ぼくのnote戦略:1年でメンバーシップ2000人増の種明かし
全部説明していたら1.5万字を超えてしまってました、すみません。
今回は、僕がnoteのメンバーシップ会員数を1年で2000人増やした戦略について、種明かしをしてみます。
「種明かし」なんて大層なことを言っていますが、書こうと思った理由は2つあります。
1つ目は、いつも通りの備忘録です。
僕のnoteは「自分がやったこと・考えたことの備忘録」という位置づけなので、戦略も例外なく書き残しておきます。
2つ目は、この戦略は種明かししたところで、誰も真似できないと思ったからです。
真似できないというか、真似しようがない。
いや、正直なところ真似したくもないだろうなと。
だったら大っぴらに書いてしまおうと。
そもそも「戦略」とは何なのか
戦略を語る前に、戦略とは何なのかを明確にしておきます。
僕が戦略を考えるときの拠り所にしているのが、楠木建さんの『ストーリーとしての競争戦略』です。
この本は、競争戦略の本質を恐ろしくクリアに描き出していて、何度も何度も読み返してまして。
楠木さんによれば、戦略の本質は大きく2つです。
「違い」と「つながり」。
「違い」とは、他者との差異をどう作るか。
競争戦略は個々の企業の間にある差異にこだわります。経済学が想定する完全競争になってしまえば利益は出ない。だとすれば、利益を出すためには、経済学でいう完全競争の前提を壊せばいいわけです。それは「みんなと同じ」という前提です。完全競争の世界では、個々のプレイヤーには「顔」がありません。しかし、プレイヤー間に違いがあれば、完全競争にはならないので、利益を生み出すチャンスが拓けます。これが競争戦略の一番根本にある考え方です。
同じような競争相手がひしめき合う中で、自分だけのポジションをどう築くか。これが1つ目の本質です。
「つながり」とは、その違いを一過性で終わらせず、長期的に利益を生み出すための因果関係の連鎖のことです。
つながりとは、二つ以上の構成要素の間の因果論理を意味しています。因果論理とは、XがYをもたらす(可能にする、促進する、強化する)理由を説明するものです。個別の違いをバラバラに打ち出すだけでは戦略になりません。それらがつながり、組み合わさり、相互に作用する中で長期利益が実現されます。
個別の施策をバラバラにやるんじゃなくて、すべての打ち手が有機的に連動している。
そして時間が経てば経つほど、この因果関係が複雑になり、模倣が難しくなっていく。
頑張っても真似できない状態を作ること。
これが戦略のもう1つの本質です。
僕はこの「違い」と「つながり」という考え方に沿って、1年以上かけてnoteのメンバーシップを構築してきました。
全体像は以下の通りです。

「違い」の作り方:ポジショニングとケイパビリティ
まずは、ここの話について。

楠木先生によると「違い」にも、2種類あるそうで。
それが、ポジショニングの違いと、ケイパビリティの違いです。
ポジショニングを定める
ポジショニングとは、他の人がまだ立っていない場所に自分を位置づけること。
それで、僕のnoteのコンセプトは、「好き勝手に働いて、我慢せず暮らせるキャリア」です。
これを他者との違いとして明確にするには、「何を書くか」以上に「何を書かないか」をはっきりさせることが大事だと思っています。
■何を書かないかを決める
まず、僕はフリーランスの生き方を書くことはできません。
会社に一切勤めず完全に個人で稼ぐ、というほどのリスクは取りたくないんですよね。僕はビビりなので。
次に、経営者の生き方も書けません。
経営者はかっこいいと思いますし尊敬もしています。
でも、ガツガツ事業を拡大して、社会にインパクトを与える。そういうことに僕は全く興味が持てないんです。
大きくもしたくないし、できれば一人でいたい。
事業拡大すればするほど、人との関わりやマネジメントが増えていく。
僕はなるべく自分の手が届く範囲で、自分がコントロールできる範囲でやっていたいんですよね。
そして、「成り上がり」系の会社員キャリアも書けません。
出世する、大組織を率いる、会社を変革する。
そういうことにも興味がないです。
組織を率いることもしたくなければ、組織に従うこともしたくない。
というか一匹狼気質の僕には、絶対に絶対に無理です。
じゃあ何を書くのか。
半分は会社員、残り半分は自分の会社を経営する。
このぱっと見どっちつかずな働き方が、実はいちばん好き勝手に、我慢せず、プレッシャーもなく暮らせるんじゃないの?
という、そんな位置取りです。
■見せ方は「他の人が読んでも役に立つ備忘録」
コンセプトをどう見せるか。これも差別化を意識しています。
僕のnoteの見せ方を一言で言うと、「他の人が読んでも役に立つ備忘録」です。
なぜ、この見せ方を選んだかというと、noteというプラットフォームがそういう世界観を以前からずっと大切にしているからです。
詳しくは、note社CXOの深津さんの↓記事をご覧いただくとわかりやすいかと。
この記事で特に「あ、これ僕が得意なやつだ」と思ったものが2つありまして。
それが、これ
体験、一次情報に関する記事
・実体験、レポ
・失敗談からの学び
・具体的なケーススタディ
・時系列や体系的な整理
・継続的な体験・実験の記録
・専門家の情報発信
・まだないコンテンツを最初に作った / まとめたもの
・作者固有の観察・表現・経験の共有
と、これです。
煽らない私的な感情の発信
・自分の視点からみた世界の共有
・日々の生活・仕事等からの発見、問題提起
・社会への提起(※人や属性への攻撃にならない形での提起)
このnoteの推しアルゴリズムでいう推し記事が、まさに僕が大切にしている「他の人が読んでも役に立つ備忘録」という見せ方と符合しているんですよね。
1つ目の「体験、一次情報に関する記事」について。
これは、「これやってみたよ」「こういうこと考えてみたよ」「試してみたよ」を書くのが大事で。
例えば、「本で読んだことを試してみたら、こうなったよ」系の記事でいうと
この3つはすごく手応えがありました。
2つ目の「煽らない私的な感情の発信」については、僕が「呪詛記事」と呼んでいるやつですね。
普段の仕事の場で「もやもやもやぁ」としたことを、毒を吐くようにひたすら書きなぐるやつ。
キレイゴトは書かずに、クソが!と思った感情を放置せずに、何を感じたか、その感情はどういうメカニズムで発生したのかを、解像度高く書いてみる。すると、僕自身の思考や感情の整理にもなりますし、同じモヤモヤを抱えている人にも少しだけその整理をお裾分けできるんですよね。
例えば、代表例でいうと
これらは、note推しアルゴリズムでいう「煽らない私的な感情の発信」にあたるものかなと。
・・・ちなみにさっき「他の人が読んでも役に立つ備忘録という見せ方を選んだ」とちょっとカッコつけて書いちゃいましたが、僕自身がこういうトーンで書くこと自体が好きなんですよね。
あまり堅苦しい解説記事を書くのって苦手で、、、
なので、半分は偶然、「noteが大切にしている世界観と、僕が書きたい記事のトーン」が一致した、ってのもあります。
ケイパビリティを棚卸する
戦略の本質の1つは、違いを作ること。
違いには2種類あって、ポジショニングの違いと、ケイパビリティの違い。
てことで、お次はケイパビリティの話。

ケイパビリティは、本来は「組織能力」という概念ですが、これを個人の話にも当てはめてみようかと。
先ほどのポジショニングは「他人と違うことをする」ですが、ケイパビリティは「他人と違うものを持つ」という意味合いです。
いろいろこねくり回してしまいましたが、要は「他人になくて、自分にある強み」のことです。
ここでいう強みを僕なりに定義しておくと、「他人から見ると異常だけど、自分からすると息を吸うようにやれていること」です。
そこでnoteを書き始める前に、自分の強みを棚卸してみたんです。
そしたら、大きく以下の3点に集約されました。
①言語化力
言語化力にもいろいろあるので、僕が得意な言語化は「言葉にしづらいモヤモヤや、複雑な構造を文章や図でわかりやすく表現する力」です。
※ちなみに「言語化にもいろいろある」の話は、↓のnoteに綴ってますので、よろしければ。
元々コンサルティングファームでキャリアをスタートしたこともあって、文章を書く→赤入れ→文章を書く→赤入れを一那由他くらいは繰り返したんじゃないでしょうか(嘘です、那由他は言いすぎました、一度も使ったことなかったので、試しに使ってみました)
あと、ビジネススクールや法人研修で、クリティカルシンキングとかデータ分析の講師やったり、講師が使うコンテンツを開発したりもしているので、わかりづらいものをわかりやすく面白く、的な表現は割と得意ではあります。
それと、元々そんなに性格がよろしくないというか、斜に構えて首も斜めにして生きているような人間なので、職場での些細なことにも、いちいち突っかかっちゃうんですよね。
人の何倍も「クソが!」と突っかかっては、「なんで今、クソ!って思ったんだろう」という自慰的な言語化を繰り返す癖があるのも、強みっちゃ強みなのかなと。
②ビジネス書中毒
これは能力というより特性に近いですかね。
というのが、実用書や専門書を何冊読み続けても、1日中読んでいても苦にならないんですよ。
全然疲れない。マンガと同じ感覚で読めてしまう。
Netflixをずっと観ているのと同じノリで、僕は専門書を読んでいると脳汁が湧いてきてずっと浸ってられます。
この特性は、周りに聞いてもあまりいないので、たぶん大事にした強みなんだろうなと勝手に思っています。
ちなみに、読んでよかった本は、↓に随時アップデートしていますので、よろしければ。
③習慣構築力
これは、嫌なことでも習慣に落とし込める力のことです。
例えば、ランニング。
運動は大嫌いですが、かれこれ半年以上、毎日5km以上走り続けています。VO2maxの値も60近くまで向上しました。
読書も昔は大嫌いで、本を1ページも読まずにネット検索でヒットした読書感想文をそのまま宿題で提出するくらい、読書を呪っていました。
ただ、仕事で必要に駆られて本を読み始めてからは、もう7年くらいは年200~300冊読むくらいには習慣化できました。
以上のように、嫌いなことでも習慣化できるのであれば、
文章を書くことも習慣化は容易にできるだろうと思って、noteのメンバーシップに本腰を入れることにしました。
この「noteを書きなぐる習慣のつくり方」の話は、↓のnoteでも解説していますので、こちらも興味ある方はよろしければ。
「つながり」の作り方:インプット→プロセス→アウトプットの仕組みを作りこむ
ここからが戦略の2つ目の本質、「つながり」の話です。
さきほどの「違い」を長期的に持続させ、周りが真似しようと思っても真似できない状態を作るための仕組み。
これをインプット→プロセス→アウトプットの3段階で設計して回るようにしました。
インプット:「知っている量」と「やったことある量」の担保

■まず、「知っている量」の担保から
年間200〜300冊の本を読んでいます。思考法やキャリア構築に限らず、マネジメント、リーダーシップ、アカウンティング、ファイナンス、戦略論など、幅広い分野の知識が頭に入っています。経営大学院をGPA4.0で卒業していることもあり、経営理論のベースは他の人よりは厚いほうかなと思います。
本の読み方自体も、『投資としての読書』という本を自分で出版しているくらいには体系化しています。
これを7年ほど続けているので、累計2000冊以上の読書経験があることになります。
まあ当然、全部覚えているわけじゃないんですが、でもパッと誰かが真似しようと思っても、この蓄積は簡単には追いつけない状態になっています。
ただ、そんなことを書くと「生成AIを使えば、貴様の知識量なんて簡単に凌駕できるのじゃ」と思われるかもしれません(笑)
それはおっしゃる通りで、知識量じゃ圧倒的敗北です、本当に。
ただ、生成AIさんって、あくまで物事を「相関」で見ているのであって、「因果」で見ていないんですね。
なので物事の「因果」までちゃんと理解しておけば、生成AI時代でも悪足搔きはできるんじゃないかなーと思い、悪足搔きがてら今も本を読むようにしています。
■次に、「やったことある量」の担保も
知っている量だけじゃダメで、実際に経験している量が大事です。ちゃんと会社員として成果を出し続けないと、いい記事は書けません。
それだけじゃなく、会社員では得られない経験を取りに行くために、自分で会社を経営しています。
つまり、会社員としての自分と、経営者としての自分。
この2つの視点がなくなった瞬間に、noteを書き続けることが難しくなるんですね。
書き続けるためにも、半分会社員・半分経営者という働き方は今後も続けるつもりです。
この働き方そのものが、「好き勝手に働いて我慢せず暮らすキャリア」の何よりのインプットになっているので。
プロセス:生成AIを駆使しつつ、模倣困難性をガッツリ残しておく
次は、インプットした情報なり経験を、どうnoteに落とし込んでいるかについて。

■ランニングするとnoteの筆も走り始める
まず、ぱっと見てnoteを書く作業と1mmも関係なさそうですけど、毎日5km以上ランニングをしています。
実は、これのおかげで、執筆がめちゃくちゃ加速したんですよね。
走っている間に頭の中が整理されて、家に帰ってシャワーを浴びて、すっきりした状態で机に向かうころには、noteのネタとか構成が何となく頭に浮かんでいます。
このランニングのメカニズムの話は、↓のnoteで詳しく書いておりますので、よろしければ。
■自己増殖装置の構築
そして、ランニングして頭が仕上がったタイミングで、今度は「Claude Cowork自己増殖装置」の出番です。
Claude Coworkを使うと、PCのローカルフォルダに格納しているファイルを材料にいろいろ処理できます。
僕は、こうやってnoteの記事を全部、PCのローカルフォルダに突っ込んでまして。

それで、いつも生成AIに指示出ししている内容をskillとして登録しています。
そのプロンプトがこちら。
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いまメンバーシップに一番力を入れてますので、よろしかったら覗いていってみてくださいね!
