絵を仕事にすると“逆に”絵が描けないパラドックス
2025、描きっぱなしの夏。
暦の上では、セプテンバーなのに、
まだまだサマーな気温が続いておりますが、
2025年。この夏は、描きっぱなしです。
毎日毎日、絵を描いています。
いや、むしろ夏の前から描いています。
描いてない日などないくらい描いてます。
何故なら、
そこに描かねばならぬものがあるから。
そう、仕事が。
ちなみに、今描いているのはこの本です。
久々の著作になります。
お分かりでしょうか。そうです。10月末発売予定なのですが、このnoteを書いている9月8日の時点で、まだカバーが決定しておりません。漫画とイラスト満載なのですが、まだ描き上がっていないページが数十ページあります。あぁ、なるほど。一向に涼しくならないと思ったら、ケツに火がついてたわけですね。
一人で、ボケてる場合じゃありません。
とにかくこの本、資料を読み込んだ上で漫画のネームから作成してるので、まぁーーー時間がかかるのです。連載期間なしで単行本一冊フルカラーで描き下ろすかのごとき所業。
ちなみに、同じような作業量とやり方で以前書いた本がこちらです。マジで死ぬかと思いました。
しかも今回は、作業の合間に、映画『ユニバーサル・ランゲージ』の

入場者プレゼント用ポストカード、 映画『バレリーナ:The World of John Wick』の相関図、レギュラーの『男はつらいよ」のイラスト連載などもあったので、マジで幼稚園の送り迎えくらいしか外出していません。ろくに買い物にも行っていません。

『#ユニバーサル・ランゲージ』
— 映画『ユニバーサル・ランゲージ』公式 (@ulmovie2025) August 25, 2025
🎁2週連続 入場者プレゼント🎁
📅8.29[金]〜
👓《一緒にメガネを見つけて!ポストカード》
赤・青・緑・黄・紫…
5つのメガネ、見つけられる?
📅9.5[金]〜
🎨《ヨシタケシンスケ描き下ろしポストカード》
本作のためだけに描かれた、あたたかな一枚。… pic.twitter.com/m1CjfaDk2Q


休みが!お休みが欲しい!
仕事も家事も育児も全部忘れて、
昼間っからゴロゴロ漫画読んで、
ピザをコーラで流し込みたい!
「いや、このnote書いてる時間あったら、
その描きたい絵ってのを描かんかい!」
と思われた方もいるでしょう。そうです。それもわかっています。ただ、週一で文章を書くというこの作業はもはや、私の脳内デトックスになりつつあるのです。
絵を描く作業中に発生したヒラメキや、モヤモヤを、文章に落とし込んで固形化する。これが、異常にスッキリするのです。もし、この時間がなくなったら私はパーンと破裂してしまうでしょう。
しかも、その文章を読んでくれた方がチップをくれたりするという…
良いことしかない!
好きを仕事にしたのか
私は運良く、人より多少絵がうまく、また「人の要望を聞いて、人が描いてほしい絵を代わりに描く」というスキルがあったので、イラストレーターなどという仕事をしております。
これを、「あぁ〜、好きなことを仕事にされたのね。」と認識されるとやや引っかかるものがありまして、「好き」は「好き」だけど、目指していた夢とは別の職業なので、たまたまこの仕事が向いていたというだけです。
思えば子供の頃から、実家のこたつでアニメを観ながら絵を描いておりました。三つ子の魂百までとはよく言ったものです。家でテレビやYouTubeを観ながら、日がな一日絵を描いているというのは、いくらでも続けられるので、好きと言えば好きなのかもしれません。
しかし、この「絵を描く」を仕事にすると、あるパラドックス(矛盾)が発生するのです。
第1のパラドックス
「絵を仕事にしたら、逆に絵が描けない」
前述の通り、今年はずっと描いてます。めちゃくちゃ描いてます。フォロワーの方の中には、「いや、ちょっと待てよ。その割にインスタとか、Xとか、SNSに全然投稿しないじゃないか」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。その通りです。
インスタ全然UPしてません。
Xも同様です。
何故か。描いているのは仕事の絵ばかりで、描いてすぐに「コレ描いたよー!」と、気軽にSNSに投稿できるような趣味絵を全く描いていない、いえ描けていないからです。衝動的に描きたいなと思った絵が、仕事のスケジュールに圧迫されて描けない。
ここに、『絵を仕事にすると絵が描けないパラドックス』が発生します。
実際、そういうことをThreadsに投稿したら、共感のコメントが多数寄せられました。
ちなみに、仕事とは全く関係なく、衝動的に描きたいなと思ったものを描いたのはいつが最後なのか、調べてみました。描いたものは基本的にインスタにUPしているのですぐわかります。コレです。
金曜ロードショーで『紅の豚』が放送された際に描きました。日付は…
5月9日。
5月9日!
5月以降全く趣味絵をUPしていない!これは由々しき事態です。描きたい絵がないわけではありません。今後こういう絵を描いて仕事をもらいたいなとイメージしている絵や構想が色々とあります。
絵を描きたいのに、絵が描けないジレンマ。これが、絵を仕事にすると絵が描けないパラドックスです。
休憩中に好きな絵を書けば良いじゃないかと思われるかもしれませんが、スケジュールがパンパンなので、休憩している場合ではなく、Aの仕事の休憩中にBの仕事をするという、仕事絵無限ループ状態です。
課されたお題を、自分の絵を落とし込み、良いものが出来上がるのは嬉しいし、楽しいのですが、仕事は仕事なので、好きなものを描いて表現するのとはまた別の作業になります。
あくまで私の場合の話ですが、描くという行為は排泄に近い感覚があります。クライアントワークで絵を描くことがたまたま仕事になってますが、多分仕事じゃなくなったとしても、何かしら描いてるし、描くなと言われても描いているでしょう。絵を描く人間にとって、それはもはや生理現象に近いのです。
食う、 寝る、 出す、 描く、
で生きているようなものなので、描きたいものを描けないのはずっとトイレを我慢している状態です。
加えて、披露できない仕事絵ばかり描いていると、もう一つのパラドックスが発生します。
第2のパラドックス
「絵をいっぱい描いているのに、フォロワーが増えない」
これです。
この場合の「絵をいっぱい描いている」の絵とは、当然仕事絵です。前述の通り、仕事絵は描いてすぐ披露するわけにはいきません。しかし、絵をUPしないことには、インスタのフォロワーが増えません。Xや、Threadsなら、再掲でも構わないですが、インスタで再掲はいかがなものか。
それと、ぶっちゃけた話。フォロワーを増やそうと思ったら、ファンアートほど手っ取り早いものはありません。元々フォロワーの多いものに乗っかるのですから、自明の理です。そこから仕事に結び付けられるか否かはまた別問題ですが、映画好きなので、良い映画を見たらこの映画がもっと認知されるようにファンアートを描きたいなと思ったりするのです。
実際、私のインスタのフォロワーは、この記事を作成している2025年9月3日の時点で、1,993人…
2,000人もいない!
こちらは、Xのアカウントのポストですが、こちらのフォロワー数はというと…、
「表現」という力は、とんでもないポテンシャルを秘めている。ゆえに、戦争や独裁政権のプロパガンダにも使われてきた。文章や、絵や、映像が、あっさりと人の自由や命を奪ったりする。そうならないための取説が歴史を学ぶことなんだと思う。https://t.co/CWaqAn5aL1
— ウラケン・ボルボックス🇵🇸🇺🇦『すごい危険な生きもの図鑑🐻』好評発売中‼️ (@ulaken) August 9, 2025
21,748人という微妙な数字。多いと言えば多いけど、まだ3万いってないの?って数字です。同業の人気イラストレーターの中には、5万〜10万フォロワーのつよつよイラストレーターがゴロゴロいます。
とはいえ、希望はある
「私のフォロワーは53万です。」と、フリーザ様みたいなことを言ってみたいものですが、フォロワーが多くなくても私には仕事があります。眠れないほどに。私の知らないところで、縁がつながって仕事を引き寄せている。刺さるとこに刺さればインスタのフォロワーが2,000人以下でも仕事は来るという証左です。例えば、ご披露できる最近のお仕事だと、こんな感じです。

どれも、大量に絵を描きました。趣味絵をUPしている回数がそれほど多くないのに、これだけ仕事が来ているということは、ある意味打率が高いとも言えるでしょう。これは、希望です。そもそも仕事に追われて、描きたい絵が描けないなど、贅沢な悩みなのです。
そして、なぜイラストの投稿数が少ないのに、打率が高いのかというと、それもまた秘訣がありまして…
いやいや、この話まですると長くなります。また別の機会に。それでは、作業が詰まっておりますので、今週はこの辺で。読んでいただきありがとうございました。ところで、あなたが最後に趣味で描いた絵はいつですか?
もしこの記事が、少しでも考えるきっかけになったり、共感いただける部分があれば、スキ、フォロー、SNSでのシェアやコメントなどのリアクションをいただけると、とても励みになります。

いいなと思ったら応援しよう!
記事をご覧いただきありがとうございます!チップで応援していただくと、嬉しさのあまり、ウラケンがジャンピングジャックで跳ねます!どんどん痩せます!