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【第420回】 Marketing Cloud Next : 新機能 Spring '26 ハイライト

Marketing Cloud Next Growth & Advanced Edition の Spring '26 の新機能リリース が公開されました。今回の記事では、そのハイライトをお届けします。

Spring '26 新機能リリースについて:日本における本番環境へのリリースは 2026 年 2 月 22 日(日)から 行われました。


注目の新機能

今回の Spring ’26 リリース は、文字どおり 過去最大級のアップデート量 となりました。数多くの新機能が追加されていますが、その中でも、私が特に注目しているポイントは以下のとおりです。

  • 専用 IP のサポート開始

  • ビジネスユニット機能が正式リリース

  • カスタムプリファレンスセンターの作成が可能に

  • Marketing Cloud Engagement のメールを MCN から利用可能に

  • Individual DMO や Engagement DMO を使ったセグメント配信に対応

  • 受信者への重複メッセージ送信を防止する新機能の追加

  • CRM レコードの変更をトリガーにしたイベントトリガーフローの起動

  • プログレッシブ・プロファイリングの提供開始(※ 提供時期 延期未定)

  • Distributed Marketing and Alert 機能の追加

これまで Marketing Cloud Next では共有 IP のみが提供されており、大規模配信には一定の制約がありました。しかし今回、専用 IP が利用可能 になったことで、Marketing Cloud Engagement に依存せずとも、Marketing Cloud Next 単体で B2C ビジネスを本格的に処理できる世界 が現実味を帯びてきました。

※ なお、日本においては ドメインスロットリング機能が未提供 のため、この点については引き続き注意が必要です。

さらに、ビジネスユニットカスタムプリファレンスセンター といった、これまで「欲しかったが提供されていなかった機能」も、今回のリリースで一気に揃ってきました。

また、長らく課題となっていた 複数メールアドレスへの重複配信問題 についても、今回のアップデートで解消が期待されます。

これまでは Unified Individual DMO からの送信が必須でしたが、今後は Individual DMO や Engagement DMO を起点としたセグメント配信 も可能になります。

リリース数が非常に多く、正直キャッチアップは簡単ではありませんが、全体を俯瞰してみると、どれも実用性が高く、「実際に使いたくなる」機能ばかりです。これらの機能を実プロジェクトで活用できる日が、今からとても楽しみです。

それでは、Spring ’26 の新機能 をリリース順に見ていきましょう。
時間がない方は、まずは 目次だけでも チェックしてみてください。


前回の Winter '26 のリリースノートハイライトは以下を参照して下さい。


Agentforce 関連

① Campaign Creation の会話内でキャンペーンをプレビュー

Agentforce Campaign Creation の会話内で、ブリーフレコード上で直接キャンペーンをプレビューでき、最終的なキャンペーン生成前に、構成やコンテンツをいつでも見直して改善できます。

これらの変更をサポートするために、以下のアップデートが実施されました。

  • Refine Campaign Preview のエージェントトピックおよびアクションを新たに追加

  • Save Campaign および Generate Campaign from Brief のフローを更新

  • Draft Campaign from Brief のプロンプトテンプレートを改訂

また、関連フローには エラーハンドリングの強化キャンペーンプレビュー用ステップの追加 が行われ、より安定した一連のキャンペーン作成プロセスが実現されています。

キャンペーンプレビュー付きのキャンペーンブリーフは、Agentforce のチャットパネルの横に自動的に表示され、メールや SMS など、キャンペーンフロー内のマルチチャネルステップのプレビューを確認できます。


② 双方向の会話型メールで顧客とエンゲージする

Conversational Email は、Agentforce エージェントによって支えられた、レスポンシブでスレッド形式の会話を通じて顧客とエンゲージします。高い購入意図を持つ返信を捉え、顧客からの問い合わせを解決し、Salesforce プラットフォームを離れることなくパーソナライズされたサポートを提供できます。

Campaign Agent を使用すると、双方向の会話型キャンペーンを簡単に作成できます。キャンペーンブリーフでユーザーの発話を入力、またはオプションを選択すると、Campaign Agent が標準的な双方向メールキャンペーンのプレビューを生成します。

また、Wait Until Response会話の転送などの Flow Builder の強化により、既存の一方向キャンペーンを双方向キャンペーンへ変換できます。


③ PDF や Word ファイルを基にマーケティングブリーフを作成

既存コンテンツを根拠としてキャンペーンブリーフを作成するには、PDF や Word ファイルなどのドキュメントを Salesforce Files にアップロードし、プロンプト内でそれらに言及します。

エージェントは自動的にファイルのグラウンディング処理を行い、ブリーフを生成し、新しいブリーフレコードにソースドキュメントへのリンクを追加します。


④ ブランド設定に基づいたキャンペーンを生成

Agentforce Campaign Creation がキャンペーンを作成する際、ブリーフに関連付けられたブランドのトーンやアイデンティティを使用するようになりました。これにより、手動での修正が少なくて済む、より適切なキャンペーンドラフトを取得できます。

※ これまでもブリーフ上でブランド設定自体は可能でしたが、実際のキャンペーン内容には反映されていませんでした。


⑤ ブリーフのグラウンディングによるキャンペーン文脈の追加

追加フィールドを用いて、キャンペーンに必要な重要な文脈を付与できます。カスタムエージェントでは、主要なキャンペーン目標や KPI、優先度、CTA、ガードレールなどを含めることが可能です。これらの追加グラウンディング項目により、エージェントはより戦略的で的確な判断を行い、汎用的な回答を減らすことができます。


ビジネスユニット 関連

① ビジネスユニットを活用したデータ、コンテンツの分割・整合

ビジネスユニットを利用することで、コンプライアンスの維持、オーディエンスに合わせたメッセージング、マーケティングパフォーマンスの測定が可能になります。

ビジネスユニットは、以下の機能をサポートします。

  • 1 つの組織あたり最大 50 個のビジネスユニットを作成可能

  • ユーザーを 1 つ以上のビジネスユニットに割り当て可能

  • マーケティング DLO に自動的にフィルターを追加し、ビジネスユニットのデータを対応するデータスペースに整合

  • キャンペーンおよびマーケティングワークスペースをビジネスユニットに割り当て

  • チャネル(Email、SMS、WhatsApp、モバイルアプリメッセージング)およびサブスクリプションを、特定のビジネスユニット、またはすべてのビジネスユニットに割り当て

  • ビジネスユニット単位でマーケティングパフォーマンスを確認、またはエンタープライズ全体のパフォーマンスを把握するためのビジネスユニットを作成

  • 外部 Web ページ上でのキャンペーンに対する訪問者アクティビティを、ビジネスユニット単位で追跡

  • 送信時間最適化(Send Time Optimization)、エンゲージメント頻度、エンゲージメントスコアリングなど、ビジネスユニット単位の Einstein 機能を利用可能

  • Campaign Creation Agent に対して、どのビジネスユニットで動作させるかを Agentforce に指定可能

利用方法:
Setup でビジネスユニットを有効化した後、最初の 2 つのビジネスユニットを作成する手順を完了してください。

既存のマーケティング設定(データスペースやデフォルトのコンテンツワークスペース)は、そのまま最初のビジネスユニット作成に使用されます。

※ Agentforce でのスコープ設定と管理

  • 現在の Agentforce セッションでキャンペーン作成時の後続アクションのスコープを設定するには、新しい Identify Business Unit エージェントアクションを使用して、ユーザーのビジネスユニットへのアクセス権を判定します。

  • ビジネスユニット対応に関する最新の更新を取得するには、キャンペーン作成エージェント、トピック、またはアクションを再デプロイしてください。

  • Setup の Assistant Home では、すべてのビジネスユニットのセットアップ進捗を監視できます。各ビジネスユニットに必要なタスクの概要が表示され、全体のステータスを示すグラフィックも確認できます。


コンテンツ 関連

① サードパーティー製の拡張機能による生産性の向上

拡張機能を使用することで、サードパーティ製の生成 AI ツール、トーンや文法の編集ツール、翻訳ツールなどの生産性向上機能を、コンテンツ作成体験に追加できます。

拡張機能はビルダー内のフローティングパネルに表示され、コンテンツ全体、または個々のコンポーネントに対して、下書き、修正、カスタマイズを行うことができます。

※ 開発者は、特定のコンテンツタイプ向け、またはビルダーコンポーネント向けの拡張機能を構築することも可能です。


② 迅速かつ簡単なブランディングを実現するテンプレート

あらゆる業界で利用できるよう設計された、事前設定済みのメールおよびランディングページテンプレートのライブラリにアクセスできます。

マーケターは、キャンペーン目標やブランドに合わせて、コンテンツを素早く簡単にカスタマイズ・スタイリングできます。

標準提供のランディングページテンプレート例

  • 無料トライアル

  • ゲート付きコンテンツ

  • オファーページ など

標準提供のメールテンプレート例

  • 予約スケジューリング

  • 近日公開・ローンチ告知

  • ブランドストーリー など


③ Distributed Marketing 機能の追加

ブランドの一貫性を損なうことなく生産性を高めるため、Marketing Cloud Next で作成した承認済みメールテンプレートを、営業担当者などのマーケティング以外のユーザーと共有できるようになりました。

マーケターがメールテンプレートを作成した後、それをフローに追加し、特定のコンポーネントをロック/アンロックできます。フローを公開すると、テンプレートはすぐに使える簡易メール作成画面で利用可能になります。

この機能を利用するには、管理者が Setup で Distributed Marketing and Alerts を有効化し、必要な Lightning コンポーネントをレコードページに追加する必要があります。


④ メールテンプレートのロックによるブランド基準の徹底

マーケティング担当者は、「メールテンプレート」内の特定要素をロックすることで、ブランドの一貫性を確保できます。

この機能は、③ の Distributed Marketing and Alerts の機能をサポートするために同時リリースされました

件名、ヘッダー、法的免責事項などの重要なコンテンツを保護し、作成者による誤った変更を防止します。一方で、ロックされていない領域については、作成者が柔軟にカスタマイズ可能です。

コンポーネントツリー(下記)には、編集不可のセクションが視覚的なアイコンで明確に表示されます。


⑤ 高度なデータソースによるメールのパーソナライズ

セグメント有効化データ、Apex クラス、参照用(Lookup)データグラフなど、拡張されたデータソースを利用して、メールコンテンツのパーソナライズをより柔軟に行えます。

新設されたデータソース

  • ① 有効化データプロバイダー

  • ② Apex クラスデータプロバイダー

  • ③ Lookup データグラフデータプロバイダー

① Data 360 のセグメント有効化データを参照して、データドリブンなメール配信が可能になりました。

② Apex クラスデータプロバイダーを使用すると、注文情報のコレクションなどの複雑で構造化されたデータを、フローから直接メッセージに渡すことができ、そのデータを使って注文確認メールなどの高速で高度にパーソナライズされたメールを作成できます。

③ 商品カタログなどの Data 360 の非プロファイルデータを使用する専用の参照用(Lookup)データグラフを定義し、デフォルトのデータグラフを補完することができるようになりました。


⑥ メールコンテンツに PDF が添付可能に

マーケターは、利用規約、ホワイトペーパー、請求書などの重要なビジネス文書をメールに添付できるようになりました。

プロパティパネルから 5 MB 以下の PDF を Salesforce CMS から選択し、メールに添付できます。

この機能の登場に合わせて、コンテンツ内に「ドキュメント」のアップロードが登場しています。


⑦ ローコードスクリプトによるメールコンテンツの高度な制御

高度なコンテンツパーソナライズや、メッセージ内容の詳細な制御を行うために、業界標準の Handlebars テンプレート言語を使用できます。

既存のメールをコードに変換し、条件分岐やデータ参照を行うスクリプトを記述・確認・編集できます。作成中は、Code View による構文チェック、インラインのコーディング支援、検索機能が利用できます。

デザイナー兼開発者や上級マーケターは、メール作成時に Code View からこのローコードスクリプト言語にアクセスできます。


⑧ 強化されたリッチテキストエディタによるメールスタイル設定

メールレイアウトにおけるテキストのスタイルや余白を、より細かく制御できるようになりました。

主な強化点は以下のとおりです。

  • 絵文字

  • フォントファミリー、フォントサイズ、行間

  • テキスト色・背景色

  • 引用(ブロッククオート)

  • 水平線

従来のリッチテキストエディタ
新しいリッチテキストエディタ

ランディングページ 関連

① ランディングページ用の再利用可能コンテンツブロック

ランディングページの一貫性を保つために、コンテンツ管理者やマネージャーは、バナー、フッター、その他の標準レイアウトなどの再利用可能なコンテンツブロックを作成できます。

新しい Content Block: Landing Page を使用すると、テキスト、画像、ボタンを組み合わせた再利用可能なブロックを作成し、マーケターがランディングページに追加できるようになります。

※ フォームブロックは、コンテンツブロックでは利用できません。
※ メールの再利用可能なコンテンツブロックはすでにリリース済みです。


② 動的コンテンツによるランディングページのパーソナライズ

異なるオーディエンス向けにランディングページをパーソナライズするため、マーケターはヘッダー、セクション、画像などのコンポーネントの動的バリエーションを作成できるようになりました。

訪問者にどのバリエーションを表示するかは、ターゲットオーディエンスを特定するルールによって制御します。

プレビュー体験の強化により、マーケターはセグメントサンプル訪問者を選択して、各バリエーションをテストできます。

また、キャンペーン内でメールとランディングページを一貫してパーソナライズするために、パーソナライズポイントを複製して同じ設定を再利用できます。

注意:この機能は、Spring '25 以降に作成された本番組織でのみ利用できます。パートナー専用のデモ組織である SDO でも利用できません。


③ プログレッシブ・プロファイリングが利用可能に

フォームにプログレッシブ・プロファイリングルールを適用することで、送信プロセスを高速化し、より多くのリードを獲得できます。 

※ この機能は、リリースが「延期未定」となりました。

ユーザーがある項目に回答すると、次回以降のやり取りで、別の情報入力が促されるようになります。

プログレッシブ・プロファイリングは、過去のインタラクションでメールアドレスや氏名を取得した後に、役職や電話番号などの詳細情報を尋ねることで、ユーザー体験を最適化します。


④ ブランドを反映したプリファレンスページのカスタマイズ

ブランドを反映したカスタムのプリファレンスページを設計することで、購読者に一貫性と信頼感のある体験を提供できます。

設定で「カスタムプリファレンスページ」機能を有効化すると、チャネルごとに異なるページを作成できます。


フロー 関連

① Marketing Cloud Engagement のメールが利用可能に

セグメントトリガー、イベントトリガー、アクティベーショントリガー、またはブロードキャストフローを通じて、Marketing Cloud Engagement のメールを送信できるようになりました。

Send Marketing Cloud Engagement Email アクションを使用すると、アクティベーションやデータの複製を行うことなく、既存の Marketing Cloud Engagement のコンテンツや設定を活用して、Data 360 のセグメントを使って効率的にターゲティングできます。

利用方法:
このアクションを使用するには、Flow Builder のキャンバスに Send Marketing Cloud Engagement Email 要素を追加します。
その後、以下を設定します。

  • ビジネスユニットを選択

  • 使用するメールコンテンツを選択

  • 同意管理のためのパブリケーションリストを選択

  • フロー内のパーソナライズデータを、トリガード送信用データエクステンションに直接マッピング(任意)

これにより、Flow から直接、柔軟かつ効率的に Marketing Cloud Engagement のメール送信を自動化できます。


② 複数のメールアドレスに重複配信されることを防ぐ仕組み

これまでの Marketing Cloud Next では、1 人の統合個人に複数のコンタクトポイント(メールアドレス)が紐づいている場合、すべてのメールアドレスに対してメッセージが送信されてしまうという問題がありました。

しかし、この新機能により コンタクトポイント選択ルール を利用することで、適切な個人レコードと単一のメッセージング用コンタクトポイントを選択してメッセージを送信できるようになりました。

これにより、メッセージ配信の精度が向上します。

重要:この更新により、ID 解決やデータグラフがまだ更新されていない場合でも、フローがソースシステムから直接メールアドレスを取得できるようになりました。

コンタクトポイント選択ルールの設定

  1. まず、Data 360 のアクティベーションテンプレートを使用して、コンタクトポイント選択ルールを設定します。

  2. ルールを定義したら、フローを開き、Start 要素で[Select Segment]をクリックして設定パネルを開きます。

  3. 設定パネルの Contact Point Configuration セクションで、使用するアクティベーションテンプレートを選択します。

エンゲージメントシグナルの場合

オートメーションイベントトリガーフローを設定する際に、コンタクトポイントの取得元を指定できるようになりました。

  • エンゲージメントデータに含まれている場合は、イベントデータから取得

  • 必要に応じて、ソースシステムから取得

フローは、選択した方法に基づいて自動的にコンタクトポイントを取得します。これにより、新規に作成された個人レコードや、データ処理中の状態であっても、メッセージングアクションが確実に実行されます。


③ アクティベーションデータを使用してメールを送信

アクティベーショントリガーフローにおいて、Send Email Message アクションでアクティベーション由来のデータをメールに含めたい場合は、メール内で Activation Data Provider を使用します。


④ セグメントトリガーフローのより柔軟なスケジュール

カスタマイズ可能なスケジュールでセグメントトリガーフローを実行できるようになり、より高い制御性と精度を実現します。

たとえば、常に最新データを使用するために毎時間フローを実行したり、週末の配信を避けるために平日のみ実行するようスケジュール設定することができます。

新たに追加されたスケジューリングオプションは以下のとおりです。

  • 毎時間(Hourly)

  • 平日のみ毎日(Daily on Weekdays)

  • 特定の曜日に毎週(Weekly on specific days)

  • 特定の日付に毎月(Monthly on specific days)

  • 年次(Yearly)

従来のスケジュール画面
新しいスケジュール画面

⑤ Individual DMO や Engagement DMO によるメール送信

Unified Individual DMO だけでなく、Individual DMOEngagement DMO を基にしたセグメントを使用して、セグメントトリガーフローを作成できるようになりました。

アクティベーションテンプレートの設定必須です。

この更新により、より正確なターゲティングが可能になるとともに、注文詳細登録情報など、エンゲージメント固有のデータにもアクセスできるようになります。


⑥ セグメントトリガーフローのデバッグで複数レコードをテスト

最大 10 件のレコードを同時にテストできるようになりました。

※ Spring '26 以前はラジオボタンで 1 名のみ選択可能でした。

デバッグパネルを使用することで、異なる顧客がフロー内をどのように進むかを即座に確認できます。この更新により、フローを有効化する前に、多様な顧客プロファイルにまたがる問題を素早く特定できます。

利用方法: 
セグメントトリガーフローをテストする際に、セグメントメンバーリストからチェックボックスを使って 最大 10 件のレコードを選択します。
その後、デバッガを実行し、デバッグパネルで以下を確認できます。

  • 各テスト結果を順に切り替えて表示

  • エラーまたは成功でのフィルタリング

  • 現在選択しているレコードが通過している経路を、フローキャンバス上でハイライト表示して確認


⑦ CRM の変更をトリガーに、イベントトリガーフローを起動

プロスペクト、リード、コンタクトのレコードが変更されたとき、またはそれらに関連するレコードが変更されたときに、オートメーションイベントトリガーフローを起動できるようになりました。

たとえば、ケースがクローズされた際にコンタクトへパーソナライズされたメールを送信したり、商談が新しいステージに移行した際に、リードオーナーへ通知するフォローアップフローを起動するといったことが可能です。

この更新により、重要なビジネスイベントが発生した直後に顧客とエンゲージでき、メッセージのパーソナライズにはプロスペクト、リード、コンタクトのデータを利用できます。

利用方法:

  1. イベントトリガーフローを作成します。

  2. トリガータイプとして「Prospect, Lead, Contact or Related Record Change」を選択します。

  3. トリガーとなる Prospect / Lead / Contact オブジェクト、もしくはそれらと関連(リレーション)を持つオブジェクトを選択します。

  4. トリガー条件(いつ起動するか)とエントリー条件を設定します。

※ トリガーとなったオブジェクトは、Flow リソースパネルの変数として利用可能になり、後続アクションで参照できます。


⑧ パス試験の結果を自動通知で把握

フローを有効化したユーザーは、パス試験(Path Experiment)が完了した際に、アプリ内の自動通知を受け取れるようになりました。

通知には、勝者の選択結果フォールバックの処理状況結論が出なかった場合の結果が含まれます。

この変更により、追加の設定を行うことなく、フロー作成者は常に試験結果を把握できます。※ なお、フローを有効化したユーザーが無効化されている場合は、通知は送信されません。


⑨ パス試験のデバッグ実行時にパスを選択可能に

Path Experiment 要素において、デバッグ時にパスの割り当て方法を制御できるようになりました。

デフォルトではパスはランダムに割り当てられますが、デバッグ中に勝ちパスを手動で選択することも可能です。

手動選択を使用することで、偶然に依存することなく、検証したい特定のパスを確実にテストできます。これにより、意図した分岐や後続処理が正しく動作するかを、効率的に確認できます。


⑩ パス試験の履歴タブでパス試験中の変更履歴の確認

パス試験パネルに新しく追加された History(履歴)タブにより、パス試験中に何が起こったのかを把握できるようになりました。

有効化以降のすべての変更履歴を確認でき、以下の情報が含まれます。

  • タイムスタンプ(変更日時)

  • 変更を行ったユーザー

  • 自動処理か手動操作か

また、以下のようなイベントも追跡できます。

  • パス試験の開始

  • 勝ちパスの選択

  • 遅延グループのリリース

  • フォールバック処理

この History(履歴)タブは、セグメントトリガーフローの進行状況ステータスが「アクティベート済み」、「キャンセル済み」、「エラー」の場合に表示されます。「ドラフト」では表示されません。


⑪ 個人単位のフロー経路を追跡

特定の個人がフロー実行時にたどった正確な経路を確認することで、個別の顧客問題をトラブルシューティングできるようになりました。

この機能では、以下の内容を可視化できます。

  • どの分岐パスが選択されたか

  • どの要素が完了したか

  • どこでエラーや遅延が発生した可能性があるか

この詳細ビューにより、管理者は以下のような調査・検証を効率的に行えます。

  • 特定の顧客からの問い合わせ・苦情の調査

  • パーソナライズロジックが正しく動作しているかの検証

  • マーケティングオートメーションフロー内で、特定のコンタクトに対するボトルネックの特定

利用手順:
特定の個人のフロー実行経路を追跡するには、以下の手順を行います。

  1. 完了済みのフローを Flow Builder で開きます。

  2. [View Additional Analytics] をクリックします。

  3. [View Flow Run for Individual] を選択します。


⑫ Apex を使ってオンデマンドフローをパーソナライズ

Apex コードを使用してオンデマンドフローをパーソナライズし、API 経由でフローをトリガーする際の処理優先度を制御できるようになりました。
特定の個人コンタクトポイントを選択してメッセージの配信対象とすることが可能です。

また、組み込みのデバッグツールを使用してフローを検証し、有効化前にロジックのテストや問題の特定を行えます。
さらに、開始ノードからヘルプドキュメントに直接アクセスでき、設定オプションやベストプラクティスを確認できます。

これらの更新により、フローの挙動を柔軟にカスタマイズできるようになり、開発時のトラブルシューティングも迅速に行えるようになります。


⑬ API を通じて外部からフロー参加者(個人)を除外

外部システムからの API トリガーによって、フローから個人(Individuals)を除外できるようになりました。
たとえば、注文完了時や、特定のステータスに到達した時点で、顧客をフローから退出させることが可能です。

この更新により、外部システムと連携しながら、フローの退出タイミングを柔軟に制御できるようになります。

利用方法:

  1. API 経由でトリガー可能な退出ルール(Exit Rules)を設定します。

  2. 新しく追加された REST API エンドポイントを使用して、プログラムからフロー参加者を退出させます。

  3. API コールを受信すると、対象の個人は即時にフローから除外されます。

API 駆動の退出ルールは、以下すべてのフロータイプで利用できます。

  • セグメントトリガーフロー

  • イベントトリガーフロー

  • オンデマンドフロー


⑭ アクティベーショントリガーフローの強化

アクティベーショントリガーフローにおいて、以下の機能が新たに利用できるようになりました。

  • Decision(判断)要素の利用

  • 退出条件(Exit)および再エントリー条件の追加

  • アクティブなフローの一時停止

  • Transform 要素で、アクティベーションデータを最大 5 階層までマッピング


分析 関連

① パス試験の分析タブでパス比較の分析結果を確認

Flow Builder のキャンバスを離れることなく、パス試験の結果を監視できるようになりました。

パス試験パネル「Analytics」タブでは、以下の情報を確認できるようになりました。

  • 総参加者数

  • 評価指標(メトリクス)

  • パス比較における信頼度

この埋め込み型サマリーにより、他のフロー要素で利用可能な分析情報と一貫した形で、パス試験の結果をひと目で把握できます。


② コンバージョン分析ダッシュボードでキャンペーン効果を測定

新しい Conversion Analytics ダッシュボードにより、マーケティングキャンペーンの成果を詳細に把握できます。

メールや SMS の配信が、注文完了フォーム送信といった具体的な成果にどのようにつながったかを、30 日間のコンバージョンウィンドウで追跡できます。

また、どのメッセージが最も効果的に顧客をコンバージョンに導いたかを把握するために、First Touch または Last Touch のアトリビューションモデルでフィルタリングすることも可能です。


③ CRM レコードページに「統合エンゲージメント履歴ダッシュボード」が登場

Tableau Next の技術を活用した新しいダッシュボード「統合エンゲージメント履歴」 ダッシュボード が登場しました。

この機能を有効化し、取引先責任者・リード・個人取引先・取引先の各レコードページにコンポーネントを追加することで、マーケティングユーザーや営業ユーザーは、顧客のエンゲージメントデータをより直感的かつ効果的に活用できるようになります。

メール開封やクリック、各種インタラクション履歴を CRM 画面上で可視化できるため、顧客理解の精度向上や、より適切なアクションの判断に役立ちます。

重要:統合個人 ID ベース でエンゲージメント履歴を取得する機能です。


④ モバイルアプリ指標をより深く把握

アプリ内メッセージおよびプッシュ通知を対象とした統合ダッシュボードで、モバイルアプリキャンペーンのパフォーマンスを監視できます。

iOS / Android 固有の指標を確認したい場合は、プラットフォーム別フィルターを利用できます。

さらに、配信率、却下(Dismiss)、CTA クリックを追跡することで、課題を特定し、マーケティング戦略の改善につなげることができます。


⑤ SMS・WhatsApp・モバイルプッシュの配信状況を可視化

Low-Performing Campaign(低パフォーマンスキャンペーン)ビューを使用することで、SMS、WhatsApp、モバイルプッシュにおいて成果が出ていないキャンペーンを特定できます。

配信ステータスのフィルターを適用し、アクティビティの傾向を可視化することで、配信失敗の原因を明らかにできます。


⑥ 外部 Web トラッキングをより少ない手順で設定

改良された設定プロセスにより、外部 Web トラッキングをより迅速かつ効率的に設定できるようになりました。

さらに、これまで手動でインストールする必要があった

データストリーム

  • Web Tracking-identity(人データ)

  • Web Tracking-Behavioral Events(行動データ)

  • MarketingStreamingAppConfig_Home(キャンペーンとの関連付け)

は、Web サイトコネクタ作成時に、
自動的にインストールされるようになりました。

また、同一の Web サイトコネクタを
複数のキャンペーンで再利用
できるようになったため、
キャンペーンごとに新しいコネクタを作成する必要がなくなりました。


セットアップ 関連

① Sandbox でメールキャンペーンを安心してテスト

実際の顧客メールアドレスにテストメールが誤送信されるのを防ぐために、フルサンドボックスまたは部分サンドボックス組織で ブラックホール機能を利用できます。

サンドボックスでブラックホールを有効化すると、メールは送信前に自動的に破棄されます。

また、テストメールを受信する必要がある受信者ドメインについては、例外(許可)設定を追加することも可能です。


② 専用 IP サポートで配信性を最大化

動的な専用 IP アドレスのサポート により、大量配信メールキャンペーンの 受信トレイ到達率 を改善します。

Unified Messaging では、対象となる大量配信の送信者(移行の目安は、月 500万通)を、共有 IP プールから専用 IP へ自動的に移行します。これにより、手動でのプロビジョニングや追加ライセンスなしで、強固な送信者レピュテーションの構築と維持が可能になります。

What it Unlocks(何が可能になるか)

  • 実際の配信ボリュームに合わせて送信インフラを動的にスケーリングすることで、個別の IP SKU を手動で管理する運用上の手間を排除 します。

  • さらに、データに基づいた分離(アイソレーション)により、従来の静的な構成よりも優れた形で重要なキャンペーンの高い到達率を維持できます。

How it Works(仕組み)

  • 設定の Unified Messaging > Email > Settings 内に、新たに表示される「Sending IP Addresses」の画面で、自動的にプロビジョニングされ、プールされたリソースを確認できます。

  • バックエンドサービスが、利用状況のトレンドやバウンス率に基づいて IP を動的に追加・回復するため、インフラはシームレスに拡張されます。

考慮事項

  • 専用 IP への移行後は、IP ウォーミングが自動的に実施されます。プロセス開始後、0 日〜 35 日の期間で実施されます。ウォーミング期間中に上限を超える配信については、引き続き、共有 IP から送信されます。

  • 今後は手動での IP ウォーミングは不要ですが、ドメインウォーミングの観点からは、安定した配信品質を維持するために、引き続き段階的な送信計画の検討が求められます。

  • IP ウォームアップ完了後は、1 日あたり約 200 万〜 250 万通の送信が可能となります。

  • 利用可能な専用 IP の最大数は 32 です。

  • なお、直近 45 日間の平均送信数が閾値(500 万通/月)を下回った場合、割り当てられている専用 IP は順次回収され、利用できなくなります。クールダウンの後、再利用されます。

  • 専用 IP が 1 つのみとなった状態で、500 万通/月未満の配信が 90 日間継続した場合は、共有 IP での送信へ自動的に切り替わります。

  • バウンス率が高いアカウントは、一時的に「グレープール」と呼ばれる専用の IP プールへ移動されます。これは、共有 IP プールや専用 IP プールとは分離された領域であり、該当アカウントは、バウンス率が改善されるまでこのプールから送信されます。これにより、共有 IP および専用 IP 全体の健全性が維持されます。


③ RMM 転送メールで HTML 形式で送信可能に

Reply Mail Management(RMM)の転送機能が改善され、HTML 形式で顧客の返信を確認できるようになりました。

つまり、企業の担当者は、返信メールに含まれる HTMLメールを確認することで、どの HTML メールから返信が来たかを確認することができます。


モバイル 関連

Mobile App が利用できるかは各国の状況によります。

① アプリ内メッセージでモバイルアプリユーザーと直接つながる

モバイルアプリを利用中の顧客に対してリアルタイムでエンゲージし、ビジネス目標に合ったアプリ内メッセージを配信できます。

基本的なメッセージタイプ

  • Banner(バナー)

  • Modal(モーダル)

  • Full Screen(全画面)

高度なメッセージタイプ

  • Push Primer
    プッシュ通知を有効化するよう顧客に促すメッセージタイプ

メッセージの表示回数上限は、セットアップ画面で設定できます。
マーケターはアプリ内メッセージのコンテンツを作成し、フロー要素として組み込むことが可能です。


② フラッシュ通知で顧客の注目を即座に獲得

時間に敏感なフラッシュメッセージを、ほぼリアルタイムで送信することで、モバイルアプリのエンゲージメントを高め、ブランドロイヤルティを強化できます。

機能を有効化すると、マーケターはフラッシュメッセージを作成し、フロー内の要素として利用できます。


③ モバイルアプリでの顧客行動を設定・モニタリング

モバイルアプリ内でのボタンクリック、画面表示、購入などの行動を、カスタムイベントとして定義・トラッキングできます。

これらのイベントは、統合された Marketing Cloud SDK を通じて、モバイルアプリからリアルタイムにストリーミングされます。

取得したデータは、以下の用途で活用できます。

  • Data 360 でのセグメンテーションや高度な分析

  • Flow Builder でのパーソナライズされた顧客ジャーニー作成


④ UTM リンクで SMS トラッキングを強化

UTM リンクを作成・利用することで、SMS キャンペーンのパフォーマンスをトラッキングし、どの SMS メッセージが最も多くのトラフィックやコンバージョンを生み出しているかを把握できるようになりました。

SMS メッセージ作成時に、標準の UTM パラメータおよびカスタムパラメータを含むパーソナライズされた URLを構築できます。

この新しい強化により、手動設定によるミスを減らし、データドリブンな意思決定に基づいて SMS キャンペーン戦略を改善できます。


⑤ WhatsAppで ビジネス連絡先情報を共有

WhatsApp 上で、個人または組織の詳細情報を迅速に共有するために、コンタクトメッセージを利用できます。

氏名、電話番号、メールアドレス、住所、役職・組織名などを含めることができ、スムーズな顧客フォローアップが可能になります。


⑥ WhatsAppで 期間限定オファーを送信

WhatsApp を通じて、期間限定のプロモーションやクーポンを顧客に直接届けることができます。
この新しいインタラクティブメッセージテンプレートには有効期限の設定が含まれており、即時行動を促し、売上向上につなげることができます。


⑦ WhatsAppで ステッカーで会話をより魅力的に

ステッカーを追加することで、WhatsApp のセッションメッセージをより楽しく、視覚的に魅力的に演出できます。

マーケターは WEBP 形式でステッカーを作成し、Marketing Cloud Next の Content Builder、または公開ホスティングサービスにアップロードして安全な URLを取得します。

送信後、顧客はステッカーをダウンロードや転送することも可能です。


⑧ MM Lite によるマーケティングメッセージ配信の最適化

WhatsApp マーケティング施策の効果を最大化するために、Marketing Messages Lite(MM Lite)のセットアップを有効化できます。

Meta によって提供されるこの最適化により、最大 5% の配信率向上や、広告費用対効果(ROAS)の改善が期待できます。


⑨ WhatsApp で支払いオプションを送信(ブラジル限定)

WhatsApp の支払いメッセージテンプレートで、顧客に支払いオプションを送信できるようになりました。

Pix、Boleto、支払いリンクなど、最大 2 種類の支払い方法を設定できます。本メッセージテンプレートは、現在ブラジルのみで利用可能です。


いかがでしたでしょうか。

かなり盛りだくさんだったのでキャッチアップが難しいかもしれませんが、個人的には予想通りの機能ばかりでした。リリースされたら可能な範囲でレビューしてみたいと思います。

今回は以上です。


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