グクの『Hooligan』はジン君が拓いた地平で踊るのか
グクはどういう音楽を作るのだろうか
BTSの末っ子、グク。
彼は非常に多才で、楽曲を歌い表現するだけでなく、作り出す側に回ってもやっていけそうに見えます。
しかし彼が作詞作曲から手掛けた楽曲は意外と少なく、「GOLDEN」も提供曲アルバムだったので、興味深くその行く末を見守っていました。

そしたらついに新しい展開が来ました。それが『Hooligan』です!
グクと『Hooligan』
最新アルバム「ARIRANG」で、グクは複数の曲に関わっています。
中でも『Hooligan』は、グクが全面的に手がけた曲だということが、複数のインタビューで明かされています。

『Hooligan』という曲の作業をたくさんしました。
あの曲自体は……なんというか最初にトラックを聴いた時、すぐにフロウ(ラップや歌のメロディの流れ)が浮かんできたんです。ただパッと思いついたので、そのまま作業に入って。
あのトラックはすごくユニークなので、ただ運が良かっただけかもしれませんが、パン・シヒョクさんや他のメンバーたちが「すごく新鮮だ」と言ってくれて、皆すごく気に入ってくれたんです。あれは最高な気分でした。
あの曲がアルバムに入るかどうかも分かりませんでしたが、選ばれて、それは本当に最高でした。
その他発言はこちらもどうぞ。
私の曲感想
ちなみに、この曲に関する私の感想はこうです。
クレジット初見時(曲未視聴)と、初視聴時のものです。
●フーリガンて。暴徒ですよ。熱狂的ファンの意味合いもあるんだけど、バンタン目掛けて突進するついでにグローバルサービス・サーバーを次々落としているARMYの歌だったらどうしよう。
●最先端のラテン・レゲトン組によるガッツあふれる曲になりそうな予感。ラプラ曲になるかと思ったけどグクもいる。クレジットの並び順、ラプラより高いんだよね。期待しかない!!
最初聴いた時、声出して笑いましたw
どう聴いても『Killin' It Girl』×『Mona Lisa』の悪魔合体進化版じゃないですか? ナイフを打ち鳴らす音があの祇園祭のコンチキチンみたいな、グラス鳴らす音を彷彿とさせるのよ!
すごいですね。普通こんな頭の中でパイレーツ・オブ・カリビアンのジョニー・デップがキメて暴れ出しそうな曲に、女神の宣告みたいな「Why this bassline slappin’ so rude」合わせてくる!?
しかもその女神、「ベースライン強烈すぎ~」って恍惚としてるし。バンタンの役割分担を最高に生かした曲だと思うけど、頭がおかしいな。いい意味で。
ホビの歌声の個性を200%輝かせると思います。パフォーマンスが見たい!
今ではすっかりお気に入りです( *´艸`)
いやー、面白いですよね、この曲。私はカッコいいのも切ないのも好きですが、こういう自己主張の強い一発ネタみたいな曲も大好きです!
グクの作曲姿勢に見る特徴
グクは度々、自分には語りたいことがない、と言っています。
私にはこれが印象的でした。
🐥JM「曲を提供してもらう方が効率はいい気はする。アルバム制作に一年かかった。その間休んでないけど、やってることは他の人より少なかった」
🐰JK「目指すものが違う。もちろん音楽で自分のことを伝えるのも大事だけど、作られた曲を自分のものにすることも大事だ。僕はそれを重視してる。色んな人に色んな曲を僕の声で届けたいんだ。今はそうすることで認められたいという気持ちが大きい。僕は人に語るような話がない。普段から考え事をしたり、記録したり、感性を刺激されたりもしない。だから僕が持ってる才能を使って、表現する役割を果たすんだ。歌うことが楽しいから」
🐥JM「僕は両方やりたい。曲を作るのは面白い」
この話を裏返すと、バンタンにとっては「自分の話を語る=作詞作曲をする」なわけです。
ジミンちゃんも『they don't know 'bout us』制作を語る中でまず「自分が伝えたいことを書いた」という点をベースにしています。
パンPDによる「アーティストは自分のことを語るべきだ」という信念がナムさんにより強化され、ジミンちゃんへ受け継がれているような印象を、私は持っています。
最初のフレーズは、実は「You make me weak(あなたたちは僕を弱くする)」でした。それが、僕がファンに伝えたかったことだったからです。
皆さんが僕たちを形作り、まるで僕たちがとても素晴らしい人間であるかのようにいつも扱ってくれるから、僕たちには成長する余地がない。「あなたたちは僕たちを弱くしているようだ」という、その感情を表現してみたかったんです。
自分の感情を、言葉にして文章にして書いて表現しながら、それを素敵に作り上げていくのは本当にかっこよかったので……そんな年上メンバーのそばで育ってきたので、今になって僕もこんな風に僕の話を盛り込んだり、僕の話を書いてみたいなと
それ自体はバンタンスタイルなので、どんどんやってほしいと思います。全力で応援しています!
しかしバンタンは既に成長し、「自分たちの物語」を手に入れて、それを更に大きく育てていく段階にいます。
2.0では、楽曲作成に向かい合う姿勢がもっと広がり、柔軟になってもいいのではないか。
そのようにも感じますし、そうなっていくだろうという予感もします。
何故なら、既にもう「自分の話をする」というラインを踏み越えている例があるからです。
ジン君が開けた扉の向こう側
犯人はジン君です。
私は、彼の『SUPER TUNA』はバンタン楽曲内ではかなり異色で、ある意味エポックメイキング的な作品だなと思っています。いや、面白いからというだけじゃなくw
何故かというと、それまでバンタンがやってきた「自分の話をする」というお約束を完全にすっ飛ばしているからです。
ジン君が発表時に色々言い訳(w)してたのを聞いてると、彼にとっての「クォリティの高さ」がどこにあるのか、というのが感じられる気がするんですよね。
その中には、「意味のあるメッセージを伝える」が入ってたんじゃないでしょうか。
バンタンにはずっと音楽をやって来た語りのプロ・ナムシュガもいますし、「自分達の話をする」という方向性の強いヒップホップ系グループなので、そういうイメージがあって当然だと思います。
でも音楽の中には、「意味はないが楽しい」っていうジャンルもあると思うんですよ。ジン君がBUMZUさんとの何気ない会話の中から、「そういうのもありなんじゃないか」という新しい扉を開き、この曲が生まれたのだとしたらとても面白いなと、私は妄想しています。
ジン君本人は「釣りソングを作ってみたかったがどうしていいかわからなかった」という発言をしており、それも大きく捉えれば「自身を語る曲」と言えなくはない……かもしれませんが、メッセージ性と言えるものは「釣り楽しい」くらいです。
この場合ヒョン呼びしてくる雄マグロへのプロポーズはBTSとのエンゲージと取れるわけですが、いやそれは今はいい。
まあその、乱暴に言うとバンタン路線の継承者が『Set me free Pt.2』だとするなら、チャムチはそういう方向性縛りから解放されてるように取れるわけですね。
これを乗り越えるのはジン君としてもかなり葛藤があったようで、めちゃめちゃ恥ずかしがってたのがたまりませんでしたね! こらっ。
でも私は音楽として、「意味はないが楽しい」っていうジャンルはありだと思います!
「ARIRANG」曲でも、『Hooligan』――他にも『FYA』あたりは、既にその域に達してるんじゃないでしょうか。
だって歌詞を要約した時、残る大意が「このリズムとベースで世界を巻き込む」「死ぬほど燃える」くらいしかないから。

グクはナムさん大好きなので彼の思想を継承した結果、「自分には語りたいことはない=表現する方に行こう」となったように見えますが、彼はアレンジャーとしても最高なので、別にそこに拘らなければ曲は作れそうな気がします。
別に作詞だけ他の人でもいいわけですし、最近は曲サイズが短くなってるので、意味のある言葉を語り倒す曲は難しくなり、別の形を取っていくかもしれませんしね。
この曲を作る過程でグクの作曲への関わり方もより自由になったんじゃないかなあと私は妄想しており、そういう意味において『Hooligan』は私にとって「グクのチャムチ」ポジションの曲になっています。スーパーフーリゲーンHAHAHA。ドラゴンボールか。
@jungkook 해보고 싶었다...🏍️ #BTS #JungKook #Hooligan
♬ Hooligan - BTS
テテのクレジットを見て喜んだ理由
妄想ついでに言いますと、このグクの傾向についてはテテにも同じような印象を持っています。
テテの中には多様な音楽の引き出しがあり、マニアックなまでに「音」を愛してる人だな……というのはよく感じるのですが、形として出たものはそこまでないんですよね。
🐻V:僕は「こういう音楽も作れるけど、他の多くのスタイルも好きなんだ」と伝えたいんです。ジャズやクラシック、更にオルタナティブな音楽も大好きなので、それをARMYやリスナーと分かち合いたかったんです。僕は心の底から純粋に音楽を愛していて、「Layover」はそんな僕の姿を表現したものです。
この曲を歌うテテの発音がツボ。歌詞を発音する舌の動きが言葉そのものを愛撫しているようで、マニアックな愛を感じる。
もちろん、著作権があろうがなかろうが彼の曲の価値が変わるわけではないのですが、楽曲を作ることへの縛りがもっと減れば彼の持つ発想の自由さや多彩さが音楽面でもより発揮されるのでは!?という予感がしていたので、今回クレジットを持っていることを知った時は嬉しかったですね……!( ;∀;)
ソングキャンプで様々なPD達と接触しまくったのも、刺激になったのでしょうか。テテの場合だと、締切がはっきりしてる状態で一気にやっちゃう方が形になりやすいのかもしれません。迷う時間を与えない方がいい。おいおい。
あの『Into The Sun』のドラマチックで印象的なサウンドがどうやって生まれたのだろうと想像する度、ものすごくときめきます!!
先行きがどうなるかはわかりませんが、テテの中にある美しいものが色んな形でたくさん出てきてくれたらいいなと期待していますし、その日を楽しみにしています( *´艸`)
まだ見ぬ音楽世界へレッツゴー
ラプラとの親和性が高いジミンちゃんは、新しい物語を語り始めようとしています。
ならばグクテテは、ジン君の拓いた新地平で遊んでみるのはどうだろうか……というのが、今私が勝手に期待している方向性です。
新アルバムを経て、更に進化していくバンタンの楽曲。BTS2.0には、まだまだ私たちのまだ見ぬ音楽世界が広がっていく気配がします。
楽しみしかありませんし、そういう広がりの予感を垣間見せてくれるからこそ、彼らのインタビューやクレジット情報を読むのも止められません。気が早いですが、既に次のアルバムが待ち遠しいです!
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綺麗なものがグッとゆがむ瞬間がたまらない人は、このMVを今死ぬほどコマ送りしてると思う(ヘンタイ
— 音色 (@thracia776_bts) April 7, 2026
このモノクロカットとか完全に荒木飛呂彦作画。
ジミンちゃんもまた作監変わってるし……!#BTS_ARIRANG #BTS_hooligan
BTS (방탄소년단) 'Hooligan' Official MV https://t.co/hxCkmrt0aC pic.twitter.com/iTkLt3vlmu
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