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アメリカのHPVワクチン裁判資料 メルク社の社内メール2 日本の承認審査での隠蔽工作

SNSでは「HPVワクチンの薬害で騒いでいるのは日本だけだ」という人がいますが、他国でも訴訟は起きています。アメリカでは6月に大きな動きがあり、約200件あったHPVワクチンに関する訴訟をまとめて、製薬会社(メルク社)が約5000万ドル(約80億円)を支払って和解することになったそうです。その中の1人、Jennifer Robiさんの訴訟は大きな意味があったのですが、その訴訟も和解となりました。Robiさんの裁判資料からは様々なことが明らかになっているので、少しずつ掘り起こそうと思います。この記事は、4本目です。

日本のPMDAからの問い合わせ

前回までの記事。

HPVワクチン「ガーダシル」「ガーダシル9(日本ではシルガード9)」の製造元であるメルク社は、北米以外ではMSD (Merck Sharp and Dohme) という社名でビジネスを行っているので、日本ではMSDです。

Robiさんが闘いの中で得た情報は、裁判資料として下記でも公開されています。

これらの資料は訴訟に勝つために証拠として提出されたものであり、陰謀論でもデマでもありません。


アメリカの裁判資料では、日本でシルガード9(治験薬V503)の承認審査が行われていたときに、審査を行っているPMDAから問い合わせがあったことが社内メールのやりとりで明らかになっています。

専門的な内容なので翻訳サイトも使いますが、訳し間違いなどがあるかもしれません。もし見つけましたら、コメントでご指摘ください。


Exhibit 14 to Bijan Declaration - Email RE: V503 PMDA clinical inquiry released より


2016年5月13日

日本のPMDAから、下記についてより詳しい情報がほしいという連絡があったようです。

前半は3回目接種180日目より後に起きた妊娠と関連した事象について、そして後半は7例の有害事象について書かれています。「詳しい情報がほしい」と問い合わせが来たいうことは、審査にとって重要な有害事象だからだと思います。

別のメールでは、このうち3例について返信しようとしているのですが、言葉の選び方で事実を隠蔽しようとしていることがわかります。

Exhibit 12 - RE: [Please advise for response#2; ASAP][V503] Clinical inquiries released on Jun 14th より

2016年6月23日


「これら3例の被験者はいずれも、最後のワクチン接種から数年が経過した後の最終来院時に、当該事象について初めて診断されたようです。そのため、臨床データベースに入力された発現日は、事象の実際の発現日を反映していない可能性があります」と書かれています。つまり、診断されたのが接種から数年後であって、発症したのはもっと前であることがメールからわかります。

AN 71508: 2013年11月1日(3回目接種後1389日目)、被験者は体位性頻脈症候群(POTS)と診断された。 しかし、試験期間中(3回目接種後250日目から2013年10月10日の最終来院日まで)、患者は様々な症状を呈し始め、その一部はPOTSの症状として知られるものであった。
※PMDAからは、POTSは起立性頻脈症候群と訳されています。

AN 19756: 2013年8月22日(3回目接種後1576日目)、被験者は過眠症と診断された。被験者は倦怠感を主訴として睡眠クリニックに紹介された。2013年6月2日に同クリニックで終夜睡眠ポリグラフ検査が実施され、2013年8月22日に過眠症との診断が被験者に報告された。 しかし、2010年4月20日に患者は倦怠感(NSAE)を経験した。2010年から2013年の試験追跡期間中、倦怠感は悪化した3回目接種日は2009年4月29日)。

AN 71686: 2013年11月6日(3回目接種後1402日目)、被験者は起立不耐症と診断された。しかし、2009年10月15日2回目接種後31日目、3回目接種前)に、患者は起立不耐症(NSAE)を経験していた。

NSAE は、non-serious adverse event(非重篤な有害事象)のことだと思います。AN 19756の事例では、最初は非重篤だったとしても、悪化した結果、非重篤とは言えない症状になっていたのではないでしょうか。 

POTSは、前回取り上げたドキュメンタリーに出演していた症状たちに起きている症状で、日本の原告さんたちとも重なる症状です。

別のメールには、PMDAへの回答案が示されています。

2016年6月27日

PMDAに疑念を抱かせないためには、現時点でこれが最善の回答であると考えられます」と書かれています。

回答案には、「3つの事象すべてについて、報告を行った治験担当医師はワクチンとの関連性を認めましたが、治験薬との関連性は低いと考えられます。その根拠は、最終ワクチン接種から重篤な有害事象(SAE)発現までの期間です。被験者は最終来院後、すなわち最終ワクチン接種から数年が経過した時点で当該事象と診断されました」と書かれています。

さらに「治験担当医師は、HPVワクチンの潜在的な有害事象に関する地元のメディアキャンペーンを受けて、被験者から当該事象が報告されたと述べています。有害事象(AE)の報告は、試験に関与していない医師からの報告に基づき地元の保健当局によって促されたものであり、これはプロトコルに記載された安全性情報の収集手順から逸脱した手続きでした」とも言っています。

こんな説明で、皆さんは納得できますか?

しかも実際は、診断されたのは接種から数年後ですが、治験の期間中にすでに発症していたのです。「診断」という言葉をうまく利用して、嘘ではないギリギリの説明をしています。

製薬会社が臨床試験の結果について、「診断」と「発現」という言葉を利用して、こんな隠蔽をしてよいのでしょうか。

日本の審査報告書

この隠蔽工作がどうなったか、日本の審査報告書を確認しました。審査報告書は下記で公開されています。

審査報告書 より

まず、最初に書かれていた妊娠に関する事象は、上記に書かれている部分だと思います。他の部分で隠蔽工作が行われていることがわかると、これらの報告もどうやって因果関係を否定したのか気になります。

そして、3つの事例に関する部分は、おそらくこの部分だと思います。

24ページ

過眠症と起立性頻脈症候群は、「3年以上経過してから発現した副反応である」と書かれています。「診断」ではなく、「発現」です。

重要なので、再度確認します。

AN 71508:
On 01-Nov-2013 (1389 days post-dose 3), the subject was diagnosed with postural orthostatic tachycardia syndrome(POTS).
However during study period(from 250 days post-dose3 to her last study visit on 10-Oct-2013), the patient started to develop various symptoms, some of these are known as symptoms of POTS.

AN 19756:
On 22-Aug-2013 (1576 days post-dose 3), the subject was diagnosed with hypersomnia. The subject was referred to a sleep clinic for tredness. Polysomnography was done on 2-Jun-2013 at the sleep clinic, and on 22-Aug-2013, the diagnosis of hypersomnia was reported to the subject.
However, on 20-APR-2010 patient experienced tiredness (NSAE). Between 2010 and 2013 the tiredness got worse during study follow-up period (Her third dose was 29-Apr-2009).

「the subject was diagnosed」は「診断された」であり、「発現した」ではありません。「試験中に症状は発現していたが、3年以上経過してから診断された副反応である」が事実なのに、隠蔽工作によって事実がゆがめられてしまったのです。

さらにその隠蔽工作は、忍容性についても大きく影響したことがわかります。

「本剤の 3 回目接種後 3 年以上を経過してから発現した 001 試験の 2 例 2 件(過眠症、起立性頻脈症候群)を除き、回復又は軽快が確認されていることと、EMAによる一般集団での発現割合から特有の懸念は認められないと考える」と書かれています。

けれども、PMDAが問い合わせた2例は、臨床試験期間中に発現して、3年経っても回復していない、むしろ悪化していたのです。この事実を知った上でもPMDAは「特有の懸念は認められない」と結論づけたでしょうか。

そしてEMAも、国民より製薬会社寄りであることは前々回の記事からもわかります(下記参照)。

この2つを根拠に「特有の懸念は認められない」というのは、本当に安全だと確認できたとは言えないと思います。

さらに、追跡不能が1例あったと書かれていますが、臨床試験なのになぜ追跡不能になったのでしょうか。追跡不能の理由が知りたいです。ガーダシルも、追跡不能が異常に多かったので気になります(下記参照)。

こんな承認審査で、安全が確認できていると思えますか?
推進派の人たちは、これでも安全だと人に勧められるのでしょうか。

Xでは夏休みを利用して、産婦人科医がこんなチラシを作って接種を促すポストをしていました。

「将来の夢や、やりたいことをあきらめないために。」とは、ビックリです。接種した結果、将来の夢ややりたいことを諦めた人が世界中にいて、訴訟も起きているのに、副作用について全く触れていません。インフォームドコンセントを無視したこのようなチラシを作って、接種を勧めている医師を信頼できるでしょうか。体の中に医薬品を入れることに対して、まるで「夏休みにはラジオ体操に行こう!」というチラシのような、お気軽な感覚で勧めている医師から、ワクチン接種が人の命に関わるという重さが伝わってくるでしょうか。

推進派の医師は、もし接種後に原告さんたちのような重篤な症状が出ても、助けてはくれません。多くの医師は、「副反応なんてありません」「精神科に行ってください」と言うだけです。これは実際に、多くの原告さんたちが経験していることであり、国が選定した協力医療機関でもきちんと診察してもらえていません(下記参照)。

きちんと研究や調査を進め、本当の意味で安全を確認するためには、裁判で勝訴しなければなりません。勝訴するためには、世論の後押しが必要です。

裁判の目的などについては、下記にも詳しく書かれています。

裁判所宛

厚労省宛

夏休み中には、全国各地で原告さんたちの「声」が聞けるイベントがたくさん開催されます。オンライン参加できるものもあるので、まずは、原告さんたちに起きている「事実」を聞いてみてください。

HPVワクチン問題イベントスケジュール





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