【伝わるプレゼンの探求】 なぜ、前は効いたやり方が、急に効かなくなるのか— 型はある。でも、定型ではない|インセプション型プレゼン【番外編】
この話は、ここから続いています。
前にうまくいったやり方が、
次もうまくいくとは限らない。
同じ言葉を使っても、
前は通ったのに、
今回は通らない。
前は刺さったのに、
今回は少しズレる。
そんなことがある。
だから、
「こう言えば通る」
「この順番なら刺さる」
そういう正解を探したくなる。
実際、
テクニックは分かりやすい。
すぐ使えるし、
安心感もある。
前に効いたやり方を、
そのまま持ち運びたくなる。

ただ、
テクニックは、
効いた状況ごと持ち運ばれる。
だから、
相手が違う。
空気が違う。
立場が違う。
順番が違う。
それだけで、
急に効かなくなることがある。
同じ言葉でも、
別の場面では逆効果になることがある。

だから、
再現性があるのはテクニックではない。
再現性があるのは、
何を観察するか。
どこから見せるか。
何を置いて、何を置かないか。
その判断の方にある。
インセプション型プレゼンは、
「こう言えば通る」という正解集ではない。
相手の中に、
自然に地形が立ち上がる条件を整えるためのものだ。
そのために、
相手を見て、
状況を見て、
流れを見る。
置く順番も、
毎回変わる。
同じ山に登るとしても、
入口も、
見せる景色も、
相手によって変わる。
場合によっては、
登ること自体を結論にしないこともある。

型はある。
でも、
定型ではない。
登るべき山は同じでも、
入口は毎回変わる。
