チロと藤の花 ~宇宙一かわいかった相棒~
今更なのですが、私のマンガには、二体の謎のキャラクターがちょこちょこ登場します。
今日はその正体についてマンガと文章にしてみました。
お読みいただけたら嬉しいです✨
チロがうちに来たのは、私が中学生の五月だった。
柴犬と秋田犬のミックスだと聞いていた。明るい茶ではなく、ダークな毛色の男の子。生まれて三ヵ月ほどで、知人の家から譲り受けたのだったと思う。車に乗せられてきたその日、チロは慣れない揺れに酔って、ぐったりしていた。


思い出すことは、たくさんある。
畳んだダンボールの上に寝そべるのが好きで、アンニュイに過ごすチロ。
リードを持つと、待ちきれずに興奮するチロ。
ビニール袋の音がすると、何かもらえるかとこちらを見るチロ。
カメラを向けると、なぜか必ず目をそらすチロ。
小さい頃に庭の池に落ちたせいで、水がすっかり苦手になっていたことも。だから体を洗おうとすると、いつも小屋に隠れて出てこなかった(でも最終的に洗われる)。
夏毛に生え変わる頃は、毛がまだらになったチロ。
病気で入院したとき、獣医さんに「性格がいいですね」と褒められたこともある。
雪の日は、頭に薄く雪を積もらせながら、それでも元気に歩いていた。
車に乗るたび、やっぱり酔った。
尻尾はいつも、くるんと巻かれていた。
全部、かわいかった。宇宙一、かわいかった。

ある年の春、なんとなく思った。チロと散歩するのは、今年が最後かもしれない。
具合が悪いわけではなかった。ただなんとなく、そんな気がしたのだ。
だから、その年はチロとの時間を持っておきたくて、いつもよりたくさん散歩に出た。
地元に、小さな神社がある。境内には藤棚があり、下にベンチがひとつ。
チロとそこまで歩き、藤の花を見ながら、水とおやつをあげた。
花が咲いているあいだ、何度も通った。
だから私の中で、チロと藤の花はいつもセットになっている。

その年の夏、チロは弱っていった。一日のほとんどを、眠って過ごすようになった。
ある夜、仕事から帰ると、チロが起きて座っていた。足音でわかったのだと思う。背筋を伸ばし、まっすぐこちらを見ていた。
ここ最近は寝てばかりだったから、久しぶりに見る姿だった。
今日は調子がいいのかな。そう思って頭を撫でると、チロは安心したように、また横になり、眠りについた。
数時間後、チロは天国に行った。
その日、家族の中でいちばん遅く帰宅したのは、私だった。だから、最後の挨拶をしようと、力を振り絞って待っていてくれたのだと思っている。

これからも皆さんの前に現れます
私は、良い飼い主だっただろうか。うちに来て、幸せだっただろうか。答えは、今もわからない。
ただ、動物と暮らすということは、命そのものに触れるということなのだと思う。ただそこに存在するだけで、教えてくれることがある。
今でも会いたくてたまらない。時々、心の中に会いに行く。私の中のチロは、いつも笑っている。
きっと、別の世界で元気にしている。

※マンガは新宇佐美式六号で描きました(一部手描き)
そして、マンガに登場するもう一人の「ピンク色した謎の生き物」についての誕生秘話(秘話ってほどじゃないですけどね)。
ここ最近、少し不思議な人たちと出会うことが増えました。
人に見えないものが見えていたり、UFOと関わっていたり。
そのことはまた、いつか別のかたちでお話しできたらと思います。
昔から、宇宙人やUFOに、ちょっとした憧れのようなものがありましたが、私自身に「視える」能力は無いので、彼らがうらやましかったんですね。
なので、私にも宇宙人の相棒がいたらいいのにな~と誕生させたのがきっかけです。

今さらではあるけれど、これからも、彼らはちょこちょこ顔を出します。
いつもありがとうございます✨
いいなと思ったら応援しよう!
最後まで読んで下さりありがとうございます。いただいた応援は、マンガや文章など、誰かの心がほっとする作品づくりに使わせていただきます。これからも一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。