模擬試験(20260726)
皆さん、こんにちは。悠々漢方です。
今日は、この一週間のコラムを題材にした全20問の模擬試験をお届けします。点数を競うものではありません。「そういえば、あの話はどんな内容だったかな」と思い出しながら、ご自身の体と心に向き合う静かな時間として楽しんでいただければ嬉しいです。
それでは、模擬試験スタートです。
心とからだの漢方模擬試験(全20問)
月曜:夜食を控えるだけで、心臓は「本当の休息」を取り始めた
設問1 月曜日のコラムで紹介された「夜食を控える研究」で、参加者が変えたのは何だったでしょうか。
食べる総カロリーを大きく減らした
食べる量はそのままで、食べ終わる時間帯だけを早めた
脂質の多い食事を魚中心の食事に変えた
運動量を毎日1時間増やした
設問2 東洋医学で「胃が調和しなければ眠りは安らかにならない」という考えを表す、『黄帝内経』由来の言葉は次のうちどれでしょうか。
心身一如(しんしんいちにょ)
天人相応(てんじんそうおう)
胃不和則臥不安(いふわそくがふあん)
中庸(ちゅうよう)
設問3 胃がもたれやすく、みぞおちがつかえて食後にムカムカする方に向けて紹介された処方と、その構成生薬の組み合わせとして正しいものはどれでしょうか。
設問4 「夜食をやめたのに、頭がさえて寝つけない」という方に向けて、心を養い、たかぶった神経を穏やかに鎮める処方として紹介されたのはどれでしょうか。
火曜:その辛さ、脾胃への「小さな火種」になっていませんか
設問5 火曜日のコラムによると、東洋医学の「五味」のうち「辛味」は、どの臓に帰経(働きかけ)するとされているでしょうか。
肺(はい)
肝(かん)
腎(じん)
心(しん)
設問6 辛いものの摂り過ぎで脾胃に熱がこもり、消化液が乱れて腸の粘膜が乾燥と炎症を繰り返す状態を、東洋医学では何と呼ぶでしょうか。
脾虚(ひきょ)
湿熱(しつねつ)
気滞(きたい)
血虚(けっきょ)
設問7 体にこもった余分な熱を清める処方として紹介された「黄連解毒湯」の構成生薬の組み合わせとして、正しいものはどれでしょうか。
水曜:その不安、「性格のせい」ではないかもしれません
設問8 水曜日のコラムで紹介された、考え事をすると疲れ、食欲が落ち、眠りが浅く、もの忘れや動悸を感じる「心脾両虚」タイプに向けた処方はどれでしょうか。
設問9 のどに何かが詰まった感じで、飲み込むことも吐き出すこともできない状態を「梅核気(ばいかくき)」と呼びます。この状態に向けて紹介された処方はどれでしょうか。
設問10 イライラと不安が同居し、些細なことで怒りが噴き出し、頭に血が上りやすい「肝陽上亢」タイプに向けて紹介された処方はどれでしょうか。
設問11 不安の養生として紹介された「なつめのお茶」に使われる生薬「大棗(たいそう)」の働きとして、本文で説明されていたのはどれでしょうか。
木曜:頭痛持ちが感じる「頭のぼんやり」の正体
設問12 木曜日のコラムで紹介された片頭痛のメタ解析研究で、片頭痛のある方に有意な低下が見られたのは、次のうちどちらの機能でしょうか。
短期記憶
ワーキングメモリ
視力
聴力
設問13 冷えが引き金となって起こる片頭痛に向けて紹介された処方はどれでしょうか。
設問14 東洋医学では、脳は「髄の海」と呼ばれます。木曜日のコラムで、頭部にこもった熱を冷まし、目の疲れにもよいとされて紹介された生薬はどれでしょうか。
金曜:「痛いらしいよ」で痛くなる
設問15 金曜日のコラムで紹介されたダートマス大学の実験で明らかになった、痛みに関する発見はどれでしょうか。
「他人が痛がっている」という社会的な手がかりが、実際の痛みの感覚を強める
明るい光を浴びると痛みが和らぐ
甘いものを食べると痛みの感じ方が鈍くなる
痛みは加齢とともに必ず感じにくくなる
設問16 緊張が続いて肩やお腹がこわばり、手足が冷たくなりやすい方に向けて、「握りしめたこぶしをそっと開くような役割」として紹介された処方はどれでしょうか。
設問17 金曜日のコラムで触れられた「確証バイアス」とは、どのような心の傾向を指すでしょうか。
自分の考えに一致する証拠を優先し、一致しない情報は無視したり軽く見たりする傾向
初対面の第一印象で、相手のすべてを判断してしまう傾向
大勢の意見に自分の判断を合わせてしまう傾向
直近の出来事ほど強く記憶に残ってしまう傾向
土曜:日光浴は「多いほど良い」ではない
設問18 土曜日のコラムで紹介された大規模研究によると、こころの病や死亡リスクが最も低くなる、ちょうどよい日光浴の時間はおよそどのくらいとされていたでしょうか。
1日約30分
1日約1.5時間
1日約3時間
長ければ長いほどよい
設問19 「過ぎることも、足りないことも避けて、真ん中の調和を保つ」という、日光浴の養生の土台として紹介された東洋医学の考え方は何でしょうか。
中庸(ちゅうよう)
未病(みびょう)
気滞(きたい)
昇清(しょうせい)
設問20 朝から気が重く、ため息が多い「陽が足りない(気滞)」タイプに向けて、香りで気を動かす生薬を中心に紹介された処方はどれでしょうか。

設問1 月曜日のコラムで紹介された「夜食を控える研究」で、参加者が変えたのは何だったでしょうか。
正解:食べる量はそのままで、食べ終わる時間帯だけを早めた
解説:米ノースウェスタン大学の研究では、カロリーを減らしたのではなく、食べる量はそのままに、食べ終わる時間帯だけを早める(夜間の絶食時間を13〜16時間確保する)という方法がとられました。その結果、夜間の拡張期血圧の低下や心拍数の約5%低下など、心臓が「本当の休息」を取り始めるような変化が見られたと報告されています。
設問2 東洋医学で「胃が調和しなければ眠りは安らかにならない」という考えを表す、『黄帝内経』由来の言葉は次のうちどれでしょうか。
正解:胃不和則臥不安(いふわそくがふあん)
解説:「胃不和則臥不安」は、『黄帝内経』に記された言葉で、「胃が調和しなければ眠りは安らかにならない」という意味です。夜遅い食事で胃腸に負担がかかると眠りも乱れる、という東洋医学の古くからの知恵が、現代の研究とも重なります。
設問3 胃がもたれやすく、みぞおちがつかえて食後にムカムカする方に向けて紹介された処方と、その構成生薬の組み合わせとして正しいものはどれでしょうか。
正解:半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)── 半夏(はんげ)・黄芩(おうごん)
解説:半夏瀉心湯は、胃のつかえを取る半夏に、胃にこもった余分な熱を鎮める黄芩・黄連、そして内臓を温めて熱と冷えのアンバランスを整える乾姜などを組み合わせた処方です。胃がもたれやすい、みぞおちがつかえる、食後にムカムカするといった症状に向けて紹介されました。
設問4 「夜食をやめたのに、頭がさえて寝つけない」という方に向けて、心を養い、たかぶった神経を穏やかに鎮める処方として紹介されたのはどれでしょうか。
正解:酸棗仁湯(さんそうにんとう)
解説:酸棗仁湯は、心を養い、たかぶった神経を穏やかに鎮める処方です。夜食をやめたのに頭がさえて寝つけない、という方に向けて紹介されました。六君子湯は胃腸が弱く食欲がわかない方、半夏瀉心湯は胃もたれの方に向けた処方です。
設問5 火曜日のコラムによると、東洋医学の「五味」のうち「辛味」は、どの臓に帰経(働きかけ)するとされているでしょうか。
正解:肺(はい)
解説:五味(酸・苦・甘・辛・鹹)はそれぞれ異なる臓腑に作用するとされ、辛味は「肺」に帰経します。適量であれば気の巡りを助け、血行を促し、冷えを解消しますが、摂り過ぎると脾胃に余分な熱をこもらせてしまいます。
設問6 辛いものの摂り過ぎで脾胃に熱がこもり、消化液が乱れて腸の粘膜が乾燥と炎症を繰り返す状態を、東洋医学では何と呼ぶでしょうか。
正解:湿熱(しつねつ)
解説:辛いものの過食で脾胃に熱がこもった状態を「湿熱」と呼びます。消化液が乱れ、腸の粘膜が乾燥と炎症を繰り返すとされています。辛い食品を毎日摂る群でクローン病の発症リスクが1.61倍高かったという研究結果とあわせて紹介されました。
設問7 体にこもった余分な熱を清める処方として紹介された「黄連解毒湯」の構成生薬の組み合わせとして、正しいものはどれでしょうか。
正解:黄連(おうれん)・黄芩(おうごん)・黄柏(おうばく)・山梔子(さんしし)
解説:黄連解毒湯は、黄連・黄芩・黄柏・山梔子の4つの生薬から成り、体にこもった余分な熱を清める処方です。胃が重くなる、みぞおちがつかえる、口が苦い、といった症状に向けて紹介されました。
設問8 水曜日のコラムで紹介された、考え事をすると疲れ、食欲が落ち、眠りが浅く、もの忘れや動悸を感じる「心脾両虚」タイプに向けた処方はどれでしょうか。
正解:加味帰脾湯(かみきひとう)
解説:加味帰脾湯は、気を補う人参・黄耆に、心を鎮める酸棗仁・竜眼肉などを組み合わせた処方です。考え事をすると疲れ、食欲が落ち、眠りが浅く、もの忘れや動悸を感じる「気が足りない(心脾両虚)」タイプに向けて紹介されました。
設問9 のどに何かが詰まった感じで、飲み込むことも吐き出すこともできない状態を「梅核気(ばいかくき)」と呼びます。この状態に向けて紹介された処方はどれでしょうか。
正解:半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
解説:ストレスで気の流れが詰まり、上へ突き上げるように胸や喉に違和感が出る「気が上がりすぎる(肝気鬱結)」タイプ。その代表的な症状が、梅の種が喉に引っかかったような「梅核気」です。半夏厚朴湯は、気を下ろす半夏と気の巡りを整える厚朴を中心に、この状態に向けて紹介されました。
設問10 イライラと不安が同居し、些細なことで怒りが噴き出し、頭に血が上りやすい「肝陽上亢」タイプに向けて紹介された処方はどれでしょうか。
正解:柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
解説:柴胡加竜骨牡蛎湯は、肝の熱を鎮める柴胡に、上に昇った気を引き下ろす竜骨・牡蛎などを組み合わせた処方です。イライラと不安が同居し、些細なことで怒りが噴き出す、頭に血が上りやすい「気が暴走する(肝陽上亢)」タイプに向けて紹介されました。
設問11 不安の養生として紹介された「なつめのお茶」に使われる生薬「大棗(たいそう)」の働きとして、本文で説明されていたのはどれでしょうか。
正解:大棗(たいそう)── 脾を健やかにし、心を穏やかにする
解説:大棗(なつめ)は、脾を健やかにし、心を穏やかにする働きを持つとされる生薬です。乾燥なつめ2〜3個に熱湯を注いで10分ほど蒸らしたお茶は、ほんのり甘く、午後のそわそわした心を静かに落ち着けるサポートになると紹介されました。
設問12 木曜日のコラムで紹介された片頭痛のメタ解析研究で、片頭痛のある方に有意な低下が見られたのは、次のうちどちらの機能でしょうか。
正解:ワーキングメモリ
解説:La Trobe大学の研究チームによるメタ解析では、短期記憶については片頭痛のある方と健康な方に有意な差はなく、「ワーキングメモリ(作業記憶)」のほうに有意な低下が見られました。片頭痛持ちの方が感じる「頭のぼんやり」の正体の一つと考えられます。
設問13 冷えが引き金となって起こる片頭痛に向けて紹介された処方はどれでしょうか。
正解:呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
解説:呉茱萸湯は、冷えが引き金となって起こる片頭痛に向けて紹介された処方です。釣藤散は脳への気血の流れを整えるもの、加味逍遙散はストレスが引き金の頭痛(特に女性)、半夏白朮天麻湯はめまいや胃腸虚弱を伴う頭痛に向けて紹介されました。
設問14 東洋医学では、脳は「髄の海」と呼ばれます。木曜日のコラムで、頭部にこもった熱を冷まし、目の疲れにもよいとされて紹介された生薬はどれでしょうか。
正解:菊花(きくか)
解説:菊花は、頭部にこもった熱を冷まし、目の疲れにもよいとされる生薬です。同じく頭部の熱を冷ます釣藤鈎とともに紹介されました。脳は「髄の海」と呼ばれ、腎の精気の充実と、脳への十分な血の巡りが大切だと考えられています。
設問15 金曜日のコラムで紹介されたダートマス大学の実験で明らかになった、痛みに関する発見はどれでしょうか。
正解:「他人が痛がっている」という社会的な手がかりが、実際の痛みの感覚を強める
解説:111人が参加したダートマス大学の実験では、「他人が痛がっている」という社会的な手がかりが、実際の痛みの感覚を強めることが示されました。人は自分の考えに一致する情報を優先しやすい(確証バイアス)ため、「痛いらしいよ」という一言が、痛みの感じ方に影響することがあるのです。
設問16 緊張が続いて肩やお腹がこわばり、手足が冷たくなりやすい方に向けて、「握りしめたこぶしをそっと開くような役割」として紹介された処方はどれでしょうか。
正解:四逆散(しぎゃくさん)
解説:四逆散は、緊張が続いて肩やお腹がこわばり、手足が冷たくなりやすい方に向けた処方で、「ぎゅっと握りしめたこぶしを、そっと開いてあげるような役割」と表現されました。加味逍遙散は気分の波が大きい方、半夏厚朴湯はのどのつかえがある方に向けて紹介されています。
設問17 金曜日のコラムで触れられた「確証バイアス」とは、どのような心の傾向を指すでしょうか。
正解:自分の考えに一致する証拠を優先し、一致しない情報は無視したり軽く見たりする傾向
解説:確証バイアスとは、「人は自分の考えに一致する証拠を優先し、一致しない情報のほうは無視したり軽く見たりする傾向」を指します。「痛いらしいよ」という情報をいったん受け取ると、その考えに合う感覚のほうに意識が向きやすくなる、という心のしくみです。
設問18 土曜日のコラムで紹介された大規模研究によると、こころの病や死亡リスクが最も低くなる、ちょうどよい日光浴の時間はおよそどのくらいとされていたでしょうか。
正解:1日約1.5時間
解説:中国・華中科技大学の27万人規模の研究では、日光を浴びる時間とリスクの関係は「まっすぐな直線」ではなく、ゆるやかなカーブを描いていました。最もリスクが低くなるのはおよそ「1日約1.5時間」で、これを超えると、うつ病・認知症などの発症リスクや死亡リスクの上昇と関連したと報告されています。
設問19 「過ぎることも、足りないことも避けて、真ん中の調和を保つ」という、日光浴の養生の土台として紹介された東洋医学の考え方は何でしょうか。
正解:中庸(ちゅうよう)
解説:「中庸」は、過ぎることも足りないことも避けて、真ん中の調和を保つという東洋医学の考え方です。日光浴も「多いほど良い」わけではなく、陽と陰のバランスを保つことが大切だと紹介されました。真昼の直射は「浴びる」より「まとう」くらいがちょうどよい養生とされています。
設問20 朝から気が重く、ため息が多い「陽が足りない(気滞)」タイプに向けて、香りで気を動かす生薬を中心に紹介された処方はどれでしょうか。
正解:香蘇散(こうそさん)
解説:香蘇散は、蘇葉・香附子など香りで気を動かす生薬を中心とした処方で、「曇った心に、そっと風を通して晴れ間をつくる」と表現されました。気分が晴れず、朝から気が重く、ため息が多い「陽が足りない(気滞)」タイプに向けて紹介されました。

全20問、お疲れ様でした。点数の高い・低いよりも、この一週間で出会った小さな気づきを、こうしてもう一度なぞれたこと自体が、なによりの養生です。
今週のコラムに通っていたのは、「体と心はひとつづき(心身一如)」という、東洋医学のやさしいまなざしでした。夜食を控えれば心臓が休まり、辛いものが過ぎれば胃腸がざわつき、不安や痛みは気の流れと響き合い、日光さえも「多いほど良い」わけではない──。どれも、体が発する小さなサインに耳を澄ませ、「過ぎず、足りず」の真ん中(中庸)をそっと選んでいく、という同じ知恵につながっていきます。
明日からはまた新しい一週間が始まります。うまくいかない日があっても大丈夫。不調は弱さではなく、体がバランスを取り戻そうとしている健気なメッセージです。どうか今日は、ご自身の体に「いつもありがとう」と声をかけてあげてくださいね。
また来週も、楽しく一緒に学んでいきましょう。
本記事は一般的な健康・漢方知識の提供を目的としており、特定の商品の効能を保証したり、医学的な診断・治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。
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