テニス上達メモ537.「残す勇気」。全力の前の余力に宝がある
全力で走り続けるのは、美徳のようでいて、意外と遠回り。
坂口志文先生の「一つ一つ」、アルカラスや桑田真澄の「能動的セーブ」。疲れる前に休む。下げてから上げる。少し残して終える。
それは「出し惜しみ」ではなく、「残す勇気」だ。
▶「出し惜しみ」ではなく、「残す勇気」
「能動的セーブ」と、「出し惜しみ」とは、違いますよ(関連記事「『休む人は、うまくいく』──アルカラスも桑田真澄も採用する“能動的セーブ”のススメ」)。
「能動的セーブ」とは、下記記事「中長距離の雄・インゲブリグトセンが自身のトレーニングを明かす『限界値を超えない内容の継続』」のイメージです。
Yahoo!版
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c91dc492f16b58d45716a968a5bd2793cf3c913
配信元の『月刊陸上』版
記事は「全力ではなく、余裕を持って一定のペースに抑えている」と伝えます。
抑えるセーブにより、結果的に速くなります。
もう今は手元にないけど、『ゆっくり走れば速くなる』は、私が心身を通じて確かめた結果、本当でした(関連記事「体を通じた『実験』が面白い」)。
疲れてから休むのではなく、「疲れる前に休む」と下記の記事も伝えます。
▶ブレーキを踏める人が、トップギアへ行ける
トップ選手が「ギアを上げる」と言いますが、言い換えればそれまでは「下げていた」のです。
「能動的セーブ」をしていた。
いつも全力といえば、確かに聞こえはいいけれど、「完璧主義的」なのです。
いわゆる手段と目的が逆転してしまって、目的を達成することよりも、全力で頑張ること自体が、いつの間にか目的化してしまう(関連記事「完璧主義の人の『自己肯定感が著しく低い理由』と、テニスも仕事も家事も創作活動も『パフォーマンスが上がるとっておきの方法』」)。
急ぐトークは、面白くありません。
面白いトークの「間」は、サボっているのではなく、「タメている」のです。
▶一気に上げない人が、うまくなる
「料理の味付け」みたいなイメージでしょうか。
塩をいきなり入れすぎると、取り返しがつかない事態になりますが、少ない分にはあとから落ち着いて足していける。
急がば回れ。
ゆっくり速く(関連記事「調子を『最速』で戻す」)。
一発で決め切ろうとせずに、何回かに分けて(セーブして)レベルを上げていくのです。
▶「沈み込む」のが、飛躍の前提
公文式の「ステップダウン」に通じるかもしれません(関連記事「(関連記事「公文式を参考にした『ステップダウン』で飛躍する」)。
上のレベルへ行きたければ、一旦レベルを「下げる」と、結果的に上へ行きやすくなるのでしたね。
これもセーブと言えばセーブだと思います。
だけどプライドが高いと下げるのが「屈辱」だから、勉強が苦しくなるのです。
▶「ちょっと減らす」で、世界が変わる
昨夜放送NHK『あしたが変わるトリセツショー』、ご覧になったでしょうか?
https://www.instagram.com/p/DP3ej_qESCA/
スマホの使用時間を減らすための実験が紹介されていました。
被験者を次の3グループに分けます。
①自由に使う。
②1週間、1日1時間だけ使用時間を減らす。
③まったく使わない。
結論から言うと、追跡調査した結果②のグループが成功。
スマホの使用時間を無理なく減らせた上、生活の満足度が上がり、不安感が減り、運動量が増え、喫煙本数は減ったというのです!
被験者曰く「1時間減らすのは大変ではない」むしろ「ちょっといいことしてる感じ」と述べました。
これが「能動的セーブ」の威力と言ったら、NHKにあやかりすぎでしょうか、ねぇ。
▶「いま」を積む人が、未来を変える
ノーベル生理学・医学賞受賞の坂口志文先生は、「一つ一つ」と言いました(関連記事「『一つ一つ』で遠く高く──ノーベル賞・坂口志文先生のやり方 」)。
まさにテニスが、そんなイメージですね。
相手のサービスゲームで40-0になっても、「一つ一つ」。
その積み重ねでしか、逆転は叶いません。
ゲームカウントが相手から5-0になったとしても 、「一つ一つ」(関連記事「『高さ』と『長さ』、テニスで最後に勝つのはどっち?」)。
▶「今この一球」に、すべてがある
テニスは人生を教えてくれます。
いきなりまくることはできないのです。
それを考えるから、「あぁ、もうだめだ」になる。
「この1試合」という長いスパンで考えるのではなく、「この1セット」「この1ゲーム」「この1ポイント」「この1球」へと、切り詰めるのです。
すると5-0でも0-5でも5-5でも、やるべきことは、まったく同じになります。
テニスなら「絶対無二の一球」。
人生なら「一期一会」。
その積み重ねです(関連記事「『今日も仕事か……』。それでも『死にたくなる』のなら」)。
▶「もう少しやりたい」で止めると伸びる
勉強も仕事も、キリのいいところまで「やり切る」のではなく、もう少し「やりたい」ところでセーブ。
すると、東京工業大学理学部合格のふくらPさんよろしく、次が待ち切れないほど「やりたくなる」し、集中力も「上がる」のでしたね(関連記事「再開したくなる勉強法」)。
最初に頑張りすぎるから「大変なイメージ」が残って、完璧主義者ほど「三日坊主」になってしまいます。
私たちはイメージにはあらがえません(関連記事「箱の中身はなんだろな?」)。
つらい思い(イメージ)は、もう繰り返したくないのです。
「能動的セーブ」のすすめ。
とんでもなく、高く遠くへ続く道。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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テニスゼロ代表
吉田無型(よしだ・むけい)
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero