変態パソコンシリーズ第1弾~未来を先取りしすぎたLenovo YOGA BOOKの現在地~
2016年。まだ「2in1」という言葉がようやく一般化し始めた頃、ひときわ異彩を放つマシンが登場しました。
それが、Lenovoの「YOGA BOOK」。
物理キーボードを捨て、タッチパネルにキーを浮かび上がらせる――そんな大胆すぎる発想を形にしたこのデバイスは、まさに“未来を先取りしすぎた変態パソコン”でした。
今回は、そんなYOGA BOOK YB1-X91L(Windows / LTEモデル)を、2026年の視点で改めてレビューしてみます。
■ 革新の塊だったYOGA BOOK
2016年10月に登場したYOGA BOOKは、今見ても十分にインパクトがあります。
最大の特徴は、なんといっても「Haloキーボード」。


通常は真っ黒なフラット面ですが、入力時にキーが浮かび上がり、さらに振動フィードバックで“押した感覚”を再現するという、当時としてはかなり攻めた設計でした。
さらに、付属の「REAL PEN」を使えば、紙に書いたメモをそのままデジタル化できるという、アナログとデジタルの融合まで実現しています。
正直に言うと、「よくこれ製品化したな…」というレベルの挑戦作です。
■ スペックは“時代を感じる”
スペックを改めて見てみると、やはり2016年らしさがにじみ出ています。
CPU:Intel Atom x5-Z8550
メモリ:4GB
ストレージ:64GB eMMC
今となってはエントリーどころか“かなり厳しい”構成です。
実際の使用感としても、
OS起動:遅い
アプリ起動:遅い
アップデート:地獄
という三重苦。
ただし、一度起動してしまえば意外と普通に使えるのが面白いところ。
動画再生については問題なく、
nasneでの録画番組視聴
Plexでのストリーミング
Netflixなどの配信サービス
といった用途では、今でも十分に現役です。
■ 薄さ・軽さは今でも一級品

この機種、何がすごいって「薄さ」と「軽さ」です。
約690g
厚さ9.6mm
このサイズ感は、2026年の今でも十分通用します。
10.1インチという絶妙なサイズもポイントで、
タブレットとしても使いやすい
ノートとしてもギリ成立する
という“ちょうどいいポジション”に収まっています。
ここは本当に完成度が高い。
■ Windows11化で“夢が崩れる”
本機を語るうえで避けて通れないのが、Windows11問題です。
アップグレード自体は可能ですが、その代償が大きい。
振動フィードバック:消失
クリエイトパッド:動作せず
つまり、YOGA BOOK最大の魅力である「ギミック」が死にます。
これはかなり痛い。
この状態になると、ただの「ちょっと変わった薄いPC」になってしまうんですよね。
やはりこの機種は、Windows10で完成していたデバイスだと痛感します。
■ それでも手放せない理由
では、なぜ今でも使っているのか。
理由はシンプルで、
“所有欲を満たす変態性”があるから。
触るだけで楽しい
開くだけでワクワクする
人に見せたくなる
こういうPC、最近ほとんどありません。
合理性だけでは測れない価値が、このマシンにはあります。
■ 快適に使うためのおすすめアイテム
ここからは、実際に使っていて「これあると便利」というアイテムを紹介します。
● microSDカード(容量不足対策)
ストレージ64GBはさすがに厳しいので、これは必須です。
※YOGABOOKはmicroSDカード最大128GBまでしか対応していませんのでご注意ください。
・SanDisk Ultra microSD 128GB
● USBハブ(拡張性の救世主)
YOGA BOOKはmicroUSBポート1つしかありません。よって、ポートが少なすぎる問題を解決するため、ハブは必須です。
ELECOM USB2.0 microUSB ハブ 4ポート
● Bluetoothキーボード(実用性アップ)
Haloキーボードはロマン装備なので、実用は別に用意したほうが快適です。
ロジクール K380s
● スタンド(動画視聴最適化)
動画視聴メインならスタンドはかなり重要。
折りたたみ式タブレットスタンド
※角度調整できるタイプがおすすめです。
■ 結論:これは“完成された未完成品”
YOGA BOOKは、
発想:100点
デザイン:100点
実用性:60点
そんなバランスのマシンです。
でも、だからこそ面白い。
今のPCは完成度が高すぎて、どれも似たようなものになりがちです。
その中で、このYOGA BOOKは明らかに異質。
そしてその異質さこそが、“パソコンオタクの心をくすぐる”。
■ まとめ
Lenovo YOGA BOOK YB1-X91Lは、
未来を先取りしすぎた
しかし時代に追いつかれなかった
そんな“愛すべき失敗作”であり、同時に“唯一無二の傑作”でもあります。
もし中古で見かけたら、ぜひ一度触ってみてください。
きっとこう思うはずです。
「なんだこれ、めちゃくちゃ面白いじゃないか」と。
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