ソロキャンの夜 ー 岩塩プレートに勝ったもの
岩塩プレートというものがある。
キャンプでコンロに上に置く。
岩塩の上で焼けば、ほんのり塩味が付いて
たいそう美味しいらしい。
その他にも、
・旨味を感じやすくなる
・ミネラルが肉にたっぷり移る
・遠赤外線で劇的に美味しくなる
という話も聞く。
これは試さねばなるまい。
厚み1.5cmもある岩塩プレートを炭火の上に置き、
じっくり温める。
十分に熱くなったところで、和牛を乗せる。
ジュッワー。
肉から立ち上る音は、炭火で焼く時と少し違う。
勢いよく焼くというより、じんわり火が入っていく感じだ。
焼き上がった肉を一口。
おーっ。
思っていたほど塩辛くない。
むしろ塩味は驚くほど控えめ。
肉の甘みが出ていると言えばそうかもしれない。
焼き加減も穏やかで肉が柔らかい。
和牛らしい旨味を感じる。
そこへ、スダチを一滴。
爽やかな香りと酸味が、肉の脂を引き締めてくれる。
焼肉のたれはいらない。
これは、かなり美味しい。
何枚か焼いて満足したところで、
せっかくだから比較してみることにした。
今度は炭火の網へ直接置く。
炭火は火力が強い。
表面はカリッというかガリっと香ばしく焼き上がる。
肉汁を閉じ込める感じだ。
そして、一口。
……
やっぱり違う。
最初に広がるのは、炭火ならではの香ばしさ。
肉の旨味に炭の香りが重なり、
「焼肉を食べている」という満足感が一気に押し寄せてくる。
結局、私の結論はこうだ。
岩塩プレートは肉の味を引き立てる道具。
だから、岩塩プレートは名脇役。
肉を優しく焼きたい時や、
網では焼きにくい食材にはぴったりだ。
しかし、炭火は火そのものが最高の調味料だった。
BBQの帝王は、やはり炭火なのであった。
主役は最後まで主役だった。
(つづく)
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