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多文体俳句集『神の影』30句 〜文語体、口語体、会話体の作品集〜

多文体俳句集です。

俳句の「使用文体の拡張」
について実作とともに探っています。

文語体俳句、口語体俳句、会話体俳句
の各作品で構成しています。

楽しんでご覧いただければ幸いです。

*作品はすべて既発表句です


『神の影』
多文体俳句集


第一部
〜文語体俳句〜

雲も瀬もいそぎいそがず帰省かな


きいと鳴る夜涼の門扉ひらきけり


青柿の葉かげ日ざしのくらさかな


初蝉のはもんひろげてをりにけり


いまの世になにをきそふや雲の峰


世のなかやとほくはなれて家郷夏


神のかげ揺れてをりけり祭りの灯


灯はこよひ道は永久なる夜店かな


納涼船水尾の灯ながく揺れにけり


この一夜とほき日のごと団扇かな


テーマ∶帰省

文語体・歴史的仮名遣い・古典的切れ字
(基本)


第二部
〜口語体俳句〜

雲の峰自国ファースト湧きくずれ


田草取り戦後だんだん果ててゆく


ふんすいよ国また嘘をあばかれて


わるだくみばかりよキンとかき氷


国もまた満ちては欠けてなつの月


蚊遣火よらくせんつづく選挙の夜


ガザに月ふるさとに月ふうりんよ


聖地とはへいわの地ではなつの星


くりかえすせんそうに黙古うちわ


手花火よまたミサイルの雨がふる


テーマ∶社会情勢

口語体・現代仮名遣い・現代的切れ字
(基本)


第三部
〜会話体俳句〜

てんとう虫天とおく見る空でした


火を焚くよみずうみ夏の霧晴れて


恋ボートただしずかです逆さ富士


みずすまし空をくるくる回します


しんこきゅう腹のそこまで雲の峰


富士の暮うつすよ梅雨の水たまり


テントみな富士のすがただ大夕映


缶麦酒だんだん馬鹿になりますね


もうそんなむかしになるか夏の星


天に星地に一つずつキャンプの火


テーマ∶キャンプ

会話体・現代仮名遣い
(基本)


終わり



◇ 前回までの作品集 ◇

『三夏』
多文体俳句集


『夏の題詠』
多文体俳句集


『四季自選』
多文体俳句集


◯詠んでみた感想

今回はテーマ別に
作品を詠みわけました

◇今回のテーマ等
・各文体作品をテーマ別に詠みわける
・自然詠と人事詠
・俳句、一行詩の両側面を探る
・切れ字、切れ、季語の活用
・格調、機知、余情、間、深みなど


◯作者の個人的な考え、見解

◇その目的

多文体での俳句づくりの目的は、単なるパフォーマンスや他との競争ではなく、

自分自身の俳句やそれぞれの文体表現の可能性をさぐり、深化させていくことだと捉えています

俳句をより学び、より楽しむことを大切にしています


◯多文体俳句の主な目的

1、俳句で使われる文体の整理

各文体と各仮名遣いがごちゃまぜに使用されている俳句の現状について整理を行う提案


2、俳句同士の対立の緩和

伝統的な俳句と現代的な俳句の対立等をその両方に取り組むことで緩和すること


3、各文体の俳句の共存

文語体俳句、口語体俳句、会話体俳句等を同等の俳句として扱い、取り組んでいくこと


4、各文体の俳句を互いに高めあうこと

各文体の俳句の特徴や強み、技法などを理解し、互いに高めあうこと


5、俳句の歴史と現在、未来をつなぐこと

伝統的な俳句と現代的な俳句に同時に取り組むことで俳句の歴史と現在、未来をつなぐこと

等々


現在の試みとして、

文語体俳句、口語体俳句、会話体俳句

の3つ方向性を
順次探究しています

◇文語体俳句
「古典語・歴史的仮名遣い・古典的切れ字」を基本にした俳句

◇口語体俳句
「現代語・現代仮名遣い」「現代的切れ字」を基本にした俳句

◇会話体俳句
「現代の話し言葉」やそのフレーズ、会話、対話、独話、セリフ等を活かした句

など、個人的に大まかに分けて取り組んでいます


各文体、仮名遣い、
切れ字について短くまとめます

◯文語体が基本の俳句

◇文語体
古典語法に基づく伝統的で格調高い文体

◇歴史的仮名遣い
古典的な仮名遣いのこと
・言ふ、けふ、ゐた、てふてふなど

◇古典的切れ字18字
や、かな、けり、よ、か、ぞ、に、へ、せ、
ず、れ、け、ぬ、つ、し、じ、らむ、もがな等


◯口語体が基本の俳句

◇口語体
現代語法に基づく日常的で自然な文体

◇現代仮名遣い
現代的な仮名遣いのこと
・言う、きょう、いた、ちょうちょなど

◇現代的切れ字 の候補
よ、か、ぞ、と、に、へ、せ、で、まで、
ず、れ、け、た、が、て、は、な、こそ等


◯会話体が基本の俳句

◇会話体
話し言葉をそのままに再現した文体

◇現代仮名遣い
現代的な仮名遣いのこと
・言う、きょう、いた、ちょうちょなど

◇主な語尾の候補(要検証)
です、ます、でした、〜だ、
だった、〜ません、〜の、〜ね、〜さ等

*仮名遣いについてなど一部例外もあるようです


下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉
         ∟==話し言葉

◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い


◯使用している切れ字について

下記は
現代的な切れ字の候補についての記事です

「現代切れ字 十八字(推奨)」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ


◯俳句の目標

下記について、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています

「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」

「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」 

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」


◯現在の主な活動内容

現代語・現代仮名遣い・現代的切れ字
を基本にして俳句を詠んでいます

① 現代俳句
俳句の「現代化」「現代文学化」
について実作を通して模索しています

② 多文体俳句
俳句の「使用文体の拡張」
について実作ととに探求しています

③ 一行詩的俳句
俳句の「詩性」「思想性」など
一行詩としての側面も探っています

個人的な
俳句の探求を楽しんでいます


*個人的な考えや見解をまとめた記事です

*一部の作品は、様々な社会問題の解決を願いながら詠んだものです

*誹謗や中傷等の意図はありません

*解説について至らない点、充分に書き尽くせていない部分もあると思いますがご容赦ください

*俳句については個人・団体によって様々な考え方や見解があります


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