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【自律型チーム】部下に上手に「任せる」コツ

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
指示待ち部下がいなくなるような「自律型チーム」をつくるためには、上司は部下に「任せる」必要が出てきます。
 
では、どのように任せればいいのか?
 
そこにはコツがあると主張するのは、元・海上自衛隊の幹部にして、米国海軍大学に外国人教官として招聘され、教鞭を執っていた経験を持つ、軍事組織マネジメントのスペシャリストとして知られる浅野潔さんです。
 
浅野さんは、新刊『米国海軍大学元教官が教える 自律型チームのつくり方』の中で、上手に「任せる」コツについて解説しています。そこで今回は、同書の中から該当箇所を抜粋して公開します。

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裁量の範囲を明確に決める

「〝命じる〞のではなく〝委ねる〞、か……。たしかに理想的ではあるけれど、そううまくいくかどうか……」
 実際に、部下を持っている管理職の方が、「ミッション・コマンド」というコンセプトに魅力を感じつつも、こうした疑問を持つのは当然でしょう。

▼「ミッション・コマンド」概要は、こちらの記事を参照

 どうやって実践していくか、については、このあと詳しく説明していきます。
 ここで1つだけ、ポイントを説明しておくと、ミッション・コマンドにおいては「任せる裁量の範囲を明確に決めること」 がとても重要です。
 一般に、上司が部下に「任せる」という場合、どこまでの範囲を任せるのか、どこからは上司の判断を仰がなければいけないのか、その境界線が明確でないことが多くあります。
 これが、「任せる」やり方がうまくいかない原因です。

「裁量の範囲」の決め方

 例えば、家電量販店の店長(上司)と販売員(部下)を例に見てみましょう。
 店員がお客さんに値引き交渉をされた場合の対応として、
 
「10%までなら、店員は自分の裁量で値引きしていい」
「10%を超える値引きをする場合は、店長に相談する」
 
 これが、「任せる裁量の範囲を明確に決める」ということです。
 実は、自衛隊や諸外国の軍隊でも、こうした「裁量権の明文化」は必ず行なっています。
 一番わかりやすい例が、いつ、誰に対して、どんな武器を使っていいか、 を決めた「交戦規定」です。
 軍事組織においては、「戦いが始まったら、持っている武器を適当に使って、敵をやっつけなさい」などという大雑把な任せ方は絶対にしません。
 軍事力を行使する場面といってもさまざまです。国同士が国力のすべてを投じて戦う戦争もあれば、国境付近での小競り合いのような紛争もあります。ゲリラなど、非正規の武装集団と戦う場合もあります。
 そのときの情勢に応じた政治の判断によって、軍隊は、武器を使う程度、場所、時間などがコントロールされます。

「この程度のレベルなら、小銃までは使っていい。でも大砲はダメ」
「ここまでエスカレートしたら、大砲まで使ってよし。ただし、ミサイルはダメ」
「この段階に至ったら、通常兵器をすべて使ってよし」

 というように、「いつ、誰に対して、どんな武器を使っていいか」が細かく規定されています。これを専門的には交戦規定(Rules of Engagement:ROE)と呼びます。
 簡単に言うと、「これ以上値引きしてはいけない限界ライン」です。
 ミッション・コマンドの背景には、このように、部下の裁量の範囲を明確に定めたうえで任せる、という考え方があるのです。

〈著者プロフィール〉
浅野 潔(あさの・きよし)

ハイパフォーマンス組織プロデューサー。エンドステートナビゲーション代表。
防衛大学校卒業後、海上自衛隊に入隊。34年間の勤務において、護衛艦での実任務をはじめ中東アデン湾派遣、阪神・淡路大震災および東日本大震災での災害派遣部隊司令部幕僚を歴任。極限の状況下における指揮官の意思決定プロセスを数多くサポートする。その後、アメリカ海軍大学(ロードアイランド州)にて専門的な軍事的意思決定・問題解決法を修得。その知見を活かし、同大学に新設された「国際海上作戦幕僚養成課程」の外国人教官として招聘され、世界各国の海軍士官への教育に従事した。退職前の約6年間は、海上自衛隊幹部学校にて作戦教官を務め、1,000名以上の高級幹部に対する講義や図上演習を担当。2021年、1等海佐で退官。現在は、軍事理論をビジネスに応用した独自の「ミリタリー式組織マネジメント」を確立。製造、金融、医療などの民間企業、24時間稼働の厳しい現場を持つ組織を中心に、自律型組織への変革支援を行なっている。

いかがでしたか?
 
米国海軍も採用している最新組織マネジメント術を、ビジネスの世界に応用できる形で、具体的にわかりやすく解説した新刊『米国海軍大学元教官が教える 自律型チームのつくり方』について、元・スターバックスコーヒージャパンCEOの岩田松雄さんより、次のような推薦文をいただいています。
 
命令ではなく、目的(ミッション)で動く組織の本質がここにある。
――岩田松雄(元・スターバックスコーヒージャパンCEO)
 
スターバックスの組織マネジメントと最新軍事組織マネジメントには共通点があり、それについても本書の中で詳しく解説しています。
 
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