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獣の刻印の正体──政治と宗教が人を支配するとき/ヨハネの黙示録


獣の刻印とは、何でしょうか──


近年、陰謀暴露系の発信で耳にする「獣の刻印」──実は聖書に由来するものです。

この記事では──
獣の刻印は実際、聖書にどう書かれているのか、その正体を見ていきます



1|黙示録のふたつの獣


聖書にある「獣の刻印」という表現は、黙示録にだけ登場します。

黙示録は、この世を支配するふたつの勢力を「」として描きます。

その獣とは、海の獣地の獣です。
順に見ていきましょう。


① 海の獣

【ヨハネの黙示録 13章1-7節】
わたしはまた、一匹の獣がから上って来るのを見た。

それには角が十本頭が七つあり、それらの角には十の冠があって、頭には神を汚す名がついていた。
(中略)
龍は自分の力と位と大いなる権威とを、この獣に与えた
(中略)
また、龍がその権威を獣に与えたので、人々は龍を拝み、さらに、その獣を拝んで言った、「だれが、この獣に匹敵し得ようか。だれが、これと戦うことができようか」。
(中略)
そして彼は、聖徒に戦いをいどんでこれに勝つことを許され、さらに、すべての部族、民族、国語、国民を支配する権威を与えられた


から上ってくる獣(海の獣)には、七つの頭と十本の角があります。

はこの獣に力と地位と権威を与えました。人々はこの獣をとおして龍を拝んでいます。

この獣は、聖徒に戦いを挑み勝つことが許され、さらに、世界中の人々を支配する権威が与えられています。

またこの獣は、黙示録17章の赤い獣と同一です。

【ヨハネの黙示録 17章3-13節】
わたしは、そこでひとりの女赤い獣に乗っているのを見た。
その獣は神を汚すかずかずの名でおおわれ、また、それに七つの頭と十の角とがあった
(中略)
七つの頭は、この女のすわっている七つの山であり、また、七人の王のことである。
(中略)
あなたの見た十の角は十人の王のことであって、彼らはまだ国を受けてはいないが、獣と共に、一時だけ王としての権威を受ける。

彼らは心をひとつにしている
そして、自分たちの力と権威とを獣に与える。


七人の王と十人の王が心をひとつにし、あらゆる人々を支配する──
海の獣の正体は、政治権力です。

  • 📌海=政治

  • 📌海の獣(七頭十角獣)=政治権力

  • 💡黙示録13章の海の獣=黙示録17章の赤い獣

  • 👉政治権力=いわゆる反キリスト

  • 🐉龍が力と地位と権威を与え、人々は政治権力をとおして龍を拝む


補足:
この世の政治権力は、神の王国の王であるキリストに敵対することから、反キリストとされます。


② 地の獣

【ヨハネの黙示録 13章11-15節】
わたしはまた、ほかの獣がから上って来るのを見た。
それには小羊のような角が二つあって、龍のように物を言った

そして、先の獣の持つすべての権力をその前で働かせた。また、地と地に住む人々に、致命的な傷がいやされた先の獣を拝ませた


から上ってくる獣(地の獣)には、小羊のような角が二本あります。小羊とはキリスト(救い主)のことです。救い主のようでありながらのようにものを言う──

地の獣の正体は、宗教権威です。

宗教権威は、に住む人々に、先の獣である政治権力を拝ませます。

  • 📌地=宗教

  • 📌地の獣(偽小羊獣)=宗教権威

  • 👉宗教権威=偽キリスト・偽救世主

  • 🐉宗教権威は龍のようにものを言い、人々に政治権力を拝ませる


補足:
救い主のような二本の角●●●●とは、聖書を教典とする二大宗教を思わせます。宗教権威は偽りの救い主であることから、偽キリスト・偽救世主とされます。


地の獣が刻印を押させる

続きを見ていきます。
宗教権威は政治権力を拝ませ、人々に獣の刻印を押させます。

【ヨハネの黙示録 13章16-17節】
また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ、(中略)
この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。

  • 小さき者(庶民)にも

  • 大いなる者(有力者)にも

  • 富める者(大企業)にも

  • 貧しき者(中小零細企業)にも

  • 自由人(自営業者)にも

  • 奴隷(労働者)にも

このように刻印はあらゆる人々が対象です。

そして──
この刻印は、その獣の名」とあります。

  • 名の刻印とは、所有権を示す銘板(名札やラベル)を意味します。

  • その獣とは、先の獣である政治権力、反キリストを指します。

つまり獣の刻印とは──

👉反キリストの名札を意味し、世の政治権力に自分を所有させること──つまりその支配を受け入れ、依存することと言えそうです。
そして、その背後には宗教権威があるのです。


2|獣に権威を与える龍


先ほどから登場していたについて見ておきます。
龍は、ふたつの獣(政治権力と宗教権威)を底知れぬ所──決して表立つことなく人々からは気づかれない隠れたところ──から操っています。

【ヨハネの黙示録 12章3,9節】
3節 また、もう一つのしるしが天に現れた。
見よ、大きな、赤いがいた。
それに七つの頭と十の角とがあり、その頭に七つの冠をかぶっていた
(中略)
9節 この巨大な龍、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれ、全世界を惑わす年を経たへびは、地に投げ落され、その使たちも、もろともに投げ落された

【ヨハネの黙示録 9章1節】
第五の御使が、ラッパを吹き鳴らした。
するとわたしは、一つの星が天から地に落ちて来るのを見た。この星に、底知れぬ所の穴を開くかぎが与えられた。


天に現れたもう一つのしるし──大きな赤い

大きな赤い龍とは、悪魔サタンと呼ばれ、全世界を惑わすへび──アダムとエバを惑わしたへびです。

この龍はすでに天からに落とされ、底知れぬ所にいます。


⚠️大きな赤い龍=悪魔サタン・アダムとエバを惑わしたへび


この大きな赤い龍にも、七つの頭と十の角があります。

  • 海の獣は、悪魔サタンの実動部隊で、政治権力によって人々を支配する権威が与えられています。

  • 地の獣は、悪魔サタンの狡猾でへびのような物言いで、宗教権威によって政治権力を拝ませ人々を支配しています。


3|龍は政治と宗教によって人を支配する


さて、獣の刻印とは世の政治支配に依存すること──反キリストを示す名札でした。

さらに詳しく見ていきましょう。
改めて獣の刻印の箇所をご覧ください。

【ヨハネの黙示録 13章16-18節】
また、小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた

そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。

この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字である。

ここに知恵が必要である。
賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。
数字は人間を指している
そして、数字は六百六十六である。

新共同訳 ©1987, 1988 日本聖書協会


すべての者の右手か額に押させた

すべての者」、つまり世界中の人々が刻印を押すように仕向けられます。

また「右手か額に」とあります。

これは象徴的な表現で、右手とは「行い」、額とは「思い」を表しています。

  • 行い」とは、神の戒めを守ることです。

  • 思い」とは、真の救世主であるイエスの証しを信じる信仰です。

【ヨハネの黙示録 12章17節】
龍は、女に対して怒りを発し、女の残りの子ら、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを持っている者たちに対して、戦いをいどむために、出て行った。


つまり龍と獣は──

👉反キリスト勢力の支配に依存させ──神の戒めを破らせ、不信仰にさせるのです

そして「押させた」とあるとおり、人々は獣の名札を自ら●●付けてしまうのです


無意識に従わせる龍の狡猾さ

龍は、極めて狡猾です。
龍は政治権力と宗教権威を用いて、戦争、飢饉、疫病、恐慌などによって人々の不安を煽り、さらに思考や価値観に働きかけ、文化(音楽、芸能、娯楽)や風習の中にも支配の糸を織り込みます。

目に見えない神の平安よりも──見せかけの平穏、現実的な支配への依存に誘導するのです。

それは一時的なものではなく、何十年、何百年と世代を越えて人々を慣らし、気づかぬうちに大きな依存へと導いていくのです。

これは現代のキリスト者であっても例外ではありません。
「わたしの国籍は天国だ」「イエスは王の王だ」と言いつつ、特定の国家や政治家に期待し、政策を支持し、無意識にも加担するなら──それは獣が支配する海を泳がされているのかもしれません。


補足:
獣の刻印は霊的な支配状態の象徴です。
陰謀論で言われるようなワクチン接種やマイクロチップなど、物理的に刻まれるものではありません。


売ることも買うこともできない

獣の刻印がなければ、売ることも買うこともできないとは、これも陰謀論で言われる電子決済やマイナンバーのことではありません。


イエスの宮清め

【マルコによる福音書 11章15-18節】
それから、彼らはエルサレムにきた。
イエスは宮に入り、宮の庭で売り買いしていた人々を追い出しはじめ、両替人の台や、はとを売る者の腰掛をくつがえし、また器ものを持って宮の庭を通り抜けるのをお許しにならなかった

そして、彼らに教えて言われた、
「『わたしの家は、すべての国民の祈の家ととなえらるべきである』と書いてあるではないか。それだのに、あなたがたはそれを強盗の巣にしてしまった」。

このイエスの宮清めのエピソードは、終末期における信仰者(神を信仰する者)への裁きを象徴しています。

宮とは神殿のことで、神殿とは信仰者のことです(コリント第一3章16-17節)。

信仰者でありながら、神殿の庭で利己的な経済活動に励む者がいるのです。この場面では、参拝者の足元を見て法外な料金を要求したり暴利を貪っていたとされます。

イエスはこれを、強盗の巣にしたと糾弾し神殿から追い出したのです。

黙示録に次のようにあります。

【ヨハネの黙示録 11章2節】
聖所の外の庭はそのままにしておきなさい。それを測ってはならない。
そこは異邦人に与えられた所だから


聖所の外庭は異邦人(非信仰者)に与えられています。つまり、外庭に象徴されるこの世の経済社会は、必要な社会インフラとして非信仰者にその支配を許しているのです。

彼らは政治権力によって経済社会を構築し機能させています。
そして、それを我が物にし強盗の巣にしているのが、の王やの商人です(黙示録18章3節)。

獣の刻印がなければ売買できないとは──
社会インフラが使えなくなるという意味ではありません。社会インフラを使うにも、信仰者は自身の神殿(祈りの家)を「思いと行い」で清く保つ必要があるのです。

この世の富に依存し贅沢を求めて生きるなら、その時点ですでに獣の支配の中にあるのです(歴代下9章13節)。

貪欲は、偶像崇拝にほかならないからです(コロサイ3章5-6節)。


獣の数字666は人間を指している

知恵が必要とされる「人間を指す数字」とは、ゲマトリアです。

ゲマトリアの手法は、ヘブライ語の単語を構成する各文字を数字に置き換え、それらの各数字を足し算し、数字が等しい単語は同じ性質を持つとみなします。同じように、他の言語のアルファベットや日本語の五十音の各文字に数字を割り当て、単語を数字化します。

この手法によって、人名を数字化し「666」になる者が獣の正体だと古くから解釈されてきました。
次のふたつが代表的な「666」です。


ローマ皇帝ネロ説(政治権力)

一世紀にキリスト者を迫害したローマ皇帝。
皇帝ネロ(Nero Caesar)のヘブライ語表記(נרוןקסר)を数字化すると「666」になる。


ローマ教皇説(宗教権威)

ローマ教皇は、神の子の代理人を自称する。
ラテン語で「神の子の代理」を意味する「VICARIUS FILII DEI」のローマ数字部分(VICIU ILII DI)を足し合わせると「666」になる。


終末期のいま、666になる人物が現れていますが、この記事ではその特定は控えます。

悪魔サタンは政治と宗教を支配しているので、たとえどんなに立派で優れた人物が現れたとしても、肩入れしないでおくのが賢明でしょう(マタイ24章21-26節イザヤ31章1-3節)。


4|獣の刻印の正体とは


獣の刻印は反キリストを示す名札であり、政治権力の支配を無自覚に●●●●も受け入れ、依存すること
──その背後には宗教権威。

そして、それを右手や額に押すとは──
その依存の中で──自ら●●神の戒めを破り、不信仰になることです

あなたの依存はどこにありますか
天ですか、地ですか、海ですか──


📍刻印を受ける者と拒む者と、その結末について、続編もぜひご覧ください。


獣の支配が終わる時


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