獣の刻印の正体②──刻印を受ける者と拒む者と、その結末/ヨハネの黙示録
獣の刻印とは何か──
それは「反キリスト」の象徴でした。
では、その刻印を受ける者はどうなるのか。
拒む者はどうなるのか。
この記事では──
刻印を受ける者と拒む者と、その結末を見ます。
📍獣の刻印の正体について詳しくは、下の記事をご覧ください。
この記事は下の記事の続編です。
1|神の印
獣の刻印の続きに入る前に、「神の印」について確認しておきましょう。
獣の刻印に対して、神の印を押される者とは誰でしょうか。
【ヨハネの黙示録 7章3-4節】
「わたしたちの神の僕らの額に、わたしたちが印をおしてしまうまでは、地と海と木とをそこなってはならない」。
わたしは印をおされた者の数を聞いたが、イスラエルの子らのすべての部族のうち、印をおされた者は十四万四千人であった。
【ヨハネの黙示録 14章1節】
なお、わたしが見ていると、見よ、小羊がシオンの山に立っていた。
また、十四万四千の人々が小羊と共におり、その額に小羊の名とその父の名とが書かれていた。
👉イスラエルの子らのうち十四万四千人に、神の印が押される。
この箇所の理解には、聖書における「イスラエル」が何かを知る必要があります。
聖書におけるイスラエルとは、血筋ではなく信仰による神の民のことです。
血筋による神の民は「ヤコブの子」と表現されます。
十四万四千人は神の民の全体を象徴する数字だとしても、印を押されるのは「イスラエルの子らのうち」とあることから、神の民の全員ではなく信仰の民からさらに選ばれた者であることが分かります。
📌神の印は「行いと思い」が問われる
獣の刻印は「右手や額」つまり「行いや思い」で自ら押すのに対し、神の印は「行いと思い」が問われ、神が押します。
右手とは「行い」、神の戒めを守ることです。
額とは「思い」、イエスの証しを信じる信仰です。
【ヨハネの黙示録】
12章17節 龍は、女に対して怒りを発し、女の残りの子ら、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを持っている者たちに対して、戦いをいどむために、出て行った。
14章12節 ここに、神の戒めを守り、イエスを信じる信仰を持ちつづける聖徒の忍耐がある」。
20章4節 また、イエスのあかしをし神の言を伝えたために首を切られた人々の霊がそこにおり、また、獣をもその像をも拝まず、その刻印を額や手に受けることをしなかった人々がいた。
神の印は、神によって選別され、神の所有の証として押されます。
そして、この印は「額」に──小羊の名とその父の名が──押されることから、イエスの証しを信じる信仰が必須であることが分かります。
📍イスラエルについて詳しくは、下の記事をご覧ください。
📍神の戒めついて詳しくは、下の記事をご覧ください。
2|獣の刻印を受けた者
神の怒りのぶどう酒を飲むことになる
【ヨハネの黙示録 14章9-12節】
また、別の第三の天使も続いて来て、大声でこう言った。
「だれでも、獣とその像を拝み、額や手にこの獣の刻印を受ける者があれば、その者自身も、神の怒りの杯に混ぜものなしに注がれた、神の怒りのぶどう酒を飲むことになり、また、聖なる天使たちと小羊の前で、火と硫黄で苦しめられることになる。
その苦しみの煙は、世々限りなく立ち上り、獣とその像を拝む者たち、また、だれでも獣の名の刻印を受ける者は、昼も夜も安らぐことはない。」
ここに、神の掟を守り、イエスに対する信仰を守り続ける聖なる者たちの忍耐が必要である。
👉獣とその像を拝み、獣の刻印を受ける者は、その者自身も、神の怒りのぶどう酒を飲むことになる。
これは、どういう意味か分かるでしょうか。
神のぶどう酒を飲むとは、何でしょうか。
その者自身もとは、他に誰が飲むのでしょうか。
ぶどう酒を飲む行為は契約を意味します。
つまり──
「神のぶどう酒を飲むことになる」とは、神と契約を結ぶことになるということです。
【マルコによる福音書 14章24-25節】
イエスはまた言われた、
「これは、多くの人のために流すわたしの契約の血である。
あなたがたによく言っておく。
神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。
24イエスはまた言われた、
「これは、多くの人のために流すわたしの契約の血である。
25あなたがたによく言っておく。
神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。
獣とその像を拝み、額や手に獣の刻印を受ける者は、キリストが再臨すると、仰ぎ見て胸を打って嘆きます(黙示録1章7節)。
彼らは、神と新しい契約を結ぶことになり、硫黄の燃える炉の火で精錬されるかのように、昼も夜も安らぐことなく苦しむ(練り直される)ことになると言っているのです(イザヤ48章9-11節、ダニエル3章23-25節、ヘブル12章7-11節)。
これは、地獄の話ではありません(⚠️炉の火は、火の池と別物です)。
聖なる者たちの忍耐
神と新しい契約を交わした者たちが火と硫黄の燃える炉で精錬される──その炉の火の管理を任されるのが、聖なる者たちです。
だから、聖なる者たちの忍耐が必要なのです。
ここで言う「聖なる者たちの忍耐」とは、自分が獣の刻印を受けないための忍耐ではありません。他者の精錬を見守り続ける忍耐です。
獣の刻印を受けた諸国民が神と新しい契約を交わし、練り直されるために昼も夜も精錬され、苦しむ姿を見守り続けるのに、相当の忍耐が必要であると言っているのです。
この精錬は、千年王国時代に行われるのです(ヘブル8章8-12節)。
焼き印ではなく刻印である意味
古代の家畜や奴隷に押される焼き印は、所有者が誰であるかを誰の目にも明らかにするためのものでした。それは消すことはできず、過去の所有者の痕跡は残り続けます。
これは、肉体的な支配や従属を象徴するものです。
一方刻印とは、銘板(名札やラベル)のことで所有者を明示するのは同じですが、肉体に刻まれるわけではありません。
この違いは非常に重要です。
獣の刻印は、獣への精神的な依存を示す霊的なラベルですが、この刻印は神の力によって上書きすることが可能なのです。
つまり、獣の刻印は神の介入によって消され、神の印に変える(ラベルを張り替える)ことができるのです(ルカ15章4-7節)。
【マルコによる福音書 10章27節】
イエスは彼らを見つめて言われた、
「人にはできないが、神にはできる。神はなんでもできるからである」。
【ルカによる福音書 15章7節】
よく聞きなさい。
それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、悔改めを必要としない九十九人の正しい人のためにもまさる大きいよろこびが、天にあるであろう。
3|獣の刻印を受けなかった者
裁きの権が与えられる
【ヨハネの黙示録 20章4節】
また見ていると、かず多くの座があり、その上に人々がすわっていた。
そして、彼らにさばきの権が与えられていた。
また、イエスのあかしをし神の言を伝えたために首を切られた人々の霊がそこにおり、また、獣をもその像をも拝まず、その刻印を額や手に受けることをしなかった人々がいた。
彼らは生きかえって、キリストと共に千年の間、支配した。
「イエスの証しをした人々の霊」「獣の刻印を受けなかった人々」とは、前述の「イスラエルのうち、神の印を押された十四万四千人」と考えられます。
彼らには裁きの権が与えられ、「獣の刻印を受けた者」を裁きます。
ここでの「裁く」とは、罰を与えるということではなく、先ほどの神と新しい契約を交わした諸国民が、燃える炉の火で精錬される火の管理を指しています。
キリスト再臨時において、神の印を押された者は「朽ちない者」に変えられ死ぬことはなくなりますが、それ以外の人々はそのままの身体で千年王国時代に入ります。
変えられなかった人々は寿命が尽きれば肉体は死にますので、それまでの間に精錬によって徐々に変えられ、新天新地での報いを希望に千年王国時代を生きることでしょう。
📍獣の刻印を受けず「朽ちない者」に変えられる者については、下の記事をご覧ください。
4|宗教権威と政治権力の最後
大淫婦バビロンは政治権力によって消される
【ヨハネの黙示録 17章16節】
あなたの見た十の角と獣とは、この淫婦を憎み、みじめな者にし、裸にし、彼女の肉を食い、火で焼き尽すであろう。
【ヨハネの黙示録 18章21節】
すると、ひとりの力強い御使が、大きなひきうすのような石を持ちあげ、それを海に投げ込んで言った、「大いなる都バビロンは、このように激しく打ち倒され、そして、全く姿を消してしまう。
海の獣(政治権力)は大淫婦バビロンを憎み、最終的に滅ぼします。
大淫婦バビロンは──海に投げ込まれてまったく姿を消すとあるとおり──政治権力によって消滅します。
この時点で地の獣(宗教権威)の権威は消失し、地の王とその軍勢が残ります。
大淫婦バビロンと姦淫を行い贅沢を欲しいままにしていた地の王(偽預言者)は悲しみ、贅沢によって富を得た地の商人(偽りの価値観の上にある経済界)も泣き悲しみ、海で働く者(政治に関わる者)も泣き悲しみます(黙示録18章9-19節)。
ハルマゲドンの戦い
大淫婦バビロンが消滅した後、キリストが再臨します。
海の獣(政治権力)と地の王(偽預言者)たちとその軍勢が集まり、彼らはキリストとその軍勢(キリストの花嫁)に対して戦いを挑みます。
これがいわゆるハルマゲドンの戦いです(黙示録16章12-16節、19章17-19節、エゼキエル39章)。
しかし海の獣(政治権力)は捕えられ、地の王(偽預言者)も共に捕えられ、この両者は生きながら硫黄の燃えている火の池(神との永遠の断絶)に投げ込まれます(黙示録19章19-20節)。
こうして千年王国時代が始まるのです。
📍さて次回は、火の池に投げ込まれる偽預言者の正体です。
──信仰者が無自覚に堕ちる、龍の罠
ぜひご覧ください。

5|大きな赤い龍(悪魔サタン)の最後
千年王国時代の終りに──
キリスト再臨の後、悪魔サタンは獄に囚われ封印され、千年王国時代が終るまで諸国民を惑わすことがなくなります(黙示録20章2-3節)。
千年の期間が終ると獄から解放された悪魔サタンは、最後の戦いのために諸国民を惑わして集めます。その数は海の砂のように多く、彼らは聖徒たちと都とを包囲します。
すると天から火が下ってきて、彼らを焼き尽くします(エゼキエル38章)。
そして悪魔サタンは、火の池に投げ込まれ、獣と地の王(偽預言者)と共に世々限りなく苦しむことになるのです(黙示録20章7-10節)。
こうして七千年間に及ぶ神の計画が完成し、すべてが新しくされるのです。

すべては神の計画の中にある
お読みいただきありがとうございます
よければ、フォロー、スキ、共有
よろしくお願いします
