レモンは、夏の答えだった。
人はなぜ、こんなにもレモンを求めるのか。
私はずっと考えてきた。
…というのは嘘で、気づいたら家の中がレモンだらけになっていたのです。

レモンを使ったクッキーの可愛い缶。
レモンの香りのハンドクリーム、ボディシート。
レモン入りの麺つゆ。
そして、レモン柄のワンピースにレモン柄のエコバッグ…



他にもいっぱい家の中にありました…
いつ買ったの、これ全部。
いや、頂き物もそこそこある。
外に出れば、スーパーもコンビニも自動販売機もレモン祭り。
レモンサワー、レモン水、レモン味のお菓子、レモン入りのカレーにスープ。
レモンのフレグランス、レモン柄の雑貨…
夏になると、世界中がレモンに染まっていく気がします。
こうして一つの素材をあらゆるものに展開していくのって、日本ならではの光景だと思うのです。海外ではなかなか見ないような。
春になれば桜。初夏には紫陽花、夏になればレモン。
街全体が一つのテーマで染まっていく。
商業戦略と言われれば、そうなのかもしれません。
でも、単純に物を売る戦略、というだけでもないような気がします。
俳句に季語があるように、日本人には昔から「今この季節にしかないもの」をとことん愛でる感性があって。
商品が売れるのではなく、日本人の感性に商品が寄り添っている、という順番なのかもしれない。
商業戦略に乗せられる…実は分かってて乗っかるのも、幸せなことであると思います。
人にプレゼントするのも、相手にも爽やか🍋を味わってもらいたいという、お人好しなおすそ分け文化からなのかも。
思えばレモンって不思議な果物です。
そのままかじったら顔がゆがむくらい酸っぱいのに、なぜかこんなにも愛される。
あの爽やかな黄色と香りが、じめじめした暑さの中で「生きててよかった」と思わせてくれるのかもしれません。
答えは出ないけれど、今日もレモン柄のワンピースを着て、レモンのハンドクリームを塗りながら、レモン入り麺つゆで素麺を食べようと思います。
私の夏は、どうやらレモン色らしい。
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