【第479回】 Marketing Cloud Next : Individual ベースのセグメントフロー
Marketing Cloud Next Growth & Advanced Edition の Spring ’26 新機能では、これまでの Unified Individual ベースのセグメント に加えて、Individual ベースのセグメント や エンゲージメントデータベースのセグメント からも、セグメントトリガーフローを作成し、メール送信が可能になりました。
これにより、より柔軟なセグメント起点のコミュニケーション設計が実現できます。
例えば、公開された Individual を対象としたセグメントに対してフローを設定することが可能 になりましたが、その際には新たに 「アクティベーションテンプレート」 の設定が必要になります。

新しい Activation Template 機能によって実現できること
今回の仕組みにより、以下の 3 つが可能になります。
補足:Unified Individual ベースの単一送信について
これまで Unified Individual ベースでは、1 人に紐づく複数のメールアドレスすべてに配信されてしまうという課題がありました。
今回の「単一送信」により、1 人 = 1 通 の送信制御が可能になります。
本記事では、この Individual ベースのセグメント にフォーカスして解説します。
設定手順
事前準備:データグラフの設定
この「アクティベーションテンプレート」を用いる仕組みでは Unified Individual を起点としたデータグラフ の準備が必要です。
※ Individual 起点のデータグラフは不要です。
Unified Individual > Unified Link Individual > Individual > Contact Point Email のパスを接続してください。
Contact Point Email の Data Source 項目を必ず選択してください。
この項目が設定されていない場合、フロー保存時に警告が表示されます。

1. アクティベーションテンプレートを作成
まず 有効化(Activation)タブに移動し、新規 をクリックします。

続いて、Spring ’26 で新しく登場した 「テンプレート(Template)」 を選択します。

2. 対象データモデルを選択
以下の設定を行います。
対象データモデルオブジェクト:Individual
プラットフォーム:Data Cloud

3. チャネルを選択
チャネルを選択します。SMS を購入していない場合は メールのみ選択可能となるため、ここでは Email を選択します。

4. ソース優先度を設定
続いて 「ソース優先度の編集(Edit Source Priority)」 の選択ですが、Unified Individual ベースの「アクティベーションテンプレート」の場合は、このソース優先度の設定が重要であることは、以前に記事で説明しました。

一方で、今回の Individual ベース の場合は、基本的には優先順位の設定は不要(= Any のまま)であると考えます。
但し、例外として Data 360 の運用で Email Type を利用している場合は、適切な送信先を制御するために優先順位を設定してください。

補足:Email Type を使った詳細設定
同じ取引先責任者でも、プライマリのメールアドレス以外に、
第 2 メールアドレス
プライベートなメールアドレス
など複数のメールアドレスを持つ場合があります。
その場合は Data 360 標準のEmail Type を利用することで、さらに細かい優先制御を行うことが可能になります。
優先順位を登録したら次へ進みます。

5. 次の画面(属性選択)
次の画面は通常のアクティベーションでは 属性を追加する画面ですが、アクティベーションテンプレートでは属性選択はありません。
そのまま 次へ進みます。

6. テンプレート名を設定
最後に アクティベーションテンプレート名を設定します。
ここでは どのソースが優先されているか分かる名前にしておくことが重要です。
設定例
Individual – Primary Email Priority(主要メールアドレスを優先)
Individual – Primary Email Only(主要メールアドレスだけに送信)
Individual – Personal Email Only(個人メールアドレスだけに送信)

7. セグメントトリガーフローで利用する
次に セグメントトリガーフローを作成します。
セグメント対象として Individual のセグメントを選択すると、アクティベーションテンプレートの設定画面が表示されます。
ここで、先ほど作成したアクティベーションテンプレートを選択します。

あとは通常通りフローを有効化して送信するだけになります。
いかがでしたでしょうか。
一見すると「今後は Unified Individual を使わなくてもよいのでは?」と感じるかもしれませんが、実際にはデータグラフが Unified Individual に依存しているため、ID 解決は引き続き必要です。
Data Cloud は「データ統合」を前提とした設計思想であるため、この仕組みを理解して活用することが最も重要になります。
そして、今回の機能は、特に エンゲージメントデータを活用したセグメント配信 において有効的です。この点については、別記事で詳しく解説したいと思います。
今回は以上です。
