- 著者
- 小西洋之
- 発売日
- 2015年8月18日
- ページ数
- 242

■著者 小西洋之 参議院議員より (2017年7月追記) 本書が出版されてから約二年、本書は今なお、安倍内閣による集団的自衛権行使の解釈変更が、「なぜ、絶対に許されない憲法違反なのか。なぜ、立憲主義や法の支配に反するのか。」について具体的な根拠を持って体系的に説明した唯一といってよい書籍となっています。 そして、今、安倍総理と自民党は「自衛隊の存在を明記する憲法改正」を行うとしています。 この改憲により絶対の違憲立法である安保法制が合憲化され、憲法9条と前文の平和主義が死文化され、歯止めの無い海外派兵が解禁されることになります。 しかし、実は、この「自衛隊を明記する改憲」は、本書で証明している集団的自衛権行使の解釈変更の「虚偽」の更なる悪用によって、国民が騙されて国民投票を行うものとなることから、憲法96条などに違反しそれ自体で違憲無効の憲法改正となります。 さらには、押し付け憲法論どころではない「騙され憲法論」ともいうべき大混乱を生じる空前絶後の暴挙となります。 7.1閣議決定に明記しその後の国会答弁等で明らかにされている安倍内閣の解釈変更の合憲の論拠はたった一つしかありません。それは、「昭和47年政府見解の中に、それが作成された当時から作成者である吉國一郎内閣法制局長官らの手によって、限定的な集団的自衛権行使を容認する憲法9条解釈の「基本的な論理」が書き込まれていたから。すなわち、元々、限定的な集団的自衛権行使は憲法9条で合憲であったのだ。」というものです。 しかし、この主張が虚偽によるもの、すなわち、何らかの法的な論理に基づくものではなく「昭和47年政府見解の恣意的な読み替え」という単なる非科学の不正行為によるものであることは、1作成要求がなされた国会における吉國長官の答弁、2作成前後の他の作成者の答弁、3作成者の現在における生の証言、4昭和47年政府見解と同時に作成された「防衛庁政府見解」の文言(法理)などから、物証を持って完膚無きまでに証明されています。 そして、このことは、本書を基に安保国会で陳述を頂いた濱田邦夫 元最高裁判所判事による「法匪というあしき例であり、法律専門家の検証に堪えられない」、「裁判所に行って通るかというと通らない」(2016年9月15日)との陳述や、宮﨑礼壹 元内閣法制局長官による「いわば黒を白と言いくるめる類いと言うしかありません」(同6月22日)、伊藤真 弁護士による「当時の吉國長官答弁及び防衛庁政府見解によって完全に否定されている」(同9月8日)などの陳述によって明言されています。 さらには、著名な憲法学者の先生方も、本書を引用して「昭和47年政府見解の読み替え」という非科学の不正行為を根拠に安倍内閣の解釈変更を違憲と断じる学術論文を発表されています。 また、2016年7月1日の共同通信「崩される立憲主義 危機感を持って投票を」、9月19日の朝日新聞社説「まだ「違憲」のままだ」、9月20日の東京新聞社説「違憲性は拭い去れない」において、新聞各紙が初めて、「憲法学者が違憲と言っている」という言い方ではなく、自らの見識において「昭和47年政府見解の読み替え」を根拠に違憲と断じる報道をするに至っています。 加えて、本書は、北朝鮮の核兵器・ミサイル開発や中国の動向などの国際情勢の中においても、「なぜ、個別的自衛権の専守防衛だけで日本国民の生命と国益が守れるのか。日本が米国を守るために集団的自衛権を行使しなくとも、なぜ、日米同盟は損なわれることはないのか。」など、安保法制が不要であることの政策論についても体系的に論じた唯一と言ってよい書籍となっています。(出版後のトランプ政権の誕生等の情勢の変化を踏まえても、これらの論考は今なお十分に通用し、政治・社会的に大きな価値を有するものと考えています。) このように、本書は、主権者である国民の皆さまが、安倍内閣がどれほどひどい不正行為によって憲法を強奪し、日本を法治国家たり得なくしているのかをご理解を頂くとともに、憲法を安倍内閣から取り戻し、憲法と立憲主義・法の支配を永久に破壊してしまうこととなる「自衛隊明記の改憲」を絶対に阻止するために必要不可欠な知識をご説明するものとなっています。その意味で、憲法学者、政治学者、法律専門家、報道関係者などの真実を明らかにし国民に伝える責任のある方々におかれては、本書を必ずご参照頂きたいと願っています。 本書の内容は、憲法や政策の専門的知識がなくとも、どなたでもあっという間にご理解頂くことができます。本書は、すべての国民の皆さまのために、国会議員としての憲法尊重擁護義務(第99条)を全うするために執筆をさせて頂いたものです。政治に関するあらゆる立場や違いを超えて、一人でも多くの方々にお読み頂けることを心から願っています。 ※ なお、本書の内容は、出版社の許可を得て筆者のHPで公開をしています。また、「自衛隊を明記する改憲が違憲無効の憲法改正になること」等については、筆者のHPに掲載の資料をご覧下さい。