5月の終わり、満たせなかったものを責めない
ハイサイ。
ととのえ職人、五木田穣です。
このnoteでは、心と体と思考のズレをやさしくととのえる話を、日々書いています。
さて、5月が終わろうとしています。
新年度の慌ただしさが少し落ち着き、
連休があり、
気温が上がり、
湿度が増え、
雨の日が増え、
体も心も少しずつ季節に揺られてきた。
そんなひと月だったかもしれません。
5月という月は、
どこか「満ちていく」感じがあります。
緑が濃くなり、
空気に湿り気が増え、
生命の勢いが少しずつ外に出てくる。
二十四節気でいえば、
立夏で夏になり、小満という季節になりました。
草木が育ち、
いのちが少しずつ満ちていくころ。
けれど、
季節が満ちていくからといって、
自分も同じように満たされていくとは限りません。
むしろ、
周りの勢いに対して、
自分だけが追いついていないように感じることもあります。
やろうと思っていたことが、できなかった。
整えようと思っていた生活が、整わなかった。
休もうと思っていたのに、休まらなかった。
予定も、気持ちも、習慣も、どこか中途半端なままだった。
そんなふうに感じている人も多いのではないでしょうか。
でも、満たせなかったものを、責めないでいてほしいのです。
満たせなかったものがある
5月のはじめに、
何かを整えようと思っていた人も多いでしょう。
生活リズムを戻そう。
運動を始めよう。
食事を整えよう。
発信を続けよう。
部屋を片づけよう。
少し余裕を持って過ごそう。
自分の時間を大切にしよう。
そんなふうに、
小さな目標を持っていたかもしれません。
でも、実際の5月は、
思ったよりも、忙しかったかもしれない。
思ったよりも、疲れが残っていたかもしれない。
暑さや湿度で、体が重かったかもしれない。
気持ちがついてこなかったかもしれない。
気づけば、
やろうと思っていたことが、
あまり進まないまま、月末を迎えている。
そんな時、私たちはつい、
できなかったこと、満たせなかったものを見てしまいます。
できなかったこと。
続かなかったこと。
整わなかったこと。
変われなかったこと。
そして、そこから自分を責めてしまう。
「またできなかった」
「今月も変われなかった」
「結局、何も進んでいない」
「もっとちゃんとすればよかった」
でも、本当にそうでしょうか。
満たせなかったのではなく、抱えすぎていたのかもしれない
何かを満たせなかった時、
私たちはすぐに、
自分の力不足だと思ってしまいます。
意志が弱かった。
努力が足りなかった。
時間の使い方が悪かった。
自分に甘かった。
そうやって、
できなかった理由を、自分の欠点として探してしまう。
でも、実際には、
満たせなかったのではなく、
すでに抱えすぎていたのかもしれません。
予定が多すぎた。
考えることが多すぎた。
気を遣う場面が多すぎた。
移動が多すぎた。
情報が多すぎた。
やるべきことが多すぎた。
自分に求めているものが多すぎた。
器に余白がない状態で、
さらに何かを満たそうとしても、
うまく入っていきません。
むしろ、
入れようとすればするほど、
こぼれていく。
満たすつもりだったのに、
疲れていく。
整えるつもりだったのに、
苦しくなっていく。
そんなとき、必要なのは、
もっと頑張ることではなく、
少し余白を空けることです。
「満たす」と「埋める」は違う
満たそうとしている時、
私たちは、何を満たそうとしているのでしょうか。
もしかすると、
不安を埋めようとしているだけかもしれません。
予定を入れる。
情報を入れる。
学びを入れる。
仕事を入れる。
やることを入れる。
何かで埋めていると、
安心を感じることができます。
何かしている気がする。
進んでいる気がする。
遅れていない気がする。
ちゃんとしている気がする。
でも、埋めることと、満たされることは違います。
埋めるほど、
呼吸が浅くなることがあります。
埋めるほど、
余裕がなくなることがあります。
埋めるほど、
自分が今何を感じているのか、
わからなくなることがあります。
満たされるというのは、
全部を詰め込むことではありません。
むしろ、
必要なものが、必要な分だけあること。
少し、空いていること。
少し、待てること。
少し、残せること。
少し、息ができること。
余計なものはなく、余白がある。
そんな状態が、満ちている、満たされるということです。
物質的なものでは満たされることはなく、
精神的な充実、余裕がある状態が、満たされているということです。
5月の終わりに、できなかったことだけを数えない
月末になると、
できなかったことが目につきやすくなります。
あれもできなかった。
これも続かなかった。
あの予定も進まなかった。
あの習慣も戻らなかった。
でも、
できなかったことだけを、見なくてもいいと思うのです。
疲れていることに気づけた日があった。
無理をしていることに気づけた瞬間があった。
少し休もうと思えた日があった。
湿度に体が反応していることを感じた。
雨の日に、前に進まない選択をした。
体が重い日に、思考を深掘りしすぎないようにした。
いつもより少しだけ、がんばり方を変えた。
それは、
大きな達成ではないかもしれません。
誰かに見せられる成果でもないかもしれません。
でも、自分の中では、確かに何かが変わっている。
気づき方が変わっている。
責め方が少しやわらいでいる。
無理をする前に、少し立ち止まれるようになっている。
体の声を、少し聞こうとしている。
そういう小さな変化があったなら。
できたこと、できていることがありましたよね。
満たせなかった5月も、ちゃんと生きていた
5月が思うように進まなかったとしても、
あなたはこのひと月を、ちゃんと生きていました。
仕事をした日がある。
人と関わった日がある。
移動した日がある。
疲れて眠った日がある。
何もできないように感じた日がある。
それでも朝を迎えた日がある。
誰にも見えないところで、
体は、ずっと調整していてくれたかもしれません。
心も、何とか保とうとしてくれていたかもしれません。
思考は、どうにか前に進む方法を探していたかもしれません。
うまくいかなかったことがあっても、
それは、何もしていなかったということではありません。
満たせなかった5月も、暮らしは続いていた。
重たい日も、
雨の日も、
湿った空気の日も、
自分なりに過ごしていた。
それだけでも、
十分に意味のあることだと思います。
責める前に、少しだけ問いを変える
5月の終わりに、
自分を責めそうになったら、
少しだけ問いを変えてみましょう。
「なぜできなかったのか」
ではなく、
「何を抱えすぎていたのか」
「なぜ続かなかったのか」
ではなく、
「どこで余白がなくなっていたのか」
「なぜ満たせなかったのか」
ではなく、
「何を埋めようとしていたのか」
「何が足りなかったのか」
ではなく、
「何を少し減らしたら、呼吸が戻るのか」
問いが変わると、
自分への向き合い方が変わります。
責める問いは、自分を追い込みます。
でも、やさしい問いは、自分を戻してくれます。
ととのえるとは、
自分を正しく裁くことではありません。
今の自分に合う力加減を、
少しずつ見つけ直していくことです。
5月の終わりに、少し空ける
5月の終わりに、
何かを足す前に、少し空けてみてください。
予定を少し空ける。
頭の中を少し空ける。
スマホを見る時間を少し空ける。
誰かの期待に応えようとする余白を、少し空ける。
自分に課していた「ちゃんと」を、少しゆるめる。
満たすために、
まず空ける。
進むために、
まず息をする。
変わるために、
まず戻る。
5月の終わり。
反省だけの日にしないでください。
できなかったことを数えない。
できたことを振り返ってみる。
少し立ち止まって、
このひと月を生きてきた自分を、
静かに見つめてみてください。
満たせなかったものを責めない
満たせなかったものがある。
それは、
あなたが弱いからではありません。
足りないからではありません。
変われないからではありません。
ただ、少し抱えすぎていたのかもしれません。
少し、急ぎすぎていたのかもしれません。
少し、埋めようとしすぎていたのかもしれません。
だから、5月の終わりの日。
満たせなかったものを責めるより、
少し隙間を空ける日にしたいですね。
できなかったことを数えるより、
日々の暮らしを見つめてみる。
焦らなくていい。
全部を満たさなくていい。
全部を整えようとしなくていい。
少し、空ける。
少し、待つ。
少し、残す。
その余白の中で、
呼吸は少しずつ戻ってきます。
5月の終わり、
満たせなかったものを責めない。
そして、
6月に向かう前に、
今の自分に合う余白を、
少しだけ取り戻していきましょう。
今月もお疲れ様でした👏
また、次の記事でお会いしましょう。
ととのえ職人
五木田穣
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