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【第519回】 Agentforce : 2026 年 5 月 新機能リリース ハイライト

Data 360 と同様に、Agentforce もほぼ毎月のように新機能が追加されており、正直なところキャッチアップするだけでも一苦労です。

私自身も、「いつの間にか新機能が増えている」「結局どれが本当に重要なのか分かりづらい」と感じることが増えてきました。リリースノートをそのまま追うだけでは、全体像や優先順位が見えにくいのが実情です。

そこで今後は、Data 360 と同じように、Agentforce についても 毎月の新機能を要点だけ整理するまとめ記事 を継続していきたいと思います。

単なる機能紹介ではなく、「何が変わったのか」「どこにインパクトがあるのか」を分かりやすく整理していく予定です。


過去の記事


2026 年 5 月リリース ハイライト

2026 年 5 月のリリースでは、MCP(Model Context Protocol)対応が目玉リリースですが、その他も多数のアップデートが追加されました。

主なポイントは次の通りです。

  • MCP(Model Context Protocol)による外部ツール連携

  • Agentforce Gateway Policies によるアクセス制御

  • Multi-Agent Orchestration(Beta)

  • 新しい Agentforce Builder へのアップグレード簡素化

  • Voice Enabled Agent の新 Builder 対応

  • Agentforce Voice の日本語を含む多言語対応拡張

  • GPT 5.4 Mini / GPT 5.5 対応

  • Prompt Response Language 制御

  • ADL Connect API(Beta)

  • OpenAI Search Provider の GA

  • Refined Agent Analytics

  • Custom Scorers(Beta)

それでは、一つずつ確認しましょう。



Agent Script

Agent Script を Markdown 形式でダウンロード可能に

Agent Script の公式ドキュメントを Markdown 形式 でダウンロードできるようになりました。

ダウンロードした Markdown ファイルは、生成 AI やコーディングエージェントへ参照情報として渡したりできます

これにより、Agent Script の構文や記述パターンをより正確に参照しながら開発を進められるようになります。

また、Salesforce Developers の検索で目的の情報が見つからない場合でも、ローカルに保存した Markdown ファイルを IDE 上で検索することで、必要な構文を素早く見つけられます。

設定方法

Agent Script の公式ドキュメントを Markdown 形式でダウンロードし、IDE や生成 AI の参照資料として利用します。


オブジェクト配列(List<Object>)を利用可能に

Agent Script で、オブジェクトのリスト(list[object]) を変数として扱えるようになりました。

これまでは、リスト型の変数には文字列や数値などの基本データ型しか格納できませんでした。

今回のアップデートにより、複数のオブジェクトをそのまま 1 つの変数として扱えるようになります。

例えば、

  • 注文一覧(Order Lines)

  • 商品一覧

  • 検索結果

  • 顧客一覧

など、アクションから返された複数件のレコードを、そのまま保持して後続の処理へ受け渡せるようになりました。

これにより、従来よりも複雑なデータを扱う Agent Script を記述しやすくなり、アクション間で複数レコードを受け渡すようなシナリオにも対応しやすくなっています。


None 判定が分かりやすく

Agent Script の変数に対する None 判定について、推奨される記述方法がドキュメントに追加されました。

変数に値が設定されているかどうかを確認する場合は、

  • is None

  • is not None

を使用します。

また、文字列型(String)の変数については、

  • != ""

を組み合わせることで、空文字列も含めた判定を行えます。

これにより、None と空文字列を適切に区別しながら、より安全に条件分岐を記述できるようになりました。


より複雑な条件式を記述可能に

Agent Script の条件式で、括弧 () を使用して and や or を組み合わせられるようになりました。

これにより、条件の評価順序を明確に指定できるため、より複雑な条件分岐を安全に記述できます。

例えば、

  • 「A かつ B」または「C かつ D」

  • 「A または B」かつ「C」

といった条件も、括弧を用いて意図どおりに評価させることが可能です。

これにより、複雑なビジネスロジックを持つ Agent Script でも、読みやすく保守しやすい条件式を記述できるようになりました。


Voice の通話情報を取得可能に

Agent Script で、現在の Voice 通話情報を Linked Variables から参照できるようになりました。

これまで Linked Variables では、

  • @MessagingSession

  • @MessagingEndUser

のみ利用できましたが、今回新たに @VoiceCall が追加されました。

これにより、Agent Script から現在の Voice 通話に関する情報を取得できるようになり、例えば Voice Call ID を利用した処理を実装できます。

Voice 固有の情報を参照しながら処理を分岐したり、外部システムと連携したりするシナリオを構築しやすくなりました。

補足

  • このアップデートは Voice エージェント向けの機能です。

  • 従来はメッセージングチャネルの情報しか取得できませんでしたが、今回 @VoiceCall が追加されたことで、音声チャネルでも Linked Variables を利用した柔軟なエージェント開発が可能になりました。


utils.end_session でセッションを終了可能に

Agent Script に utils.end_session が追加され、エージェントから会話を明示的に終了できるようになりました。

これまでは、会話の終了タイミングをエージェントの応答に委ねることが多くありましたが、今回のアップデートにより、Agent Script からセッションの終了を指示できるようになります。

例えば、

  • 問い合わせ対応が完了したとき

  • 手続きが正常に終了したとき

  • 利用者が「もう大丈夫です」と回答したとき

などに、会話を適切に終了させることができます。

これにより、不要なやり取りが続くことを防ぎ、より自然な会話フローを構築しやすくなりました。


⑦ Agent Script の構文チェックを強化

Agent Script の構文チェックが強化され、不正な記述をこれまで以上に検出できるようになりました。

今回のアップデートでは、例えば以下のような記述がエラーとして報告されます。

  • 同じ with パラメーターを重複して定義

  • 同じ変数へ複数回 set を実行

  • 同じ名前の変数を重複して定義

  • アクションの入力・出力パラメーター名を重複して定義

これにより、Agent Script の品質が向上し、意図しない動作や設定ミスを早い段階で発見できるようになりました。


Agentforce Gateway

① MCP(Model Context Protocol)による外部ツール連携

Agentforce で、MCP(Model Context Protocol) が利用可能になりました。

これにより、Agentforce エージェントが、外部システムのツールやデータをシームレスに活用できるようになります。

今回の新機能は、Agentforce が MCP クライアントとして動作し、外部の MCPサーバーを利用する機能です

Agentforce 自体が MCP Server となり、Claude や Gemini など外部 MCP Client から Agentforce を利用する機能は、現在 ベータ/パイロット段階となっており、GA は今後予定されています。

MCP(Model Context Protocol)とは、Anthropic が提唱する、AI モデルと外部システムを標準化された方法で接続するためのオープン標準です。

これまで、エージェントを外部サービスと連携するには、

  • API 接続

  • 認証

  • 外部データアクセス

  • ツール統合

などを個別に実装する必要がありました。

しかし、今回の MCP for Agentforce により、これらを Agentforce 側で標準的に扱えるようになります。

設定方法

  • Agentforce Registry から MCP Server を登録します。

  • また、Partner Provider や AgentExchange、MuleSoft、Salesforce Hosted Server などの提供元から、MCP Server を追加することも可能です。

  • 接続後は、利用を許可する Tool を Allowlist に追加します。すると、それらの Tool が自動的に Agent Action として Asset Library に登録されます。

  • 登録後は、Agentforce Builder 上で、通常の Agent Action と同じ感覚で MCP Server の Tool を利用できるようになります。


② Agentforce Gateway Policies によるガバナンス強化

設定に Agentforce Gateway Policies が追加され、外部 API や MCP Server へのアクセス制御が可能になりました。

MCP(Model Context Protocol)は非常に強力な機能であり、AI エージェントが外部システムに対して、

  • データ更新

  • レコード削除

  • 外部 API 実行

  • 外部ツール操作

などを実行できるようになります。

そのため、企業環境においては「どの Agent が、どの Tool を、どこまで利用できるか」を適切に制御することが非常に重要になります。

今回追加された「Agentforce Gateway Policies」は、まさにそのためのガバナンス機能です。

設定はテンプレートベースで行われます。

  • a. MCP割当管理
    エージェントが特定の期間内に MCP サーバーに呼び出しできる回数を制限する。

  • b. MCP属性ベースアクセス制御
    属性に基づいて、エージェントが特定の MCP サーバーツールまたはリソースにアクセスできるようにします。

設定方法
「設定」から「Policies」を検索して設定します。作成したポリシーを、外部 API や MCP Server 接続に適用することで、Agentforce エージェントによるアクセスを安全に制御できるようになります。


Agentforce Builder

① 他のエージェントをオーケストレーション可能に(ベータ版)

Multi-Agent Orchestration for Agentforce により、1 つのエージェントから複数の専門エージェントを連携・制御できるようになりました。

Salesforce 組織内の他の Agentforce エージェントを「サブエージェント」として接続することで、それぞれが役割分担しながら、複雑なタスクを協調して処理できるようになります。

例えば、

  • FAQ エージェント

  • 注文管理エージェント

  • 本人確認エージェント

  • ケース管理エージェント

  • Web 検索エージェント

などを、1 つのオーケストレーターエージェントが統括可能です。

設定方法

  • Explorer パネルから、「+」をクリックし「Connect Agent as Subagent(Beta)」を選択し、接続したいエージェントを追加します。

  • 各サブエージェントごとに Description を設定し、役割を定義できます。


② Agent Router と連携したサブエージェント制御

Multi-Agent Orchestration は、Agent Router と組み合わせて利用可能です。

Instructions 内から、@サブエージェント名 形式で参照できるため、問い合わせ内容に応じた柔軟なルーティングが可能になります。

go_to_GeneralWebSearch: @utils.transition to @subagent.GeneralWebSearch
go_to_off_topic: @utils.transition to @subagent.off_topic
go_to_ambiguous_question: @utils.transition to @subagent.ambiguous_question

Canvas View では、Actions Available for Reasoning へ各サブエージェントを追加したうえで、Instructions 内から参照します。

これにより、

  • FAQ

  • 本人確認

  • ケース処理

  • Web 検索

  • エスカレーション

などを、サブエージェントごとに役割分担できます。


③ レガシービルダーから新しい Builder への移行が簡単に

これまで、「設定」内の従来の Agentforce Builder(レガシービルダー)から、新しい Agentforce Studio の Builder へ移行するには、エージェントを手動で再構築する必要がありました。

しかし、今回のアップデートにより、アップグレード対象のエージェントとバージョンを選択するだけで、新しい Builder 用のバージョンが自動生成されるようになりました。

アップグレード後のエージェントには、以下の内容が引き継がれます。

  • サブエージェント(旧名称:トピック)

  • アクション

  • システムメッセージ

  • 各種設定

  • データ

  • 接続情報

これらは、新しい Agent Script 形式へ自動変換されます。

さらに、Agentforce による Agent Script 最適化も可能です。
自然言語指示を解析し、

  • 改善提案

  • deterministic controls(決定論的制御)

などを追加して、安定性とパフォーマンスを向上できます。

設定方法
設定の「Agentforce Agents」から対象エージェントを開き、リストビュー横のドロップダウンから「新しいビルダーにアップグレード」を実行します。

※ 既存の Agentforce Builder で作成されたエージェントを「バージョン 1」とした場合、新しい Agentforce Builder へ移行すると、「バージョン 2がドラフトとして新たに作成されます
そのため、従来の Agentforce Builder 上でバージョン 1 を引き続き有効なまま運用することも可能ですし、新しい Agentforce Builder 側でバージョン 2 を有効化して切り替えることも可能です。

注意事項

私がこの機能を試した際には、「データライブラリ」の設定が外れてしまっていたほか、AnswerQuestionsWithKnowledge アクションでも内部設定の移行が正常に行われず、ナレッジ記事を参照できなくなる事象を確認しました。そのため、現時点では「移行後にそのまま正常動作するとは限らない」前提で考えておいた方がよさそうです。

おそらく内部的には、生成 AI を利用して設定やスクリプト変換を行っていると思われますが、まだ完全ではない印象があり、移行後は各設定や動作を一つずつ確認・調整しながら進めることを推奨します。


④ アセットライブラリでサブエージェントを直接編集可能に

設定のアセットライブラリ上から、サブエージェントを直接編集できるようになりました。

これまでは、サブエージェントを変更する場合、各エージェント側で個別に編集する必要があり、管理が煩雑になりがちでした。

今回のアップデートにより、アセットライブラリから、サブエージェントを直接更新できるため、再利用コンポーネントとして管理しやすくなっています。

  • 既存エージェントには影響しません。

  • 既存エージェントは、サブエージェントのコピーを保持しているため、アセットライブラリ側を更新しても自動反映はされません

設定方法
「設定」から「Agentforce アセット」を検索し、対象サブエージェントを開いて編集します。


⑤ Agent Script でエージェント単位の LLM モデル指定が可能に

新しい Agentforce Builder の Agent Script で、エージェント/サブエージェント単位に利用する LLM モデルを個別設定できるようになりました。

これまで Agentforce の推論では、組織レベルで設定された単一モデルが共通利用されていました。

今回のアップデートにより、

  • OpenAI GPT

  • Anthropic Claude

  • Google Gemini

などを、エージェントごとに使い分け可能になります。

例えば、

  • 高度推論には Claude

  • 高速応答には GPT

  • 軽量処理には小型モデル

など、用途別のモデル戦略を設計できます。

設定優先順位

サブエージェント > エージェント > 組織(Org)の順で適用されます。

設定方法

Agent Script の model_config にモデル ID を指定します。

(Anthropic Claude Sonnet 4.6 on Amazon Bedrock を指定した例)

subagent GeneralWebSearch:
    label: "General Web Search"
    description: "Searches public information and provides concise answers, including Google Maps search URLs or driving route URLs when appropriate."
    model_config:
        model: "model://sfdc_ai__DefaultBedrockAnthropicClaude46Sonnet"
    reasoning:
        instructions: ->

また、Agent Router に対しても個別モデル設定が可能です。

補足

  • 利用可能なモデル一覧: Supported Models for Agentforce

  • 現在利用中のモデルは、Data Cloud の「Generative AI Audit and Feedback Log」から確認できます。


⑥ カスタム接続を利用して独自チャネルへ展開可能に

Custom Connections により、Agentforce を独自 UI や独自システムへ展開できるようになりました。

例えば、

  • 社内ポータル

  • 独自 Web UI

  • モバイルアプリ

  • カスタムチャット

  • 専用業務システム

などへ Agentforce を組み込めます。

さらに、

  • テキスト

  • ボタン

  • カード UI

  • リッチコンテンツ

  • 独自レスポンス形式

など、チャネルごとのレスポンス形式も定義可能です。

設定方法

以下メタデータタイプを含む Package を作成します。

  • AiSurface

  • AiResponseFormat

  • GenAiPlannerBundle

その後、GenAiPlannerBundle に追加して Salesforce CLI からデプロイします。動作確認は Agent API 経由で実施可能です。


⑦ Agentforce の対応言語をさらに拡張(ベータ版)

Agentforce が新たに 24 言語に対応しました。

追加された言語:

  • ロシア語(Russian)

  • ウクライナ語(Ukrainian)

  • オランダ語(ベルギー)(Dutch - Belgium)

  • スロバキア語(Slovak)

  • セルビア語(Serbian)

  • ボスニア語(Bosnian)

  • ベンガル語(Bengali)

  • ウルドゥー語(Urdu)

  • タミル語(Tamil)

  • テルグ語(Telugu)

  • マラーティー語(Marathi)

  • グジャラート語(Gujarati)

  • カンナダ語(Kannada)

  • マラヤーラム語(Malayalam)

  • パンジャーブ語(Punjabi)

  • アフリカーンス語(Afrikaans)

  • アルメニア語(Armenian)

  • アイスランド語(Icelandic)

  • カザフ語(Kazakh)

  • ラトビア語(Latvian)

  • リトアニア語(Lithuanian)

  • マケドニア語(Macedonian)

  • マオリ語(Te Reo Māori)

  • ペルシャ語(Farsi)

これにより、多国籍企業やグローバル展開を行う企業において、より多くのユーザーへ Agentforce を提供できるようになりました。


⑧ Voice Enabled Agent を新しい Builder で構築可能に

Voice Enabled Agent を、新しい Agentforce Builder 上で構築・デプロイ できるようになりました。

  • Agent Script

  • Multi-step Workflow

  • 新しい Agentforce Builder

をベースに、Voice Agent を構築可能になります。

設定方法

  • Agentforce Studio から新規 Agent を作成します。

  • 左側の Explorer パネルで「Add Connections」をクリックして、「テレフォニー」を選択し、音声設定を行います。


⑨ Agentforce Voice の多言語対応を大幅拡張(ベータ版)

Agentforce Voice の対応言語が大幅に拡張されました。
今回、新たに「日本語」を含む多数の言語へ対応しています。

主な追加言語:

  • 日本語

  • 中国語

  • 韓国語

  • ドイツ語

  • スペイン語

  • ベトナム語

  • トルコ語

  • アラビア語

など

設定方法
Agent Builder の「Language Settings」から対象言語を追加します。
その後、Voice Settings から対象言語用の Voice を選択します

古い Agentforce Builder で Voice を試した記事は以下にあります。


AI Models

① Einstein Platform で GPT 5.4 Mini が利用可能(ベータ版)

GPT 5.4 Mini が Beta モデルとして追加されました。

このモデルは Geo-Aware(地域認識型)モデルとして提供され、OpenAI または Azure OpenAI を利用してリクエストを処理します。

なお、OpenAI 版と Azure OpenAI 版では、同一の基盤モデルが使用されます。

有効化後は、

  • Prompt Builder

  • Prompt Template

  • AI Models

  • Models API

などから利用可能です。

方法:Einstein Setup から「Beta Generative AI Modelsを有効化します。


② Einstein Platform で GPT 5.5 が利用可能(ベータ版)

GPT 5.5 も Beta モデルとして追加されました。

こちらも、

  • OpenAI

  • Azure OpenAI

経由で利用可能です。

Prompt Builder や Models API を活用することで、複数モデルを比較しながらプロンプト設計を実施できます。

方法:Einstein Setup から「Beta Generative AI Modelsを有効化します。


③ Nemotron 3 Super 120B が利用可能(ベータ版)

Nemotron 3 Super 120B が Beta モデルとして追加されました。

有効化後は、

・Prompt Builder
・Prompt Template
・AI Models
・Models API

などから利用できます。

方法:Einstein Setup から「Beta Generative AI Models」を有効化します。


④ Claude Opus 4.6 が一般提供開始

Einstein Platform において、Claude Opus 4.6 が一般提供されました。

Prompt Builder や Models API などから利用できます。

方法:Einstein Setup から利用可能なモデルを選択します。


モデル変更関連

① Claude Sonnet 4 のルーティング変更

Amazon Bedrock 上で Claude Sonnet 4 がレガシー(廃止)状態となるため、2026 年 5 月 26 日以降、Claude Sonnet 4 へのリクエストは Claude Sonnet 4.6 へ自動的にルーティングされます。

そのため、応答内容が変化する可能性があります。

Salesforce は、

  • Prompt Builder

  • AI Models

などで、事前に新モデルでのテストを推奨しています。


② Agentforce AWS ホスト型オプションの更新

Agentforce の AWS Hosted Option が、Anthropic Claude Sonnet 4 から、Claude Haiku 4.5 ベースへ変更されます。

これにより、Agentforce の AWS Hosted Option 利用時は、内部モデルが変更されます。

方法:Setup の「Einstein Audit, Analytics, and Monitoring Setup」から設定します。「Select Models for Agentforce」で対象モデルを選択可能です。

また、既存の、

  • Prompt

  • Custom Action

  • Subagent

などは、モデル変更後に再テストすることが推奨されています。

AWS Hosted Option 利用時は、Custom Agent Action 側でも Anthropic Claude Haiku 4.5 を利用するよう更新することが推奨されています。


Prompt Builder

① Managed Package の Prompt Template を上書き可能に

Managed Package 経由で提供される Prompt Template を上書きできるようになりました。

これまでは、Managed Package の Prompt Template は変更不可であり、カスタマイズするには Clone して別テンプレートとして管理する必要がありましたが、この方法では Publisher 側のアップデートが反映されない問題がありました。

今回のアップデートにより、上書き対応テンプレートであれば、

  • Publisher 側アップデート

  • Subscriber 側カスタマイズ

を両立できるようになります。

設定方法

  • Publisher 側で Prompt Template を「Overridable」として Package 化します。

  • Subscriber 組織では、Prompt Builder から対象テンプレートを開き、新しい Version を作成して Override を有効化します。

  • Activate 後、その組織では Override 版が利用されます。


② Prompt Response Language の制御が可能に

Prompt Builder において、レスポンス言語の制御が可能になりました。

今回のアップデートでは:

  • Allowed Languages

  • Prompt Instructions

を利用して、生成言語を管理できます。

これにより:

  • 多言語運用

  • ガバナンス

  • レビュー統制

などが実施しやすくなります。

デフォルトでは:

  • Runtime Parameter

  • User Language

  • Organization Default

を順番に確認し、最終的に英語が利用されます。

方法:Prompt Builder の、

  • Template Details

  • Response

  • Language Settings

から設定します。


Agentforce Data Libraries

① ADL Connect API(Beta)による Data Library 管理自動化

Agentforce Data Libraries(ADL)を、API 経由でプログラム的に管理できるようになりました。

ADL は、Agentforce Agent や AI 機能に対して、信頼できるデータソースを接続する仕組みです。

今回追加された ADL Connect API(Beta)により、

  • Data Library 作成

  • 管理

  • プロビジョニング

などを API ベースで自動化できます。

これにより、開発者は、

  • Workflow

  • CI/CD

  • 外部システム

などへ ADL 管理を組み込み可能になります。

方法:ADL Connect API を利用して、

  • Data Library 作成

  • 接続管理

  • プロビジョニング

を実施します。


Agent Action

① 「Web検索」アクションで OpenAI 検索プロバイダが一般提供

「Search The Web」エージェントアクション において、OpenAI Search Provider が一般提供開始されました。

OpenAI を検索プロバイダーとして利用することで、関連性の高いリアルタイム Web 検索結果を取得できます。

なお、今回一般提供開始された OpenAI Search は、Beta 時代から内部モデルが更新されています。

設定方法

  • Agentforce Builder で「Search The Web」アクションを開き、「Edit Action」をクリックします。

  • Inputs セクション内の「Search Provider」から、OpenAI を選択します。

以前のリリースで追加した Action では、新しい Search Provider が表示されない場合があります。その場合は、Asset Library から新しい Action を追加し直してください。


Observability 可観測性

① Refined Agent Analytics による統合分析

Refined Agent Analytics により、

  • Service Agent Analytics

  • Employee Agent Analytics

が統合されました。

これにより、単一ダッシュボード上で、

  • Quality

  • Health

  • Effectiveness

  • Usage

など、40 以上のメトリクスを確認できます。

さらに、

  • Subagent

  • Intent

  • Action

レベルまでドリルダウン可能になっています。

設定方法
Agentforce Studio の「Agent Optimization」「Analytics」から利用します。


② Custom Scorers(Beta)による独自 KPI 評価

Custom Scorers(Beta)により、独自 KPI を利用した Agent 評価が可能になりました。

例えば、

  • Sentiment Score

  • Tone of Voice

  • Product Interest

  • Escalation Trigger

  • Politeness

などを独自評価基準として利用できます。

標準品質メトリクスと合わせて、組織独自の評価を追加可能です。

設定方法
Agentforce Studio の「Next Gen Testing」「Scorer Hub」から設定します。


③ Legacy Agent Analytics のサポート終了

Legacy Agent Analytics のサポートおよびアップデートが、2026 年 5 月で終了します。

移行期間中は引き続き利用可能ですが、Salesforce は新しい Refined Agent Analytics への移行を推奨しています。

Refined Agent Analytics では必要に応じて、

  • CRM Analytics User

  • Einstein Analytics Plus

権限が必要です。


請求関連

① Agentforce と生成 AI の利用状況を可視化

Agentforce および生成 AI の利用状況を分析できるようになりました。

今回追加された AiAgentGenerativeAIUsage DMO を利用することで、

  • Agentforce の利用量

  • 生成 AI の利用量

  • 従量課金対象の利用量

  • 無償枠の利用量

などを Data 360 上で分析できます。

データは約 5 分ごとに更新されるため、ほぼリアルタイムに近い形で利用状況を把握できます。

これにより、

  • Agentforce の利用状況分析

  • AI 利用量のモニタリング

  • 利用傾向の可視化

  • コスト管理

  • ダッシュボード作成

などが可能になります。

特に Agentforce の利用が拡大してくると、

  • どのエージェントが多く利用されているのか

  • AI 利用量がどこで発生しているのか

  • 利用量が急増していないか

といった運用管理が重要になるため、今後活用機会が増えそうです。

設定方法


今回は以上です。


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