アスパラガスの鶏ミンチ巻き、照り焼き風。
朝、冷蔵庫を開けたら鶏むねミンチとアスパラガスが目に入った。
それだけで、もう今日の弁当は決まったようなものである。深く考える必要はなかった。材料が並んでいる時点で、答えはだいたい出ているのだ。

アスパラガスというのは、不思議な野菜だと思う。先っぽの方はギザギザしていて、根元はつるんとしている。
一本の中に二つの顔を持っているようなもので、私はそこがなんとなく気に入っている。
今日はそのアスパラに、鶏ミンチをぐるりと巻きつけた。ラップを手にはめて、ミンチを伸ばして、巻く。

これがけっこう地味な作業で、地味なくせに、なぜか無心になれる。朝の妙な集中力というやつである。
味付けは照り焼き風にした。照り焼きというのは偉い言葉だと思う。とりあえず「照り焼き」と言ってしまえば、しょうゆと砂糖とみりんを適当に煮詰めただけのものでも、ちゃんとした料理に見えてくる。

フライパンの中で転がしながら、たれをからめていく。

照りが出てくると、それだけで「やった」という気持ちになるのだから、私はわりと単純な人間なのだと思う。
あとは卵焼き。これは特に語ることもない。いつも通り巻いて、いつも通り切った。卵焼きというのは毎日作っているはずなのに、毎回ちょっとずつ形が違う。あれはなぜなのか、未だにわからない。
肉じゃがは昨晩の残りである。残り物を弁当に入れるとき、私はいつも少しだけ得した気分になる。
新しく作ったわけではないのに、立派な一品として並ぶのだから、これはもう発明みたいなものだと思っている。
にんじんとじゃがいもの角がちゃんと立っているのを見ると、なんだか誇らしい気持ちにもなる。誰に誇るわけでもないのだが。

ご飯には昆布の佃煮を乗せた。佃煮というのは地味な見た目のくせに、存在感だけはしっかりある。
白米の上にちょこんと座っているだけで、なんとなく「和」を感じさせるのだから、これもまた偉いやつである。

詰め終わった弁当箱を眺めると、緑と茶色と黄色がそれなりに収まっていて、まあ悪くない仕上がりだと思った。
今日も特に劇的なことは起きていない。ただアスパラを巻いて、たれを煮詰めて、卵を焼いただけだ。
それだけのことなのに、弁当箱の蓋を閉めるとき、いつも少しだけほっとする。
夫は今日も完食した。感想はない。
🍱 今日のお弁当メモ
• アスパラガスの鶏ミンチ巻き
(照り焼き風)
• 卵焼き
• 肉じゃが(昨晩の残り)
• ご飯(昆布の佃煮)
