リアル下僕ゲーム|毎週ショートショートnote|下僕並べ
会社からの帰り道。
公園の前で黒い箱を拾った。
「下僕並べ」
箱を開けた瞬間――
僕は石造りの広間にいた。
円卓には先客が3人。
そして中央に王様フィギュア。
王様が言った。
「1位になれば帰れるぞよ」
ルールは七並べに似ていた。
場には7のカードが4枚並ぶ。
赤の脳筋族。
青の隠密族。
黄の妖精族。
緑の社畜族。
七並べと違い、最初は手持ちのカードはない。
順番に1枚引き、場の数字につながれば出す。
出せなければ手札に残る。
ゲームはすぐに大差がついた。
僕の手元には、出せない札ばかりがたまっている。
次に僕が引いたカードは「社畜の2」。
そのとき、手札の4枚が震えた。
赤2。
青2。
黄2。
緑2。
ざわ…ざわ…
王様が叫ぶ。
「革命、成立!」
ゲームのルールが逆転し、
僕の最下位は、1位になった。
と同時に、体が光に包まれ――
気がつくと、公園の前に戻っていた。
スマホが鳴る。
会社からだった。
「課長への昇進が決まったよ」
名ばかり管理職という、リアルな下僕の誕生である。
(410字)
『リアル下僕ゲーム』(了)

田原にかさんの「毎週ショートショートnote」、
15回目の投稿です。
今週のお題は、
「下僕並べ」でした。
「五目並べ」のもじりですね。
私にとっては、めちゃくちゃ難しいお題でした。
今回はあきらめようかとさえ思ったのですが――
なんとか、トランプの「七並べ」っぽいゲームを考えました。
そして、「大富豪(大貧民)」の革命ルールをブレンド。
革命をゲームの途中で成立させるために、
最初は手札を配らないという設定にしました。
短すぎて伝わらないですが、
映画『ジュマンジ』へのオマージュでもあります。
演出には、『カイジ』シリーズ伝統の
「ざわ…ざわ…」を使いました。
妖精族は『ハリー・ポッター』に登場する
「屋敷しもべ妖精」からの連想です。
いや、これ、完全にドビーですね(笑)
『リアル下僕ゲーム』のタイトルは、
「リアル脱出ゲーム」っぽく。
リアルな「下僕ゲーム」でありつつ、
実は、リアルなのはゲームじゃなく…というオチでした。
裏設定では、
円卓を囲んでいた他の3人は、
かぐや、えんま、さくま。
「桃太郎電鉄(桃鉄)」シリーズでおなじみの、
最強クラスのCOMキャラです。
最強クラスというと「あしゅら」もいるのですが、
絵的なバランスも考えて、この3人に決定。
「かぐやは優雅に。
えんまは怒涛の勢いで。
さくまはチート級の幸運でカードをつなげていく。」
――みたいな試合経過については、
文字数に収まらなかったので泣く泣くカットしました。
この3人とは、リアルでご一緒したくないものです(笑)
<おまけ>
さて、今回も、前回に引き続き、
ショートショートを丸ごと、マンガ化してみました。


本日は以上です。
お読みいただきまして、ありがとうございました。
たくさんのnoteの中から、私の記事を見つけて読んでいただき、
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