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「税についての作文」で受賞するためには、〇〇してはいけない⁉

夏休みの宿題として、「税についての作文」が出された中学生も多いと思います。どんなテーマで書こうか、いろいろ調べている人もいるでしょう。ある学校でその宿題が出されたときに、先生が言ったという言葉を聞いて、それが事実だとしたら文科省が探究で育てたいと言っている人材など育たないと感じました。

「税についての作文」募集

国税庁では、全国納税貯蓄組合連合会との共催により、全国の中学生から「税についての作文」を募集しています。国税庁のサイトによると、将来を担う中学生が、税に関することをテーマとして作文を書くことを通じて、税について関心を持ち、税について正しい理解を深めることを目的としているそうです。


≪テーマ≫
 税に関すること
 内容が税に関するものであれば、何でも構いません。
 例えば、
・税のしくみや使われ方について家庭などで見聞きしたこと
・税の申告や納付に関して思ったこと
・学校などで税について学んだときに感じたこと など

https://www.nta.go.jp/taxes/kids/sakubun/chugaku/r08/boshu.htm#chapter4

「内容が税に関するものであれば、何でも構いません」と書かれています。

先日、あるオンライン勉強会で地方議員の方が「中学生の子どもが学校で夏休みの宿題として税の作文が出されたとき、学校の先生から『税に関する批判的な意見は書かないでね』と言われました」と言っていたことに驚きました。生徒が「なんでダメなの?」と聞くと「先生も公務員だから、わかるでしょ?」みたいな答えをしたそうです。その先生は普段から「我々庶民はお上には逆らえない」などと言っているそうで、賞に選ばれたければ忖度しなさいということなのでしょう。あるいは、学校から提出するので、国に批判的な生徒がいると学校の印象が悪くなるからでしょうか。

いずれにしても、税に対して批判的なことを書いたら、賞には選ばれない可能性が高いということです。

この先生が生徒たちに直接言ってしまったことの善し悪しは別として、おそらく、どの学校の先生も「批判的なことを書いたら選ばれないだろう」ということはわかっていると思います。

たぶん、主催者側は「そんなことはありません」と言うでしょう。けれども受賞作品の一部を見ましたが、「税金のおかげで〇〇ができる」「支え合いの大切さ」というような内容が多いと感じました。誤解のないように書いておきますが、選ばれた中学生を批判する意図はありません。純粋にそう思って書いたのだと思いますし、文章としてもよくまとまっているので選ばれたのでしょう。私が問題だと思うのは、選ぶ側の方です。

全部に目を通す余力がなかったのですが、下記の記事には令和4年度の受賞作品に関する分析がありました。

令和4年度の作文約130件(表彰されたもの)をみてみると、中学生は次のようなテーマに関心をもっていることが垣間見えてくる

・税の具体的使いみちについての関心が高く、自分や家族の受給の経験等(病気・災害・教育)から税の意義を意識したことについて書いたものが全体の6~7割を占めている。
・このほか、1割の作文が環境や財政の持続可能性をとりあげており、持続可能性は中学生にとってもキーワードであることをうかがわせる。
・他には、ふるさと納税(賛否両論)、税務行政や租税教育のデジタル化、消費税などについても3件程度ずつとりあげられている。

ふるさと納税には賛否両論あったようなので「否」の作文が見たかったのですが、国税庁のサイトには令和5年からしか受賞作品が公開されていませんでした。

受賞した作文のタイトル一覧を見る限り、やはり批判的なものはほとんどない印象です。けれども、物事にはよい面もあれば、悪い面もあります。世の中には、税に対して批判的な意見を持つ人もたくさんいます。それなのに、税のよい面を書いたものばかりが並んでいるのは、とても不自然に思えます。

例えば、消費税減税について考えていたら「消費税の使い道に疑問を持った」という人がいたとして、それについて調べて書いて、それが素晴らしいものだったとしたら、受賞できるのでしょうか。


探究学習との矛盾

以前の記事にも書きましたが、もし暗黙のルールとしてこのような受賞基準があるなら、文科省が目指す(と言っている)人材の育成とは矛盾していると思います。

文科省は、総合的な学習・探究の時間を通して「日常生活や社会に目を向けた時に湧き上がってくる疑問や関心に基づいて,自ら課題を見付ける」ことを目指していると書いています。

【資料1】総合的な学習・探究の時間に関する 目標・内容の構造化等について (前提となる諸論点の整理)

https://www.mext.go.jp/content/20251226-mxt_kyoiku02-000046184_7.pdf

けれども、湧き上がってきた疑問が国の政策に批判的であったら選ばれない作文が宿題に出るようでは、そんな人材が育っても社会で活躍できる場があるとは思えません。

保護者の立場でもある地方議員の方から税の作文について聞いたとき、「これではHPVワクチンの問題なんて、学校で扱えるわけがない」と改めて思いました。実際、接種を勧める活動を行う学校はあっても、疑問を持つ側の意見を聞く機会を作っている学校の話はほとんど聞いたことがありません。

残念ながら学校で扱うのは難しいことはわかっているので、私は、中高生に少しでも関心を持ってもらえるように探究小説を書きました。これは反ワクの話ではありません。

税の作文で「批判的なことを書いたら選ばれない可能性が高い」という暗黙のルールがあるように、ワクチンに関しても推奨する情報ばかりが並び、国から届けられる情報には偏りがあります。「どちらの情報も知った上で、それでもその選択をした」ならよいですが、情報が得られず「もし知っていたら、その選択はしなかった」という人がたくさんいるのです。ですから、自分で調べるためのきっかけにしてほしいと思って書きました。全7話ありますがそれぞれ短いので、ぜひ最後まで読んでみてください!

これを読んで、もし少しでも関心を持っていただけたら、原告さんたちのお話も聞いてみてください。夏休み中には全国各地でイベントを開催していますし、オンライン参加できるものもあります。

HPVワクチン問題イベントスケジュール








裁判の目的などについては、下記に詳しく書かれています。

裁判所宛

厚労省宛


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