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ディズニーランドをもっと楽しむためのおすすめ本10選!

はじめに

夢の国ディズニーランド。

ディズニーが大好きでディズニーランドに行くことを楽しみにしている方は無数におられることでしょう。

私もその一人です。

私もディズニー映画が好きで、ディズニーランドにまた行ける日を来る日も来る日も楽しみにしている人間です。

このような人間であるならばディズニーランドに行くのも全く問題ありません。

ただ、皆さんもきっと思い当たることがあるのではないでしょうか。

「一緒に行くパートナーがディズニーランドに全く興味がない」という大問題を・・・。

私の場合、幸いなことに妻もディズニーが大好きなので全く問題がありませんでしたが、これがどちらか一方が全く興味がないとなると一緒に行くのもなかなかハードルが高くなってしまいます。仮に一緒に行ったとしてもそのテンションの差にがっくり来てしまうことも多いかもしれません。

今回の記事ではそんなディズニーに興味のない方でもディズニーランドを楽しむことができる魔法のような本を紹介していきます。正直、これはディズニーを過小評価しがちな男性にかなり効果がある本たちだと私は思っています。

もちろん、ディズニー好きな方にとってもさらにディズニーランドを楽しむための最高のおすすめ本となっています。

つまり、ディズニー好きな方にとっても、そうでない方にとっても刺激的で興味深い本をご紹介していくことになります。

ディズニーを「子供向けのエンタメ」と侮るなかれ。そこには世界中の著名人を魅了した創造性や超一流の職人技がふんだんに散りばめられています。

私は文章を書くこと、つまり「ものづくり」の視点から世界を見てしまう癖があるのですが、まさにディズニーは「ものづくり」の究極を見せてくれる存在です。超一流の仕事がそこにあります。これに気づけばディズニーランドが単なる「子供向けのエンタメ」どころではない、究極の芸術空間であることが見えてきます。これはもうたまりません。私はそうした超一流の仕事にいつも感銘を受けています。

また、そもそもの話ですが「なぜ僧侶がディズニーについての本を紹介するのか」と疑問に思われた方もおられるかもしれません。

たしかにディズニーはエンタメ的なもので仏教とは全く関係のないものというイメージがあるのは事実でしょう。

しかし、繰り返しになりますがディズニーは単なるエンタメ的なもので終わる存在ではありません。思想的、歴史的、芸術的にも圧倒的な力を持っているのも事実です。

私はそうしたディズニーに興味を持っています。元々ディズニー映画が好きだったということもありますが、ここに来てさらにその芸術性や物語のパワーに圧倒されている自分がいます。やはり知れば知るほどその奥深さが見えてくるということがあります。

さて、ディズニーに興味のなかった世の皆さん、いかがでしょうか。何となく興味が湧いてきましたよね。私の個人的な仮説なのですが、職人気質な方ほどディズニーにはまりやすいのではないかと思っています。

さて、前置きは長くなりましたがここからいよいよ本を紹介していきます。最初の1冊目はまさに入門的なガイドブックです。まずはパートナーと一緒にディズニーランドの世界を体感してみてください。そしてその後に改めてディズニーランドに行く前におすすめの本を紹介していきます。

では、始めていきましょう。

1 『東京ディズニーリゾート クロニクル40年史』

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この本は東京ディズニーランドが開園した1983年から2022年までの東京ディズニーランドの歴史を知れるガイドブックです。

1990年生まれの私にとって2000年より前のディズニーランドは想像もできません。

そんな私にとって開業当時のディズニーランドの写真は衝撃的なものばかりでした。ドナルドの顔が怖かったり(笑)、時代を感じる写真の数々に思わず微笑まずにはいられませんでした。パートナーと一緒に読めば盛り上がること間違いなしです。

そんな初期のキャラクター達が徐々に現代っぽく変わっていく瞬間もこのガイドブックでは見ていくことができます。とにかく写真が豊富で見ているだけで楽しい本です。そして楽しみながら日本の時代の変化も感じられるという素晴らしい作品となっています。

私もよく家でディズニーランドの映像を観るのですがこちらもそのひとつです。今との違いを感じながら観るととても楽しいです。

本書と合わせてぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

2 クリストファー・フィンチ『ディズニーの芸術』

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本作『ディズニーの芸術』はディズニー作品の歴史を知れるおすすめ作品です。

まず、何と言ってもイラストや写真、資料がとにかく豊富!見ているだけで楽しい一冊です。

そしてこの本を読んでいると「えっ!そうだったの!?」と驚くことがどんどん出てきます。今まで観てきたディズニー作品がいかにとてつもない「芸術作品」だったのかがよくわかります。

そもそもウォルト・ディズニーその人のことすら私たちはほとんど知らないですよね。私もそうでした。彼が1901年生まれということも全く知りませんでしたし、関心すらありませんでした。

ですがディズニー作品にはやはり彼の生涯や哲学がふんだんに反映されています。この本を読めばディズニー作品の見え方がまるで変わってきます。

ミッキーのデビュー作『蒸気船ウィリー』は1928年に公開されました。ここに至るまでのウォルト・ディズニーの奮闘と裏話も本書では詳しく書かれていて非常に興味深いです。「まさかこんな状況から生まれていたとは!」と私も驚きました。

そしてこの作品がいかに画期的か、そしてどれほど高度な技術や労力をつぎ込んだのかがよくわかります。本書の解説を読んでからこの作品を見ると、もはや芸術界の金字塔のように見えてきます。それほどこの作品はすさまじい作品だったのです。

くしくもこの『蒸気船ウィリー』は2023年をもって95年間の著作権が消えることになり、今話題となっています。ぜひこのミッキーのデビュー作をご覧になって頂ければと思います。

また、この本で個人的に驚きだったのが『白雪姫』が1937年に、『ピノキオ』が1940年に公開されていたということでした。この時点ですでにオールカラーで両作品は作られていたのです。太平洋戦争の前にこんな大作がアメリカで公開されていたという事実に私は驚愕しました。てっきりもっと後の時代の作品だと思い込んでいました。本書ではこれらの作品の制作過程やその高度な技術についても分かりやすく解説されています。これは必見です。「ディズニーとは何か」を考える上でもこの作品は記念碑的な意味合いがあります。

この後にも『ファンタジア』や『シンデレラ』、『不思議の国のアリス』『ピーター・パン』『リトル・マーメイド』『美女と野獣』、『ライオン・キング』、『アラジン』などなど私も大好きな作品たちの解説がどんどん出てきます。ものすごく面白いです。

もちろん、他にも上に挙げなかった作品も大量に解説されていますし、ディズニーランド開業のエピソードも本書では掲載されています。

2016年に発刊された新井克弥著『ディズニーランドの社会学 脱ディズニー化するTDR』でも本書は、

この本では主としてアニメが制作される過程をビジュアル満載で展開している。初版は一九七〇年だが、三十年間で五十万部を売り上げ、また新しい内容を盛り込んだ改訂版が出るなど、この分野の定本的な存在だ。

青弓社、新井克弥『ディズニーランドの社会学 脱ディズニー化するTDR』P200

と推薦されています。

この本はディズニーをもっと知りたい方にぜひぜひおすすめしたい名著です。


3 新井克弥『ディズニーランドの社会学 脱ディズニー化するTDR』

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この本は夢と魔法の国ディズニーランドを一風変わった視点から見ていける非常に刺激的な作品です。

この本は「ここがすごいよディズニーランド」的なことを述べていく本とは違います。あくまで社会学的に、ディズニーランドという現象を見ていきます。

なぜ東京ディズニーランドは本家本元とは違う独自の路線を取るようになったのか。そしてなぜ別路線を取ったにも関わらず営業利益が伸び続けているのかということを様々な視点から考察していきます。これは面白い!

「なぜ私たちはディズニーランドに魅了されるのか」

「日本独自のディズニー受容とは何なのか。何が海外と違うのか。そしてそこから見えてくる日本人のメンタリティーとは」

こうしたことを考えさせられる非常に刺激的な一冊です。

また、本書巻末ではディズニーについて学ぶためのおすすめ参考書が多数掲載されています。この本のおかげで勉強の道筋を立てやすくなりました。ディズニーをもっと知りたいという方にぜひおすすめしたい一冊です。


4 山口有次『新 ディズニーランドの空間科学』

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本書は他のディズニーランド本とは異なり、建築や空間の仕掛けに特化した一冊となっています。私が冒頭で「ものづくり」の視点をお話ししたのもまさにこの本と繋がってきます。

ディズニーランドは単にアトラクションが敷地内に並べられているのではなく、そのひとつひとつに客を楽しませる仕掛けがなされています。

有名なのはパーク内から外の世界が見えないようになっていることや、シンデレラ城など高さのある建物は上にいくほど縮尺が小さく作られ、その結果建物が大きく見えるという仕組みです。

たしかにこれはランドに行くと実感しますよね。パーク内にいると外の世界を忘れて、まさに夢の世界を体感します。そして私自身もディズニーランドに行きずっと不思議だったのですが、シンデレラ城やビックサンダーマウンテンの山が遠くに見えるのに歩いてみると意外とすぐに着いてしまうのでした。その時は楽しいから歩いた時間すらあっという間だったのかなと思っていたのですが、この仕組みもまさにディズニーの仕掛けた空間科学なのでした。

本書ではかなり細かくそうした仕組みを見ていきます。「空間科学」と言いますと何か専門的で難しく感じてしまうかもしれませんが、この本はイラストや図も多数掲載され、解説もとてもわかりやすいです。専門知識がなくとも気軽に読むことができますのでご安心ください。


リチャード・スノー『ディズニーランド 世界最強のエンターテインメントが生まれるまで』

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本書『ディズニーランド 世界最強のエンターテインメントが生まれるまで』は1955年に開業したアメリカ、カリフォルニア・アナハイムのディズニーランドの歴史を知れるおすすめの参考書です。

1963年のディズニーランド Wikipediaより

ディズニーランドと言えば誰もが知る夢の国でありますが、その起源となると意外とわからない!私もその一人でした。

1983年に開業した東京ディズニーランドから遡ること28年。(1990年生まれの私にとって、東京ディズニーランドの開業年ですらよくわかっていませんでした)

カリフォルニアのオレンジ畑や荒野の中に突如出現したディズニーランド。本書はこの前代未聞の巨大テーマパークはいかにして誕生したのか、そしてなぜ私たちはこんなにもディズニーランドに惹かれてしまうのかがよくわかる一冊です。

ディズニーランドの歴史については、これまで大本営発表的な礼賛やビジネスや接客の手本として語られることが多いですが、この本は一味違います。

この本は単にディズニーを礼賛するのでもなく、その逆に暴露や誹謗中傷するものでもありません。帯に「今こそ読みたい壮大ノンフィクション」と謳われるように、ディズニーランド誕生と開業後の展開をドキュメンタリー風に見ていくことになります。

ウォルト・ディズニーの超人的な想像力、働きぶりはもちろん、彼の無謀な挑戦を現実化させた数多くの人々の奮闘がこの本では描かれます。正直申しまして、ウォルトをはじめこの本で語られるディズニーランド建設の現場は常軌を逸しています。信じられないほどの仕事量です。現代から見るととんでもない超過労働ですが、この猛烈な働きっぷりがなければとてもではありませんがディズニーランドは成立しなかったことが明らかにされます。しかも笑ってしまうほどのドタバタ、無茶な計画でこのテーマパークは作られていました。

工事は難航し、完成は絶望かと思われましたがなんとか予定されていたオープンの日1955年7月17日には客を迎えられる状態にまでこぎつけました。

しかしここからが本番です。オープンと同時にこのテーマパークをアメリカ全土に生放送するというこれまた前代未聞の試みをウォルトは計画していたのでした。

当時のアメリカの人口は1億6900万。そのうち9000万人がディズニーの番組を視聴したそうです。これだけの注目度の中、失敗は許されません。

多くのディズニーの伝記や映像ではこの生中継ではある程度の成功、いや、感動的な大成功として紹介されているのですが(私もディズニープラスの映像で観ました)、実はその裏ですさまじい大混乱も起こっていたのでした。

今の感覚で見ればそれこそ信じられないのですが、あの蒸気船マークトウェイン号は人を乗せすぎてあわや沈没、別の場所では突貫工事の反動でガス漏れ事件が発生し、さらにはカートが事故を起こし子供の前歯が折れ、ダンボのアトラクションからは油がまき散らされるという始末。

そもそも予定されていた招待客は1万人ほどでした。しかしこの日ランドに詰めかけたのはなんと公式集計によれば2万8154人という圧倒的キャパオーバー。しかもこれは正確な数字とは到底言えず、あるスタッフは5万人ほどいたのではないかと証言しているほどです。開園初日に客慣れもしていないランド側にとってこれは悪夢のような事態でした。なぜこんなことになってしまったのか、その理由もぶっ飛んでいます。本書では次のように書かれていました。

オープン当日、早い段階で問題が明らかになっていた。ウォルトが行った10カ月の広告キャンペーンの結果、とんでもない数の人が集まっていたのだ。その日は「プレス・プレビュー・デイ」で、招待客だけが中に入れるよう、入念に計画していたはずだった。1万1000人を招待し、それぞれのグループに3時間ずつパークで過ごしてもらい、最後のグループを5時半に入園させるという、時差入場の予定だった。だがみな、ほとんど時間を気にしなかった。そしてチケットの多くが、ゲスト本人と「お連れ様」が入場できるようになっていた。門番を務めたスタッフはこう語っている。「大きなバスに『連れ』を山ほど乗せてやってきたゲストもいた。チケットは1枚しかないのに」さらには、チケットを早々に送付していたせいで、それを基につくった偽のチケットが大量に出回るはめになったのだった。

中には、偽物であれ本物であれ、チケット自体を持たずに入場する輩もいた。ウッドは言っている。「はしごを立てかけ、有刺鉄線を張った柵を乗り越えて、厩舎のある辺りに飛び降りるやつもいた。そこから簡単に出入りできるんだ。そいつはひとり5ドルの金を取って人を中に入れていた」

株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン、リチャード・スノー著、井上舞訳『ディズニーランド 世界最強のエンターテインメントが生まれるまで』P393

「大きなバスに『連れ』を山ほど乗せてやってきたゲストもいた」というのは傑作ですよね。私も度肝を抜かれました。

現代日本に生きていればどこに行っても順番を守って整列するのが当たり前の風景ですが、もしキャパ1万人のところにこんな群衆が押し寄せたらどうなるでしょうか。案の定、ランド内は大パニックになっていたそうです。しかもトイレも足りず、水も食べ物も手に入れられないという状況。ですが現場の混乱をよそに、テレビの生中継はなんとかこの大混乱を乗り切り、楽しいディズニーランドを紹介することに成功したとのこと。視聴者はこの夢の国に熱狂することになりましたが、その舞台裏はまさに壮絶そのものでした。ディズニーランド開業という栄光の一日はディズニー側にとって「暗黒の日曜日」でもあったのでした。この日のエピソードは本書のハイライトと言ってもよいでしょう。ものすごく面白いです。

「暗黒の日曜日」を終えたランドには故障した大量のアトラクションが残され、オペレーションの問題も山積みでした。こんな状態でどうやって次の日から営業するのか。読んでいてほとほと疑問になりましたが彼らはそれをやってのけたのです。開業前の鬼のような猛烈労働と困難を解決する想像力、機転がここでも発揮されるのです。

そしてそうこうしている内に9月末頃にはかなり安定した営業ができるまでになっていたそうです。アンビリーバボー。

いや~面白い!ぜひぜひこのディズニーの恐るべき底力を読んで頂きたいです。


6 能登路雅子『ディズニーランドという聖地』

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本書は1955年にアメリカ・カリフォルニア・アナハイムで開業したディズニーランドを中心に「ディズニーとは何なのか」を考察していく作品です。

そして本書タイトルにもありますように、本作は「聖地」「信仰」「文化」という側面からディズニーを見ていく点にその特色があります。僧侶である私にとってこれは非常に興味深いテーマであります。

著者の能登路雅子氏はアメリカ文化の研究者で、1980‐83年にウォルト・ディズニー・プロダクションズおよびオリエンタルランド社嘱託として東京ディズニーランド・プロジェクトに参加していたという、ディズニーの現場のスペシャリストです。

本書について著者は「序」で次のように述べています。

自分がそれまで何気なく見聞きしていた世界が研究上きわめて重要であることに気づいた私は、ディズニーに関する手に入る限りの文献を読み、その作業はハリウッド文化史を皮切りに、象徴、神話の領域へと徐々に広がっていった。ディズニーランドという対象は、奥を探れば探るほど得体の知れない怪物のような存在であり、しかもそれはアメリカ人の心のあり方や世界観と深いところで関わりあっていた。私にとって興味がつきないのは、遊戯やレジャー空間とのディズニーランドの姿であるよりは、アメリカ国民の多くがこの場所に寄せる特殊な、信仰にも似た想いであり、また、そのような民族色の強い文化遺産が、一方で世界に広がっているという現象である。

この場所については、すでに多くの人がさまざまな視点から多くを語っている。特にこの一〇年間、アメリカにおいては、社会評論家、建築家、文化人類学者、アメリカ研究者などによるディズニーランド論が活発に展開されている。また日本国内では、東京ディズニーランドに関する著書も多数出版されている。私はこの本で、ひとりの日本人として、ディズニーが創り出したテーマパークがどのような文化的意味をもつかを、その草創期に立ちかえって解き明かしてみたいと思う。

岩波書店、能登路雅子『ディズニーランドという聖地』P14-15

「私にとって興味がつきないのは、遊戯やレジャー空間とのディズニーランドの姿であるよりは、アメリカ国民の多くがこの場所に寄せる特殊な、信仰にも似た想いであり、また、そのような民族色の強い文化遺産が、一方で世界に広がっているという現象である。」

本書はまさにこのことについて文化人類学的、社会学的に深く掘り下げていきます。

はっきり申しましょう。

「この本はものすごく面白いです・・・!」

以下の記事では私が印象に残っている箇所をいくつか抜粋して紹介しています。前後の脈絡まではここでお伝え出来ないので少しわかりにくいかもしれませんが、以下の記事を読んで頂ければこの本の雰囲気を感じられると思います。


7 野口恒『「夢の王国」の光と影 東京ディズニーランドを創った男たち』

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私がこの本を手に取ったのは有馬哲夫著『ディズニーランド物語 LA-フロリダ-東京-パリ』がきっかけでした。

この本では1955年にカリフォルニアにオープンした最初のディズニーランドから、フロリダ、東京、パリに至る流れが解説されていましたが、その中で本書『「夢の王国」の光と影 東京ディズニーランドを創った男たち』が紹介されていたのです。

この本で語られた東京ディズニーランド誘致の裏側があまりに面白く、もっとこの物語を詳しく知りたいと思い私は本書を手に取ったのでした。

そしてそれは大当たり!とてつもなく面白い大傑作でした。

本書について著者は冒頭で次のように述べています。

東京ディズニーランドといえば、とかく天地人に恵まれて華やかに光り輝く表舞台のみに目が奪われやすい。しかし、この事業の核心はむしろ舞台裏で演じられた当事者同士の真剣かつ激しい数々の人間ドラマの中にある。

反対が多く、難産の末に生まれた事業ほど逞しく育つというが、このプロジェクトの後半部はそのことをはっきりと示している。

東京ディズニーランドはディズニー側にとっても初めての海外進出であり、同時に日本にとっても最初の本格的なテーマパークの建設であった。そのことの意義はきわめて大きい。

また、東京ディズニーランドは日本の既存の遊園地やレジャー産業に画期的な変化をもたらしただけでなく、日本人のライフスタイルや消費文化にも大きな影響を与えたのである。一九八三年は、「レジャー元年」と呼ばれた。この頃から多くの日本人は「仕事に生きがいを求める」働きバチから、自分たちの余暇をもっと活用して「生活を楽しむ」余暇重視のライフスタイルを大切にするようになった。

一九八三年四月一五日の東京ディズニーランドの開園はそうした本格的な余暇時代の到来を先取りした象徴的な事件でもあったのだ。

本書は東京ディズニーランドの建設計画がもち上がり、実際に完成するまでの一三年間に及ぶ紆余曲折に富んだ、ドラマチックな経緯を関係者の取材・証言を中心に構成してまとめたドキュメントである。日本がまだ高度経済成長のスタートをきったばかりの時に、既にもう本格的な余暇時代の到来を予見してディズニーランドの誘致建設を進めようとするプロジェクトがあった、というその事実に大変興味を覚え、取材を開始した。しかし、取材を進めていくうちにこの事業の面白さはプロジェクトの内容もさることながら、ディズニーランドの誘致・建設にかけた多くの人たちの夢と情熱、挫折と失敗、葛藤と対立、勇気と決断そして幸運と成功をめぐる人間ドラマにあると考え、その点に本書のねらいを置いた。

株式会社CCCメディアハウス、野口恒『「夢の王国」の光と影 東京ディズニーランドを創った男たち』Kindle、2013年発行版P2-5

「この事業の核心はむしろ舞台裏で演じられた当事者同士の真剣かつ激しい数々の人間ドラマの中にある」

まさにこれです。東京ディズニーランド開業にはとてつもない人間ドラマがありました。私も本書を読んで驚き通しでした。

そして上の引用にもありますように、当時の日本は高度経済成長の結果、余暇(レジャー)の概念が生まれ始めた時期でした。こうした時代風潮について知ることができるのも本書の魅力です。

いや~それにしても『「夢の王国」の光と影 東京ディズニーランドを創った男たち』は刺激的です。ものすごく面白い!まるで映画を観ているかのような臨場感です。これはもうぜひ実写化して頂きたいです。最近はディズニー映画も興行的に苦戦しているようですが、東京ディズニーランド誘致の舞台裏を描いたこのドラマを完璧に再現すればかなり多くの人が関心を持つのではないでしょうか。それほど面白いです。『半沢直樹』的な作風にすればさらに完璧だと思います。その世界観でも全く違和感なく語れてしまうほどこのノンフィクションは波乱万丈でスリリングです。

この本はディズニーに興味のある方だけではなく、何かを始めようとするビジネスマンの方にも刺さると思います。熱い思いと行動力、粘り強さと機転、一発逆転の舞台裏など、読んでいて思わず胸が熱くなる作品です。私も一気に読み切ってしまいました。非常に優れた作品です。ぜひおすすめしたい名著です。


グリム童話『白雪姫』

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『グリム童話』で有名なグリム兄弟は19世紀中頃に活躍したドイツの学者で、『マッチ売りの少女』や『人魚姫』で有名な童話作家アンデルセンもほぼ同時代人です。

アンデルセン童話とグリム童話。

アンデルセンの童話は大人が読んでもジーンとくるようなものすごく繊細なお話がたくさんありましたが、グリム童話はどこか淡々としている印象を受けます。これはきっと、アンデルセンが自分の感受性や想像力をフル稼働して物語を創作したのに対し、グリム兄弟は学者として実際に人々が話している童話を収集して童話集を作ったという、創作過程の違い、その内容の性格の違いがあるのではないかと思われます。

この『白雪姫』も私たちが想像する『白雪姫』に比べると明らかに暗く、ブラックな展開となっています。ディズニーの原作が怖いと言われがちなのもよくわかります。

詳しくは上の『白雪姫』の記事でお話ししていますが、このダークでバイオレンスな原作を知るとディズニーがまた違って見えること間違いなしです。

そしてそもそもですがディズニーの『白雪姫』は1937年に公開されました。子供時代、この映画を何気なくビデオで観ていましたがこの映画が初めて公開されたのがなんと戦前のことだったとは・・・!信じられません。


9 ボーモン夫人『美女と野獣』

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私が本作ボーモン夫人版の『美女と野獣』を読んだのは、何と言ってもディズニー映画の影響です。私はこの映画が大好きでディズニー作品の中でも一番のお気に入りです。そんな『美女と野獣』の原作を読んでみたい!原作と映画の違いがわかればディズニーのすごさがよりわかるのではないか、そう思い私はこの原作を手に取ることにしたのでありました。

そしてそれは大正解!

原作を読むことでディズニーがどのような改変を加えていたかがよくわかりました。やはりディズニーはすごかった!そしてなにより、作詞家ハワード・アシュマンと作曲家アラン・メンケンの最強タッグによるミュージカル仕立てのストーリーは唯一無二です。

そして以下の記事では大まかなあらすじだけでなく、ディズニーランドの美女と野獣のアトラクションについてもお話ししていますのでぜひ参考にして頂けましたら幸いです。


10 ニール・ゲイブラー『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』

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本書はミッキーマウスの生みの親ウォルト・ディズニーのおすすめ伝記です。

本書の特徴は何と言ってもその中立性にあります。この本は過度にウォルトを賛美するのでも批判するのでもありません。あくまで中立という姿勢で叙述されます。

この中立という立場は言われるまでもなく当たり前のことと思われるかもしれませんがウォルトほどの巨人ともなるとなかなかそうはいきません。ディズニー側からはもはや神格化され大本営発表的な情報が出され、そうかと思えば政治的、思想的なスタンスからウォルトを悪魔のような人物としてこき下ろすということが多々あったのでありました。

上で紹介した新井克弥著『ディズニーランドの社会学 脱ディズニー化するTDR』でも本書はその中立さゆえに推薦されています。


おわりに

日本は世界でも類がないほどディズニーが浸透している国のひとつだと思います。

ですが、その人気は単に娯楽的な側面だけでは片づけられません。その歴史や奥深さを知ればもっとディズニーを楽しめることは間違いありません。世界各国の著名人をはじめ、あの三島由紀夫ですらメロメロになったのです。その凄まじさを私は強調したいです。ディズニーランドには三島をも魅了する何事かがあったのでした。

また、この記事では紹介できませんでしたがディズニー好きにはぜひディズニープラスのドキュメンタリーもおすすめしたいです。

ディズニープラスでは様々な作品を視聴することができるのですが、その中でも特におすすめがこちらになります。

ディズニーの歴史を映像で辿れるドキュメンタリーやディズニーランドのアトラクションがいかに優れた総合芸術であるかを知れる『イマジニアリング』、そして私が一番好きなディズニー映画『美女と野獣』に決定的な影響を与えたハワード・アッシュマンのドキュメンタリーには私も泣きました。

ディズニープラスのドキュメンタリーは信じられないほどクオリティが高いです。これほど高品質な番組を観れるのは非常に貴重です。ぜひぜひおすすめしたいです。

さて、何度も繰り返しますが、「ディズニーを子供向けのエンタメ」と侮るなかれ。そこには細部に至るまでプロの職人技が施されています。ディズニー映画、特に『白雪姫』『ピノキオ』など初期の作品がいかに凄まじいクオリティであるかも上で紹介した本たちを読めば見えてきます。

この記事が皆様のお役に立てますことを願っております。

以上、「ディズニーランドをもっと楽しむためのおすすめ本10選!」でした。

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