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『小泉八雲 日本美と霊性の発見者』~教育者としての八雲を知れるおすすめ本!

池田雅之『小泉八雲 日本美と霊性の発見者』概要と感想~教育者としての八雲を知れるおすすめ本!

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今回ご紹介するのは2021年にKADOKAWAより発行された池田雅之著『小泉八雲 日本美と霊性の発見者』です。

早速この本について見ていきましょう。

教師として日本各地を訪れた小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、庶民生活の中にある「単純、善良、素朴さ」を愛す一方、西洋化を推し進める「新日本」に幻滅する。彼が見つめ、追い求めたものとは何か。横浜上陸から松江・熊本・神戸そして東京で亡くなるまで――八雲文学研究と邦訳の第一人者が、作品・書簡・講義録等から、十四年間の足跡と心の軌跡を辿る。いま、私たちが見直すべき日本文化を再発見するための八雲案内。

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ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)(1850-1904)Wikipediaより

本書は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)という人物をもっと知りたい方にぜひおすすめしたい参考書です。

本書について著者は次のように述べています。

この小文は八雲の生涯を描くのが目的ではない。私の意図は、断片的に八雲のあまり知られていない性格の一側面をスケッチしてみようということにある。
つまり、八雲は何に傷つきやすく、生涯何を恐れていたのか。そしてこのことは彼の作品とどう結びついていたのか。また彼の作品には、一貫した方法と主題があったのかどうか。
たとえば、古典的な八雲評伝の一つに田部隆次たなべりゅうじの『小泉八雲』(北星堂)があるが、そこに描かれている八雲像は、いくぶんか神格化された八雲といってよい。ここでは、私の粗描を通して、一味違った、生身の八雲像が浮かび上がってくれば、幸いである。

KADOKAWA、池田雅之『小泉八雲 日本美と霊性の発見者』P18-19

ここで述べられますように、本書では神格化されていない、様々な小泉八雲を知ることになります。

激情家としての小泉八雲、人間不信、裏切り、陰謀を極度に恐れる小泉八雲。そして私が何より印象に残ったのが教育者としての小泉八雲です。

以前当noteでも紹介した『東大講義録』でも本書からの引用を紹介しましたが、この本ではかなり詳しく教師としての小泉八雲を知ることができます。

その一例を挙げましょう。

八雲の教師像というものを一言でいえば、まず学生の学識レべルに立ち、学生の考え方や、彼らの想像力を引き出すことに巧みであったといえよう。さらにいえば、情緒にくるまれた平易な言葉でもって、学生の魂に訴えかける類まれな話法をもっていたゆえに、魂の教師という呼び方も、ふさわしいように思われる。少なくとも、こうした教師と学生の魂が向き合い、響き合う関係を、八雲のひそみにならって、教育の現場に復活させたいという思いは、教師たる者の心からの願いであろう。
さて、八雲が島根県尋常中学校と師範学校に英語教師として赴任したのは、日本到着の一八九〇年四月四日から数えて五カ月後の八月末である。そして実際、教壇に立ったのは、九月二日のことであった。彼は、初めは若き教頭の西田千太郎に助手を務めてもらいながら授業をすすめたが、すぐに学生たちとも打ち解けるようになったようである。
八雲の教え方は、非常に明快な、センテンスの短い、美しい英語を話し、丁寧であった。大事な単語は、あの女性的で丸みをおびた小さな文字で板書した。そして、またたく間に隻眼の教師は、生徒の心をつかみはじめていった。

KADOKAWA、池田雅之『小泉八雲 日本美と霊性の発見者』P109-110

いかがでしょうか。こんな先生がいてくれたら授業もきっと楽しいですよね。そして何より、熱い!小泉八雲は教育者として非常に熱いものを持っていた人間でした。そんな彼の姿も本書では詳しく知ることができます。

私もこの本を読んだからこそ小泉八雲の『東大講義録』を読んでみようという気持ちになった一人です。そしてそれは大当たり!『東大講義録』は彼の熱気がムンムンの名著でした。そんな名著と出会えたのも本書のおかげです。

先にも述べましたが、本書では様々な小泉八雲を知ることができます。人それぞれ「おっ!」と思う所がきっとあると思います。

NHK朝ドラ『ばけばけ』で話題の小泉八雲ですが、そんな彼をもっと知りたい方にぜひぜひおすすめした解説書です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

以上、「『小泉八雲 日本美と霊性の発見者』~教育者としての八雲を知れるおすすめ本!」でした。

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