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予防歯科経営ラボの歩き方——開業前後で道を失わないための5つの地図

予防歯科経営ラボの歩き方——開業前後で道を失わないための5つの地図

記事が増えてきました。ありがたいことに、初めてここへ来てくださる方も、少しずつ増えている。そして、あることに気づいたのです。

入口に、案内図がない。

このラボは、私がこれまで百数十の歯科医院を実際に歩き、院長やスタッフの方々から聞いてきた話を、静かに貯めている場所です。ダムのようなものだと思ってください。急に売上が増える魔法は湧きません。ただ、涸れない水を貯める考え方なら、ここにあります。

この記事は、その貯水池の入口に立てる案内板です。連載「踏み跡——道に刻まれた記憶」も、実質ここから始まります。第0回だと思ってください。まずは30秒だけ、地図を眺めてください。あなたの現在地と、これから歩く道が見つかるはずです。


地図1|ここで扱うこと、扱わないこと

扱うのは、4つの柱です。

①ストック型の経営。 治療の出来高に追われるのではなく、通い続けてくださる患者さんに支えられる医院のつくり方。このラボの背骨です。

②新規開業と立地。 開業前の判断は、やり直しが利きません。契約書に判を押す前に読む地図。

③予防型への移行。 いま走っている医院の舵を、止まらずに、少しずつ切っていく手順。

④数値と経営管理。 院長の勘を、数字という計器に置き換える方法。代表作は「勘は、休めない」です。

扱わないものも、先に言っておきます。最新機器のレビューはありません。「たった3ヶ月で自費率が跳ね上がった」というきらびやかな成功譚もありません。この山に、ロープウェイはないのです。あるのは、実際に登った医院たちの足跡だけ。それでは物足りないという方は、どうぞここで引き返してください。それがお互いにとって、いちばん誠実な別れ方だと思っています。

地図2|無料と有料は、何が違うのか

水にたとえるなら、無料記事は川の水です。考え方、現場で見てきたパターン、伸びた医院とそうでなかった医院の風景。流れてくるものを、自由に汲んでいってください。スタッフの方と分けあっていただくのも歓迎です。川の水は、汲んでも減りません。

有料記事は、貯水池の水です。そのまま医院に持ち帰って使えるように整えた、設計図と手順。管理表の組み方、移行のステップ、判断の基準——現場に置いて動かすための道具を入れています。要る道具だけを、要るときに汲んでいってください。

値段の弁明はしません。ただ一つだけ言い切っておくと、ここで売っているのは「情報」ではありません。百数十の現場を歩いてきた人間のパターン認識です。それは、検索しても出てきません。

地図3|迷ったら、この3本から

初めての方は、この順で読んでください。

1本目:看板記事【https://note.com/dental_growth/n/n23febd07214f】。 このラボが何者で、なぜ書いているのかが分かります。読むかどうかを決めるための記事なので、まずここで品定めしてください。

2本目:「痛みが消えると人は来なくなる」【https://note.com/dental_growth/n/ne2509e3178a1】。 医院経営の骨格の話です。フロー型とストック型——この一対の見方が腑に落ちると、他のすべての記事が急に読みやすくなります。

3本目:「開業の谷は、入口と出口にある」【https://note.com/dental_growth/n/n565864c2f2a7】。 開業前後の危機ポイントを俯瞰する、もう一枚の地図です。この案内板が「入口の看板」なら、あちらは「等高線まで描いた登山地図」。3本目まで来た方は、もうご自分で歩けます。

地図4|あなたは、どの登山口から登りますか

(A)これから開業する方へ。 立地、資金、コンセプト——開業前の判断ほど、あとから効いてくるものはありません。開業後に打てる手の多くは、実は開業前に決まっています。無料マガジン「新規開業ノート」【https://note.com/notes?magazine_id=11842903&magazine_key=mcc92535e7d1d】に、契約書へ判を押す前に読むべき記事をまとめてあります。順番どおりに読めるよう並べてあるので、上から歩いてください。

(B)開業したけれど、伸び悩んでいる院長へ。 毎日忙しいのに、なぜか楽にならない。ユニットは埋まっているのに、通帳が増えない。その正体は多くの場合、頑張りの不足ではなく、構造にあります。まず「痛みが消えると人は来なくなる」【https://note.com/dental_growth/n/ne2509e3178a1】で医院の骨格を確かめ、次に「勘は、休めない」【https://note.com/dental_growth/n/n639e049a90c6】で、数字の計器盤を手に入れてください。

(C)予防型への移行を迷っている院長へ。 患者さんに売りつけているようで気が引ける。保険と自費の線引きに、スタッフも自分も戸惑っている。——その戸惑いは、正常です。私が見てきた医院でも、移行の入口で立ち止まる理由の多くは技術や設備ではなく、この胸のつかえでした。「押し売りみたいで、言えない」——その正体について【https://note.com/dental_growth/n/n1c6ba7ffaac3】と「集めているのに、楽にならない」——立ち上げ期の、あの焦り【https://note.com/dental_growth/n/n059256ca1345】から歩き始めてください。つかえの正体が分かるだけで、足は軽くなります。

(D)現場で働くスタッフ・歯科衛生士の方へ。 患者さんへの説明が苦しい、院内で言葉がそろわない——それは多くの場合、あなた個人の未熟さではなく、仕組みの側の問題です。院長の「予防」が、いちばん通じていない【https://note.com/dental_growth/n/n0ce6a0b04ce4】を、まず院長と同じ景色を見るために。職場と組織の構造に興味が湧いたら「求人票を出す前に、勝負はついている」【https://note.com/dental_growth/n/n5c6e1ccee034】へ。

地図5|有料記事を、買わなくていい人

最後に、正直に書きます。次の方には、有料記事は向きません。

読み物として楽しみたい方。無料記事で、十分に楽しんでいただけます。

現場のデータより、体系立った経営理論を求める方。それは書店のほうがずっと揃っています。

明日から劇的に変わる方法を探している方。ダムは、一晩では貯まりません。

逆に、自分の医院の数字と現実に向き合う覚悟のある方には、お代の分だけ、現場で使える道具を渡せると約束します。合う方にだけ、届けばいい。そう思って書いています。


このラボは、毎週日曜に更新します。日曜の夜、診療の疲れが少し抜けた頃に、次の一週間ぶんの水を一杯。そのくらいの付き合い方で、ちょうどいいと思っています。

急がず、涸らさず、貯めていく。水が要る日に、また汲みに来てください。


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