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マフィン型と、娘と、じゃがいも十二個のはなし

新じゃがいもというのは、見た目がまるくて小さくて、なんとなく愛らしい。

新じゃがを柔らかくなるまで蒸す

スーパーで見るたびに「かわいいな」と思うのだが、かわいいからといってそのまま飾っておくわけにもいかないので、結局食べることになる。私はそういう人間である。

今回は、マフィン型を使って新じゃがのキッシュを作ることにした。

マフィン型に新じゃがを入れていく

マフィン型というのは、いつもお弁当のおかずを作るときに使っているものよりひと回り小さいやつで、十二個のくぼみがある。

新じゃがを蒸して、そのくぼみに一個ずつ入れていくのである。「ちょうど十二個、ぴったりだ」と思ったとき、なんとなく気持ちのいいものを感じた。

世の中には、ぴったりはまるとき、というのがある。靴のサイズが合ったときとか、瓶のふたがすっと締まったときとか。今回はじゃがいもマフィン型がそれであった。

麺棒でギュギュッと潰す

蒸したじゃがいもを型に入れたら、麺棒でぐっと押し潰す。

お椀型にする

これが、なんとなく気持ちいい作業なのである。ぐりぐりと押していると、じゃがいもが変形して、真ん中がくぼんでいく。


中に具材を詰める

そこへベーコンと新玉ねぎとオクラを入れて、卵液を流し込む。卵一個に牛乳と生クリームとコンソメを合わせたやつである。チーズをのせて、二百三十度のオーブンへ。


230℃に予熱したオーブンで20分焼く

なんだか料理番組みたいな工程だな、と自分で思った。

焼きあがったものを見ると、チーズがこんがりと溶けて、なかなかいい顔をしていた。

においもよかった。

断面は、こんな感じ

「おやつできたよ」と声をかけると、大学生の娘が来て、何も言わずにひとつつまんで食べた。

「おいしい」

そう言ってまたひとつ食べた。

一緒に作ろうとは言わなかった。娘というのは、出来上がったものだけを食べるものらしい。まあ、食べてくれるだけいいか、と私は思った。

子どものおやつにも向いているし、具材はコーンでもブロッコリーでもトマトでも何でもいい。

要するに、じゃがいもがあってマフィン型があれば、あとはわりとどうにでもなる料理なのである。

そういう料理が、私はわりと好きである。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

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