましたね。







ガンダムよりさらに美少女キャラが多彩になり、現在にも繋がる「ロボ+美少女ラブロマンス」のフォーマットを確立した作品ではないでしょうか。前回特集した、男臭さ爆発の『太陽の牙ダグラム』と対極の方向へ進化していったリアルロボットアニメのような気がします。



ガンダムとのもう一つの差別化は、その圧倒的なスピードでした。F-14トムキャット戦闘機が高速でロボットに変形するシーンは放送が日曜だったこともあり、翌日月曜日にアニメ好きの小学生の間で語り草になりましたね。この時期まだファミコンは発売されていなかったのですが、その後日本中を席巻するド派手なシューティングゲームの源流はマクロスにあったと思います。後述するアメリカのアニメオタク、ロバートくんは
🤩「F14トムキャットが宇宙で戦うのがまずクレイジーなのに、ロボットに変形するってエクセレントすぎる!」
と絶賛してました。2人でアニメ史上最高のロボット変形ギミックだと意気投合しましたよ。




最後にMSXの極限を目指す「MSX研鑚推進委員会」さん作成の『超時空要塞マクロス』。タイトル画面で「愛・おぼえています」の動画と音声が流れる凄まじい作品です。これMSX1で動いてるんですよ!マジで凄すぎ。
え、ゲームがしょぼすぎる?考えるな感じろ!😁
1983年『機甲創世記モスピーダ』今こそ見てほしいOP

僕は暴走族には興味がなかったんですが、幼少期からバイクに憧れがありました。小学生の時にバイク狂のX1くんと自転車でハングオンごっこをやっていた所、前ブレーキを掛けて一回転し、そのまま公園の池に突っ込んだぐらいです。結局格闘技との両立は危険すぎると母上様に泣いて止められたのでバイク乗りの夢は諦めてしまいましたが・・・そんな鉄の馬の魅力が凝縮されたアニメが『機甲創世記モスピーダ』でした。

可変戦闘機レギオスは「マクロスもどき」「劣化バルキリー」と散々な言われようでしたが、実質の主力メカはバイクが変形してパワードスーツとなるモスピーダ。これがまた最高すぎるデザインなんですよ。X1くんに
😉「日本刀をモチーフにした、スズキ・カタナGSX1100S KATANAが元ネタなんだぜ。」
とバイク雑誌を見せてもらって大興奮しました。

当時サンライズ系のロボットアニメが全盛を迎えようとしていましたが、老舗タツノコプロならではの隠れた名作なんですよ。このハイセンスが遺憾無く発揮された同時期放送の『未察ウラシマン』
も傑作でした。イントロのワクワク感がたまらないOP曲「ミッドナイト・サブマリン」は最高です。美大アニメ研究会部長だったアニメの師匠に「線を少なく省略した分、作画が安定して動きが凄いんだぞ。」教えてもらったのも懐かしい思い出です。

X1くんに「ロボアニメじゃなくバイクがメインだから絶対見とけ!」と教えてもらって視聴を始めたのですが、従来のロボットアニメと全然雰囲気が違っていました。このスタイルが映画のロードムービーであることを知ったのは随分後になってからでしたね。銀河鉄道999とはまた違う、バイク旅の魅力を教えてくれたのがモスピーダでした。


一方で「ノルマンディ上陸作戦」をモチーフにしているため、民間人による「軍人狩り」というハードな展開も独特でした。登場人物が片っ端から裏切るので、僕も弟も
🤔🤨「今週はコイツが怪しいんじゃね」
と全然信用していませんでしたよ。前作マクロスの甘酸っぱい世界観とのギャップが凄かったです。
それでも一応アイドル歌手も出てくるんですが、これがまた「女装趣味の男」という攻めすぎた設定。おまけにイエロー・ベルモントは元軍人なので、ブラジャーを外すとムキムキ細マッチョの妖しすぎる肢体が拝めます。ご丁寧にも女装時と戦闘時は声優まで交代し、いわゆる2人1役なんですよ。らんま1/2以上に別人だろ!😁


ちなみにイエローは、しずかちゃんばりにやたらと水浴びのシーンが多いんです。誰のためのサービスなんだよ!🤣当時を知る腐女子の先輩に聞いた所、絶大な人気を博していたそうですね。今ならやおい同人誌がわんさか発行されそう。僕ははじめ女装の意味が解らずに、あしゅら男爵みたいな特殊改造された変身能力だと思っていました。


しかし敢えていうとモスピーダ最大の魅力は神がかったオープニング。当時はビデオデッキがなかったので、放送開始にあわせてテンションMAXで身構えてました。動画をご覧になる方はラストのアイキャッチにも大注目です。
とにかくテーマ曲 『失われた伝説(ゆめ)を求めて』のワードセンスがずば抜けていて、聞いてるだけで震えました。年齢を重ねていくとますます胸に刺さってくるんですよねえ。
「抱いてあげる その命」
とか、死ぬまでにいっぺん言ってみたいものですよ。
僕はこれからも「遠い日に置き去りにした ものがたり」を、noteにかえて綴るつもりです。

1983年『銀河漂流バイファム』僕達はいつまでも13人

当然ロボットアニメは狂ったように見ていました。将来の夢はロボパイロットになること。
😜「あーあ、早く宇宙人が攻めてこないかなあ」
しかしこの『銀河漂流バイファム』は前回紹介した『巨神ゴーグ』と共に別カテゴリーのアニメとして見ていたように思います。それまでのロボアニメの主人公は『無敵鋼人ダイターン3』の破嵐万丈やアムロに代表されるように一種の超人でした。しかしロディ、バーツ、スコットといったジェイナス号の主要クルーは、どこか頼りないながらも「クラスのどこかにいそうな」奴らばかり。僕は弟がいたので主人公のロディと性格の違う兄弟フレッドの存在も親近感が湧きました。


宇宙船内の生活描写が詳細なのは他のアニメでもありましたが、宇宙戦艦ヤマトやホワイトベースとは全く雰囲気が違っていました。何しろ炊事洗濯のトラブルが山程出てくるんですからね。覗き事件・エロ本騒動など、まるで修学旅行や夏休みキャンプのノリですよ。
異星人の襲撃はあるのの、敵陣営の描写がほとんどないので「戦争」というより「天災」を13人の子どもたちでどう切り抜けるのかという展開にハラハラしっぱなしでした。僕はジェイナス号の14人目のクルーになりきり、一緒に戦い、悩み、冒険するような感覚で視聴していました。宇宙船のレーダーに、何らかの反応が出たときには「敵か、友軍か」と、本当にドキドキしました。


クルーは男女でバランスが取れていて、物語が進むうちに自然とお相手が決まっていきます。この描写がまた秀逸で、恋人というよりガールフレンドと言うのがピッタリな感じ。シャロンがケンツにちょっかいを出してからかっている悪友といった関係から、後半想いを隠しきれなくなってくる展開に胸キュンしてしまいました。


その後ネット時代になって『十五少年漂流記』がモチーフで
「何があっても最後には地球に帰ってくる。途中がどんなに格好悪くても帰ってくればヒーロー」
というのがコンセプトだということを知って、凄く納得したことを覚えています。普通の少年少女がサバイバルの中で成長する物語であった訳ですが、この中で主人公のロディが覚醒していきます。13人の中で唯一番組後半にキャラデザが描き直され、背が伸びて顔つきも精悍になっているのがその象徴でした。敵の異星人であることが判明したカチュアとの交流が、彼を男として成長させたことが子供の僕にも理解できたんです。


守られる子供ではなく、自ら運命を切り開く若者へと成長。

しかし少しずつ僕の心はロディから離れていきました。クラスの仲の良かった友達が、急に大人びて遠くに行ってしまうような感覚だったんですね。一方でやんちゃ坊主でトラブルメーカーのままのケンツに感情移入するようになってきました。同じ野沢雅子さん演じる幼き日の星野鉄郎というイメージでしょうか。最終盤、どことなく影のあるキャラであったジミーの両親が既に死亡していることを知り「俺の弟になれ」と誘うシーンは本作一番の熱い場面でした。


なんだかミンキーモモぽい娘がいますが…
バイファムは一貫して13人の子供たちの目線で物語が進行していきます。ここでは割愛しますが実際の背景は複雑なプロットがあり、異星人ククトニアンとの交渉は困難を極めます。
しかしそのような大人の事情ではなく、己の意思で故郷へと旅だつことをカチュアは選択。そして義兄弟の契りを交わしたケンツに、愛用のハーモニカと共に「弟になれなくてごめん」という悲しすぎる言葉を残して別れを決断するジミー。そんな二人にジェイナス号のクルーたちが贈った最後のメッセージは・・・


このエンディオングはアニメ史上最高の一つですよ!OPラストの紙飛行機がここに繋がってくる演出に涙が止まらなくなりました😭挿入歌の「君はス・テ・キ」がまた反則なんですよねえ。この若者の旅立ちの歌は、50過ぎたオヤジが聞くには辛すぎます🥺
「たしかに思い出せるけど もう二度と 感じることはできない」
そんな事はありません。銀河漂流バイファムを見返すたびに、あの時の心の輝きを感じることができるのですから!
ちょっとうんちくを披露すると、バイファムのOPに映るプログラムはZ80というCPUの機械語で、SHARPのMZ-80Kというレトロパソコンのシステムプログラムを使用していたみたいです。このOPも大好きで、主題歌の「hello vifam」を録音して父に翻訳してもらったのも懐かしい思い出です。 イントロの無線交信がカッコ良すぎ!
バイファムOPに映る謎のZ80の機械語がSHARPのMZ-80Kのシステムプログラムを使ってたのが判明したときのような感動が。 pic.twitter.com/qtEadYXip0
— タケダ1967 (@takeda1967) December 28, 2022

バイファムは放送時期がファミコン発売前でゲーム化されておらず、唯一MSX版が出てるんですよ。一応持ってるんですが、何故かSFシュミレーションになっていて、ロディどころか13人のクルーは一人も出てきません。
ところがMSXの神ドット職人のやぢおぅさんが、ちゃんと13人ドットを作成してくれました。感激!





左下の方にこっそりと置いておきました😁
1983年『キャプテン翼』サッカーと言う名の死亡遊戯

言うまでもなくJリーグ発足、日本のワールドカップでの躍進の原動力となった偉大すぎる作品です。僕はその直撃世代にあたり、アニメ放送時の小学生の熱狂を生で体験していました。それまで圧倒的に子供のスポーツは野球でしたが、放課後にグラウンドの取り合いが起こるぐらい、にわかサッカー少年が激増。しかしその実態は男塾名物・羅惧美偉(らぐびい)顔負けの死亡遊戯なのでした😁

僕の周りでは天才肌の翼くんより野性味あふれる日向君に人気が集中。ところがボールを持ったら何をしてもいいと勘違いするバカが、ごういんなドリブルで突っ込んできます。ハリケーンミキサー!あーもうめちゃくちゃだよ。

もりさきくんふっとばされた!シュートも流行りました。これはキーパーの顔面目掛けてシュートして、恐怖心を植え付けるという最低なプレーです。当然キーパーのなり手が激減。おかげで
😏「お前極限流空手やってるからキーパーやれよ、三角飛び、キエーとかできんだろ」
と指名される始末。出来ねえよ!

試合が終わっても安心できません。廊下を歩いてると明和特攻スライディング部隊が襲い掛かってきます。しまいにはアキレス腱を切った奴がいて、僕の学校ではついに「キャプテン翼持ち込み禁止令」が発動されたのでした。高橋陽一先生のメーッセージを完全に取り違えてるよ!

僕が一番好きなのは石崎了君。主人公の腰ぎんちゃくを徹底し、全日本入り、ジュビロ磐田に入団、可愛い恋人をゲット、そして最終的にブロンズ像にまでなった、彼の生き方を見習うべきだと誓った小学生の僕でした😁キャプ翼界一「なにィ」の似合う男です。
さっき動画を検索していたら『キャプテン翼で「なにィ」と言った回数ランキングを作ってみた』という暇人、アワワ…素晴らしすぎる方がいたので紹介します。栄光の第一位は誰なんでしょうかね。日向くんなんか目じゃないぜ!


真面目に解説すると、スポーツの普及に漫画やアニメが貢献した最大のモデルケースだと思います。野球狂の僕はドカベンとファミスタで野球のルールを覚えました。同じようにサッカーで一番難解なオフサイドルールをキャプ翼で学んだ人も多いのではないでしょうか。原作もサッカーのダイナミックなプレイを極端にデフォルメしていましたが、アニメ版はキャプ翼の世界観を完璧に再現していたと思います。エンタメとしても
必殺シュートがある>空中で会話できる>越えられない壁>「なにィ」しかセリフがない
とキャラ序列がはっきりしていて解りやすかったですね。放課後サッカーではみんな翼くんになり切って、地平線が浮かぶピッチをドリブルしてましたよ。アニメはやり過ぎぐらいの演出のほうが名作たりえるんです。





僕の中でサッカーの知識はジュニアユース編で止まっているため、日本代表の試合をTV観戦していても
😤「うえだあ、そこは ごういんなドリブルからのタイガーショットだろ!」
とヤジる、最低の老害になってしまいました。しかしサッカーの魅力を教えてくれたキャプ翼は、僕がアニメを語るうえで絶対に外せない作品なんです。キャプテン翼万歳!🇯🇵がんばれ日本代表!

この頃は完全に脳みそがジャンプに侵されていました。

1985年『幻夢戦記レダ』日本のRPGを変えた陽子


ある日僕がアニメの師匠の部屋に遊びに行くと、テレビでは見たことのない美少女がビキニアーマーに身を包み、剣を振るっている姿に度肝を抜かれました。小学生の僕でも一般のテレビアニメとはクオリティが段違いであることは直感できましたよ。OVAという新しい波がアニメをさらに進化させようとしていた瞬間でした。



主人公の陽子ちゃんはオタク世界に革命をもたらしたキャラクターだと思います。『ダーティペア』のSFアクションというジャンルはアニメでもかなり浸透していましたが、まだ未開拓だったヒロイック・ファンタジーの世界に、美少女とセクシーなコスチュームを融合させた点が秀逸でした。ドラクエ以前のファンタジーと言う分野はパソコンゲームの独壇場でしたが、『幻夢戦記レダ』の登場で大きな影響を受けることになります。その筆頭が『夢幻戦士ヴァリス』であることは言うまでもありません。


この作品は残念ながらTV放送されなかったので、小学生の僕は中々視聴する機会に恵まれませんでした。もし特別枠でTV放送されていたとすれば、より知名度が上がったと思うのでその点は残念でした。



1985年『きまぐれオレンジ☆ロード』

85年は特別版で本放送は1987年からですが、ギリギリ昭和なので許してください😅オレンジロードは原作もアニメもずっと見ていたのですが、振り返ってみて何が魅力だったのか中々答えが出せませんでした。鮎川まどかという圧倒的なキャラクターを、僕の文章力では上手く表現できないのです。


あえて言うならば『スケバン刑事』などに代表される不良少女ブームと、80年代の歌姫アイドル達の憧れが投影されたキャラクターだったからなのでしょうか。まつもと泉先生は中森明菜さんをモデルと語っていますが、僕は神秘的な美少女ながら、パワフルな歌声とのギャップが魅力だった中山美穂さんのイメージを重ねていました。どちらにせよ『うる星やつら』のラムちゃんの後を引き継いだ80年代を代表する美少女キャラクターだと思います。



アニメも原作の雰囲気やキャラクターの魅力を余すところなく再現した傑作でした。特に漫画では表現できなかった音楽面ではトップアーチストを主題歌に起用し、OPとEDは3バージョン制作されて、どれも印象に残っています。僕は師匠に「悲しいハートは燃えているのED、砂絵で表現しているとんでもない奴だから見とけ!」と言われたのが忘れられません。
1986年『めぞん一刻』初めての大人の恋愛ドラマ



今回の投稿は1985年で一旦区切ろうと思ったのですが、もうちょっとだけ😁なんか昭和の母上様に、TV視聴の延長をねだるみたいです。
僕が見た初めての「大人の恋愛ドラマ」でした。原作もクライマックスに差し掛かっていたので、どんな結末になるのかが楽しみでした。
前回の特集で「日本男児たるもの、初恋の相手はアニメ美少女でなくてはなりません。」と大見得を切りましたが、それはやはりどこかファンタジックな憧れであったと思います。対してリアルで平凡な五代くんの奮闘は、そろそろ思春期に差し掛かっていた僕にとって現実世界の恋愛の教科書そのものでした。
それまでのラブコメと違い、女性としての響子さんの心理描写を丹念に描いていたので「女性の恋愛心理ってこういうものなのか。」とすごく影響を受けました。この頃本音で恋愛トークできるガールフレンドなんていなかったですからねえ。😅





『うる星やつら』の諸星あたるはどうしようもない浮気者で、性格も相当エキセントリックなので感情移入出来ませんでしたが、凡人ながらも愚直に響子さんを追い続ける五代くんには常に自分を投影していました。あの定番の妄想癖のシーンは高橋留美子先生ならではだと思います。すべてを兼ね備えた三鷹さんとの対比は古典的ですが、それでも思わず五代くんを応援してしまう展開はラブストーリーとして完璧でした。僕はこんな大恋愛を一生に一度ぐらいやってみたいと思ってましたよ。

忘れられないのは中盤で物語に乱入してくる八神いぶきに全く魅力を感じなかったことです。可憐な女子高生でビジュアルも完璧という美少女キャラなのですが、そのあまりにも自己中心的な性格が生理的に受け付けなかったんですよ。
もっともこの八神というキャラ自体が響子さんの魅力を引き立てる役割を担っていました。プロレスで言えばヒール(悪役)というポジションだったので、見事その仕事を果たしたとも言えます。しかし「これだけ可愛くても魅力を感じないキャラもいるんだ」というのは自分にとって衝撃でした。

響子さんを演じた島本須美さんの熱演も光りました。第一話を見た時、あまりにも脳内イメージとシンクロしていたので「😍うわ、本物の響子さんの声だ。」と思わず叫んでしまいました。
また島本さんが『カリオストロの城』のヒロインのクラリス、ナウシカのという全くタイプの違うキャラクターを演じ分けたことに心底驚かされました。声優さんが「キャラクターに命を吹き込む」偉大な存在であることを再確認させられたのです。




❷黎明期を知る阿部泰三郎氏との出会い

僕が2011年東日本大震災のボランティア活動をしていた頃、ある縁で『未来少年コナン』の美術補佐、『トム・ソーヤーの冒険』の美術監督、『宇宙船サジタリウス』の総美術監督などをされていた、阿部泰三郎さんと知り合うことが出来ました。
その年の冬、友人と福島まで差し入れに行ったのですが、その際仮住まいされていたアパートの一室で阿部さんの語る当時の制作風景のお話は忘れることが出来ません。阿部さんの師匠である井岡雅宏さんのイラストボードを拝見させてもらった時は本当に感激しましたよ。30年以上の時を経ても色褪せぬ輝きがそこにありました。




『世界名作劇場』では作品のクオリティを上げるため、制作前に海外現地調査を行っていたそうです。阿部さんが参加した『トム・ソーヤーの冒険』の視察旅行では、舞台となるミシシッピー川が汚泥の灰色で唖然としたとか。イメージしていた美しい水色の大河とかけ離れていて困惑したそうです。
アニメの色彩としての美しさと現実のリアリズム、どちらを取るべきなのか美術監督として相当悩まれたとのことでした。試行錯誤の後、芸術的に仕上がったミシシッピー川の光景は日本アニメーションさんが公開してくれているので是非ご覧になってください。






「みんな本当にすごい才能を持っていました。そんな人達が集まる熱量があの頃のアニメにはあったんじゃないかな。色々な業界から集まっていたから話題が豊富で、毎日がお祭り騒ぎでしたよ。徹夜で仕事して朝まで飲んで、そのまま仕事場でライブして…」
そう懐かしそうに語ると、プロはだしのギター演奏を聞かせてくれたのです。
『トム・ソーヤーの冒険』の放送時は幼稚園高学年で、こんな大自然の中をトムやハックのように冒険したいと思っていました。僕が子供の頃何も知らずに見ていた数々のアニメが、多くの天才たちによって創られていったことを知り心から感銘を受けました。僕達の幼少期は本当に恵まれていたと思います。



阿部さんが総美術監督をされた『宇宙船サジタリウス』は僕にとって特別な想いのある作品です。零細企業を立ち上げた際に、当時はバカにしていた同じ零細社長の主人公トッピーの苦労を嫌と言うほど味わうことになりました。苦しい現実の中でも夢と理想を忘れることのないサジタリウスのクルー達の生き方は、社長となった僕の目標でもあったのです。この作品は改めて特集したいですね。エンディングの夢光年は自分を見失ったときに、いつも勇気を与えてくれる曲でした。




この時縁を持ってくれたゲームデザイナーの大和環氏は高校の同級生で、僕にとってのゲームやパソコンの師匠格で頭の上がらない存在です。彼は阿部さんに自作品の背景を依頼していたのでした。大和環氏の許可が出たのでいくつか公開しますね。どれも芸術的な作品ばかりです。



❸お前もアニメに誇りを持て!

1994年大学のセミナー受講でアメリカに赴いた際、講堂を出るときにド派手なアニメのTシャツを着ている長髪の男を発見しました。
🤭「それ、マクロスだよね?」
😉「Robotechの原作知ってるとはお前日本人だな?」
僕は知らなかったのですが、『超時空要塞マクロス』や『機甲創世記モスピーダ』は、米国では1985年にロボテックという同一のシリーズとして放送され、絶大な人気を博していたのだそうです。
このロバート君はその直撃世代にあたり、日本アニメの熱烈な信奉者となっていたのでした。僕はこの2作品を生放送で見ていたと話しただけで尊敬してもらえましたよ。海外のファン特有の、原作に対するリスペクト精神をこの時初めて感じました。


ロバートは日本文化にも興味を持っており、驚いたことに僕と同じフルコンタクト空手の使い手だったのでした。
😉「じゃあ組手と行こうぜ。」
😘「望むところだ。」
てな具合で汗を流すと、あっという間に朋友に。ここら辺が空手の良いところですね。僅か1週間の滞在でしたが、ロバートとは東京での再戦を約束したのでした。

翌1995年、来日したロバートと出来る限りのアニメ関連ショップを巡り、夜は僕の部屋でビールと飲みながらアニメと格闘談義に明け暮れていました。僕は英語は中学生レベルですが、同じ趣味なら何とかなるもんですよ。まだネットがなかった時代なので、日本のアニメや漫画文化のレベルをロバートは驚いていたようでした。
「マジで凄いな。日本のアニメが世界を制する日も近いぜ。」
「そんなもんかなあ。」
まだ海外の事情を全然知らなかった僕はピンときませんでした。アニメが身近にある環境が当たり前だと思っていたのです。
「悪いがスポーツは米国が世界一だ。お前も理由は解かんだろ。」
確かにロバートと組手をしたのは彼の通っていた教会内のスポーツジムで、ありとあらゆる練習器具が揃っており、多くのスポーツを無料で教えて貰える夢のような環境だったのです。僕はスポーツの強い大学だったのですが、練習環境と選手人口が米国と桁違いなことは認めざるを得ませんでした。



「このコミケって奴に参加しているの殆どアマチュアなんだろ。この裾野の広さハンパないぜ。」
ロバートの不満は「日本人がハリウッド映画を見まくっているのに、俺達は素晴らしい日本のアニメを全然見れない。」ということでした。僕にそんな事言われても困るのですが、これは彼の偽らざる心境だったのでしょう。そのうち酔っぱらってくると、だんだん論議が過激になってきます。
「そもそもお前は日本人の癖にアニメへのリスペクトが足りんぞ。」
「好きだけど僕は現役のアニメファンとは言えないし…」
「お前ムエタイに転向したそうだな。空手の誇りは忘れたのか?」
メリケン野郎にそんなことを言われる筋合いはありませんよ。
「そんなわけねえだろ、ふざけんな。空手魂は忘れちゃいないぜ。」
「なら幼少期に見たアニメはどうなんだ?お前の中で同じように魂はあるんじゃないのか?」
悔しいけど一本取られた感覚でしたね。海外のオタク連中は無茶苦茶アグレッシブで、自分の愛するホビーに強烈なプライドを持っていることが多いのでした。この点は今でも見習うべきだと僕は思っています。
現在では日本でもオタク趣味を公言するのは当たり前になっていますが、この時代ではまだ一般的ではなかった気がします。このロバートの意見に感化され、僕はその後の就職活動でも履歴書に「趣味 MSX、ゲーム、アニメ、ムエタイ」と公然と記入するようになりました。
🤔「サイボーグくん、このMSXって何だね。ファミコンみたいな奴かな」
🤨「全然違います。MSXと言うのはですねえ…」
就職氷河期ど真ん中の面接でこんな調子だったので、50社以上落されて最悪の会社に就職するハメになるのですが…その話はまたいずれ。






以前美大のアニメ研究会部長だった僕のアニメの師匠の話をしましたが、師匠とロバートを会わせることが出来なかったのが唯一の心残りでした。この頃師匠は某アニメスタジオで働いていたのですが、その後体調を崩して入院していたのです。僕がお見舞いに行った時にロバートの話をすると、師匠は凄く喜んでくれました。
「そうか、やはり解かる奴には解るんだな。日本のアニメが世界を制するか…俺もその舞台で暴れたかったぜ。」
そして時は流れ、クールジャパンの筆頭にアニメとゲームが並び称される時代がやってきました。師匠にもロバートの予言したこの光景を見せたかったと思うと同時に、自分がアニメファンであることを誇りに持とうと誓うのでした。
師匠と僕の宇宙戦艦ヤマトの想い出と、悲しい別れについてはコチラ。
❹僕にもアニメの血が流れている…

今回2回に分けて昭和のアニメ特集に挑んでみました。ここまで語っておいてなんですが、結構ビビりながら書いてるんですよ。MSXや格闘技は、曲がりなりにも長年実践実行してきたという自負があるので気楽でした。しかしアニメはにわかファンに過ぎず、知識的にも自信がなかったんです。しかしロバートの言っていた
「好きな作品を語るのは最大のリスペクト。」
と言う言葉を思い出して、勇気を出して綴ってみました。昨年から執筆に取かかり、出来る限りの映像を見返してみると、かつてのアニメ少年だった感覚がどんどん覚醒していくんです。数々の名場面、何時も隣にいてくれたキャラクター達、そして未来に限りない希望を抱いていた「あの時代」を…。僕にもアニメの血が流れている、そう強く感じた一ヶ月でした。



今回はあえて書かなかったのですが、現場にいた師匠や阿部泰三郎さんの話では、その制作環境は必ずしも恵まれてはいなかったそうです。そのような中でも数々の名作を届けてくれたすべての人達に心より感謝し、今回の投稿を終わりたいと思います。
もし貴方の記憶の中に紹介した作品があったのなら、ずっとその想い出を大切にしてほしい…そう願わずにはいられません。今回も長文最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
サイボーグMSX
僕は正直アニメ分野はド素人なので、記述で間違いがあればコメント欄でお知らせください、直ぐに修正いたします🙇♂️
いつもスキ💛や凍結された僕に変わってのXでの紹介ポスト、暖かいコメントなど感謝です🙇皆さんとの繋がりが次の投稿への励みになるんです🥹
僕の連載した「1985年のパソコン美少女CG」シリーズです。アニメとパソコンの交わる過程を考察しているので宜しければ覗いてみて下さい🙇♂️
