大淫婦バビロンの正体──わたしの民よ、その女から離れ去れ/ヨハネの黙示録
わたしの民よ、その女から離れ去れ──
創造主なる神は終末期に、自分の民に向かって「その女から離れ去れ」と命じます。
黙示録は大淫婦への裁きを描いており、神は──大淫婦の罪に関わって裁きに巻き込まれないように──離れ去れと警告するのです。
この裁きは、神の六日間の最後にクライマックスを迎えます。

わたしたちは、何から離れ去らないといけないのでしょうか。
離れるどころか、その中で安住している可能性があるのです。
📌この記事では──
大淫婦の正体を読み解きます。
1|大淫婦の正体
黙示録17章をご覧ください。
大淫婦の正体が象徴的に描かれています。
【ヨハネの黙示録 17章1-6節,15節,18節】
1-6節
それから、七つの鉢を持つ七人の御使のひとりがきて、わたしに語って言った、
「さあ、きなさい。多くの水の上にすわっている大淫婦に対するさばきを、見せよう。
(中略)
わたしは、そこでひとりの女が赤い獣に乗っているのを見た。
(中略)
その額には、一つの名がしるされていた。
それは奥義であって、「大いなるバビロン、淫婦どもと地の憎むべきものらとの母」というのであった。
わたしは、この女が聖徒の血とイエスの証人の血に酔いしれているのを見た。
15節
御使はまた、わたしに言った、
「あなたの見た水、すなわち、淫婦のすわっている所は、あらゆる民族、群衆、国民、国語である。
18節
あなたの見たかの女は、地の王たちを支配する大いなる都のことである」。
👉要約すると──
大淫婦が赤い獣に乗って水の上に座っており、その女の名は「大バビロン、淫婦と地の憎むべき者の母」であり、地の王を支配する大いなる都だ──となります。
象徴的に書かれたこれらの意味を、読み解いていきます。
赤い獣とは、黙示録13章の海の獣(七頭十角獣)で政治権力を表し、端的に言えば世界的な政治権力です。
水とは、あらゆる民族や国民、つまり世界中の人々です。
淫婦とは、姦淫や淫行の女で、偽物の神々と不倫する偶像崇拝者を意味します。
地とは、偽りの価値観としての宗教を表します。黙示録13章で地の獣(偽小羊獣)が宗教権威として描かれています。
地の憎むべき者とは、宗教による偽り者。
地の王とは、地の獣(宗教権威)に従うリーダーで宗教指導者や偽預言者です。言い換えれば、偽りの価値観の先導者です。
都とは、一般的には多くの人々が安住するところ。この場合、聖なる都エルサレムに対比して俗なる都バビロンと言えるでしょう。
つまり──
大淫婦とは
世界的な政治権力に乗って世界中の人々の上に座し、「偽物の神々と不倫する偶像崇拝者」と「宗教による偽り者」の産みの親であり、「偽りの価値観の先導者」を支配する「俗なる都バビロン」──と言えます。
👉俗なる都バビロンは──
地理的な都市や国家というより──偽りの価値観が産む宗教に支配された俗なる社会構造と読むことができます。
💡大淫婦バビロン=偽りの価値観が産む宗教に支配された俗なる社会構造
補足:
偽りの価値観が産む宗教とは、非聖書的な価値観を指し、既存の宗教組織や団体に限りません。たとえば、無神論、偽科学、偽幸福論、拝金主義、偽陰謀論、悪魔崇拝等も含むと考えます。
2|大淫婦バビロンへの裁き
【ヨハネの黙示録 18章1-2節】
この後、わたしは、もうひとりの御使が、大いなる権威を持って、天から降りて来るのを見た。
地は彼の栄光によって明るくされた。
彼は力強い声で叫んで言った、
「倒れた、大いなるバビロンは倒れた。そして、それは悪魔の住む所、あらゆる汚れた霊の巣くつ、また、あらゆる汚れた憎むべき鳥の巣くつとなった。
御使の光は、地、つまり宗教の闇を明るみにします。
そして、大淫婦バビロン──悪魔の住む所、汚霊の巣窟の滅びが宣告されます。
【ヨハネの黙示録 18章3節】
すべての国の民は、怒りを招く彼女のみだらな行いのぶどう酒を飲み、地上の王たちは、彼女とみだらなことをし、地上の商人たちは、彼女の豪勢なぜいたくによって富を築いたからである。」
すべての国民(世界中の人々)は、大淫婦バビロンの淫らなぶどう酒を飲みました(黙示録14章8節、イザヤ51章21-22節)。
注:ぶどう酒を飲む行為は契約を意味します。
世界中の人々は、偽りの価値観(俗なる社会構造)の中に組み込まれ、その中で暮らし、安住しています。
地の王(宗教指導者や偽預言者)は、大淫婦バビロンと淫らな関係にあり不品行を重ねました。
地上の商人(偽りの価値観のうえで商売する経済界)は、地上の富を築いたのです。
後に諸国民は、神の怒りのぶどう酒を飲むことになります。つまり、神の怒りと裁きの霊に包まれ、改心しキリストと契約することになります(ダニエル9章27節)。
彼らは自身の汚れを洗い流すため、燃える炉の中で精錬されるかのように苦しむことになります。
注:燃える炉は火の池や地獄ではありません。
【ヨハネの黙示録 14章9-10節】
ほかの第三の御使が彼らに続いてきて、大声で言った、「おおよそ、獣とその像とを拝み、額や手に刻印を受ける者は、神の怒りの杯に混ぜものなしに盛られた、神の激しい怒りのぶどう酒を飲み、聖なる御使たちと小羊との前で、火と硫黄とで苦しめられる。
3|わたしの民よ、彼女から離れ去れ
⚠️これは終末期の最終警告です。
【ヨハネの黙示録 18章4節】
わたしはまた、もうひとつの声が天から出るのを聞いた、
「わたしの民よ。彼女から離れ去って、その罪にあずからないようにし、その災害に巻き込まれないようにせよ。彼女の罪は積り積って天に達しており、神はその不義の行いを覚えておられる。
この警告は、実際に神の声が聞こえるわけではありません。神の民が悟れるようにしるしが与えられます。
偽りの価値観が支配する俗なる社会構造に異変を生じさせるのです。
七つの鉢のうちの「六つの災害」
【ヨハネの黙示録 15章1節】
またわたしは、天に大いなる驚くべきほかのしるしを見た。
七人の御使が、最後の七つの災害を携えていた。
これらの災害で神の激しい怒りがその頂点に達するのである。
黙示録15章と16章には、大淫婦バビロンへの裁きが「七つの鉢の災害」として象徴的に描かれています。
黙示録は文字どおりに読んでも理解できません。
ひとつの解釈を示しますが、皆さまも寓意的に読み取ってみてください。
第一の鉢:地(宗教)に注いだ
すると、獣の刻印を持つ人々と、その像を拝む人々とのからだに、ひどい悪性のでき物ができた。
👉偽りの価値観にある人々は霊的に病む。
第二の鉢:海(政治)に注いだ
すると、海は死人の血のようになって、その中の生き物がみな死んでしまった。
👉政治に依存する人々は霊的な死人となる。
第三の鉢:川と水(世界中の人々)の源に注いだ
すると、みな血になった。
👉出エジプトのナイル川のように世界中の人々は霊的に死に汚臭を放つ。
第四の鉢:太陽(神の価値観・真理)に注いだ
すると、太陽は火で人々を焼くことを許された。
👉神の霊によって人々を精錬する。
第五の鉢:獣の座(権力と権威)に注いだ
すると、獣の国は暗くなり、人々は苦痛のあまり舌をかみ、その苦痛と出来物とのゆえに、天の神をのろった。そして、自分の行いを悔い改めなかった。
👉獣の支配が暗転する中で、その支配に安住する者は──神の国の夜明け──価値観の転換を受け入れられない。
第六の鉢:大川(全世界)に注いだ
すると、その水は、日の出る方から来る王たちに対し道を備えるために、かれてしまった。
👉全世界は不毛となり、人々は真理を携える救い主を求める。
俗なる社会構造──宗教・政治・人々──は、神の価値観への離反が極まり、神の民ならその違和感に耐えられなくなるでしょう。
このような異変を感じ取るなら──
それは「大バビロンから離れ去れ」という警報が、すでに鳴り響いているということです。
神の民であるのに自身が大淫婦バビロンの中にあることを悟れない者、また、気づいているのに離れられない者は、裁きの災害に巻き込まれてしまうかもしれないのです。
📌下の図は、黙示録各章の時系列を整理した図解です。各章が前後して見えるのは図のような構成になっているからです。
参考にされてください。

問われる霊的センス
裁きの災害とは、天変地異や戦争のことではありません。霊的な裁きのことです。
神の価値観に立ち返るのか。
それとも──偽りの価値観にとどまり続けるのか。
俗なる社会構造(宗教・政治・経済)から離れ去る霊的センスが問われるのです(エゼキエル9章3-7節)。
4|大淫婦バビロンは政治権力によって消滅する
政治権力は──宗教権威に操られていましたが──大淫婦バビロンを憎み、最終的に滅ぼします。
【ヨハネの黙示録 17章16節】
あなたの見た十の角と獣とは、この淫婦を憎み、みじめな者にし、裸にし、彼女の肉を食い、火で焼き尽すであろう。
【ヨハネの黙示録 18章21節】
すると、ひとりの力強い御使が、大きなひきうすのような石を持ちあげ、それを海に投げ込んで言った、「大いなる都バビロンは、このように激しく打ち倒され、そして、全く姿を消してしまう。
穀物の実りを粉々にする「ひき臼のような石」が、「海に投げ込まれる」とあるとおり──
👉偽りの価値観によって正しい者を壊す俗なる社会構造は、政治によって姿を消します
大淫婦バビロンの最後
このようにして、大淫婦バビロンである俗なる社会構造が終焉を迎えるのです。
そして──
第七の鉢が空中に注がれると、
御使が第七のラッパを吹き鳴らし、
「事はすでに成った」
「この世の国は、キリストの国となった」
との声が上がるのです。
【ヨハネの黙示録 16章17節】
第七の者が、その鉢を空中に傾けた。
すると、大きな声が聖所の中から、御座から出て、「事はすでに成った」と言った。
【ヨハネの黙示録 11章15節】
第七の御使が、ラッパを吹き鳴らした。
すると、大きな声々が天に起って言った、
「この世の国は、われらの主とそのキリストとの国となった。主は世々限りなく支配なさるであろう」。
この後、キリスト再臨となります──
5|ハルマゲドンの戦いへ
神の裁きによって、大淫婦バビロンの消滅とともに地の獣(宗教権威)の権威も消失します。
大淫婦バビロンと姦淫を行い贅沢を欲しいままにしていた地の王(宗教指導者・偽預言者)は悲しみ、贅沢によって富を得た地の商人(偽りの価値観の上にある経済界)も泣き悲しみ、海で働く者(政治に関わる者)も泣き悲しみます(黙示録18章9-19節)。
俗なる社会構造に安住し、贅沢し富を蓄え、神に背いてきたこの者たちは、ハルマゲドンに集められる海の獣と地の王(偽預言者)とその軍勢です(黙示録16章12-16節と19章17-20節)。
📍この者らへの裁きは、黙示録19章とエゼキエル39章に記されています──。
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