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『もっとも「誰得?」』【セルフきのころチャレンジ】(『誰?』の続き3)

この記事は、以下の記事の続編となります。
未読の方は、ぜひ、こちらからお読みくださいね!


邪悪な方の宮廷キューテーセラミーの力は、
セラミーチームを圧倒した。

といっても、実質、戦ったのは、
カウガール・セラミーだけなのだが、
彼女が勝てなければ、他の誰にも勝てない。

それくらい、カウガール・セラミーは強いのである。
なんせ、主人公スタンド ✕ 神聖衣ゴッドクロスなのだから。

誰もが、
「もうダメか。この映画もここまでか」——

と思ったそのとき!

 

セラミーのスマホについていた、
きのころストラップが——
 

めっちゃ光った!

 


ここは、とある映像制作会社の一室。

きのころは、「ヤバ」という男から、
ある映画の企画を聞いていた。

映画の名前は、

『劇場版キューティーセラミー
 THE MOVIE』

いよいよ、佳境である。


きのころは、唐突に光り出したきのころフィギュアを見て、
あまりの驚きに、椅子から転げ落ちそうになった。

「ななな、なんですか、この展開は!?」

「おやおや、まるで、
 今までの展開には納得できていた、
 みたいな言い草ですね」

「たしかに、今までの展開もおかしかったですよ?
 でも、突然、フィギュアが発光するというのは……」

「納得いきませんか?」

「納得いかないですよ!」

「でも、安心してください。
 これは、セラミーの空想の産物です」

「あ、なんだ。安心しました」

デウス・エクス・マキナ神、ですよ」

デウス・エクス・マキナ(deus ex machina)とは、演出技法の一つである。古代ギリシアの演劇において、劇の内容が錯綜してもつれた糸のように解決困難な局面に陥った時、絶対的な力を持つ存在(神)が現れ、混乱した状況に一石を投じて解決に導き、物語を収束させるという手法を指した。

Wikipediaより抜粋

「それ、強引に終わらせるってことですよね?」

「セラミーは、自分の創造神に、
 『もっと力を!』と祈ったのかもしれません」

「ええ話ですね😭😭😭」

「泣くほどのことではないですから!」

空想の中で、キラキラの魔法を浴びたセラミーは、

覚醒かくせいした!


セラミーの変身シーン、
左から順に、ゆっくりご覧ください。

セラミー・ザ・プリンセス!

降臨!!

セラミー・ザ・プリンセスは、

邪悪な宮廷キューテーセラミーと対峙する!

セラミーは、磁器の力で、
「キューティー・コーヒー・ロッド」を作成し、

そして——

コーヒー・プリンセス・ハレーション!

コーヒー・プリンセス・ハレーションは、
コーヒーの香りによって「敵を浄化する技」である。

コーヒー・プリンセス・ハレーション
元ネタは『美少女戦士セーラームーンR』の
ムーン・プリンセス・ハレーション」。

ちなみに、セーラームーンが使うロッドは、
「キューティー・ムーン・ロッド」という。
ムーンをコーヒーに変えただけで、
「キューティー」という言葉は元々ついていたところに、
運命を感じました😊(知らんがな)

この技により、
宮廷セラミーの邪悪な魂は浄化され——

普通の、高貴な一般人となった。


そして、セラミーたちに、
迷惑をかけたことを謝罪すると——

普通に、玄関から帰って行った。

帰る前に、気になる言葉を残して——


宮廷セラミー曰く。

・宮廷四天王、最後のひとりがまだ来ていない
・彼女こそ、最強で、かつ、最凶
・彼女が本気を出せば、邪悪な宮廷セラミーより強い——

彼女は、宮廷セラミーの妹。
中学2年生である。


宮廷セラミーを見送ったセラミーたちが部屋に戻ると、
部屋の真ん中に、巨大なコーヒーカップが出現していた!

そして、立ち昇る湯気の中、そのコーヒーカップに、
妖しい魔法陣が浮かび上がり——

部屋の空気が一変する!

 
それは、さっき、
邪悪なキューテーセラミーと対峙したときより、
はるかに、はるかに、禍々まがまがしいものだった!

身構えるセラミーたち。

そのとき、魔法陣から、
「ククク」
という笑い声が聞こえてきた。

それに続いて——

「……呼び声に応じ、
 深淵より這い上がりし『真実ロゴス』の姿」

 

「……ようこそ、私の『聖域サンクチュアリ』へ。
 ここから先は、あなたたちの知る物理法則など、
 何の意味も持たないわ……」

魔法陣の上に、一人の少女が立っていた。

「誰?」


これが、宮廷セラミーの、中学2年生の妹……?

なんだろう、この痛々しい言葉の数々……
ただ黙って聞いているだけで、
どんどんHPヒットポイントが削られていくような……


「ヤバ巣さん、これ、何なんでしょう?」

「中二…いや、厨二病ちゅうにびょうです。

 彼女の名前は、チューニーセラミー。
 
その攻撃力は、四天王、最凶です!」

「いくら度を越した厨二病だといっても、言葉だけの攻撃で、
 セラミーたちにダメージを与えることはできないでしょう?」

「いえ、彼女は、妄想を言葉に乗せて他人の精神を攻撃できる、
 本物の『邪気眼』使いなんです」

「邪気眼」の原典
中学の頃カッコいいと思って
怪我もして無いのに腕に包帯巻いて、突然腕を押さえて
「っぐわ!・・・くそ!・・・また暴れだしやがった・・・」とか言いながら息をを荒げて
「奴等がまた近づいて来たみたいだな・・・」なんて言ってた
クラスメイトに「何してんの?」と聞かれると
「っふ・・・・邪気眼(自分で作った設定で俺の持ってる第三の目)を持たぬ物にはわからんだろう・・・」
と言いながら人気の無いところに消えていく
テスト中、静まり返った教室の中で「うっ・・・こんな時にまで・・・しつこい奴等だ」
と言って教室飛び出した時のこと思い返すと死にたくなる

邪気眼とは (ジャキガンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

「ちなみに、いらすとやさんのイラストに
 『中二病(厨二病)』があって、
 そのデザインがまさに『邪気眼』でした」

いらすとや/中二病

「いらすとやさんは、本当に、なんでもありますね」

「このイラストが、チューニーセラミーの元になっているのは、
 言うまでもありません」
  


 チューニーの両手の紋章が光り出した!

「この手の紋章が熱を帯びる時……それは、世界が漆黒の静寂に包まれる合図よ。あなたにその覚悟、あるかしら?」

セラミーは、一歩、後ずさる……

「……さあ、刮目かつもくしなさい。これが世界を灰塵に帰す、真実の眼(アイ・オブ・プロビデンス)よ!」

チューニーの目が開いた!

「視える……視えてしまうのよ。この眼を通せば、あなたの未来が灰に帰す瞬間さえも。……ふふ、これが呪われた者の宿命カルマなのね」

アッコちゃんがセラミーに言う。
「セラミー、プリンセスの輝きが消えかかっているわ」

セラミーは、アッコちゃんの手鏡で、自分の姿を見る。
急速に、プリンセスから元の姿に戻っていく。

いつの間にか、チューニーは、魔法陣に腰かけていた。
手にはコーヒー。

「この一杯から放たれる漆黒の波動オーラ……。眠っていた私の『真なる意識』が、再び覚醒アップデートときを告げている」

セラミーの意識が遠のいた。
 

「……この黒い液体、ただのコーヒーだと思った? ふふ。違うわ。これは“目覚め”の儀式。私の中の眠れる何かが、カップの底で爪を立ててるの。」

アッコちゃんの手鏡が音を立てて割れた。
と同時に、アッコちゃんは、ガクッと膝から崩れ落ちる。
 

チューニーが、コーヒーの湯気を見つめて言う。

「視える……。湯気の揺らぎの中に、視えざる『とき残滓ざんし』が。……この香りに導かれて、私の魂はまた一歩、深淵へと近づいてしまうのね」

ジュピターがよろけた。
なんとかその場に踏みとどまったものの、
悪寒で体の震えが止まらない。
 

「この漆黒の雫から立ち上るかおり……。これこそが、狂気に満ちた世界で私の正気を繋ぎ止める、唯一の『福音エヴァンゲリオン』なの

カウガールが後ろに吹っ飛んだ。
言葉の破壊力は、ますます増している。
 

「驚くには値しないわ。この『漆黒の深淵(ブラック・アビス)』こそが、私の魂と現世うつしよを繋ぐ唯一のゲートなのだから」

セラミーの体が宙に浮いた。
それを支えようとしたジュピターもろとも、天井に叩きつけられる。


戦いが静かに終わろうとしていた。
そこには、光線技の応酬も、拳での殴り合いもなかった。

一方、きのころは平静ではいられない。

「どどど、どーするんですかっ!?😱
 このままでは、全滅しちゃいますよ!!💦」

「きのころさん、落ち着いて!
 涙を拭いてください!!
 大丈夫です。
 我々には、チート級の切り札があります」

「チート級?」

「いえ、本物のチートです」


そのときだった!


空中に、突如として現れた黄色い光が、
ドアの形になり——

バーン!

中から、黄色い少女が現れた!

「間に合ったみたいね」


きのころは、今度こそ、椅子から転げ落ちた。

「こここ、これは一体!?」

「彼女は、キューティーセラミーが順調に1年間続いた後、
 『続編』が始まった世界線からやってきました」

——その名も!
 

キューティードラミー!


ドラミーは、「もしもボックス」を出現させると——

電話ボックスの中に入り、どこかに電話をかけた。


「もしも、厨二病のない世界だったら!」


ドラミーが電話を終えて、ボックスの外に出ると、
部屋には、ぐったり疲れたセラミーたち4人と——
 

憑き物が落ちたかのように、穏やかな顔をした少女がいた。

厨二チューニー」ではなくなったこの少女のことを、
なんと呼べば良いかはわからない。

「新学期からは、ちゃんと学校にも通う」とのことである。

こうして、キューティーたちの戦いは幕を下ろした。

歌手「セラミー」は、心機一転。
再デビューを目指して、
また、一から始めるらしい。

今回の件で、新しく知り合った4人の仲間たちとともに、
まずは、CDを手売りするところから——

令和の「モーニング娘☆」である。


その後、ひみつのアッコちゃん風の彼女を主役として、
令和版「ひみつ戦隊ゴレンジャー」が始まることは、
まだ、誰も知らない。

秘密戦隊ゴレンジャー/東映 公式サイトより

『劇場版キューティーセラミー
 THE MOVIE』

<完>
 


とある映像制作会社の一室。

きのころは、言葉を失っていた。

ヤバ巣は、大きな仕事を成し遂げたかのように、
満足した表情を見せる。

「どうですか、きのころさん。
 なかなか、意外な展開だったでしょう?」

「えーと……。
 何を言っていいのかわかりません。
 というか、何を見せられたのか、わかりません💦」

「名作は、時に、時代の先を行き過ぎているものですよ」

そのとき、ヤバ巣のスマホが鳴る。

「え、あ、はい。あー。ええ。
 わかりました」

ヤバ巣が、きのころの方に向き直る。

「すみません。上層部から、
 主役を変更したらどうか、との提案がありました」

「しゅ、主役の変更?」

きのころは絶句し——
ようやく、言葉をひねり出した。

「誰?」

 

#なんのはなしですか

 


<カーテンコール>

キューティーセラミー

シークレット・アッコ

セラミージュピター

カウガール・セラミー

カウガール・セラミー<神聖衣スタイル>

キューティードラミー

セラミー・ザ・プリンセス

キューテーセラミー(第一形態)

キューテーセラミー(第ニ形態)

キューティクルセラミー

キューピーセラミー

キョーテーセラミー

チューニーセラミー


<あとがき>

きのころです。

お疲れカツカレーさんの企画【書き出しで魅了する作品】で
4位「ラビリンスで賞」をいただいた、
『誰?』の続きの続きの続き。今回で完結です。

『誰?』の続きで『誰得?』というタイトルを思いついたときは、
自分で笑ってしまいました。
だって、「誰得?」以外の何物でもありませんからね!

やりきりました。
やりすぎました笑。

自分の作ったキャラクター、世界観で、
こんなに遊ばせてもらえて、最高に幸せです。

私は、創作においては、まずは自分が一番楽しみたいと思っています。

その結果として、読んでくださる方にも楽しんでもらえたら、
こんなに嬉しいことはありません。

今回の作品は、さすがに、
読んでいる方を置いてけぼりにする展開が続いたような気がしますが……

登場人物たちが暴走し、作者自身、追いかけているような感じでした。

私自身、おなかいっぱいなので、
しばらく、この手の作品は書かない(書けない)と思います。

いや、明日になったら、また書きたくなるのかもしれませんが。

ここまでお読みいただきまして、心から感謝します。
本当にありがとうございました。

さて、今回の「なんのはなしですか」回収期間中に、
「書き出しで魅了する作品」コンテストで、
1位、4位を受賞した作品の続きを書いてきました。

100字の「書き出し」だけに全力投球した作品の続きを
自分自身で仕上げることができました。

どちらも、続きを書くつもりはなく、
私自身、「書き出し」を書いた時点では、
こんな作品になるとは夢にも思いませんでした。

ちなみに。
今回の作品は、自分の中では「ネタ枠」でした。

来週、もう一つ、別の「続き」を投稿する予定です。
こちらは、笑い要素ゼロの作品として考えています。

そちらもあわせてお楽しみいただけると嬉しいです。

今回は以上です。
お読みいただきまして、ありがとうございました。

令和の「モーニング娘☆」/きのこ風デザイン

<1位「ベスト書き出し賞」の続きはこちら>



たくさんのnoteの中から、私の記事を見つけて読んでいただき、
ありがとうございました。
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どうぞ、よろしくお願いします。

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