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知る人ぞ知るスリランカの傑作アウカナ仏像を訪ねて

【スリランカ旅行記】(4)知る人ぞ知るスリランカの傑作大仏アウカナ仏像を訪ねて

サッセールワ大仏を訪れた私が次に向かったのがアウカナ大仏。

こちらはサッセールワ大仏と比べると有名な仏像である。(とはいえ日本人観光客はほとんど耳にすることすらないかもしれないが・・・)

サッセールワ大仏からはおよそ1時間ほどでアウカナ大仏付近に到着したのだが、途中の道があまりにも悪路で車が壊れるのではないかと思うほどだった。ドライバーさんもこの道を初めて通ったようで驚いていた。

さて、アウカナ大仏の入り口に到着だ。

アウカナ大仏のあるお寺の境内は有名な仏教聖地ミヒンタレーからも行きやすく、比較的観光地化されている印象を受けた。

こちらが高名なアウカナ仏像である。想像していたよりもかなり大きい。思わず「うわぁ」という声が漏れてしまった。

さあ、近くまで行ってみよう。

おお、さすがにものすごい迫力だ。

真下から見上げると大仏の細部まで見えて非常に見ごたえがある。この大仏は後ろの岩と一体化しているためどっしりとした安定感を感じる。

さて、ここでも楠本香代子著『スリランカ巨大仏の不思議』の解説を聞いていくことにしよう。

アウカナ仏を覆っている衣の表現は律動的で、淀みがない。太陽光線が当たると、陰影がくっきりとし、一筋一筋が整然と浮かび上がる。上から下に被るギャザーのような襞を刻んだ石工の、こだわりの技が光る。

一方、その整然とした職人技は、時としてどこか無機的なものを感じさせることも否定できない。アウカナ仏陀の、一糸乱れぬ衣の襞は、気高く、崇高なもののモニュメントのように見え、それはもはや、人間釈迦の姿を超えて、とてつもなく偉大なものの象徴のようにも見える。

法藏館、楠本香代子『スリランカ巨大仏の不思議―誰が・いつ・何のために』P148

たしかにこの仏像の衣の表現は独特だ。これはインドの仏跡でも見られなかったものだ。

そして次の解説も興味深い。

スリランカには岩が豊富にあり、岩が割れるような寒冷に見舞われることもないので、岩は永いながい年月を、巨大な姿のままでいることができた。

アウカナ仏の母岩も、いたる所に点在する巨岩の中の選りすぐりの逸品だったに違いない。

ルネッサンスの巨匠ミケランジェロは、五メートルの美しい大理石を前に、インスピレーションを得て、ダビデ像を彫ったという。

アウカナ仏を彫った石工も、この岩にめぐり合って歓声をあげたに違いない。(中略)

アウカナ仏の母岩は、綿密な設計図と計測によって、土に埋まった状態で、頭から徐々に下の方へ彫り進められた可能性が高いといえる。

アウカナ仏陀の周辺の地形から見ても、母岩の前は人工的に土が取り除かれたような形跡が感じられる。

法藏館、楠本香代子『スリランカ巨大仏の不思議―誰が・いつ・何のために』P151-153
「フィレンツェ観光のおすすめスポット11選!ウフィツィ美術館や大聖堂など私のお気に入りをご紹介!」の記事より

ひとつの石から完璧な彫刻を彫り上げるこの過程はミケランジェロと同じなのだ。実にロマン溢れる解説ではないだろうか。

そしてこの大仏も制作年が正確にはわかっていないが、おそらく8世紀から9世紀頃のものではないかと言われている。

こうしてサッセールワ大仏、アウカナ大仏の下を訪れた私はいよいよスリランカ仏教伝来の地ミヒンタレーへ向けて出発したのである。ホテルを出発してからすでに6時間以上も経過している。さすがに厳しい。私もかなり弱気になってきた。

だが、次の記事でお話しするミヒンタレーはそんな限界間近の私が一気に元気になってしまうほどの素晴らしい場所だったのである。さすがは聖地中の聖地。聖地の名にふさわしい神話的な世界がそこに存在していたのだった。

続く

※以下、この旅行記で参考にしたインド・スリランカの参考書をまとめた記事になります。ぜひご参照ください。

「インドの歴史・宗教・文化について知るのにおすすめの参考書一覧」
「インド仏教をもっと知りたい方へのおすすめ本一覧」
「仏教国スリランカを知るためのおすすめ本一覧」

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『インド・スリランカ旅行記』記事一覧はこちらのまとめ記事にて


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