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【読書記録 -67】もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

このところ、ボクが立て続けにマネジメント / リーダーシップ関連の書籍を読みまくっているのには訳がある。

それは、ボクが仲良くさせてもらっている社長から、彼の部下の育成を頼まれたからだ。継続的にセッションを進めていくのであれば、何か参考書的に使える書籍が(ボクを含めた)参加者みんなの手元にあった方がいいと思ったのだ。

…ということで、ボクは(ここに記載してない本も含めて)マネジメント関連の本を手当たり次第に読んだのだが、普段本を読んでいない子たちに興味を持ってもらうには、この本(もしドラ)が最適だろうという結論に至ったのだった。

ドラッカーの「マネジメント」が物語になった本質的意義

本書は、弱小野球部の女子マネージャーがピーター・ドラッカーの経営論を部活動に導入し、甲子園を目指す物語だ。それは単なる青春スポ根小説ではなく、難解とされるドラッカーの思想を「組織の成果」という観点から平易に紐解いた実用的な解説書としての側面を持っている。

ドラッカーは、マネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義した。しかしそれは(企業だけでなく学校や病院なども含めて)組織が「何のために存在するのか」という定義なしには機能しない。「顧客は誰か」「我々の事業は何か」という問いが、利益追求を超えた組織のアイデンティティ確立に不可欠なのだ。

本書の著者 岩崎夏海は、かつて秋元康氏の下で放送作家やアシスタントを務めた人物だ。彼はAKB48の立ち上げなどに携わりながら「もし~だったら」という発想法を学んだそうだ。その中で「ドラッカーの『マネジメント』を全く違う文脈に当てはめたらどうなるか」というアイディアに至った。

マネジメントとは、人間に関することである

ドラッカーは、マネジャーを「組織の成果に責任をもつ者」と定義している。その基本業務は以下の5つだ。

1. 目標を設定する
→チームが目標とすべき到達地点を明らかにし、目標の意味と意義をメンバーに伝える
2. 組織する
→必要とされる活動、意思決定、活動間の関係を分析した上で、仕事を管理可能な組織構造にまとめあげ、役割分担を明確にする
3. 動機づけを行い。コミュニケーションをはかる
→チームを一体化させるために、日常の仕事の中で適切な動機付けと円滑なコミュニケーションを行う
4. 評価する
→明確な評価基準を示し、全体の業務と各個人の業務の両方に対する評価結果をフィードバックする
5. 自らを含めた人材を育成する
→チームメンバー一人ひとりの強みを成果に繋げることができるようサポートし、自らが実践して手本を示す

このように、マネジャーの仕事は「人間」の育成に関わる仕事だ。それが、ドラッカーが「マネジメントとは、人間に関することである」と説いた所以である。

それは、本書の中にも引用されている。
― マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくても学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。

参考リンク集

・Amazon『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』書籍紹介ページ
ドラッカー・インスティテュート(英語)

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