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チェコの天才カレル・チャペックのおすすめ作品9選!プラハはカフカだけにあらず!


はじめに

前回の記事ではチェコを代表する作家フランツ・カフカのおすすめ作品を紹介しました。

「プラハといえばカフカ」というくらい、カフカは有名な作家ですよね。

フランツ・カフカ(1883-1924)Wikipediaより

彼の代表作『変身』は世界中で最も読まれた小説のひとつと言うことができるでしょう。私もカフカの不思議な世界観が大好きです。

ですが、チェコ文学はカフカのみにあらず。実は恐るべき天才がまだまだいます。

その中でも私が特におすすめしたいのがカレル・チャペックという人物です。

カレル・チャペック(1890-1938)Wikipediaより

チェコを代表する作家。38年にノーべル文学賞候補となったが、その直後に48歳で死亡した。生きていれば受賞は確実だったと言われている。「ロボット」という言葉を造ったことでも知られる。その作品にはヒューマニズムと、人間の真実を追究する哲学性と、暖かいユーモアが流れている。文筆を通して、マサリク大統領の人道主義的民主主義の政治を側面から支援した。

成文社、カレル・チャペック、石川達夫訳『マサリクとの対話―哲人大統領の生涯と思想―』より

生きていればノーベル賞は確実だったと言われるほどの作家だったというのは驚きですよね。

ですが、実際彼の作品を読めばそれも頷けます。特に私が初めて読んだ彼の作品、『ロボット』の衝撃たるや!

上のプロフィールにもありますように「ロボット」という言葉を生み出したのはこのチャペックです。

今当たり前のように使っている「ロボット」という言葉がチェコの文学者によって生み出されていたというのは驚きですよね。

そしてこの作品が面白いこと面白いこと!1920年に発表されたこの作品ですが、その先見性には驚愕するしかありません。

今回の記事ではそんなチャペックのおすすめ作品を紹介していきます。それぞれのリンク先でより詳しくお話ししていきますのでぜひそちらもご覧ください。

では、早速始めていきましょう。


『ロボット(R.U.R)』~ロボットの語源はこの作品!衝撃の面白さ!

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チェコ文学を代表する作家チャペックとは何者かという興味から手に取ったこの作品ですが、読んですぐに私は度肝を抜かれました。チェコにこんな作品があったのか!と私はただただ衝撃を受けるのみでした。

筋書きはシンプルです。最初はただ働くだけのロボットがやがて「意志」を持ち、人間に攻撃を仕掛けていくというSF作品の王道中の王道です。いや、この作品こそ後のSF小説に道筋をつけたのかもしれません。私はSF小説の歴史に詳しいわけではないので正確なことはわからないのですが1920年にしてこれほどの完成度を持ったSF小説を作り上げたチャペックの想像力には脱帽するしかありません。

そして単にシナリオが面白いだけではなく、チャペックの人間分析のまたなんと深いこと・・・!

彼は人間とは何か、人間とロボットは何が違うのか。人間を人間たらしめているのは何なのかということをこの作品で問うていきます。そしてロボット製造によって世界における「労働」の意味も変わってしまいます。さらには世界経済も激変していくことになります。機械化が極限まで進んで行くと人類の生活はどうなってしまうのか、そうしたことまでこの作品では見せられていくことになります。

しかもこうしたことを彼一流のユーモア溢れる筆致で描いていくので単に暗くて重たい作品にはなっていないのです。これは恐るべき才能だと思います。テーマ自体はものすごく重いのです。ですが彼のユーモアによってそれが絶妙に軽さを与えられているのです。ですのでとにかく読みやすい。そして面白い。ページをめくる手が止まりません。私は時間も忘れて一気に読んでしまいました。これほどの作品に出会えるのはなかなかありません。これは名作中の名作と言っても過言ではありません。凄まじい作品です。

一般的に、プラハ・チェコ文学と言えばまずカフカが連想されると思います。

ですがちょっとお待ちを。ここに恐るべき天才がいました・・・!

私はカフカ作品も好きですが、正直、このチャペックには参ってしまいました。『ロボット』はもっともっと世に知られてもいい作品です。ジャンルは違いますが『変身』と比べてもまったく遜色ない位素晴らしい作品だと思います。

いや~いい本と出会いました。

ぜひぜひおすすめしたい作品です。絶対後悔しないと思います。それほど面白いです。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。


『絶対製造工場』~ドストエフスキーの大審問官を連想させる驚異の名作

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こちらも読んでいて度肝を抜かれた作品です。よくこんなものを思いついたなとただただ驚くばかりでした。

この小説は「カルブラートル」という、原子力発電機を連想させるような器械が巻き起こす大混乱を描いた作品です。

このカルブラートルを稼働させるとその周辺のエリア全体に「絶対」が拡散します。いきなり「絶対」と言われてもポカンかもしれませんが、そこはSF小説、「絶対」は「絶対」なのでそういうものが存在するのだとおおらかに考えてください。

そしてその「絶対」に人間が触れると、一種の神がかり的な状態になります。まるで「絶対的な神」に出会ったかのような恍惚を感じ、その人の人間性ががらっと変わってしまうのです。

その変化はあまりに強力で、たとえ強欲な人間だったとしても善行を施すことが人生の全てになるほどです。

さらにはその「絶対」周辺では数々の奇跡が起こります。ある人は空中を浮遊し、ある人は他者の病気を治癒する能力や、他人の心を読む能力を得ます。巨大な船やメリーゴーランドも勝手に動き出し、その奇跡は人やものを問わず驚くべき状況を現出したのでした。

ただ、最初はこうした神がかりや奇跡が点々と起こり始めただけだったのですが、カルブラートルが世界中に拡散されるにつれて世界に不穏な空気が流れ始めます。

自分達の「絶対」こそ「絶対」なのだから他の「絶対」などありえないと考え始めたのです。自分たちの「絶対」の絶対さを証明するため、他の「絶対」は滅ぼさなければならない。

その戦いは局地的な小さなグループ同士の争いから、今や世界戦争にまで発展!さあ、世界はどうなってしまうのだろうかというのがこの「絶対」を巡る物語の概要です。

この「絶対」は「神、真理」とも言いかえることができるかもしれません。

人間は絶対的な真理を追い求める。だがその「真理」によって人は争う。

であるならば絶対的な真理を互いに主張し合うのではなく相対的に生きていくこと、相手の真理を尊重する寛容な生き方が必要なのではないかというメッセージをチャペックはこの作品で述べています。

そしてチャペックはこの作品においてドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の「大審問官の章」を意識しています。「大審問官の章」は神の絶対性や真理と人間の問題をこれ以上ない位に鋭くえぐり出しています。

『絶対製造工場』でも明らかに「大審問官の章」を感じさせる表現が出てきます。

カルブラートルの脅威が発見された時、ある司教がやって来て「この『絶対』を我々に任せよ」と会社社長に迫ります。そしてこんな言葉も述べます。

信心深い人たちも不信心な人たちも、現実の、、、、そして行動する神など耐えられなくなるからです。耐えられなくなるんですよ、あなた方。

平凡社、カレル・チャペック、飯島周訳『絶対製造工場』 P 56

これはまさに「大審問官」の言葉そのものと言ってもいいくらいです。『カラマーゾフの兄弟』を読んだ方ならきっとぴんとくるのではないでしょうか。

『絶対製造工場』にはとにかく驚かされました。このひとつ前で紹介した『ロボット』も驚くべき作品でしたがこの作品も衝撃的でした。

ドストエフスキーファンの方にもぜひおすすめしたいです。きっと驚くことでしょう。


『山椒魚戦争』~ナチスを風刺!科学技術は人間を救うのか?現代SFの古典的傑作!

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これまで『ロボット(R・U・R』、『絶対製造工場』とチャペックの傑作小説をご紹介してきましたが、この『山椒魚戦争』もその流れを汲んだ作品となります。

これが書かれたのは1936年という、時代的には第二次世界大戦の直前ですが、すでに驚くほど完成度の高いSF作品をチャペックは完成させています。こんな時代からここまで恐ろしい作品を生み出せるチャペックの想像力には驚くしかありません。この作品について解説では次のように述べられていました。

『R・U・R』は、とかくうるさい労働者の代役をつとめさすために、安上がりで文句も言わないロボットを作った人間が、数の増えたロボットに滅ぼされる、という話である。それは、「科学・技術の発展は、果たして人間に幸福をもたらすか。それは幸福をもたらす反面、あるいは幸福をもたらすようでかえって、不幸をもたらし、けっきょく人類を滅亡にみちびくのではないか」という、チャぺックを一生なやました問題をはじめて提起したという点で、きわめて注目すべき作品である。『山椒魚戦争』は、このテーマをさらに発展させたものである。ここでは、やはり安上がりで扱いやすい労働力として飼育された山椒魚が、けっきょく、おびただしく繁殖し、陸地をしだいに水没させて、人類を征服するのである。

岩波書店、カレル・チャペック、栗栖継訳『山椒魚戦争』2003年第8刷版 P441

人間の都合のいいように働かせることができ、莫大な利益を上げる山椒魚。あっという間に山椒魚は想像を絶する数まで膨れ上がり、しかも徐々に知性も身につけていきます。この山椒魚の発見から実用化までの流れがこれまた不気味です。チャペックの本領がものすごく発揮されています。

チャペックは人間の問題をこれでもかと作品に詰め込み、風刺し、さらにそれらを見事にまとめ上げ私達に警告してくれます。

しかもこれが小説としても超一級品でものすごく面白いんです。

テンポがいいといいますか、ぐいぐい物語に引っ張られていく感じです。この先どうなってしまうのかとドキドキしながら読むことになります。山椒魚の不気味な生態、そしてその山椒魚の集団に襲われるシーンの緊迫感、ホラー感は凄まじいです。

そして、そもそも山椒魚という存在をチョイスするチャペックの恐るべき才能!

普通、SFもののスリリングな展開なら宇宙人とか怪物、機械などもっと恐ろしいものを選びますよね。ですがチャペックは一味違います。何と言っても山椒魚。正直ちょっとかわいいくらいの存在です。ですがチャペックの筆にかかるとその不気味さは宇宙人や怪物をはるかに超えてきます。

そしてこの作品が書かれたのは第二次世界大戦が勃発する直前です。ナチスが勢力を強め、チェコは国家存亡の危機に立たされていました。ナチズム、全体主義に対する批判もこの作品に込められています。

「現代SFの古典的傑作」と称賛されるこの作品。ぜひぜひおすすめしたいです。チャペックの天才ぶりを体感できる名作です。


『白い病』~戦争直前の世界で突如流行し始める未知の疫病!

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この作品は戯曲形式で書かれたSFで、ページ数にして文庫本で150頁少々とかなりコンパクトな作品となっています。ですが彼の代表作『ロボット』と同じく、驚くべき濃密さです。物語に引き込まれてあっという間に読み切ってしまいました。

この作品のタイトルでもあります「白い病」は50歳前後になると発病し、ほぼ確実に死に至る恐るべき病でした。人類はこの病になすすべはなく世界中でこの病は猛威を振るいました。

しかしある町医者が特効薬を発見します。この医者が今作の主人公です。

治療法を発見したのが一人の町医者というのがポイントです。大病院や研究所の偉い医者ではなく、貧しい人を相手に治療をしていた一人の医師が治療法を見つけるというところに大きな意味があります。

さらに、50歳以上の人間だけこの病気になり死に至るというのも重要です。チャペックはこの作品で世代間の問題も暗に取り入れています。仕事もポストも上の世代がいることでどん詰まりになり、若者達が苦しい思いを強いられているという問題も語られています。

そしてこの作品において特に重要なのは著者チャペックのファシズム批判です。

この作品は世界中で突如流行り出した不治の病について語られた物語ではありますが、実はそれはあくまでこの作品の舞台設定としての病です。問題の本質は戦争目前に人間はどのような行動を取るのかという点にあります。

病が実は舞台設定のためにあるというのはカミュの『ペスト』もそうでした。カミュもチャペックも、特殊な状況に置かれた時に人々はどう動くのか、何を選ぶのかということを作品で突き詰めていきます。

ファシズムはある特定の人物だけにその原因が帰せられるのではなく、理性を失った「人々」「大衆」がその土台を作っているとチャペックは訴えます。

やがてナチス・ドイツに併合され、国家が消滅していく運命にあったチェコの作家だからこその鋭い指摘がこの作品でなされています。

この作品もチャペックの魅力がこれでもかと詰まっています。読みやすさも抜群ですのでページをめくる手が止まりません。一気に読めます。

非常におすすめな作品です。とても面白い作品でした。


『マクロプロスの処方箋』~不老不死は幸せ?人間の根本問題を問う傑作!

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不老不死。

もし自分が永遠に若く美しい肉体のままで生き続けることができたなら・・・

きっと、これは誰もが一度は想像してしまう願いなのではないでしょうか。

ですが、もしそれが本当に実現してしまったならば一体どうなってしまうのだろうか。永遠に生き続けることははたして幸せなのだろうか。

そのことを問うてくるのがこの作品になります。

私達は死を、生をどのように考えればいいのだろうか。私達は何のために生きているのだろうか。どうしたらこの人生をもっと充実したものにできるのだろうか。そうしたことをこの作品では考えさせられることになります。

とにかくすごいです。これは仏教書としてもぜひ推薦したいです。読めばわかります。あえてこの記事ではこれ以上はお話ししませんが、凄まじい作品です。

読んだ後の読後感も素晴らしいものがありました。

この作品自体は文庫で180ページ少々で、しかも戯曲ということでページの空白部分も多く、体感としては100ページちょっとくらいの感覚で読むことができました。阿部賢一先生の訳も素晴らしく、非常に読みやすいです。

ですので気軽に手に取れるのもこの作品のありがたい点だと思います。

こういう時代だからこそ改めて考えたい問題がここに凝縮されています。

さすがチャペックです。


『カレル・チャペックの闘争』~ジャーナリスト・チャペックのファシズム・共産主義批判が説かれた魂の一冊!

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チャペックは作家としてだけでなく、ジャーナリストとしての顔もありました。

そして彼は第二次世界大戦直前、ナチスに呑み込まれゆくチェコを憂い、筆で抵抗を続けました。

この本ではそうしたチャペックのファシズム批判や全体主義批判を読むことができます。

この本では様々なジャンルの評論、コラムが掲載されていて、ジャーナリスト・チャペックの姿を知るには打ってつけの作品となっています。

その中でも特に印象に残ったのは『新聞讃歌』、『ペン試合の十二型または文字による論争の手引き』、『なぜ私はコミュニストではないのか』の三作品です。

『新聞讃歌』では新聞記者チャペックによる新聞論を聞くことができます。これが頗る面白いのでその一部をここで紹介します。

さて、みなさん方は新聞の中に猫が小鳥を捕まえたとか、三匹子供を産んだとかいう記事を見たことは一度もありませんよね。新聞の記事は常に、特殊な、異常な、しばしば、びっくりするような報道という形でみなさん方の目に止まります。

たとえば、怒った猫が郵便屋に噛みついたとか、ある学者が猫の血清を発見したとか、プリマスとかいうところでは九本の尻尾のある猫が生まれたとか、まあ、そういった類いの記事です。(中略)

したがって私が言いたいのは、すでにチェスタートンをさえも不安にしたように、新聞の世界は例外的な事件、非日常的な出来事、そしてしばしば驚異と奇跡そのものから作られているということです。

だから、もし新聞に家のことが書かれるとしたら、家が建っているということではなしに、焼けたとか、壊されたとか、少なくとも世界で一番大きいとか、とにかくこの世にある、あらゆる家の中でも飛び抜けて何かが普通とは違っているというのでなくてはなりません。

ウェイターは愛人を殺すような異常な性格である。出納係が保管すべき金を持って逃げるが、その愛人はレギオン橋からヴルタヴァ川に身を投ずるという悲劇的結末にいたる。自動車は記録樹立のための、衝突事故のための、子供または老婦人をはねるための機械であるとかです。

新聞に載るものはすべて劇的かつ多少警告的な様相をもってあらわれます。毎日の朝刊とともに世界は無数の驚愕、危険、それに叙事的出来事のひそむ野生の王国に生まれ変わるのです。

社会思想社、カレル・チャペック、田才益夫編訳『カレル・チャペックの闘争』P13-14

チャペックは小難しい言葉や文体を用いません。ジャーナリストとして誰にでも読みやすい文章を用い、本質を突いた鋭い見解を説いてくれます。

この新聞論も一見当たり前のことを言っているように見えますが、実はものすごく鋭い指摘ですよね。私達は新聞やメディア、今ではSNS等を用いて世の中の情報を得ていますが、それははたして本当に現実なのかとチャペックは問いを投げかけるのです。

ニュースは非日常を取り上げる。しかしそれを毎日毎日繰り返し見続ければそれが日常の現実に思えてくる。

いつの間にかニュースの世界が自分の世界へと変わっていき、自分達の周りの本当の日常の当たり前が見えなくなっていく。それをユーモアを交えながらチャペックは警告していきます。

ジャーナリストという、ニュースを書く側にいるチャペックだからこその説得力ある見解がここで説かれます。これは非常に興味深かったです。

この本では他にも『ペン試合の十二型または文字による論争の手引き』、『なぜ私はコミュニストではないのか』などの最高に刺激的なコラムを読むことができます。この本もチャペックらしさ全開で非常に面白い作品でした。ぜひぜひおすすめしたい一冊です。


『ペン試合の十二型または文字による論争の手引き』~詭弁、誹謗中傷から身を守るために何をすべきか

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上で紹介した『カレル・チャペックの闘争』の中に『ペン試合の十二型または文字による論争の手引き』という章があるのですが、これが面白いのなんの!

そこでは悪意ある人間がいかにして悪口や誹謗中傷を利用して敵をやっつけようとするのかが語られていました。

彼らの手口が非常にわかりやすく解説されていて、思わず「おぉ~なるほどぉ・・・!」とつぶやいてしまうほどでした。

最近、誹謗中傷の問題がどんどん大きくなってきています。

正当な批判と誹謗中傷との違いを考える上でもこのコラムは非常に重要なものとなっています。悪口や誹謗中傷から自分の身を守るためにもとてもおすすめな内容となっていますので、以下のリンク先ではその一部を紹介していきます。

ぜひ読んで頂きたい記事です。


『イギリスだより』~チェコの天才作家のイギリス旅行記

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この作品ではチェコ人であるチャペックが覇権国家イギリスを訪れ、外国人から見たイギリスを彼らしいユーモアを交えて紹介していきます。

やはり旅行記って面白いですよね。私も旅が大好きです。自分の知らない土地に行くとわくわくしますし、自分とは違う異質なものを感じることでたくさんの刺激を受けることができます。日常を離れた思考をそのまま旅行記に落とし込んでいく。そこに作者の個性も出てきますし、国民性だったりが浮かび上がってきます。さらには異邦人から見た現地の姿も見えてきます。

ロンドン人が描くロンドンと、外国人が描くロンドンは全く違います。さらにはフランス人が描くロンドンとチェコ人が描くロンドンも違います。日本人が描くロンドンもきっと違うでしょう。

ロンドンという異国を描くことで逆にその作者の国のことやそれぞれの気質まで見えてくる。これは面白いですよね。

チャペックの鋭い観察眼とユーモアあふれるこの旅行記はとても面白く、気軽に楽しめる名作です。

彼自身が描いたイラストもたくさん掲載されていて、とても味があります。

これはおすすめな旅行記です。イギリスに興味ある方にもぜひおすすめしたいです。


『マサリクとの対話 哲人大統領の生涯と思想』~チェコの偉大な大統領の傑作伝記!

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この本は第一次世界大戦後独立したチェコの初代大統領となったマサリクについての伝記です。マサリクは元々哲学の教授であり、その人徳から哲人大統領と呼ばれ国民から深く敬愛されていました。

この本の前半部分はマサリクの誕生から、いかにして彼が大統領になったのかという伝記が書かれます。そして本の後半ではチャペックとの対話、問答集が書かれます。伝記部分ももちろん面白いのですが、この対話部分も非常に興味深いです。

特に、マサリクにとって宗教とは何か、キリスト教をどう捉えているのかという箇所は刺激的でした。

チェコは歴史上、大国によって支配されてきた時期が非常に長く、権力者の都合に振り回されてきた歴史があります。そしてヨーロッパはカトリック、プロテスタント間の戦争が長らく続き、チェコもまさしく血まみれの戦闘の場となっていました。

私が2019年にプラハを訪れた時、ガイドさんは「チェコはヨーロッパでも特に無神論者が多い国です」と述べていました。それは中世によるローマカトリックによる弾圧や、ハプスブルク家によって無理やりカトリックを押し付けられたりという歴史もあったからだとされています。支配者の都合で宗教が押し付けられ、しかもそれがころころ変わるという歴史を目の当たりにした国民が「唯一絶対なる神」を信仰する気にはならないのも頷ける気がします。チェコ人はリアリストな側面があるのかもしれません。そんなこともこの本を読んでふと感じたのでした。

チェコがなぜこんなにも文化的なのか、思想、言葉を大切にしているのか。そうしたヒントがこの本で語られるマサリクにあるような気がしました。

この人物のことを知ることができて本当によかったと思います。チェコの文化を知る上でもこの本は非常に興味深い一冊でした。

おわりに

チェコ文学はカフカのみにあらず。

恐るべき人物がここにいました。

カレル・チャペックの作品は衝撃の面白さです。

まずは『ロボット』を読んでみることをお勧めします。分量も手ごろで読みやすく、彼の特徴や魅力がぎっしり詰まっています。読めばきっと驚くと思います。

カフカを読んだらぜひこちらも読んでみて下さい。

個人的にはカフカよりもチャペックの方が好きとすら言えるかもしれません。カフカもすごいですがチャペックも半端ではありません。どちらもチェコが生んだ天才です。ぜひその作品を堪能して頂ければなと思います。

以上、「チェコの天才作家カレル・チャペックのおすすめ作品9選!プラハはカフカだけにあらず!」でした。

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