私には、情緒がわからない | ぽてぽたのよしなしごと #03
私には、情緒というものがわからない。
と、noteを始める数ヶ月前まで、本気で思っていた。
今も「わかる」かどうかは、わからないのだけれど。
私は読書家と呼べるほどではないが本は読むし、映画やドラマもそこそこ見る。
しかし好むコンテンツは、フィクションのミステリーや事件・法廷ものばかり。
「現実では経験し得ないような世界を見る」というスリルや、「フィクションだからこそ、えぐり出すことができる社会構造の闇」ようなヒリッと感を求め、エンタメとして消費することが多い。
そして人生でエッセイというものを、ほとんど読んだことがなかった。
文中に描かれる誰かのリアルな生活や情景や、感情の機微——?
自分、そういうのわからない人間なんで。
かっこつけるつもりでも何でもなく、本気でそう思っていたし、実際口に出してそう言っていたと思う。
かっこつけるつもりはないのに、かっこいいこと言っちゃうんですよ。
最後の一文は、嘘です。
しかも別に、かっこよくもないしね?
むしろ、ちょっとダサいのでは。
* * *
おはようございます。
第3回『ぽてぽたのよしなしごと』です。
「じゃがいものタイトル画像がかわいい」と、話題沸騰中です。
私の中で。
ここからは「ですます」調の一人語り、いきます。
「ですます」語りもだんだん板についてきて、最近は実生活での独り言も、丁寧語になっちゃうことがありますね。
料理中、ちょっと目を離した隙に鍋が吹きこぼれたときなんかにね。
つい鍋に向かって、
「ちょっと、冗談はやめてくださいよ。
吹き出すところじゃないですよ」
なんて、言ってるとか、言ってないとか。
さて。
上述した「自分、そういうのわからないんで」は、ガチ本気でそう思っていたわけですが、noteを始めてからというもの、notersさんのエッセイを読みあさってるんですよね。
…エッセイ、おもしろくない?
え?ご存知でした?
「同一人物ですか?」と自分で問いかけたくなるほどの変わりっぷりで、ちょっと恥ずかしいですね。
ここだけの話にさせてください。
noterの皆さんが文章にする情景を思い浮かべ、その感情の機微を擬似体験して目頭が熱くなる。
なんてことをしているのも、控え目に言って、ほぼ毎日です。
どこから出現するのか、たまに、顔面に水滴がついてることすらあるんですよ。
人体って、ふしぎですね。
ということで、私にエッセイの魅力を教えてくださったnoterさんを何人かご紹介させてください。
書ききれないので、noteを初めた初期に「エッセイおもしろすぎる」と思わせてくださった一部の方を、紹介させていただきます。
ハッピーターンさん
ふー。ハッピーターンさんですよ、皆さん。
ここまで書けば、すでに「わーかーるー」って頷いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ハッピーターンさんの文章は、とにかく余韻が魅力です。
「余韻」なんて情緒あるものを自分が感知できたことにも、ぶったまげましたけれどもね。
今と過去を繋ぐ記憶、言葉による描写、身体感覚が溶け合うようになって、ずん、とハッピーターンさんの世界に引き込まれます。
耳で聞いた音を見えるように表現し、目で見たものを肌で感じるように表現されるんです。
美しい。
どの記事を紹介しようか迷いましたが、大好きな「娘さんシリーズ」から、こちらを。
ハッピーターンさんの心情描写と、挟み込まれる娘さんの無邪気でかわいい言葉と、登山の時の身体感覚がじんわり伝わるエッセイです。
あと余談ですが、ハッピーターンさんの名言シリーズで、誰かにTシャツ作ってほしいんですよ。
これを見て「あ、あの記事だ」と思ったそこのあなたは、立派なハッピーターンマニアですね。

ChatGPT生成によるハッピーターンさん名言Tシャツ案。だれか作って。
あ、あともうひとつ、ハッピーターンさんの好きなところ。
私がグイグイめなコメントをしたり、「あんたぁ、かっこいいですよ」と前のめりに褒めても、パシッと受け止めてくださるところです。
自分の発言や行動を、「own it」されている感じがするんですよね。
Own itて、「所有する」とか「責任を持つ」とか、いろんな意味になるけれど、この文脈に合わせた良い日本語の表現ないかな…と長年モヤモヤしていました。
次にご紹介するOtmasanさんが、とある記事で「逃げない」という表現を使われていて、「これかも」と思いました。
自分の発言や行動から、「逃げない」感じ。良い表現だなあ。
そしてやっぱり、かっこいいなあ。
Otmasanさん
ということで、Otmasanさんです。
オトマさん、とお呼びしましょう。
せーの。オ・ト・マ・さーーーーーん。
境界線を超えてハッピーターンさんのご紹介に入ってくるところから、すでにオトマさんですね。
嘘です。私が勝手に入れました。
オトマさんのエッセイは、「現実と妄想を行ったり来たり」、ときにその境界線が溶けてしまっているような世界観がとってもおもしろいです。
現実と妄想とオトマさんの感情が、手触りで伝わるような臨場感があります。
おそらく現実にはすごくストレスだったり、辛かったりしたことを、少しコミカルに、でもジリジリとした焦燥感が伝わるように、絶妙なバランスで書かれているなあと毎度感心してしまいます。
リアルだなと思いながらも、ふっと笑ってしまうんですよね。
しかも、どこか「かわいい」と思ってしまうような不思議な魅力があります。
私の最近のお気に入りは、こちらの「ウロングバス」の記事です。
実際には、きっと追い詰められているであろう感じも伝わってきつつ、でもつい笑ってしまい、「オトマさん、いい人だな。がんばれー」と応援したくもなるような。
もしまだお読みになっていない方がいたら、ぜひ。
一度読んだら、あなたもきっとオトマさんの魅力に取り憑かれるはず。
立竹落花さん
図書館司書をされているという、立竹落花さん。
素敵なお名前ですよね。
「たつたけらっか」さんです。
読み方も覚えてくださいね。テストに出ますよー。
立竹さんは、「生きやすさ」にまつわるさまざまなテーマについて、書かれています。
自分で自分にかけてしまっている呪縛、ストレス、愚痴……など幅広いトピックをテーマにされていますが、ご自身の考え方やふるまいについて綴る文章からは、立竹さんの真摯な姿勢が伝わります。
なかでも、立竹落花さんというお名前の由来について書かれたこちらのエッセイがすばらしく、ぐっと引き込まれ、何度も読んでしまいました。
何を隠そう、私の顔面水滴案件です。
「すばらしい」なんて軽く言ってしまっていいのだろうかと思うような、悲しく切ない内容なのですが、でもどこかあたたかい読了感がありました。
だから覚えてくださいね、読み方も。
「たつたけらっか」さん、です。
文鳥デビルさん
記事の更新を、いつも心待ちにしています。
唐突にラブレターのような書き出しで、すみません。
更新されるとすぐに読みたい、でもゆっくり読みたいからあとに取っておきたいような気持ちにもなり、でも一度タップするとそのままガーッと一気読みしてしまう文鳥デビルさんのエッセイ。
クスッと笑えるものから切ないものまで幅広いのですが、文鳥デビルさんのエッセイで、私が最初にグッと心を掴まれたのがこちらです。
……こんなにおもしろいこと、ある?
声を出して笑いました。
ご本人の意に反して、中学校で売れっ子エディトリアルデザイナー(?)になり、ついにはヤンキーネットワークで有名になる流れ……最高です。
文鳥デビルさんご自身が、その状況をどこか冷静に見ている描写もクセになります。
「情緒」なるものを自分が理解できているのか、いまだによくわかりません。
でも、判断保留のままでいいかなと思っています。
noteが、今まで知らなかった新鮮な楽しさに出会える場所だということは、わかっているから。
こちらには書ききれないですが、日々更新を楽しみにして、読んでは笑い、胸が熱くなる記事を書かれるnoterさんがたくさんいらっしゃいます。
おもしろいものは、おもしろい。
好きなものは好き。
それだけで、いいですよね。
ということで、今日もまた、みなさんのエッセイを楽しく読ませていただきますね。
🥔・🥔・🥔
本記事をおもしろいと思っていただけた方には、以下もオススメです。
ぽてぽたの「よしな、仕事!」じゃないですよ。「由無し事」です。
